東九州新幹線あれば2時間で結ばれる九州経済圏…半世紀進展なしの宮崎新幹線計画 沿線人口400万人の潜在力訴えシンポ開催

2025/01/23 15:30
データに基づき、新幹線が地域にもたらす効果を語る九州経済調査協会の岡野秀之常務理事=宮崎市の宮日会館
データに基づき、新幹線が地域にもたらす効果を語る九州経済調査協会の岡野秀之常務理事=宮崎市の宮日会館
 宮崎県内に新幹線整備の機運を高めようと、県は「みやざきの新幹線を考えるシンポジウム」を開いた。基調講演した九州経済調査協会(福岡市)の岡野秀之常務理事は広域的な連携の必要性を強調、「東九州新幹線(博多-大分-宮崎-鹿児島)の沿線人口は400万人。既設の博多-小倉を除いても230万人で、他の整備新幹線と比べても遜色ない潜在能力がある」と述べた。

 宮崎市で15日あり、150人が聴講した。岡野氏は九州新幹線沿線の鹿児島や熊本で、関西・山陽エリアとの交流人口拡大や企業活動強化などのプラス面が、福岡へのストロー現象などのマイナス面を上回っているとデータを基に解説。宮崎県に整備された場合、「九州1500万人経済圏が2時間以内で結ばれ、鹿児島、熊本同様の交流機会やビジネスチャンスの拡大が期待できる」と指摘した。

 宮崎県を巡る新幹線構想は東九州新幹線が1973年、全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画路線に追加されたが、半世紀進展がない。県内での議論活発化を図ろうと、県は独自設定した「新八代ルート」(熊本・新八代-宮崎市)を含む3ルートについて、費用便益比や時短効果を示す独自調査を本年度実施した。

 岡野氏は「新幹線を生かすための議論を、宮崎だけでなく広域で深めていけるかが大事になる」とアドバイス。河野俊嗣知事は「今回をキックオフとして広域的な連携を含め、着実に進めたい」と結んだ。

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