「中日ドラゴンズ・平田良介」という選手像をひと言で表すと、昨季までであれば“和製大砲”と答える野球ファンが多かったはずだ。大阪桐蔭高時代、3年夏の甲子園で1試合3本塁打の衝撃に始まり、プロ入り後は2ケタ本塁打を記録したシーズンが6度。2011年には2試合連続サヨナラ本塁打を放つなど、印象的な本塁打の助けもあってそのイメージは形成された。 しかし、平田本人は自身がホームランバッターであることを、これまで多くのメディアで否定してきた。自己分析は「1番から3番打者タイプ」。今季になってようやく、その言葉を立証するかのような活躍を見せている。 8月14日の横浜DeNA戦で6年ぶりの1番に座ると、同26日までの12試合で残した打率は4割5分8厘(48打数22安打)。16日には史上68人目(73度目)のサイクル安打を達成するなど、通算打率も3割4分1厘まで押し上げ、同僚のビシエドらとともにセ・リーグ首