■「精神疾患とスティグマ:わかっていること・いないこと」(山口創生著、『精神保健福祉』Vol.54, no.3, 216-223, 2023) を読む。 特に次の段落が目を引いた。 「‥‥精神疾患に対する正しい知識が長期にスティグマの減少につながるかは、近年の研究から疑問がもたれている。例えば、欧州の研究では、1990~2005年の間に統合失調症を脳の病気と考える人の割合は増えたが、同時期に統合失調症の人を同僚として受け入れるとした人の割合は減少していた(Schomerus et al :2012)。同様に、米国では、1996~2018年の間で、統合失調症やうつ病を脳内神経物質の異常と考える人…