神社仏閣や公園内でふれ合える鹿など観光資源に恵まれながら国内最下位クラスの宿泊者数だった奈良県に高級ホテルが相次ぎ出店している。29日には不動産開発大手の森トラストと米ホテルチェーンのマリオット・インターナショナルが組む最高級ホテルが誕生。訪日外国人客が急増するなか、課題だった富裕層の受け皿となる宿の少なさが解消されつつある。 奈良市の奈良公園内で29日に開業する「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」は、森トラストとマリオットの最高級ブランド名をそれぞれ冠した超高級ホテルで、大正時代に建造された奈良県知事公舎を活用して開発された。 館内には昭和天皇がサンフランシスコ講和条約批准書に署名した「御認証の間」が現存。43の客室が新築され、1室しかない最高級スイートルーム(宿泊料は1泊2人朝食付きで約82万円から)も予約が初日から入った。羽鳥寛之総支配人は「奈良のここでしかできない本物の体験