GoPro史上、最高画質を体験。最新シリーズ「HERO4」が10/5世界発売開始(動画あり)

GoProは、「4K」を30fpsで撮影できるハイエンドモデル、液晶タッチディスプレイ付きのモデル、そしてハイビジョン撮影も可能な低価格モデルの3製品を発表した。10月5日(日)に世界発売となる、待望の最新機種をいち早く試してみた。公開された超高画質動画も紹介する。
GoPro史上、最高画質を体験。最新シリーズ「HERO4」が105世界発売開始(動画あり)
タッチディスプレイを付けたまま、小型の防水カヴァーに入れることが可能になった。

小型アクションカメラGoPro」の最新シリーズが発表された。

4K映像を30fpsで撮影できる「GoPro HERO4 BLACK」(¥59,000・税抜)、液晶タッチディスプレイを備えた「GoPro HERO4 SILVER」(¥47,000・税抜)、そしてフルハイビジョン撮影まで可能な「GoPro HERO」(¥19,500・税抜)の3機種だ。WIRED編集部は、発売前のブラックとシルバーの2機種を触ることができた(日本では10月より順次発売が開始予定)。その特徴や注目の新機能を紹介しよう。

フルHDでも「スローモーション」が可能に

ハイエンドモデル「HERO4 BLACK」の最大の特徴は、超高解像度の4K映像でフレームレート30fpsを実現していることだ(従来モデルによる4K撮影は15fpsだった)。グラスの中に収まるほどのサイズにも拘わらず、映画や大規模な映像インスタレーションなどの撮影にも十分耐えられるスペックだ。

ただし、4Kなどの超高画質で撮影する必要のない人にとっては、フルハイビジョン(1,080p)の画質まで120fpsで撮影できることが、その魅力となるだろう。120fpsモードで撮影された動画は、「1秒間に120コマ」もあるので、なめらかなスローモーション動画の編集が可能になるからだ。

UIも刷新された、液晶ディスプレイ搭載モデル

「超高画質」よりも利便性や操作性を重視する人にとっては、カメラ本体に液晶ディスプレイが搭載された「HERO4 SILVER」はより扱いやすいのでオススメだ。動画撮影の画質やフレームレートは、従来のハイエンドモデルとほぼ同等の数値を実現している。

これまでのGoProのカメラ本体には、液晶ディスプレイは付いていなかった。どうしても撮影中の映像を確認したい場合は、別売の「LCD Touch BacPac™」を背面に装着するか、スマートフォンとカメラをWi-Fiで接続するか、その2択に限られていた。しかし、液晶ディスプレイを付ければ本体の厚みが増して重くなるし、スマホを片手に持ちながら撮る方法は、あまりスマートな撮影スタイルではなかった。

「HERO4 SILVER」では、カメラ本体のサイズは変わらず、背面に液晶ディスプレイを搭載している。カメラ操作や設定変更を、刻々と変わる撮影現場の状況に応じて、より素早く扱えるようになる。

ディスプレイのユーザーインターフェイス(UI)も刷新された。従来と比べて、その操作性は格段に向上している(「HERO4 BLACK」に別売の液晶ディスプレイを付けた場合も、シルバーと同じUIになる)。例えば、動画撮影モードのときは、画面の下部を上にスワイプすれば、瞬時に動画モードの設定変更画面が表示される。また、画面の右端から左へスワイプすれば、ワンタッチで撮影モードの変更ができる。

ちなみに「HERO4 BLACK」がシルバー同様にタッチディスプレイを搭載していない理由としては、業界最高水準の撮影性能に挑戦したブラックエディションでは、カメラ本体が高温になりすぎるのを防ぐために、背面の放熱性を少しでも高めたいからだという。

三脚にもなるマウント「3-Way」に装着すれば、最長30秒間シャッターを開け続ける夜間撮影モードによる美しい夜景の写真や、コマ撮りモードによる定点観測動画なども簡単に撮ることができる。
従来のモデルと比較。サイズはまったく同じだが、LEDライトの位置などが微妙に変わっている。

可聴域を超える音まで拾う内蔵マイク

HERO4は、従来の「HERO3+ BLACK」と比べて、動画撮影中の音を、およそ2倍のダイナミックレンジで収録できるようになった。

「HERO4のマイクは、GoPro社内のサウンドエンジニアが、今回ゼロからデザインし直したんだ。クラブイヴェントの重低音や、激しいドライブで響くエンジンのうなりなど、可聴域を超える音も綺麗に拾えるようになったはずだよ」と、GoProトレーニングマネージャーのコーエン・サマーズは話す。

GoProのカメラを、楽器、ターンテーブル、マイクスタンド、ステージ装置などに取り付けられるアクセサリーを付属する音楽バンドルも発売される。GoProで撮影した臨場感あふれるライヴ映像を観る機会も、今後ますます増えていくことだろう。シリーズ発売後、どんな映像がYouTubeに投稿されるか、いまから楽しみだ。日本では、10月より順次発売が開始される予定だ。

「HERO4 Black」(左)と、「HERO3+ Black」(右)を上から比較。ご覧の通り本体サイズはまったく変わらない。だがよく見ると、録画ボタンの左上にあるマイクの穴の形など微妙な変化がわかる。

TEXT BY WIRED.jp_M

PHOTOGRAPHS BY KOUTAROU WASHIZAKI