3歳からバイオリンを始めたパールマンはポリオにかかり足に障害が残った後も夢を諦めず、世界的な奏者になった JAMES DEVANEYーWIREIMAGE/GETTY IMAGES <4歳でかかった小児麻痺により足に残った障害を乗り越え、世界最高峰バイオリニストとなった筆者が、いま憤るポリオ再流行とワクチン忌避> 1949年、4歳のとき私はポリオにかかった。最初のポリオワクチンが発表されたのは55年だったから、数年の差で間に合わなかった。ある朝、目が覚めて起き上がろうとしたけれど、立てなかった。何かおかしいと思った。ベッドに寝たまま、窓の外の太陽を見ていたことを覚えている。毎日、毎日、同じ景色だった。腰椎穿剌(せんし)の検査がとにかく痛かった。 【動画】松葉づえで登場し、名演奏を披露するイツァーク・パールマン 当時暮らしていたイスラエルのテルアビブで入院したのは数週間だったが、それを境に人生