裁判員裁判で聴覚障害の裁判員候補者の対応ができなかった高知地裁=20日午前、高知市丸ノ内1丁目 高知地裁で19日に始まった強制わいせつ致傷事件の裁判員裁判で、裁判員の選任手続きに出席した耳の不自由な女性候補者が手話通訳を求めていたにもかかわらず、地裁が準備していなかったことが分かった。事前に送った質問票の回答を地裁側が見落としていたためで、女性は結局、裁判員に選ばれなかった。地裁は女性に陳謝した。 高知地裁によると、地裁は昨年11月30日、裁判員候補者100人の中から辞退者らを除く65人に「呼出状」を発送し、辞退希望や介助の有無などを尋ねる「質問票」を同封した。この女性の回答は同年12月9日に地裁に届いた。 女性は質問票の中の「必要なお手伝いについて」という項の「手話通訳」という欄に丸をつけていたが、地裁職員が見落としていたという。 19日の選任手続きに出席した女性は、ペンで白いボ