クリックして拡大する被災から2カ月以上が過ぎても、一部では崩壊した家屋が無惨な姿をさらしていた=18日、長野県栄村(芹沢伸生撮影) 新潟県との県境にある長野県栄村を最大震度6強の地震が襲ってから2カ月以上が経過した。日本有数の豪雪地帯にある村も雪が消え、被害の全容が明らかになったが、その大きさと比較して軽微だったのが人的被害。死者はゼロだった。村固有の事情が人的被害を抑えたとの声もある。 ■自治意識 「地震後、消防団員が逃げ遅れている人がいないか一軒ごとに見て回った。お年寄りはそれぞれが車に乗せて、避難先の役場に連れて行ったよ」 家屋倒壊が多かった栄村の青倉集落の区長を務めていた島田哲(さとる)さん(62)は当時の様子をこう語る。 人口約2300人の村が地震に見舞われたのは、東北地方などを大津波が襲った翌日の3月12日早朝。午前3時59分に震度6強、4時31分と5時42分には震度6弱を記録