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Mii

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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Wii > Mii

Mii(ミー)とは、任天堂が販売しているゲーム機であるWiiニンテンドーDSニンテンドー3DSで使用できる人間型のキャラクターアバター)である。

概要

Miiは、Wii本体に内蔵されている『似顔絵チャンネル』、ニンテンドー3DS本体に内蔵されている『Miiスタジオ』等で作成する。用意された様々なパーツを組み合わせて家族や友達などに似せて作る。

作成したMiiは、ゲーム中のプレイヤーとして操作したり、一つのセーブデータとして利用したり、アイコンとしてメッセージに貼り付けたりと様々な場面で利用される。ただし、ゲーム機本体を修理するとMiiの編集はできない[1]

似顔絵チャンネル

似顔絵チャンネル
対応機種 WiiWiiチャンネル
開発元 任天堂
人数 1人
メディア Wii本体内蔵
デバイス Wiiリモコン
その他 ニンテンドーWi-Fiコネクション対応
WiiConnect24対応
Mii対応
テンプレートを表示

似顔絵チャンネル(にがおえチャンネル)は、Miiを作成するWiiチャンネルである。

このチャンネルはWii本体に内蔵されているため、Wii本体をインターネットに接続をせず、WiiとニンテンドーゲームキューブのゲームディスクやSDメモリーカードを購入をしていなかった場合は基本的にはこのチャンネルを利用。

概要

本チャンネルで作成したMiiは、Wii本体内蔵フラッシュメモリに保存される(最大保存数は100体)。Wii本体に保存されたMiiはWiiリモコン内蔵メモリに10体までコピーでき、友達の家などにも持っていくことが可能。また「WiiConnect24」に対応しており、自分の作成したMiiをインターネットを通じて、「Wiiばんごう」を交換した友達のWiiに送信することができる。さらに『Miiコンテストチャンネル』で自分の作成したMiiを投稿したり、全世界のWiiユーザーが投稿したMiiをダウンロードすることもできる。

Miiの作成

最初に性別を選択した後、次の項目を選択・調整していく。3DS版のMiiスタジオではパーツが追加されている。

    • 顔の輪郭(8種類から選択)
    • 顔の色(6色から選択)
    • 髪型(72種類から選択。分け目の向き2種類)
    • 髪の色(8色から選択)
  • 顔のパーツ
    • (48種類から選択。色は6色から選択。位置・大きさ・傾き調整可能)
    • 眉毛(無しも含めて24種類から選択。色は6種類から選択。位置・大きさ・傾き調整可能)
    • (12種類から選択)
    • (12種類から選択。位置・大きさ調整可能)
    • (24種類から選択。色は3色から選択。位置・大きさ調整可能)
    • ひげ(無しも含めて4種類から選択。色は8色から選択。位置・大きさ調整可能)
    • 顎ひげ(無しも含めて4種類から選択。色は8種類から選択)
    • ほくろ(1つまで可能。位置・大きさ調整可能)
  • その他
    • メガネ(無しも含めて9種類から選択。フレームの色は6種類から選択可能。位置・大きさ調整可能)
    • 身長(スライドバーによる無段階調整。左にずらすと低く、右にずらすと高くなる)
    • 体の幅(スライドバーによる無段階調整。左にずらすと細く、右にずらすと太くなる)
    • 服(色のみ変更可能で、12色から選択する)
  • Mii情報(ニックネーム以外は任意入力)

また、Miiサンプル一覧より似ているMiiを選択していく方法もある。性別を選んだ後、「似ている顔を選ぶ」を選択すると、一覧が表示される。

ニックネーム、作成者の名前の入力はWii本体のVer.3.4Jのアップデートにより、市販のUSBキーボードでの入力が可能になった。

似顔絵パレード

ユーザによる明示的な交換の他に、自動的にMiiを交換・蓄積する似顔絵パレードという機能がある。Wiiをインターネットに接続して似顔絵チャンネル内の「交流の設定」を「交流する」にしていると有効になる機能で、個別の設定で「公開する」とされているMiiが、ユーザの明示的な操作なしにいつの間にか他のWiiの似顔絵パレードに登場するようになる。ただし、Wii伝言板のアドレス帳に登録されたWiiフレンド間のみの交流となる。そのため、知らないWiiユーザーが投稿したMiiを見たり、ダウンロードすることができる『Miiコンテストチャンネル』が配信されている。 また、Wii本体を更新すると、似顔絵広場のMiiを自分でパレードに連れて行くこともできる(ただし、誕生日などのデータが失われてしまう)。

マリオカートWii』のWi-Fi対戦では相手が公開しているMiiを使っていると自動的にパレードに来るという機能が搭載されている。

Miiと似顔絵チャンネル完成までの経緯

Miiと似顔絵チャンネルのアイデアは、2000年2月23日に発売された64DDソフト『マリオアーティスト・タレントスタジオ』を源流としている(『タレントスタジオ』の説明も参照)。

厳密にいうと『タレントスタジオ』以前から宮本茂が構想していた「知っている人の似顔絵を作るソフト」、通称「こけし構想」というアイデアに、全くの別観点から企画開発部でニンテンドーDS用に製作されていた「福笑いのようにパーツを並べて似顔絵を作るソフト」というアイデアを加えることで、大幅に制作作業を簡略化してハードルを下げたものである[2]

なお、「福笑いのように似顔絵を作るゲーム」のアイデアの原型は2000年に遡る。その原型となったゲームが完成したものが後の2009年に発売されたニンテンドーDS用ソフト『トモダチコレクション』である[3]

その他

  • 2006年12月30日より明石家さんま松岡修造が似顔絵チャンネルを体験しているテレビCM(30秒版)が放送開始された。また、2007年1月30日より90秒版のCMが放送開始された。
    • また、2007年3月12日から2007年4月29日までの間に、インターネットに接続して本体設定でWiiConnect24をONにしたWii向けに、明石家さんま松岡修造のMiiが配信されていた。
  • 似顔絵広場画面で所定のコマンドを入力すると、似顔絵チャンネルに対応したニンテンドーDS向けソフトへMiiを送信する機能が呼ばれる。以後、似顔絵広場画面に、対応したソフトを起動しているニンテンドーDS本体と通信するボタンが追加される。

Miiコンテストチャンネル

Miiコンテストチャンネル
対応機種 WiiWiiチャンネル
開発元 任天堂
人数 1人
メディア ダウンロード配信(本体内蔵メモリに保存)
発売日 2007年11月12日
デバイス Wiiリモコン
その他 ニンテンドーWi-Fiコネクション専用
WiiConnect24対応
Mii対応
テンプレートを表示

Miiコンテストチャンネルは、Miiを全国のWiiユーザーと共有したり、出されたテーマに沿ったMiiを投稿・評価したりするWiiチャンネルである。2007年11月12日に配信が開始された。

このチャンネルは、Wiiをインターネットに接続して『Wiiショッピングチャンネル』内の「Wii専用ソフト」からダウンロード(無料)することで利用可能となる。またこのチャンネルの機能上、利用時にもインターネットに接続する必要がある。

投稿広場

似顔絵チャンネルで作成したMiiを共有するモード。自分の作成したMiiを投稿したり、他の人が作成したMiiをダウンロードすることが出来る。

ここでMiiを作る人のことを「Mii職人」という。 Mii職人は人気の高いMiiをたくさん投稿することで「一流Mii職人」になることができる。

コンテスト

出題されたテーマに沿って作成したMiiを投稿するモード。投稿するだけでなく、投稿されたMiiを審査することも出来る。 テーマは「帽子を取ったマリオ」「福沢諭吉」「ガレッジセールゴリWii FitのCMに出演経験があったため)」といった具体的なものから「着物が似合う女性」といった主観的なもの、「ねずみ年のMii」といった発想力が試されると思われるものなどがある。

コンテストの流れとしては、

  1. テーマを発表。その後数日間投稿受け付け(残り期間が表示されている)。
  2. 投稿締め切り(審査準備中と書かれている)。
  3. 審査を始める。その後数日間審査受け付け(残り期間が表示されている)。
  4. 審査締め切り(結果発表準備中と書かれている)。
  5. 結果発表。

というものになり、テーマは投稿・審査・発表の各段階ごとに分けて表示されている。 また、コンテストには世界中のMii職人が参加するワールドコンテストと、ローカルなものがあるが、これはワールドコンテストならテーマの上に小さく「ワールドコンテスト」と書かれるのみで、とくに分けて表示されない。

投稿

投稿に利用するWii本体に内蔵された似顔絵チャンネルで作成したMiiのみ投稿でき、投稿できるMiiは1つのテーマにつき1体のみである。投稿するMiiに特別な条件・制限はない(例えば、テーマに設定されている人物が女性だとしても、男性のMiiを投稿することができる。ただし、スペシャルMiiや送られたMiiは使えない)。

審査

投稿されたMiiのなかからランダム(投稿者の情報は表示されない)に選ばれたMiiが10体表示され、それらの中からテーマにふさわしいと思われるMiiを3体選ぶ(それ未満の数だけを選んで送ることはできない)。表示された10体中にふさわしいMiiが無いと思った場合は入れ替えることもできる(選んだMiiは入れ替わらずに残る)。

なお、審査は期間中なら何度でもやり直せるが、審査を送らずにやめた場合は、以前に送信した審査情報は破棄される為、審査を行わなかったものとみなされる。ただし後述するとおり、更新版では破棄されることは無い。

結果発表

投稿または審査をした場合は、Miiが山を駆け登っていき、どの程度支持を得られたかを「○合目」の形(最高は頂上)で表示する(登ったように見えても滑り落ちることもある)。また、自分が選んだMiiがどれだけ支持されていたかにより「目利き力」が判定される(最高は名誉審査会長)。その後、第1位を発表し、ベスト50の発表が行われる。投稿や審査を行なわなかった場合は、第1位とベスト50の発表のみ行なわれる。

なお、ときどき参加賞として、投稿したMiiとMii職人のMiiを背景の前にポーズを付けて並べた記念写真を撮ることができるテーマもある(撮った写真はWii伝言板に貼り付けることができる)。

更新版

2008年1月31日より更新版のMiiコンテストチャンネルが配信開始された。変更された点は次の通り。

  • 投稿広場
    • 自分が投稿したMiiを呼び出せるようになる。
    • Miiのプロフィール画面に表示されているMii職人を選択すると、そのMii職人が投稿したMiiが表示されるようになる。
    • 今日のオススメが10ページまで表示できるようになる。
  • コンテスト
    • 審査を中止したときに、以前に投票したMiiの投票情報が消されずに残るようになる(取り消しは出来ない)。
    • 審査で選んだMiiが再審査の際に表示されなくなる不具合が修正される。
  • ペアレンタルコントロール機能に対応する[4]

Miiスタジオ

Miiスタジオ
対応機種 ニンテンドー3DS
開発元 任天堂
人数 1人
メディア ニンテンドー3DS本体内蔵
テンプレートを表示

Miiスタジオ』はニンテンドー3DSの本体内蔵ソフト。

概要

『似顔絵チャンネル』同様にMiiを作成できるが、より細かい調整が可能となったほか、3DS内蔵カメラで撮った顔写真をもとにMiiを自動生成する機能が追加されている(性別や髪形、目の色は事前に登録し、自動生成後に手動で微調整や眼鏡などのパーツを追加できる)。

ここで最初に作成した自分のMiiは、3DS本体の思い出きろく帳やフレンドリストなどで使用される。

『似顔絵チャンネル』や『トモダチコレクション』で作ったMiiをワイヤレス通信でMiiスタジオに送ることが出来る(Miiスタジオで作ったMiiは『似顔絵チャンネル』や『トモダチコレクション』に送ることは不可)。

Miiの顔画像やQRコードJPEGSDメモリーカードに書き出し、配布することが可能になった。QRコードはMiiスタジオの読み取り専用で、3DS内蔵カメラで読み取るとMiiが呼び出される。

Miiの作成

最初に性別を選択した後、次の項目を選択・調整していく。

    • 顔の輪郭(12種類から選択)
    • 顔の色(6色から選択)
    • 髪型(132種類から選択。分け目の向き2種類)
    • 髪の色(8色から選択)
  • 顔のパーツ
    • (60種類から選択。色は6色から選択。位置・大きさ・傾き・上下の幅が調整可能)
    • 眉毛(無しも含めて24種類から選択。色は6種類から選択。位置・大きさ・傾き・上下の幅が調整可能)
    • (12種類から選択)
    • しわ(12種類から選択)
    • (18種類から選択。位置・大きさ調整可能)
    • (36種類から選択。色は5色から選択。位置・大きさ・上下の幅が調整可能)
    • ひげ(無しも含めて8種類から選択。色は8色から選択。位置・大きさ調整可能)
    • 顎ひげ(無しも含めて8種類から選択。色は8色から選択)
    • ほくろ(1つまで可能。位置・大きさ調整可能)
  • その他
    • メガネ(無しも含めて9種類から選択。フレームの色は6種類から選択可能。位置・大きさ調整可能)
    • 身長(スライドバーによる無段階調整。左にずらすと低く、右にずらすと高くなる)
    • 体の幅(スライドバーによる無段階調整。左にずらすと細く、右にずらすと太くなる)
    • 服(色のみ変更可能で、12色から選択する)
  • Mii情報(ニックネーム以外は任意入力)
    • ニックネーム(10文字まで入力可能)
    • 誕生日
    • 作成者の名前
    • 「お気に入り」マークの有る無し
    • コピーの可否
    • Miiの公開(公開を選ぶと通信相手のゲーム内に登場することがある)

すれちがいMii広場

すれちがいMii広場
対応機種 ニンテンドー3DS
開発元 任天堂
人数 1人
メディア ニンテンドー3DS本体内蔵
テンプレートを表示

すれちがいMii広場』(すれちがいミーひろば)はニンテンドー3DSの本体内蔵ソフト。

概要

すれちがい通信により自分と相手のMiiを送受信し、受信したMiiによって内蔵されているゲームを進行する事ができる。Miiにはメッセージ(最大16文字)、趣味、犬派or猫派、夢などを登録することが可能で、すれ違った相手のMiiが会話をするようにそれを表示する。一度のすれ違いで最大10人まで集めることができる。

本体アップデート『Ver.3.0.0-5J』(2011年12月7日配信分)以降は大幅に機能が追加された。主な変更点は以下の通り。

  • 「ピースあつめ旅」がいつの間に通信に対応し、新たなパネルをダウンロードできるようになった。同時に完成したパネルの絵を連続で閲覧できる「スライドショー」が追加。
  • 「すれちがい伝説II」(後述)追加。これに伴い帽子の数が大幅に増加。
  • 「すれちがいマップ」追加。すれちがったMiiの出身地域が記録されていく。海外の地域にも対応しているが、国によってはマップが用意されていない。
  • 本ソフトウェア内で使用されているBGMを試聴できる「音楽リスト」と、達成した様々な記録が表示される「お祝いリスト」の追加。

ピースあつめの旅

すれ違い通信によってやってきたMiiから「ピース」を貰い、集めることで絵を完成させることが目的のゲーム。

ピースは任天堂のキャラクターの絵を分割したもの。各15枚(追加パネルに関しては24枚または40枚)のピースが集まれば絵が完成し3D表示になった絵が閲覧できるようになる。ピースはゲームコインで購入することもでき、最初に持っているピースは住んでいる都道府県によって変化する。追加パネルのピンクのピースはすれちがいでのみ入手することが出来る。

パネルの種類は2012年1月現在で以下の14種類。

すれちがい伝説

すれちがい通信によってやってきたMii(=勇者)で敵(ゴースト)を倒しながらさらわれた自分のMii(=王)を助けに行くゲーム。

勇者は「剣」「魔法」の二つが使用可能で、魔法はMiiに設定された服の色によって変化する。複数回すれちがったMiiの勇者はすれちがい回数に応じてレベルが上がる。

ゲームコイン(1人につきコイン2枚)によって、さすらいの勇者(すれちがいMiiの設定からプロフィール編集を選択すると表示される「犬or猫派」の設定が反映され、犬または猫の顔をしている、服の色はランダム)を雇うことが出来る。ちなみに、魔法で召喚したさすらいの勇者はうさぎの顔である。

ひとつのフロアのゴーストを全滅させることにより、すれちがいMii広場で被ることができる帽子を入手できる。クリア後はもう一度最初からやりなおすことが出来るが、既に入手した帽子は保存される。

すれちがい伝説II

「Ver.3.0.0-5J」で追加された新モード。「すれちがい伝説」を2周クリアするとプレイできるようになる。

「すれちがい伝説」との相違点は以下の通り。

  • さらわれる自分のMiiが王様・姫・王子の3人になった。
  • 同じ色・または似た色のMii同士でコンビを組んで2人で同時に攻撃できるようになる。
  • 戦闘中のコマンドに「宅配」が追加。ゲームコインと引き換えに薬を購入できる。全部で4種類。
  • 「さすらいの勇者」に加えて、「歴代の勇者」(過去にすれちがったMii)をゲームコインで雇うことができる。一度に最大3人まで。
  • マップ上に分岐点が存在し、1周だけでは全てのルートを回ることはできない。

Mii対応ソフト

作成したMiiは以下のソフトで操作できたり登場(表示)する。

Wii

Wiiチャンネル

※=アイコンやセーブデータとして利用するソフト

Wii用ソフト(Wiiウェアも含む)

アイコンやセーブデータとして使用するソフト
操作するキャラクターとして使用できるソフト
アイコンやセーブデータとして使用し、操作するキャラクターとしても使用できるソフト

ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェアも含む)

ニンテンドー3DS

脚注

  1. ^ N-Styles; N-Styles (2007年7月30日). “[NS Wiiが壊れたので修理に出してみた]”. 7月26日閲覧。accessdateの記入に不備があります。
  2. ^ 開発スタッフが語る『似顔絵チャンネル』の話。
  3. ^ 社長が訊く 『トモダチコレクション』”. 2011年2月27日閲覧。
  4. ^ ペアレンタルコントロールの「ユーザー同士の通信/ユーザー間のコミュニケーションとユーザーが作成したコンテンツの送受信」の設定が反映される。

外部リンク