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画像をブックマークできるSNS「Pinterest」がGoogle画像検索の表示ランキングを故意に上げていると判明

by Gustavo da Cunha Pimenta

ウェブサイトのアクセス数を増やすためには、検索エンジン最適化(SEO)が必須です。インターネット上の画像をブックマークするソーシャルメディア・Pinterestが高度なSEO技術を駆使し、検索データを取得する「スクレイピング」によってGoogle検索の表示ランキングを上げていると、SEOの自動化などを扱うRankScienceのCEOであるライアン・ベッドナー氏が語っています。

Deconstructing Pinterest's reverse-image-search SEO growth hack | RankScience
https://www.rankscience.com/blog/pinterest-image-seo-growth-hack

ベッドナー氏はPinterestを「何年もの間、SEOの成長によって驚異的な成功を遂げてきた」企業であると評価。Pinterestの「Demystifying SEO with experiments(実験でSEOを解明する)」という投稿は、SEO企業のCEOであるベッドナー氏にも影響を与えたとのこと。「PinterestのページはGoogleで8億ページ以上インデックスされていますが、そうした大規模なサイトで効果を発揮するSEO戦術の話を聞くたびに、私は興味をそそられます」とベッドナー氏は語っています。

今回ベッドナー氏が興味を持ったPinterestのSEO技術は、Twitter上でセキュリティ関連の情報を発信するSwiftOnSecurity氏によって報告されています。SwiftOnSecurity氏は、Pinterestにアップロードされたメタデータや説明のない画像に対し、Pinterestがその画像をGoogleで逆引き検索してスクレイピングを行い、自動でメタデータや説明を付与していることに驚いています。


Pinterestのスクレイピングは以下のようにして行われているとのこと。最初の段階として、SwiftOnSecurity氏がTwitterにコメントを添えて画像を投稿。SwiftOnSecurity氏の投稿はGoogleにインデックスされます。


PinterestはGoogleの情報をもとに画像のメタデータを自動でスクレイピングしているので、SwiftOnSecurity氏の投稿した内容がPinterestにスクレイピングされます。そして、SwiftOnSecurity氏の投稿がPinterest上の画像ページに自動で付与されるというわけです。


ベッドナー氏はPinterestが行っているスクレイピングの興味深い点として「Googleはスクレイピングに厳しく、ブロックされないように何億もの画像をスクレイピングするのは難しい点」「Googleは不審なSEOを発見すると、問題のあるサイトにペナルティを課す点」「Pinterestは上場企業であり、ペナルティは企業の株価に影響する点」を列挙。Google検索における表示ランキングは、Googleによるコンテンツへの理解とサイトのコンテンツに対する説明が類似していればするほど上位になるので、Googleから画像の説明を逆引き検索することはPinterestの表示ランキングを上げることにつながります。

Pinterestの行動に対して「Googleが内部で調査を行っていることは間違いないだろう」とベッドナー氏は指摘。Googleが実際に何らかのペナルティを出すかどうかは不明であるものの、この行動が放置された場合は、Google内部で画像検索の取り締まりの優先順位が高くないことがわかるとベッドナー氏は語っています。

また、SEOのコミュニティでは「本来の情報源が見えづらくなる」「賢いと同時に、悪でもある」など、否定的な意見も見られます。

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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