あなたが必ず出している情報について
まず、あなたのブラウザがどんな情報を出しているかを、以下のサイトで調べてください。
IPひろば:環境変数チェック(詳細版)http://www.iphiroba.jp/env.php
これらの情報をホームページやブログをみていたらその管理者に、掲示板やチャットに参加したらその一部の情報が参加者に知られる可能性があります。
ホームページやブログの管理者が「アクセス解析」を行っていれば来た人のリモートホスト・IPアドレス・ブラウザのバージョン・OSのバージョンなどはわかります。
掲示板への書込みのログにも、それらの項目が記載されます。(それが表示されるかどうかはその掲示板次第です。リモートホストまでは表示されるところもあります。)
普通は、インターネット接続業者(プロバイダ)を通じて、インターネットにアクセスします。インターネットに接続する時、プロバイダは個々に回線を割り当てています。
この時に、「リモートホスト」と「IPアドレス」が個々の情報として与えられます。
「リモートホスト」は、どのプロバイダのどのアクセスポイントを使っているかを表します。リモートホスト名で、大体どの地域に住んでいるかわかることもあります。
会社からアクセスしていればどの会社にいるか、学校からアクセスしていればどの学校かはこれでわかります。
IPアドレスは、「192.0.2.0」というような数字の羅列で表されます。これがインターネットにおいて、個々を識別する番号となります。*1
具体的に、あなたのIPアドレスからどのような情報がわかるかは、上記「環境変数チェック」で得たIPアドレスを、IPひろば(http://www.iphiroba.jp/ip.php)に入力して調べてください。
ちなみにこのIPアドレスは、利用しているプロバイダによって、値がずっと同じ場合(固定)と、一定時間がたてば変更される場合(変動)があります。また、そのIPアドレスがあなたしか利用していない場合(単独)と多くの人で共有している場合(共有)があります。
自分はどのタイプなのかわからない場合は、あなたがお使いのプロバイダに問い合わせてください。
IPアドレスから直接個人情報を得ることはできません
掲示板やチャット等で「お前の住所や電話番号がIPアドレスからわかるぞ」いう脅しを受けた人がいるかもしれませんが、それは嘘です。
そのIPアドレスを誰が使っているかは、その利用しているプロバイダのログから確定することができます。でも、一般人が問い合せをしても、まともなプロバイダであればどの個人であるかを部外者にもらすことはまずありません。
ただし、警察からの要請があった場合にはプロバイダも情報を開示しますので、インターネットで犯罪をしておいて「バラされないから大丈夫」だとは思わないように。
(逆に、なんらかの犯罪の被害者となって、加害者をIPアドレスから特定する必要がある場合には警察等を通じて調べてもらう必要があります。)
また、IPアドレスから、それを利用している個人のメールアドレスが直接わかることはありません。
ただし、アカウント名と使用しているニックネーム(ハンドル名)が同じだと、プロバイダがわかるとメールアドレスが判明することもあるので、アカウント名や本名と同じニックネームは使用しない方がいいでしょう。
もしメールアドレスが分かったとしても、プロバイダがその人の住所・氏名・電話番号を問い合せた人に教えることは基本的にはありません。
一番の危険は、あなたが自分から個人情報を流出させること
それより問題は、あなた自身が個人情報(氏名・住所・電話番号)や、個人を特定可能な情報(利用している駅、家の近くの店の名前等)を書き込みしたりして、ネット上に流出させてしまうことです。
- 誰がみてるかわからない掲示板やチャットに個人情報を書き込む
- 誰もが見れる状態のブログや全体に公開しているmixiの日記に個人情報を書き込む
- 怪しげな懸賞に応募する(個人情報取得と悪用が目的かも?)
- 親しくない人に、メールで個人情報を教えてしまう
特に、もしあなたのIPアドレスが固定で単独の場合は、あなたのIPアドレスとあなたが以前に掲示板等に書き込みした情報が結びつけられることによって、IPアドレスから個人情報を知られてしまうことがあります。
念のため、"あなたのIPアドレス" "あなたのリモートホスト"をgoogle(http://www.google.co.jp/)で検索して、あなたの個人情報が見つからないか、確認してください。もしあなたの個人情報が見つかった場合は、プロバイダに相談してIPアドレスを変更してもらうか、プロバイダを別の会社に変更することをおすすめします。
直接攻撃の危険性について
IPアドレスが人に知られてしまうことで、その相手から直接パソコンに攻撃される可能性はあります。ただし、正しいセキュリティ対策をしていれば防げますので、セキュリティ対策を行ってください。
- Windows Update等で、OSや使用ソフトのセキュリティアップデートを行う
- ウィルス対策ソフトを入れ、定義ファイルを最新のものにする
- パーソナルファイアウォールを入れる
- Winny,Shareは利用しない
詳しいことは、以下のサイトを参考にしてください。
- 情報処理推進機構:セキュリティセンター:個人の方(http://www.ipa.go.jp/security/personal/index.html)
わかってる人向けの補足という名の蛇足
- 匿名Proxyについてはあえて言及していません。初心者が匿名プロクシを探してアングラサイトに行く方がよっぽど危険ですし、その匿名プロクシが個人情報を盗むために設置されている可能性だってありますし。
- 会社や学校からのアクセスの場合は、その組織のProxyサーバーにアクセスしたサイトのURL等の情報が残るため、仕事や勉強に関係ないサイトを見てる方がよっぽど問題ですが、これらはその組織のポリシーやセキュリティ教育の問題ですので、言及しませんでした。
- ネットに接続していたら、IPアドレスが人に知られていてもいなくても、どのみち攻撃されてますけどね…
- IPアドレス付きの個人情報(通販サイトの買い物履歴等)が、サイトのセキュリティがお粗末だったり、ファイルを持っている担当者がウィルスに感染したために流出して特定されるリスクもあるけど、こういうことを言い出したらキリがない…