(宇宙のタブーに、ランニングマシン括り付けで走ってる現役宇宙飛行士のゲストブロガーLeroy Chiao博士がズバリお答えします!)
「宇宙でもう経験した人は誰かいるんですか?」
現在までのところ答えは「NO」です。もうこれは断言していい。
「何故そんなキッパリ言い切れるの?」
単純な話ですよ。男は男。男が宇宙でSEXして、それを人に自慢しないで我慢できるわけないんです。僕の言ってること当たってますよね? いや、隠さなくてもいいです、当たってますよね? 幻滅させちゃって申し訳ないんですけど、そういうものなんです。
よって、それが起こったら起こった時点で間違いなく僕ら全員の耳に入るでしょう。いや、より正確には、それが起こったら起こった時点で間違いなく僕ら全員の耳に入る運命にある、と言うべきですね。
「ということは…ダミーやロボットの世話にならなきゃならないってこと?」
いや、それはないです。実際そういうの興味ないし! ヒトの方がずっときれいです。
それに…宇宙でセックスなんて ―自慢の種にするのは別として― そんなにいいんですかね? 今週は米ギズ特別寄稿枠で、微小重力で作業をこなすのがいかに難しいか、ヘマするとグジャグジャになるという話を何度かに分けてご紹介してきましたけど、あれを全部当てはめて本当に空の上の方が良いか、よーく考えてみてください。
体はどっか繋ぎ止めておかないとヘッドボードに頭ぶつけるどころじゃ済まないだろうし、それに(鋭利なものは注意してるので飛んでこないですけど)その瞬間どこから何が飛んでくるか知れたもんじゃないんですってば!
「じゃあ、どうしたら?」
どうしたらいいんでしょうね? こっちが聞きたい…。なんせイメージダウンが心配なNASAは、機内のアルコール(飲料)も禁じてるぐらいですからねえ。そのNASAがSEX問題の対処に乗り出すと思います? HA!(←憤懣・嘆息・諦観を表す感嘆詞)
「将来は? もっと長く飛んで、もっと遠くの宇宙に行く時代が来たら?」
これは簡単です。クルーは既に男女混成なんですね。これからは人数も増え、クルーもコロニー(例えば永住月面基地)へと徐々に形を変えていくでしょう。で、ちょうどみなさんの職場みたいに恋が芽生えて(秘密と思ってるのは当人だけ)、あとは自然の成り行きになる。
やがて、それが起こる。で、起こったら起こったのとほぼ同時ぐらいに地球人(その男の友だち)の耳に届き、そこからニュースが広まる。そしてみなさんの耳にも入るでしょう。
人は人。宇宙に行っても、それは同じですよね!
(スペースシャトル搭乗歴3回、国際宇宙ステーションに長期滞在経験もあるベテラン宇宙飛行士リーロイ・チャオ(Leroy Chiao)博士の残りの洞察あふれる啓蒙コラムはこちら(英語)。学校・企業への講演依頼はLeading Authorities Speakers Bureauでお申し込みになれます。宇宙の今を探るギズのウィーク企画「Get Me Off This Rock」(英語)も是非どうぞ)
Astronaut Leroy Chiao(原文/訳:satomi)
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