米IBM、指紋読取装置搭載の『シンクパッド』発表

米IBM社は、ノートパソコン『シンクパッドT42』に指紋読取装置を組み込んだモデルを発表した。米マイクロソフト社も9月に指紋読取装置を組み込んだキーボードとマウスを発表しており、業界大手の相次ぐ製品投入が目立つ。

高森郁哉/Infostand 2004年10月05日

米IBM社は4日(米国時間)、ノートパソコン『シンクパッドT42』に指紋読取装置を組み込んだモデルを発表した。バイオメトリクス(生体認証)技術でセキュリティー強化と利便性向上を図った。19日に発売予定で、価格は1699ドルから。

指紋読取装置はカーソルキーの手前、パームレスト右側に位置し、横に細長い窓がある。この上で指をスライドさせると、数秒で指紋をスキャン。システムやアプリケーションを利用できるようになる。

さらに、ハード・ソフトをベースとしたセキュリティーを強化し、プリインストール済みの『クライアント・セキュリティー・ソフトウエア5.4』および『パスワード・マネージャー』、組み込みのセキュリティーチップ、指紋読取装置を統合した。重要な情報を保護するとともに、ソフトやウェブサイトごとに異なるIDとパスワードを一元管理してユーザーが容易にアクセスできるようにする。

なお、米マイクロソフト社も9月に、指紋読取装置を組み込んだキーボードとマウスを発表している(日本語版関連記事)。業界大手の相次ぐ製品投入で、消費者向け製品にもバイオメトリクス技術が広まってゆく可能性もある。