式典で国旗に向かって起立し、国歌斉唱を強制されるのは思想、良心の自由を侵害しているとして、神奈川県立高などの教職員ら130人が県を相手取り、起立斉唱の義務がないことの確認を求めた訴訟で、最高裁は上告を退ける決定をした。訴えを却下した2審東京高裁判決が確定した。決定は21日付。 神奈川県教育委員会は平成16年11月に、県立学校長に対し、起立斉唱の指導の徹底を求める通知を出した。1審横浜地裁は「教職員らは起立斉唱命令に従う義務がある」と請求を棄却。2審東京高裁は「通知は指導であって、義務を生じさせる命令に当たらず、訴え自体に理由がない」と訴えを却下した。