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ノーベル賞
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「わかんねえのかよ!?それが本当にわかんねえのか!?」 夜空に星はなく、道を導く星座も見えない。自分がどこにいるのかもわからない。ただここには、この腕の中には彼女がいる。彼女があるところに自分はいる。 それだけがたった一つ確かで。 「俺がいる場所がここ以外のどこにあるんだよ!?」 超弩級ラブコメ完結編。 行くあてもなく、さりとて手を離すことはできない。繋いだ手だけで、このふたりの距離を、見せてくれるんだからすごいですよね。言いたい。けど聞けない、もどかしさがとても伝わってくる。 それだけに、橋の欄干でのひとときは、イラストと併せて、胸きゅんになりました。切ないときも温かさあふれる笑いが生まれるっていいなあ。これは、仲間が集まってくれたときも思ったけど、この雰囲気こそが、とらドラの素晴らしいところだと思う。 てっきり勢いで一気に動くのかと思ったけど、現実を見てしまうのは、やっぱり苦労し
「おやくだちー」 妖精さんが髪の合間から、万歳ポーズで突き出ます。 「……そんなところにいたんですか」 「せまいながらもたのしいわがやですが?」 「失敬な」 衰退した旧人類となった人間と、次の「人類」である妖精さんの交流を描くお話の第四弾。今回は、怪しげな品を里に配りまわる「妖精社」を視察に行く「妖精さんの、ひみつのこうじょう」と、いつの間にやらクスノキの里が世界一の妖精人口密度地帯になってしまったことで、妖精さんに異変が起きる「妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ」の二編が収録されています。 「妖精さんの、ひみつのこうじょう」 衰退した人類ってことで、食糧不足はなかなかに深刻なんですが、どこかのんびりした雰囲気は心地よいです。肉を手に入れるために鶏を追いかけていたのに、気づけば加工済みのチキンが走り回ったりしているから、なんだこれは状態ですよ。 もちろん、こんな怪しいことをするのは
『僕、女の子を殺したんだ』 「私は信じるよ」 その一歩先に踏み出すには勇気がいった。 「だって、私もその子を殺したから。小学生のときに」 殺されても数年でよみがえるが、その人のことを覚えているのは殺した人だけ。殺され、記憶を奪われる存在のイケニエビトの少女と、彼女を友とした高校生・神野、彼の同級生であり、幼いころイケニエビトと出会った少女・明海の三人が繰り広げるビターでスウィートな物語。 里々さんの感想を読んで手に取ったんですが、これは面白かった! 「僕、女の子を殺したんだ」なんて台詞が出てくるので、どんなに殺伐とした話になるのかと思ったら、そこに見えてくるのは、孤独な少女と孤独な男の子が、音楽を通じて触れ合う話で、側にいることが自然になっていくところは、ほんといいんだなあ。 それだけに、二人の間……というか、イケニエビトについての不審な噂が流れ始めて、その噂を裏付けるようにして、
「それもあるけど、それだけじゃない。確かにアレは、当時のあたしにとっては超悔しくて、ムカついて、いままでの生き方を変えるくらいのきかけだったけれど そんなことで、お兄ちゃんを嫌いになるわけないじゃん」 イマドキの女子中学生らしい生意気な妹・桐乃が、実は隠れオタクだった。その秘密を知ってしまった平凡な兄・京介が、秘密を共有してしまったがために、いろいろと振り回される俺妹シリーズの第十一弾。今回は、麻奈美と桐乃が仲違をするようになったきっかけとなる過去のお話が描かれます。 ああ、なるほど。子供の頃、桐乃はこんなにもお兄ちゃんが好きだったのか。中学時代の京介の行動力は、いい面も悪い面もあったけれど、妹から見たら、こんなに恰好いいお兄ちゃんはいないよなあ。ただ、妹のまなざしがさらに京介を走らせてしまうことになったのが、ね。決してヒーローではない、なのに演じようとしてしまうお兄ちゃんの強さと弱さが
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