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インタビュー
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「居場所」は見つけるもの? つくるもの? だれもがもっていそうなのに探し求められつづける、現代における自分の「居場所」論。 いつか知人の写真家が「居場所」をテーマに作品を撮っていました。インターネットで募集した被写体たちに、ひとりきりになるときに行く場所につれて行ってもらって、撮影するというもの。それは自室らしき場所であったり、雑踏の中であったり、大きな木のそばだったりしました。説明を読まないと、一見どういうテーマの写真なのかわかりません。被写体にも写っている場所にも一貫性がないからです。 芸能人のポートレートや広告写真なんかも手掛けている写真家だったので、編集者たちは「そっちの仕事に打ちこんだほうが稼げるんじゃないか」とこっそり心配していたけれど、私はその心配を聞いたことで、これらの写真が芸能人や広告する商品のイメージに縛られていないことに気づきました。 たぶん私はそのときにはじめて、誰
新刊書店員から独立して古書店「BOOKS青いカバ」を開店して6年。「本」という商品を売る仕事の持続可能性を考える。 古本屋を一歩進める BOOKS青いカバを開店して、早いものであと数か月で8年を迎えようとしている。 正直どうなるかわからない賭けのようなはじまりだったが、なんとか営業を続けられているのは、売ったり買ったりと気にかけてくれているお客さんや同業者のおかげである。 はじまりの日は、棚がスカスカだった。でも、なにをこの棚に置きたいかは、いまとほぼ変わらないかたちで決まっていた。ところどころに本が並んで、いろんなところに本が散らばっているなぁという棚を、「古書ほうろう」さんが「種がまかれているよう」と言ってくれて、「たしかにそのとおりだ」と思い、その表現がうれしかったのを覚えている。 無自覚ではあったが、自分は古本屋の大きな仕事として「種まき」をしたかったのだ。新刊書店よりも広い世代と
新刊書店員から独立して古書店「BOOKS青いカバ」を開店して6年。「本」という商品を売る仕事の持続可能性を考える。 本屋が減るのはあたりまえ 電子書籍元年のことを思い出した。そもそも電子書籍元年がいつのことか、調べないとわからない(令和元年が西暦何年か思い出せないように)。調べると、どうも2010年のことらしい。でも自分の記憶はぼんやりと違っていて、2012年くらいにAmazonのKindleをはじめ楽天koboやその他の端末もあいついで発売された記憶が、自分のなかの電子書籍元年だ。 とはいうものの、そのときぼくは新刊書店で働いていて、電子書籍端末を店頭で販売していた本屋も多かったし、「ページをめくっている感覚」「目にやさしい」みたいなことを売り文句に、「これからは書店は端末とコンテンツのダウンロードカードを売る時代」みたいなことを考える人もいた。 それを現場のぼくたちは、やや半笑いで見て
2021年12月に終了した本連載を大幅に書き下ろしを加えて書籍化し、2023年3月31日に発売します。その刊行をまえに、特別書き下ろしを掲載します。 昨今、日本のアイドルをKポップと比較し、楽曲の質や歌唱・ダンスのスキルが低い、そのようなものが国内で喜ばれているのは未成熟なものが喜ばれる土壌があるからだという粗雑な議論を見かけることが増えた。 未成熟なものを喜ぶというのは、日本のアイドルオタクのロリコン性のあらわれであるというふうに結論づけられることが多い。また、オタクはアイドルの成長ストーリーにとらわれており、成熟した大人に興味がないという説も導きだされている。 そんなオタクたちの需要にあわせた日本のアイドルに比べて、世界標準をめざすKポップは優れているという話なわけだが、それはほんとうなのか? 日本のアイドル楽曲(Jポップ全般に見られる問題でもある)は欧米の文化圏を中心とした世界規準の
超郊外の限界ニュータウン 不便でも安く住める地を求めて 2017年の春、僕は数年にわたって交際を続けていた妻との入籍を機に、それまで暮らしていた東京・江東区の貸家をひき払い、千葉県の八やち街また市に転入することにした。八街を選んだ理由は、20代のころに千葉市で暮らしていた経験があり、八街をふくむ千葉県の北東部・北総エリアは首都圏のなかでも地価が安い地域であるとの事前知識があったという、ただそれだけの理由である。 東京で暮らしていたころの僕たち夫婦は、ふたりそろってとくに秀でた経験や職歴もなければ、職業スキルを向上させるための努力もしておらず、親しい知り合いもないまま、世間から孤立したようにほそぼそと暮らしていて、資産や貯えと呼べるようなものもまったくなかった。築50年近い下町の路地裏の古家に住みながら、現場労働で生計を立てていた僕たちでは、このまま東京で暮らしつづけたところで、車1台の所有
2020年からの新型コロナの蔓延はアイドル現場の様相を大きく変えた。いや、変えたというか、第一回目の緊急事態宣言の影響で、観客を入れたライブというものが約2か月半~3か月ものあいだ、完全に失われてしまった。 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年3月31日発売、定価1800円+税) 2021年1月から全12回にわたって、著者がアイドルオタクとして10年以上にわたり地下アイドル現場で体感してきたアイドルとオタクの悲喜こもごもを通して、地下アイドルとオタクの関係を考察してきた本連載が、2023年3月、『地下アイドルとのつきあいかた』とタイトルを変え、書籍として発売されます。大幅に書き下ろしを加えて、ちょっとマニアックな用語集も収録。これまでありそうでなかった当事者研究的「地下アイドルオタク」論にして新時代の「人間関係論」です。
毎回、ひとつのキーワードから「問題を考えつづける」ための視点を伝えます。社会学者から若い人へのメッセージ。 これまでのキーワード一覧 1986年9月、時の文部大臣が総理大臣によって罷免された。理由は、総合雑誌のインタビューにて日韓併合について、「形式的にも事実の上でも両国の合意の上に成立している。韓国側にもいくらかの責任がある」との歴史認識を発表し、内外の批判を呼んだからである。 罷免に値する由々しき事態だと社会的にも政治的にも強く認知されたわけだが、その後も1980年代後半から90年代にかけて、大臣を務める政治家の歴史認識が社会で問題視され、辞任に至るという出来事は続いた。 「白色人種がアジアを植民地にしていたのであり、だれが侵略者かと言えば白色人種だ。それが、日本だけが悪いということにされてしまった」(1988年4月、国土庁長官) 「私は南京事件というのは、あれ、でっち上げだと思う」「
「公正」とはなにか。「正義」とはなにか。 そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐります。 初回から読む だれが「われわれ」なのか ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年8月29日発売、定価2200円+税) 2020年12月から全12回にわたって、著者が「公正」とはなにか、「正義」とはなにか、そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐってきた本連載を、2023年8月、『〈公正フェアネス〉を乗りこなす──正義の反対は別の正義か』として、書籍化しました。全編にわたり大幅に加筆修正を加え、「正しさ」とはなにかを考えるうえで、わたしたち自身の〝ことばづかい〞を通して「正しいことば」をとらえなおす画期的論考となっています。ぜひご一読ください。
「公正」とはなにか。「正義」とはなにか。 そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐります。 初回から読む 「残酷さ」への着目と「正義」の構想 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年8月29日発売、定価2200円+税) 2020年12月から全12回にわたって、著者が「公正」とはなにか、「正義」とはなにか、そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐってきた本連載を、2023年8月、『〈公正フェアネス〉を乗りこなす──正義の反対は別の正義か』として、書籍化しました。全編にわたり大幅に加筆修正を加え、「正しさ」とはなにかを考えるうえで、わたしたち自身の〝ことばづかい〞を通して「正しいことば」をとらえなおす画期的論考となっています。ぜひご一読ください。
この連載も今回で最後ということになる。フィールドワーク的な視点で地下アイドル現場のオタクの日常とそれに対する考察を記してきた本連載であるが、最後ということもあり、今回は少し自分自身が当事者として体験したアイドルとのあいだに起こったことについて書いていこうかと思う。 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年3月31日発売、定価1800円+税) 2021年1月から全12回にわたって、著者がアイドルオタクとして10年以上にわたり地下アイドル現場で体感してきたアイドルとオタクの悲喜こもごもを通して、地下アイドルとオタクの関係を考察してきた本連載が、2023年3月、『地下アイドルとのつきあいかた』とタイトルを変え、書籍として発売されます。大幅に書き下ろしを加えて、ちょっとマニアックな用語集も収録。これまでありそうでなかった当事者研究的「地下アイドルオタク」論にして新時代の「人間関係
この連載も残すところ2回。編集者から、「最後にあなた自身のオタクとしてのスタンスについて語ってほしい」という要望があった。改めてそう言われると、とくに「自分はこうだ」と主張してみたいこともないことに気づき、若干困惑気味である。自分がアイドルオタクとしてこだわっていることなど「MIXは汚ければ汚いほどいい」ぐらいのものなのだから。汚いほうが音源のトラックに混ざりやすい、音響の一部として機能しやすい。とはいえ、自分が意識していないでも、何かについての反応に内面的なものが反映されている場合も多々あるわけで、そのような事柄をいくつか振り返ることで、オタクとしての自分のスタンスを読みとっていただきたいと思う。 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年3月31日発売、定価1800円+税) 2021年1月から全12回にわたって、著者がアイドルオタクとして10年以上にわたり地下アイドル現
とりあえず、オタクから地底・地下アイドルの運営側に身を投じ、グループのコンセプトを練り上げ、あるていど以上の独自性とクオリティーの高さをもつ、順調に伸びていく可能性があるアイドルグループを立ち上げることができたとしよう。 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年3月31日発売、定価1800円+税) 2021年1月から全12回にわたって、著者がアイドルオタクとして10年以上にわたり地下アイドル現場で体感してきたアイドルとオタクの悲喜こもごもを通して、地下アイドルとオタクの関係を考察してきた本連載が、2023年3月、『地下アイドルとのつきあいかた』とタイトルを変え、書籍として発売されます。大幅に書き下ろしを加えて、ちょっとマニアックな用語集も収録。これまでありそうでなかった当事者研究的「地下アイドルオタク」論にして新時代の「人間関係論」です。
どんなジャンルの音楽であれ、熱心にライブを見に通うようになったり、作品にのめり込むように聞きこんでいるうちに、自分が演者側に立ちたくなってしまう客側の人間というのが生じてくる。 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年3月31日発売、定価1800円+税) 2021年1月から全12回にわたって、著者がアイドルオタクとして10年以上にわたり地下アイドル現場で体感してきたアイドルとオタクの悲喜こもごもを通して、地下アイドルとオタクの関係を考察してきた本連載が、2023年3月、『地下アイドルとのつきあいかた』とタイトルを変え、書籍として発売されます。大幅に書き下ろしを加えて、ちょっとマニアックな用語集も収録。これまでありそうでなかった当事者研究的「地下アイドルオタク」論にして新時代の「人間関係論」です。
「公正」とはなにか。「正義」とはなにか。 そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐります。 初回から読む 正義を実現するための「無関心」 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年8月29日発売、定価2200円+税) 2020年12月から全12回にわたって、著者が「公正」とはなにか、「正義」とはなにか、そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐってきた本連載を、2023年8月、『〈公正フェアネス〉を乗りこなす──正義の反対は別の正義か』として、書籍化しました。全編にわたり大幅に加筆修正を加え、「正しさ」とはなにかを考えるうえで、わたしたち自身の〝ことばづかい〞を通して「正しいことば」をとらえなおす画期的論考となっています。ぜひご一読ください。
わざわざ、時間もお金もかけてアイドルのライブ・イベントというエンターテイメントの現場に足を運んでいるのに、自分の心のあり方のせいで楽しめなくなるということは愚かしいことだ。基本的には我々は楽しむために現場に赴くのである。それが推しの卒業・脱退ライブ、グループの解散ライブであったとしても、終わってしまうその瞬間までは、ただただ楽しい時間が積み重なっていくというのが理想である。 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年3月31日発売、定価1800円+税) 2021年1月から全12回にわたって、著者がアイドルオタクとして10年以上にわたり地下アイドル現場で体感してきたアイドルとオタクの悲喜こもごもを通して、地下アイドルとオタクの関係を考察してきた本連載が、2023年3月、『地下アイドルとのつきあいかた』とタイトルを変え、書籍として発売されます。大幅に書き下ろしを加えて、ちょっと
「公正」とはなにか。「正義」とはなにか。 そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐります。 初回から読む ドナルド・トランプと「正しいことば」 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年8月29日発売、定価2200円+税) 2020年12月から全12回にわたって、著者が「公正」とはなにか、「正義」とはなにか、そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐってきた本連載を、2023年8月、『〈公正フェアネス〉を乗りこなす──正義の反対は別の正義か』として、書籍化しました。全編にわたり大幅に加筆修正を加え、「正しさ」とはなにかを考えるうえで、わたしたち自身の〝ことばづかい〞を通して「正しいことば」をとらえなおす画期的論考となっています。ぜひご一読ください。
アイドル現場で頻繁に使用されていることばのひとつに「接触」というものがある。握手会、CDの販促のための特典会、ライブ後のチェキ撮影、ファンとのオフ会など、アイドルと直接会話を交える機会のあるイベントを指して使われることばだ。 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年3月31日発売、定価1800円+税) 2021年1月から全12回にわたって、著者がアイドルオタクとして10年以上にわたり地下アイドル現場で体感してきたアイドルとオタクの悲喜こもごもを通して、地下アイドルとオタクの関係を考察してきた本連載が、2023年3月、『地下アイドルとのつきあいかた』とタイトルを変え、書籍として発売されます。大幅に書き下ろしを加えて、ちょっとマニアックな用語集も収録。これまでありそうでなかった当事者研究的「地下アイドルオタク」論にして新時代の「人間関係論」です。
一口にアイドルといっても、活動規模や活動の方向性によってさまざまな形態がある。それらは活動規模の大小によって、地上・(半地下)・地下・地底という大まかな区分がなされる。 ・・・・・・・・・・ ■この連載が本になります(2023年3月31日発売、定価1800円+税) 2021年1月から全12回にわたって、著者がアイドルオタクとして10年以上にわたり地下アイドル現場で体感してきたアイドルとオタクの悲喜こもごもを通して、地下アイドルとオタクの関係を考察してきた本連載が、2023年3月、『地下アイドルとのつきあいかた』とタイトルを変え、書籍として発売されます。大幅に書き下ろしを加えて、ちょっとマニアックな用語集も収録。これまでありそうでなかった当事者研究的「地下アイドルオタク」論にして新時代の「人間関係論」です。
〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす│最終回│正義をめぐって会話する「われわれ」│朱喜哲「公正」とはなにか。「正義」とはなにか。そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐります。 初回から読む 最終回正義をめぐって会話する「われわれ」(公開終了) だれが「われわれ」なのか ・・・・・・・・・ […] 〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす│第11回│「公」と「私」をつらぬく正義│朱喜哲「公正」とはなにか。「正義」とはなにか。そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐります。 初回から読む 第11回「公」と「私」をつらぬく正義(公開終了) それでも「正義はよいものだ」と言うために ・・・ […]
一言でオタクといっても、いろんなオタクが存在する。アニメオタク。鉄道オタク。プロレスオタク。あらゆる対象に対してオタクといわれるコアなファン層がついているわけだが、ここで筆者が言及していこうと思っているのがアイドルオタクについてである。さらにいうなら、女性アイドルのオタクであり、所いわ謂ゆる「地下アイドル」のオタクについてである。 筆者はミュージシャンとして「ロマンポルシェ。」や「プンクボイ」というユニットで活動する傍かたわら、文筆業者としてコラムなどを書いている人間である。1972年生まれである私が最初に「アイドル歌手」として意識したのは松田聖子や中森明菜だったわけだが、それは子どもがテレビのなかの人気者を好きになっただけのことだ。それが明確にアイドルという存在について執着しだしたのは、おニャン子クラブの登場以降になる。 思春期にパンクロックやニューウェーブ、ノイズのようなマニアックな音
「公正」とはなにか。「正義」とはなにか。 そのことばの使いこなし方をプラグマティズム言語哲学からさぐります。 「正しいことば」はややこしい? わたしたちの身のまわりには、「正しさ」について表現したことばがたくさんあります。ごく日常的に使う「よい(わるい)」ということばから、いくぶんかしこまって使われる「正義」のような熟語まで、いろいろな表現が、それぞれの文脈で用いられます。 とくに後者の熟語は、たいていの場合はいわゆる外来語、もともと欧米で用いられていた概念が輸入されて漢字があてがわれた経緯をもつものが多いです。外来語だからという理由ばかりでもないでしょうが、こうしたことばの「意味」について説明するのは、日本語にずっと親しんでいるひとにとっても容易ではないと思います。 たとえば「『正義』ってどんな意味?」と、このことばを初めて聞いたひと(たとえば子ども)に訊ねられたとき、いったいどれくらい
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