カラスが数の大小を認識できることが3日までに、宇都宮大農学部の杉田照栄教授(動物形態学)のグループの研究で分かった。同日までに国際的な動物行動学会誌「アニマルビヘイビア」に掲載された。カラスの数の認識力を証明した実験は世界初。2003年から杉田教授と学生らが実験を重ねてきた。杉田教授は「脳の一部をみれば、人間の5、6歳に当たる能力がある」と話している。 実験はハシブトガラス8羽で行った。カラスを入れたケージ内に、同じ餌入れ容器を二つ用意し、それぞれに2個と5個の丸印を描いた紙製のふたをかぶせた。5個の方だけに餌を入れ、ふたを破って食べられるようにし、餌の取得率が7割を越えるまで訓練した。 その後、マークについて(1)配置を換える(2)三角や四角にする(3)大きさを変える-の3パターンで1羽につき20回実験。マークの位置や形、空いたスペースの面積で判断していないことを裏付けた。 さらにマーク