米経済誌「フォーチュン」が8月、2023年版の世界企業番付「フォーチュン・グローバル500」を発表した。日本は41社が名を連ね、国別の企業数では第3位となったが、その存在感は低下しつづけている。なぜ日本企業は勢いを失ったのか、同誌記者が考察した。 世界を圧倒した日本企業の「衰退」 米誌「フォーチュン」が、全世界の企業の売上高ランキング「フォーチュン・グローバル500」をいまのような形で初めて発表したのは、1995年のことだった。当時、他を圧倒してトップの地位を占めたのは、ウォルマートでも、エクソンモービルでもなく、日本の三菱商事だった。 そのとき、同社の売上高は約1760億ドル(当時1ドル=94円、約16兆円)で、「米通信大手AT&T、化学大手デュポン、金融大手シティコープ、消費財大手P&Gの売上高の合計よりも大きい」と、当時のフォーチュンには記されていた。 その年、日本の大手総合商社であ