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スペシャルレポートに関するkazu_levis501のブックマーク (49)

  • スー・チー経済圏、際どく攻める日本勢の今

    最大都市ヤンゴンの中心部から車で北へ約30分。日からの中古車や模倣ブランドのバイクが往来する幹線道路を進むと、見慣れたキリンビールの看板が道沿いに現れた。 「ここは、ヤンゴン有数の水源地帯。他社工場も近くに集まっています」。そう言って出迎えたのは、キリンホールディングスの南方健志・常務執行役員。現地最大手ミャンマー・ブルワリーの社長も務める。 キリンが2015年に買収したミャンマー・ブルワリーの敷地内には、真新しい発酵タンクや、缶へのパッケージングラインが並ぶ。生産能力拡大に向けた工事は今も続いている。 ミャンマーでは長らく続いた軍事政権が外資参入を妨げ、その結果として未開の市場が残った。約5100万人の人口を有し、平均年齢は27.1歳。消費市場としての魅力は強い。アジア最後のフロンティアと呼ばれるゆえんだ。 年間の1人当たりビール消費量は3.7リットルと日(43リットル)の10分の1

    スー・チー経済圏、際どく攻める日本勢の今
  • 「限界突破集落」は地方衰退の象徴ではない

    見れば分かるようにこの集落には車道が通じていない。左に延びる海岸は車の走行は不可能。村に入るには、最寄りの車道から1時間ほど歩き、集落の上に見える急な山道を下りてくるか、漁船を使うしかない。 歴史の謎に包まれた集落 ここは、日最北の有人島(北方領土を除く)、北海道礼文島にある宇遠内(うえんない)地区だ。グーグルマップで礼文島の西岸を丁寧に見ていくと、1カ所だけ、周囲に道などないのに海岸に人工物らしきもの(写真のS字型防波堤)がある場所が確認できる。そこが宇遠内だ。 アイヌ語で「悪い川」を意味するこの地に、土から移住者が入植したのは明治期とみられる。入植の目的はニシン漁ともいわれているが、それにしてもなぜここまで偏狭な場所を選んだか公式の記録はなく、謎に包まれている。結局、極端な地理的条件の影響は大きく、住民は約50年前の最盛期でも十数世帯。現在は3世帯9人しかいない。 外形的事実だけ見

    「限界突破集落」は地方衰退の象徴ではない
  • 確定拠出年金の制度改正、政府の隠れた意図とは

    老後資金を自ら積み立てる「じぶん年金」が普及期に入ろうとしている。2017年から税優遇のあるDC制度を、現役世代ほぼ全員が利用できるようになる。公的年金だけに頼る時代は終わり、自己責任で将来資産を用意する時代が格化する。

    確定拠出年金の制度改正、政府の隠れた意図とは
  • 介護保険制度を悪用する違法事業者が跋扈

    佐藤さんが今の事業所で働き始めたのは2年前。老人ホームの運営と訪問介護・看護事業を手掛けるA社が新たに居宅介護支援事業も始めることになり、その管理者としてケアマネ資格を持つ佐藤さんを採用した。 ケアマネは、高齢者が介護サービスを利用する際に、支援の中心的な役割を担う、介護保険制度の専門職だ。利用者の心身の状態を見定めて適切なサービスを組み合わせた支援計画(ケアプラン)を立てるほか、各介護サービス事業者への連絡・調整を引き受ける。プラン作成後は、サービスがきちんと実行されているか、あるいは効果が出ているかもチェックする。 ケアマネがケアプランを作成して、それに基づき介護サービスを提供するというのは介護保険の根幹をなすところ。国もケアマネが所属する居宅介護支援事業所の運営基準を「利用者の立場で、特定の事業者に不当に偏らず公立中正」と定めている。ところが、A社の実態はその逆だった。佐藤さんがそれ

    介護保険制度を悪用する違法事業者が跋扈
  • イスラエル、天才を生み出す「3つの秘密」

    軍用技術を積極的に民間転用するイスラエルは、IoTのコア技術に強みがある。日の高度なモノ作りにほれ込み、協業を目指すイスラエル企業も増えてきた。 パレスチナ自治区に面したイスラエル東部の古都、エルサレム。建物の外観が白色で統一されているのは、イスラエル産の白レンガを使用しているからだ。米国のインテルやシスコシステムズなど、IT企業の研究開発拠点が集積するハーホッツヴィム工業団地も例外ではない。 この工業団地の中でもひときわ高いビルに、今世界の自動車メーカーが注目する男がいる。アムノン・シャシュア氏(56歳)。仲間と共にモービルアイを創業し、会長兼CTO(最高技術責任者)として同社を率いる。 モービルアイの画像認識チップ「EyeQ」は、全世界約270車種、1200万台に搭載されている。創業からわずか17年だが、運転支援システム向け画像認識チップの分野で首位の座を確実なものにしている。201

    イスラエル、天才を生み出す「3つの秘密」
  • 苦闘続く総合スーパー、既成概念を打ち破れるか

    施設はGMS(総合スーパー)「アピタ岡谷店」と、専門店で構成する。運営するのは愛知県が地盤のユニーだ。9月1日に始動したユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)の子会社でGMS事業を担う。元の親会社、ユニーグループHDがファミリーマートに事実上吸収される形で経営統合に追い込まれた要因の一つは、GMSの苦境だ。統合新会社の主要事業はコンビニエンスストアだ。それだけに、GMSは消費者や投資家に対して存在意義を示せなければ、将来はグループから切り離す対象にもなりかねない。 1日午後、ユニーの佐古則男社長(ユニー・ファミマHD副社長)は記者団に対し「(統合によって)ユニーのスーパー事業がなくなるわけではなく、新しい旅立ちをするのです。問題はあるが、責任をもって、ご来店いただける形に変える」と、再生への決意を語った。岡谷市の新店は試金石となる。 ユニーはもともと、レイクウォーク岡谷の場所で、

    苦闘続く総合スーパー、既成概念を打ち破れるか
  • 外国人客も「Airウェイト」でおもてなし

    訪日外国人数が2000万人を超えようとする日で、言葉の壁がより深刻さを増す。でも、安心してください!スマホが1台あれば、31言語で「おもてなし」はできる。リクルート、NTTドコモ、ぐるなびなどが提供するITサービスを活用すれば恐るるに足らず。

    外国人客も「Airウェイト」でおもてなし
  • 気象予報は成長産業! 人材争奪戦も過熱

    ドイツの首都ベルリン郊外にある住宅地。ここで、いかにエネルギー消費量を抑え、快適な生活を送れるかの実証実験が進められている。エネルギー管理システムを手掛けるのは、仏電機大手シュナイダーエレクトリックだ。 「スマートグリッドでは電気の有効利用を想起する人が多いが、水やガス、熱などとの組み合わせも重要。自動車にも対象を広げれば、交通渋滞の緩和など街全体で省エネを進められる」。実証実験のプロジェクトマネジャー、ヨハネス・シギュラ氏はこう語る。 シュナイダーのオフィスにあるモニターでは、街全体のエネルギー生産と消費動向をリアルタイムで表示している。風力・太陽光発電などの自然エネルギーは環境への負荷は小さいが、天候の影響を受けやすく稼働が不安定。そこで、シュナイダーのオフィスでは正確な気象予報データを基に自然エネルギーの稼働計画を作っている。 刻一刻と変化する風向きや風力を予測し、風力発電のブレード

    気象予報は成長産業! 人材争奪戦も過熱
  • 日立、パナ、成長志向で「IFRS」導入続々

    塗料大手、日ペイントホールディングス(HD)のCFO(最高財務責任者)、南学・取締役は、2019年3月期からIFRSを適用する狙いをそう語る。 日ペイントHDはここ数年、ガバナンス改革と海外市場開拓を急速に進めている。2014年10月に持ち株会社制度を導入。持ち株会社の下に自動車、工業用、建築など汎用事業といった事業子会社をぶら下げるようにした。さらに同12月には、シンガポールの塗料大手、ウットラムと合弁で、中国や東南アジアに展開していた塗料会社8社を子会社化した。2015年3月期の売上高は5357億円。前の期に比べて、一気に2倍に増やした。 売上高で見ると塗料業界で世界10位から4位に躍進したが、さらに先を見据える。2018年3月期には自動車用、工業用、建築用の3分野が、事業を展開する日米欧中の各地域でトップ3に入る目標を打ち上げた。その目的達成に欠かせないのがIFRS適用だという。

    日立、パナ、成長志向で「IFRS」導入続々
  • 佐川急便がスリランカの会社を買収した理由

    インド南端のすぐ東側に、一般的な日人はほとんど意識することのない国がある。スリランカだ。面積は北海道の8割ほど、人口は2067万人。市場としての魅力は、お隣のインド(人口13億人)と比ぶべくもない。だが今、日や欧州の企業がこの国に注目し始めている。その魅力の源は「物流ハブ」として成長するコロンボ港と比較的低賃金の労働力だ。 世界地図を開くと、この港が持つ優位性は一目瞭然だ。北には、インドはもちろん、バングラデシュ(同1億6000万人)やパキスタン(同1億9000万人)などの人口大国が並ぶ。東に目を向けると、域内総生産が約2兆5000億ドル(約260兆円)の統一市場「ASEAN経済共同体(AEC)」を発足させた東南アジアの国々が。西に転じれば中東やアフリカの国々がすぐそこにある。海運のハブとして最適の位置と言える。

    佐川急便がスリランカの会社を買収した理由
  • 「山伏ジェット」を飛ばす異色の航空会社

    「山伏ジェット」を飛ばす異色の航空会社
  • アリババ、日本の「隠れた逸品」を中国消費者へ

    根拠もなく大風呂敷を広げているわけではない。九南サービスは2004年からEC(電子商取引)事業に力を入れており、楽天などに出店。今では九州産を前面に打ち出した自然品を全国に出荷している。直近の売上高は年20億円を超え、10年前に比べて100倍という規模に急成長した。 ただし、中国人が相手となれば話は別だ。正社員10人程度の九南サービスにとって、進出のハードルは高い。商品に自信があっても、中国ではどんな品が求められているのかが分からない。販路選びを間違えば商品を安売りされ、日で定着した「しあわせをべる」というコンセプトが崩れるリスクもある。 悩んでいた田中店長の下に、昨年現れたのが中国のEC最大手、アリババ集団の営業担当者だった。「ぜひ、うちに出品してほしい。支援は惜しみません」との言葉に田中店長は乗った。タマチャンショップは年内にも、アリババの運営する越境ECサイト「Tモールグロー

    アリババ、日本の「隠れた逸品」を中国消費者へ
  • 昼寝推奨や禁煙強制、進化する「健康経営」

    職場で昼寝を推奨、退社後8時間は出社禁止、禁煙を強制─。従業員の健康を守るための企業の取り組みは、生活全般の改善に及ぶようになった。「健康経営」は単なる仕組み作りから、積極的な介入による実効性の向上へと進化している。

    昼寝推奨や禁煙強制、進化する「健康経営」
  • 孫正義と澤田秀雄が 商才を開花させた理由

    光陰矢の如し──。 あの敗戦を転機に思いがけず企業経営を専攻する学者の道を歩むことになった私は、一貫して創業型経営者に興味を抱いて“実学的”な研究をつづけ、昨年、米寿を迎えた。 ソフトバンクグループの孫正義社長とエイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長には、一代で日を代表する大企業を育て上げたという以外にも共通点がある。二人がなぜ、経営者として大成できたのか。長く、親しく交誼を重ねてきた私には独自の所見がある。それをまとめて、広く世に伝えたいという思いが自然と高まり、「日経ビジネス」の誌面をお借りして披瀝させていただく次第である。 日総合研究所会長。1927年生まれ、88歳。東京大学社会学科卒、同大学大学院特別研究生(企業経営論専攻)を経て55年立教大学赴任(後に教授)。米マサチューセッツ工科大学(MIT)やハーバード大学にも在勤。70年に日総合研究所初代所長、85年にニュービジネス協議会初

    孫正義と澤田秀雄が 商才を開花させた理由
  • 「貯蓄から投資へ」から20年、NISA口座1000万に

    個人投資家をつなぎ留めようと、同社は2015年9月に株式の4分の1への分割に踏み切った。背景には、長期投資による資産形成を促すために2014年1月に誕生したNISA(少額投資非課税制度)の存在があった。当時の株価水準では、最低投資金額はおよそ50万円。それに対し、NISA投資上限が年間100万円だった。 株式分割を決めたのは、「当社だけでNISAの枠の半分を使ってもらうのは難しい」(神田哲朗株式・IR課長)と考えたため。加えて、それまで個人投資家はおろか機関投資家にもアピールしてこなかったという反省から、積極的なIRを仕掛けるようになった。 投資家からの問い合わせには総務部が対応していたが、新たにIR専任担当者を配置。個人向け投資情報誌に積極的に広告を出し、社長が登壇する投資家向けの説明会を開くようになった。結果的に、個人株主数は今年3月末時点で8000人強まで回復している。 続きを読む

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  • ブランド力、新サービス連発でアマゾンが首位

    アマゾンジャパンが2015年11月に開始した「アマゾン プライム・ナウ」。商品を最短1時間で届けるサービスは、瞬く間にツイッターなどのSNS(交流サイト)で話題になった。これまでアマゾンで購入する商品は早くて当日内の配達。それを商品数を限定して1時間で届けるようにしたのだ。 そのアマゾンが、「ブランド・ジャパン」のコンシューマー市場(BtoC)編の「総合力」ランキングで、前年の5位から順位を上げ、初めて首位を獲得した。特に主婦層など女性からの評価が高く、プライム・ナウをはじめとする会員向けサービスの「進化」が、ランキングに如実に反映された。 会員サービスを一気に拡充 プライム・ナウは、同社の「アマゾンプライム」の会員が対象。アマゾンプライムは2007年に始まり、年会費3900円を払えば、当日から翌日までに配達する「お急ぎ便」を常時無料で利用できることを売り物にした会員サービスだった。だが、

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  • 待機児童問題解消への4つの提言

    最近になってようやく動き出した待機児童問題。だが付け焼き刃の対策では、ほころびは覆い隠せない。保育制度そのものを抜的に見直すべき局面が来た。 保育制度の改善を訴え、JR新宿駅前で開催され た集会。子供を認可保育園に入れるために必要 な活動は「保活」と呼ばれている(写真=ロイター/アフロ) パートタイムを複数の職場で掛け持ちしてきたけど、出産を機に『当然辞めるよね』という空気になってどこも退職しました。パートを辞めれば専業主婦扱い。それだと保育は不要と判断されて保育園からは門前払いされます。働きたいけれど、しばらくは無理でしょうね」。東京都内に住む30代の女性は諦め顔でこう語る。 「一億総活躍社会」。勇ましい掛け声とは裏腹に、認可保育園に子供を入れることができず、働けない女性が存在する。長年指摘されてきたにもかかわらず解決してこなかった問題が今年、やっと一歩前進した。 「保育園落ちた日

    待機児童問題解消への4つの提言
  • 残業が減らないのは家に帰りたくないから

    残業削減のため様々な知恵を絞る日企業だが、成果を上げているのは一部にとどまる。残業が減らない背景には、経営層の1つの誤解と、諸外国にはない2つの事情がある。日人は皆、家に帰りたくない──。そのぐらいの前提に立って対策を練らないと残業は減らない。 バブル華やかなりし1988年、こんなキャッチコピーのCMが流行した。俳優の時任三郎氏を起用した、三共(現・第一三共ヘルスケア)のドリンク剤「リゲイン」のCMだ。24時間戦ったかはともかく、昭和はそのぐらい「残業が当たり前の時代」だった。 バブル崩壊後残業は減ったか が、その後、バブルが崩壊。社員は一転、効率性を要求されるようになり、企業も残業削減のため様々な施策を打ち出した。 裁量労働制やフレックス制、在宅勤務、サマータイム、早朝出勤制などを導入し「無駄のない働き方」を目指した企業もあれば、定時消灯や罰金制、事前申告制などにより半ば強引に労働時

    残業が減らないのは家に帰りたくないから
  • ゴリラ研究者と服の革命家、「人材」を語る

    ビジネスも大学の“知”も国境を越えるのが当たり前の時代にあって、世界で生き抜く人材の「あるべき姿」とは──。日を代表する世界的な小売業「ユニクロ」の創業者と、 霊長類学者の京都大学総長が次代を担う若者の課題と希望について熱く語り合った。 山極 人材育成とは直接つながらない話かもしれないけど、柳井さんに会ったらぜひ聞きたいと思っていたことがあります。柳井さんは、ファッションって何だと思いますか。私は自己主張だと思うんです。 人間が生きていく上で必要不可欠な衣住のうち、「」と「住」は1人では手に入れにくいものです。しかし「衣」だけは自分で選ぶことができる。自分で選んだものを自分で身に着けることができるわけだから、自己主張につながる。どうでしょう。 柳井 なるほど。確かに社会生活を営む上で、自分はこういう人間だということを表すという意思が衣服にはあると思います。軍服や宗教服は、その最たるも

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  • 潰れそうなあの店が潰れない秘密

    閑古鳥が鳴く店内、時代遅れの外観。だが、潰れそうで潰れない──。街でそんな店を見かけ、不思議に思った経験は誰しもあるはずだ。人口が減り、大資による流通の寡占化が進む中、目新しい商売をしているわけではない彼らが、なぜ生き残っているのか。そこには、成熟極まる市場で事業を永続させるための新しい経営モデルが隠されていた。

    潰れそうなあの店が潰れない秘密