2時のワイドショー

2時のワイドショー
ジャンル	ワイドショー番組
出演者	司会 上岡龍太郎・横山ノック・上沼恵美子・浜村淳（初代） 奥田博之・高田美和（2代目） 奥田博之・武原英子・吉本真由美（3代目） 奥田博之・吉本真由美（4代目） 羽川英樹・星由里子・森たけし（5代目）
放送
放送局	読売テレビ
放送国・地域	日本
放送期間	1979年4月2日 - 1992年10月2日
放送時間	月曜日 - 金曜日14:00 - 15:00（60分）他

2時のワイドショーは、1979年4月2日から1992年10月2日にかけて読売テレビ（ytv）制作・日本テレビ系列で放送されたワイドショー番組。通称『2時ワイド』。

概要

1977年10月 - 1979年3月に放送していた『ワイドショー今』のネット局に、日本テレビが加わったのを機にリニューアルしたものである。

月 - 水曜日の3日間は、女性に興味のある話題を、前後左右裏表からテーマを1つに絞って徹底追及、木曜日は心霊・怪奇現象がテーマ、金曜日はウィークエンド情報、という内容だった。なお、当初は横山ノックの「ノックで見合い」や笑福亭鶴瓶の「鶴瓶の今週の悪役ベストテン」などの日替わりコーナーもあった。

放送時間は、開始初期が14:00 - 14:55であったが、1982年4月5日の第742回放送分からは『マイスタ芸能ワイド!!』の時間移動に伴って15:15までに拡大された（従来通り14:55で飛び降りるネット局もあった）。その後、14:00 - 15:00の時間枠に定着した（1982年10月 - 1987年9月の5年間は14:00 - 14:50の枠で、1987年10月 - 1988年9月の1年間は当時拡大放送していた『おもいッきりテレビ』に内包されたため、13:55 - 14:50の枠で放送した。）。なお、北海道の札幌テレビ放送（STV）で放送された同名のローカル番組については、この項の後述を参照。

当時、平日14時台は大阪の放送局（毎日放送〈MBS〉と朝日放送〈ABC〉）が、主に西日本地区のブロックネットを中心としたワイドショー番組を制作していた。東京発のワイドショー番組が芸能関係に特化しているのに対して、大阪発のワイドショー番組は特に主婦向けの生活情報や悩み相談、ゲストを交えたトークコーナーなどで構成されており、この番組も同様だった。また、関西他局の番組と異なり、東日本も含む全国ネットで放送された。

なお、1980年代初頭には最後の部分（14:50 - 15:15）に、東京・日本テレビのスタジオから芸能情報コーナー「芸能マイスタ」を放送していたが、後にそれがワイドショー『酒井広のうわさのスタジオ』（1982年10月 - 1987年9月、14:50 - 15:45）へと発展していった。

「最新芸能情報」（水曜日）はもちろんのこと、ミヤコ蝶々や栢木寛照らをコメンテーターに迎えた人生相談「夫婦110番」、神田川俊郎による「料理道場」（ともに木曜日）、心霊写真特集、浜村淳による映画紹介コーナー（金曜日）や「お宅拝見」コーナー（火曜日・番組内では「豪邸訪問」と呼ぶこともあった）、さらには視聴者参加型の不定期特集も企画するなど、主婦向けワイドショーの定番とも言える内容が各曜日毎にラインナップされ、全国的な人気を得ていた。

番組のスポンサーは、前半は全国共通、後半はローカル向けだった。ちなみに、番組のテーマ曲はキダ・タローが作曲している（末期は、テーマ曲がアップテンポ調にアレンジされた）。

番組開始当初は、ワイドショーにしては珍しくステレオ放送だったが、1986年4月からはモノラル放送になった。

出演者

歴代司会者

• 1979年4月 - 1980年3月：上岡龍太郎、横山ノック、上沼恵美子、浜村淳
• 1980年4月 - 1981年3月：奥田博之、高田美和
• 1981年4月 - 1983年9月：奥田博之、武原英子（故人）、吉本真由美

（注）1982年4月5日 - 9日放送分で、奥田博之・吉本真由美・三笑亭夢之助と記録があるのは「芸能マイスタ」を包含していたため（日本テレビ編成部1982.3.24週間番組確定表による）。

• 1983年10月 - 1989年6月16日：奥田博之、吉本真由美
• 1989年6月19日 - 1992年10月：羽川英樹、星由里子、森たけし（進行補助）

レギュラー出演者

• ミヤコ蝶々（毎週木曜・「夫婦110番」のパーソナリティ）
• 清川虹子（蝶々が舞台などで長期休業する際の代打で、ほぼ必ず「夫婦110番」のパーソナリティを担当）
• 横山ノック（司会降板の後、パネラーとして継続参加）
• 笑福亭鶴瓶
• 笑福亭鶴光
• 京唄子（番組末期には、蝶々の代打で「夫婦110番」のパーソナリティとしても活躍）
• 浜村淳（司会降板の後、パネラーとして継続参加）
• 今いくよ・くるよ
• オール阪神・巨人
• 上沼恵美子（司会降板の後、パネラーとして継続参加）
• 桂小枝
• 桂春之助
• 里美まさと
• 亀山房代
• 神田川俊郎（「神田川俊郎の料理道場」師範）
• 程一彦

他

備考

• ノック（上岡・浜村）時代から奥田時代における女性司会者の立場は、いわゆる「アシスタント」扱いだった。羽川登場と共に、司会に抜擢された5代目女性司会者の星は、大物女優であることなどを考慮してか、羽川と対等の「メイン」司会として扱われた。それに伴い、進行補助として、当時『ズームイン!!朝』レポーターを担当していたytvアナウンサーの森たけしが参加していた。

番組の開始から終焉に至るまで

初代司会者は、日本テレビ系列の『お昼のワイドショー』の司会を務めていた事もある横山ノック、そして、上岡龍太郎、浜村淳、上沼恵美子のグループ体制（これは横山ノックが政治活動との兼ね合いで、毎回出演できない状況であったことに伴う措置である）だった。しかし『お昼のワイドショー』とは内容・時間帯等の条件が異なっていたせいか、開始当初の視聴率は伸び悩んでいた。また、後に全国区へ本格進出をした上岡が、全国ネットの当番組をきっかけに知名度を上げる結果にも至らなかった。

そこで番組の方向性を変えるべく、開始から1年にして司会陣を総替えを図り、後任に、番組内でニュースコーナーを担当していた奥田博之（元ラジオ関西アナウンサー）を起用する。1980年より9年間に亘って活躍した。

自称「マダムキラー!?」の奥田が、高田美和と共にマダムだけをターゲットに、1週間徹底的に相手を務めた。こうして奥田が司会をする時代が、結果的に全盛期を迎える結果となった。

同番組は関西・西日本エリアのみならず、関東・東日本でも人気を博し、長きに渡り時間帯視聴率トップの地位に君臨する。コーナー出演者のミヤコ蝶々や浜村淳が、東京制作の他のバラエティ番組でも話題にされていた程であった。

奥田の降板後は、羽川英樹・星由里子のコンビへと受け継がれた。しかしながら、これ以降番組は下降線を辿るようになる。関東・東日本エリアでは『2時のワイドショー』に、裏番組の『こんにちは2時』（テレビ朝日系）が追うかたちであり、さほど影響は無かった。その一方で、関西・西日本エリアでは、同じく裏番組の『晴れ時々たかじん』（ABC）が1988年10月の開始以降低迷してたものの、司会のやしきたかじんの手腕・人気上昇によって徐々に番組が高視聴率となり、当番組は低迷に追い込まれた。

その後、『晴れ時々たかじん』は当面高視聴率であったにも関わらず、司会であるたかじんの意向によって1992年3月で終了する。しかし、『2時のワイドショー』に再び視聴者が舞い戻ってくることが少なく、長期化からくるマンネリにより、この半年後に終了する。

その後、『Beアップル2時!』へ受け継がれたが、こちらも人気を得ることができず、半年で終了する。1993年4月スタートの『ザ・ワイド』で、同番組を彷彿とさせるコーナー（一部出演者も引継ぎ参加）が設けられたが、1995年にオウム報道中心の構成となったため、自然消滅する形となった。

夫婦110番

視聴者に同番組を最も印象付けたのは、主に嫁・姑の家庭内対立を扱う名物コーナー『夫婦110番』の劇的な演出である。特にミヤ蝶子による鬼嫁の迫真の演技は、ショッキングなタイトルと相俟って注目を浴びた。数回に一度は、鬼姑やダメ亭主も採り上げられたが、大半は鬼嫁ネタだった。

以下にネタの例をあげる。

• 死んだら化けて出てやると嫁に呪い文書書く姑
• 主婦失格と再婚嫁を追い出しあざ笑う残酷姑
• 新婚嫁の甘い夢ぶち壊し執念深く居座る冷静姑
• 深夜押し入り夫婦のセックスを監視する鬼姑
• 変態息子のためと嫁にセーラー服着せる鬼姑
• 黒ネコの祟りと怯える嫁をあざ笑う鬼姑
• 恐怖の心霊写真が呪い呼ぶと姑蹴り出す鬼嫁
• 姑の財産奪い取り仏壇背負わせ追い出す鬼嫁
• 悪魔払いと姑を棒で叩く鬼嫁
• 寝たきりの姑にポックリ逝けと願掛ける鬼嫁
• 地獄・夜中に姑を生ゴミと一緒に捨てる鬼嫁
• 姑を布団袋に詰め庭に放り出す鬼嫁
• 真冬の池に姑を投げ込む鬼嫁
• 病気の姑を犬小屋に押し込める鬼嫁
• スリッパに五寸釘が!!せせら笑う鬼嫁
• 姑の顔をぞうきんで拭く鬼嫁
• 裸の姑をひきずりまわすヒス嫁
• 地獄!逆上して姑に花火ふりまわす鬼嫁
• 姑を斧で追い回す鬼嫁
• 姑に向かって火炎瓶投げる鬼嫁
• 姑の服を便座カバーと一緒に洗う鬼嫁
• 60キロの鉄骨担ぐ土木建築業姑に化粧迫る嫁
• 惨!姑を熱湯風呂に入れさせる鬼嫁
• ババア黙れと老姑にさるぐつわする冷酷嫁
• 地獄!病室で苦しむ姑に花ビンを投げる鬼嫁
• 病気の姑に働けとアイロンを押し付ける鬼嫁
• 地獄!姑が必死で貯めた金をむしりとる鬼嫁
• 地獄・看病疲れの姑を殴り金を持ち出す鬼嫁
• 姑の頭でスイカを叩き割る鬼嫁
• 地獄!お盆に腹立て姑にスイカ投げる鬼嫁
• 姑の顔にヌカミソぬりたくる鬼嫁
• 姑の料理にナメクジを入れる鬼嫁
• 惨・くさくて耳の遠い姑におでん投げる鬼嫁
• 姑の顔にウナ丼を投げつける残忍な鬼嫁
• 姑の味噌汁に雑巾の絞り汁を入れる鬼嫁
• 姑の口に腐ったおにぎりを詰め込む鬼嫁
• 地獄!「敬老の日反対!」とマツタケ投げる鬼嫁
• 姑に犬の残飯を無理矢理食べさす鬼嫁
• 残忍・姑に腐った料理食べさせ中毒さす鬼嫁
• 地獄・ごはんに石と針を入れ姑いじめる鬼嫁
• 地獄・肥満体は食べるなと姑に絶食迫る鬼嫁
• 胎教に悪いと姑をハイヒールで踏みつける嫁
• 姑の手作り弁当をゴミ箱に投げ捨てる非情嫁
• 老姑を泥棒呼ばわりし手を踏みつける暴力嫁
• 夫の墜落の責任を姑に押し付け殴る蹴る嫁
• 憎悪に燃え姑の顔に生肉を投げつけるヒス嫁
• 家計を食いつぶすと老姑の入れ歯を抜く鬼嫁
• 残酷!サド嫁に髪の毛あぶられ処刑される姑
• 姑をバイ菌扱いし除菌スプレー吹きかける嫁
• 遺産を贈与し無一文の姑をメッタ打ちする嫁
• 残酷!母の日に姑を花束で殴りののしる鬼嫁
• 役立たずと老姑の手をカナヅチで叩く鬼嫁
• 結婚望む姑を世間体が悪いとののしり蹴る嫁
• 姑の小銭まで巻き上げ家を追い出すドケチ嫁
• 姑の行動をメモし難グセつけ殴る蹴る監視嫁
• ボヤを出した姑を放り出し冷水浴びせる鬼嫁
• 空き巣に入られた老姑を役立たずと蹴り出す嫁
• 年の瀬に行くあてのない姑を締め出す鬼嫁

エピソード

• 1980年（日付は不明）、当時ytvがあった大阪市北区一帯で停電事故があり、約35分も放送を中断した。
• 1991年1月17日、この日の湾岸戦争開戦当日は内容を変更し、当時『NNNニュースプラス1』のキャスターだった徳光和夫の進行で、湾岸戦争関連の報道特番を組んだ。
• 木曜日の回において、一度だけ観客なしの事態があった。この日のオープニングで、ネット部分の提供クレジットの紹介バックの終盤に、誰も居ない観客席を映し出してスタッフが拍手していた。番組が始まると、冒頭で司会者が観客がいない事情を説明した。終盤の「神田川料理道場」では、番組構成と性格上、普段はこのコーナーと番組終了には登場しないドラマの出演者とエキストラが、料理の試食を行った。番組は最後まで観客なしで、スタッフは何とか番組終了まで凌いだ。

放送ネット局

放送開始からのネット局

• 読売テレビ（制作局）
• 日本テレビ
• テレビ岩手（1980年3月まで、ANNにも加盟していた）
• ミヤギテレビ
• 中京テレビ
• 広島テレビ
• 西日本放送
• 福岡放送

途中からネットを開始した局

• 青森放送（青森朝日放送開局に伴う、ANN離脱後の1991年10月にネット開始〈正式には9月30日からで、最後の1年間のみ〉）
• 福島中央テレビ（1981年4月から。テレビ朝日系列の福島放送開局に伴い、同年10月にANNを離脱）
• 山梨放送（1980年4月からネット開始）
• テレビ新潟（1981年4月開局から）
• テレビ信州（1980年10月開局から。1991年3月まではテレビ朝日系列とのクロスネット局）
• 静岡第一テレビ（1979年7月開局から）
• テレビ金沢（1990年4月開局から）
• 福井放送（1983年4月4日放送分から）
• 日本海テレビ（ANNを離脱した1989年10月にネット開始）
• 長崎国際テレビ（1991年4月開局から）
• くまもと県民テレビ（1982年4月開局から）

札幌テレビ放送（STV）の『2時ワイド』

ytv制作の『2時のワイドショー』とは別に、北海道の札幌テレビ放送（STV）が制作していた同名のローカル番組『2時のワイドショー』（略称：2時ワイド）も存在していた。こちらはytv制作よりも早い1973年1月に開始しており、ytv版『2時ワイド』が終了した後にも、この番組は放送されていた。

内容は、北海道の地域に密着した生活情報や、各百貨店のテレビショッピング（ベストショッピング）などを中心に、北海道ローカルで放送していたものである（その他、恒例により毎年夏に開催されるSTV夏祭り会場からの中継や年末の時期にはアナウンサー総出演によるかくし芸もそれぞれ放送されていた。）。1972年4月に開始されたTBS系列の北海道放送（HBC）が放送していた裏番組『パック2』を意識したものとされている。ここでは、スポンサーがytv制作のものとは異なり、前半・後半なしの1時間通しとなっている。

この番組スタイルは、後番組の『この2時とまれ 青春奥さん』、続く『2時です奥さん』（1986年4月 - 1987年3月、STVホールからの公開放送が中心、司会は明石英一郎アナ他）、『ちょっと、和久井の2時ですよ』（1987年4月 - 1993年9月、司会は和久井薫アナ）へと受け継がれるが、現在放送中の『どさんこワイド』（15:50(のちに15：48) - 19:00）の拡大を受けて終了（ベストショッピングのみ『どさんこワイド』の番組内に放送枠を移して、引き続き続いていたが、2007年9月いっぱいで長年続いたベストショッピングのコーナーも終了）した。これまで担当した歴代司会者は、すべて当時の同局アナウンサーだった大澤宏一、巻山晃、喜瀬浩らが務めた。

STVは、1972年4月の北海道文化放送（uhb・フジテレビ系列のフルネット局）開局までは、日本テレビ系列とフジテレビ系列のクロスネット局だった。そのため、フジテレビ系列の『3時のあなた』をネットしていた関係から、そのスポンサーだったジャノメミシン、桃屋、ライオン（当時はライオン歯磨）が、当番組開始前にそのままスライドし、それにベストショッピングに提供する各百貨店が加わった。ジャノメミシンは番組放送途中で、桃屋も『2時ですよ』終了時に降板するものの、ライオンは『どさんこワイド』でも16時台のメインスポンサーとなり、現在に至っている（桃屋は2006年に入って、『どさんこワイド』の週1回スポンサーとして復帰している）。

関連項目

• Beアップル2時!（後番組）
• ザ・ワイド（上記の後番組）
• 情報ライブ ミヤネ屋（現行番組であり、日本テレビは別番組だったが、2008年4月よりネット化）
• 新・たかじんが来るぞ（この『2時のワイドショー』をベースとしたパロディである『夜のワイドショー』のコーナーを放送していた）
• キダ・タロー（テーマ曲の作曲者）

番組の入れ替わり

ytv制作・日本テレビ系列※一部地域のみ 平日14時のワイドショー（1979年4月 - 1992年10月）
前番組	番組名	次番組
ワイドショー今	2時のワイドショー	Beアップル2時!
日本テレビ 平日14時台（1979年4月 - 1992年10月）
ドラマ再放送枠	2時のワイドショー	Beアップル2時!