LRTの3文字を見て、鉄道好きがまず思い浮かべるのは欧州の都市ではないだろうか。しかしLRTはライト・レール・トランジットの略で、英語が語源であり、1970年代に北米で生まれたものだ。 既存の鉄道(ヘビー・レール)や地下鉄に代表される高速鉄道より小型軽量の車両を用い、費用の掛からない都市型鉄道システムというのがライトレールの定義で、現地でストリートカーと呼ばれていた路面電車の進化形と考えられた。 北米で最初のLRTとされているのはカナダのエドモントンの路線で、1978年に開業した。米国では1981年のカリフォルニア州サンディエゴが最初だった。その後ロサンゼルス、デンバー、セントルイスなど各都市に広まっている。いずれも新規開業路線であり、路面電車の近代化・高機能化によってLRTと呼ばれるようになった欧州とは経緯が異なる。 LRTと路面電車は別ジャンル 欧州は路面電車とLRTが同一と見なされる