「林原美術館」の版間の差分
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|名称 = 林原美術館<br>Hayashibara Museum of Art |
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|所在地郵便番号 = 700-0823 |
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|所在地 = 岡山市北区丸の内2-7-15 |
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[[ファイル:160319 Hayashibara Museum of Art Okayama Japan03n.jpg|thumb|本館]] |
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2024年現在、長瀬玲二が代表理事を、[[谷一尚]]が館長を務める<ref>[https://www.hayashibara-museumofart.jp/data/1539/info_tpl/ 林原美術館開館60周年の事業について]、2024年4月9日</ref>。 |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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実業家・林原一郎([[1908年]] - [[1961年]])の |
[[実業家]]・林原一郎([[1908年]] - [[1961年]])の死去に際し、刀剣を中心にした古美術コレクションをもとに1961年に[[財団法人]]を設立、[[1964年]]に'''岡山美術館'''として開館した。その後[[岡山県立美術館]]設立に伴い、同館開館に先立ち[[1986年]]に現名称に改称した。 |
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林原コレクションの他に岡山藩主・[[池田氏|池田家]]の伝来品も収蔵している。池田家伝来品には能装束・狂言装束など[[能]]・[[狂言]]に関係する優品が多いことで知られる。国宝の「太刀 銘吉房」や「[[洛中洛外図]]」(池田本)などが代表的な収蔵品である。 |
林原コレクションの他に岡山藩主・[[池田氏|池田家]]の伝来品も収蔵している。池田家伝来品には能装束・狂言装束など[[能]]・[[狂言]]に関係する優品が多いことで知られる。国宝の「太刀 銘吉房」や「[[洛中洛外図]]」(池田本)などが代表的な収蔵品である。 |
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なお、当館収蔵の「平家物語絵巻」([[越前松平家]]伝来)は、国内に現存を確認されている唯一の完本であり、[[富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ]]によってCD-ROM化されている。 |
なお、当館収蔵の「平家物語絵巻」([[越前松平家]]伝来)は、国内に現存を確認されている唯一の完本であり、[[富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ]]によってCD-ROM化されている。 |
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2011年に美術館の母体である林原が経営破綻により[[長瀬産業]]の子会社となったことで、美術館の移管が検討されたが引き受け先が見つからず、2015年に長瀬産業傘下の林原によって引き続き美術館支援が継続されることになった<ref>{{cite web|url=http://www.hayashibara.co.jp/press.php?id=406|title=林原美術館への支援について|publisher=株式会社林原|date=2015-10-07|archiveurl=https://web.archive.org/web/20151022000738/http://www.hayashibara.co.jp/press.php?id=406|archivedate=2015-10-22|accessdate=2024-04-10}}</ref>。 |
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== 所蔵文化財 == |
== 所蔵文化財 == |
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(*)印は[[ |
(*)印は[[ナガセヴィータ]]所有で、林原美術館が保管する[[文化財]]。無印は一般財団法人林原美術館の所有。 |
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なお、林原所有の美術品は、2011年の同社倒産に伴い、[[プライスウォーターハウスクーパース]]により処分され所有者が変更されている<ref> 『破綻 バイオ企業・林原の真実』林原靖、ワック (2013/7/24)</ref>。また2015年に、財政の健全化に向けて所蔵品の整理を行い、一部手放すことを検討する旨発表した<ref>[http://www.hayashibara.co.jp/press.php?id=405 林原美術館の運営について]一般財団法人 林原美術館、2015年10月07日</ref>。 |
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=== 国宝 === |
=== 国宝 === |
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* 太刀 銘吉房 |
* 太刀 銘[[吉房]] |
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* 太刀 銘備前国長船住左近将監長光造 |
* 太刀 銘備前国長船住左近将監[[長光]]造 |
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* (*)短刀 無銘正宗(名物九鬼正宗) |
* (*)短刀 無銘[[正宗]](名物九鬼正宗) |
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=== 重要文化財 === |
=== 重要文化財 === |
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[[File:Domaru at Hayashibara Museum of Art.jpg|thumb|紺糸威胴丸 兜・大袖付([[南部政長]]が[[後村上天皇]]から拝領したと伝わる)]] |
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* 絹本著色[[清明上河図]] 明時代、趙浙筆 |
* 絹本著色[[清明上河図]] 明時代、趙浙筆 |
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* 紙本金地著色洛中洛外図 |
* 紙本金地著色洛中洛外図 |
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* 能装束 縫箔水禽文 |
* 能装束 縫箔葭水禽文 |
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* 能装束 縫箔菊橘文 |
* 能装束 縫箔菊橘文 |
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* 能装束 白地草花文肩裾縫箔 |
* 能装束 白地草花文肩裾縫箔 |
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* 能装束 紅地山桜円文蔓草模様縫箔 |
* 能装束 紅地山桜円文蔓草模様縫箔 |
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* 能装束 摺箔紅白段桜花文 |
* 能装束 摺箔紅白段桜花文 |
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* (*)綾杉地獅子牡丹蒔絵婚礼調度 |
* (*)綾杉地獅子牡丹蒔絵婚礼調度 19種(明細は後出) |
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* 紺糸威胴丸 兜・大袖付 |
* 紺糸威胴丸 兜・大袖付 |
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* 太刀 銘正恒 |
* 太刀 銘[[正恒]] |
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* 小太刀 銘正恒 |
* 小太刀 銘正恒<ref>館では本品の名称を「太刀」としている。</ref> |
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* 太刀 銘備州住高光作 |
* 太刀 銘備州住高光作 元亨二二年七月日(「二二年」は「四年」の意) |
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* 太刀 銘一 |
* 太刀 銘一 |
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* 刀 無銘一文字 |
* 刀 無銘一文字 |
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* 太刀 銘光忠 |
* 太刀 銘[[光忠]] |
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* 太刀 銘備前国長船住左近将監長光造 正応二年十月日 |
* 太刀 銘備前国長船住左近将監長光造 正応二年十月日 |
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* 太刀 銘近包 |
* 太刀 銘近包 |
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* (*)太刀 銘末守 |
* (*)太刀 銘末守 |
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* (*)太刀 銘吉家 |
* (*)太刀 銘吉家 |
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* (*)太刀 銘吉包 |
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* (*)太刀 銘助真 |
* (*)太刀 銘[[助真]] |
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* (*)太刀 菊御作 |
* (*)太刀 菊御作 |
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* アジア航海図(羊皮紙着色) |
* アジア航海図(羊皮紙着色) |
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{{Double image aside|center| Rakuchū rakugai zu (Hayashibara Museum of Art)1.jpg |350| Rakuchū rakugai zu (Hayashibara Museum of Art)2.jpg |350|洛中洛外図(池田本)}} |
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<div class="NavHead" style="padding:1.5px; line-height:1.7; letter-spacing:1px;">重要文化財「綾杉地獅子牡丹蒔絵婚礼調度」の明細</div> |
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'''綾杉地獅子牡丹蒔絵婚礼調度19種'''(括弧内は内容品) |
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*貝桶 1対(合貝722枚) |
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*厨子棚 1基 |
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*黒棚 1基 |
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*鏡台 1基(白銅葵紋付蓬莱文鏡1面、鏡巣(きょうす)1合、櫛23枚、白粉入(おしろいいれ)1合、筒形油桶1合、油桶(柄杓付)1口、菊花形化粧水入1口、金銅牡丹唐草文潼子(しょうず)2口) |
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*十二手箱 1合(附子箱2口) |
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*剃刀箱 1合(剃刀(「埋忠」銘)10口) |
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*爪切箱 1合(爪切刀(「埋忠」銘)10口) |
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*大角赤手箱(おおすみあかてばこ) 1合(懸子(かけご)1枚、角赤箱2合、刷毛24本、歯黒筆2本、元結1本、畳紙(たとうがみ)4枚) |
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*歯黒箱 1合 |
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*耳盥(みみだらい) 1口 |
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*湯桶・盥 1具 |
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*手拭掛 1基 |
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*衣桁 1基 |
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*広蓋 1口 |
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*香盆 1具(瓶形香炉(火屋欠失)1口、金銅香筯建(きょうじたて)1箇、銀香筯1膳、金銅灰押1本、金銅香挟1挺) |
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*香具箱(蓋欠失) 1具(香盆1枚、懸子(脚付)1枚、懸子1枚、棗形香合(大)2合、棗形香合(小)1合、筒型重香合1合、焚殻入1合) |
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*短冊箱 1合 |
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*長文箱(ながふばこ) 1合 |
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*小文箱 1合 |
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出典:「新指定の文化財」『月刊文化財』453、第一法規、2001、pp.25 - 26 |
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==交通アクセス== |
==交通アクセス== |
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*[[西日本旅客鉄道|JR]][[岡山駅]]から徒歩25分 |
*[[西日本旅客鉄道|JR]][[岡山駅]]から徒歩25分 |
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*[[岡電 |
*[[岡電バス]] [[岡山県庁舎|県庁]]前停留所下車、徒歩3分 |
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**JR岡山駅から岡電高屋行き |
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*[[宇野バス]] 県庁前停留所下車、徒歩3分 |
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**JR岡山駅、表町バスセンターから[[瀬戸駅]]前行き・四御神(しのごぜ)行き |
**JR岡山駅、表町バスセンターから[[瀬戸駅]]前行き・四御神(しのごぜ)行き |
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*[[岡山電気軌道東山本線]] [[県庁通り停留場|県庁通り電停]]下車、徒歩7分 |
*[[岡山電気軌道東山本線]] [[県庁通り停留場|県庁通り電停]]下車、徒歩7分 |
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== 周辺 == |
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* [[岡山県立図書館]] |
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* [[岡山城]] |
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* [[後楽園]] |
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==特記事項== |
==特記事項== |
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*林原美術館の場所にはかつて岡山城二の丸屋敷の対面所が存在していた。対面所の建物は[[明治維新]]後には取り壊されたが、その跡に岡山藩の支藩・[[生坂藩]](岡山新田藩)の武家屋敷の長屋門などの建物が移築され、旧[[藩主]][[池田家]]の事務所として利用されていた。しかし、[[1945年]](昭和20年)[[6月29日]]の[[岡山空襲]]により長屋門と土蔵を残して焼失。美術館建設に際し、焼け残った長屋門は美術館入口として、土蔵は展示室として保存・活用された。 |
*林原美術館の場所にはかつて岡山城二の丸屋敷の対面所が存在していた。対面所の建物は[[明治維新]]後には取り壊されたが、その跡に岡山藩の支藩・[[生坂藩]](岡山新田藩)の武家屋敷の長屋門などの建物が移築され、旧[[藩主]][[池田家]]の事務所として利用されていた。しかし、[[1945年]](昭和20年)[[6月29日]]の[[岡山空襲]]により長屋門と土蔵を残して焼失。美術館建設に際し、焼け残った長屋門は美術館入口として、土蔵は展示室として保存・活用された。 |
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== 脚注 == |
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== 関連項目 == |
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*[[林原 (企業)|林原グループ]] - 美術館設立の母体 |
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*[[前川國男]] - 設計者 |
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*[[熊倉功夫]] - 元館長 |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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* [http://www.hayashibara-museumofart.jp/ 林原美術館] |
* [http://www.hayashibara-museumofart.jp/ 林原美術館] |
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[[Category:日本の国宝 (工芸品)]] |
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[[Category: |
[[Category:岡山市北区の教育]] |
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[[Category:岡山市の |
[[Category:岡山市の博物館]] |
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[[Category:1964年開設の博物館]] |
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[[Category:長瀬産業]] |
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[[Category:岡山県の一般財団法人]] |
2024年5月23日 (木) 07:58時点における最新版
林原美術館 Hayashibara Museum of Art | |
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施設情報 | |
専門分野 | 東洋古美術 |
管理運営 | 一般財団法人林原美術館 |
延床面積 | 1,919m2 |
開館 | 1964年10月1日 |
所在地 |
〒700-0823 岡山市北区丸の内2-7-15 |
位置 | 北緯34度39分48.7秒 東経133度55分59.9秒 / 北緯34.663528度 東経133.933306度座標: 北緯34度39分48.7秒 東経133度55分59.9秒 / 北緯34.663528度 東経133.933306度 |
プロジェクト:GLAM |
林原美術館(はやしばらびじゅつかん、Hayashibara Museum of Art)は、岡山県岡山市北区の岡山城址にある岡山県の登録博物館。一般財団法人林原美術館が運営を行っている。
2024年現在、長瀬玲二が代表理事を、谷一尚が館長を務める[1]。
概要
[編集]実業家・林原一郎(1908年 - 1961年)の死去に際し、刀剣を中心にした古美術コレクションをもとに1961年に財団法人を設立、1964年に岡山美術館として開館した。その後岡山県立美術館設立に伴い、同館開館に先立ち1986年に現名称に改称した。
林原コレクションの他に岡山藩主・池田家の伝来品も収蔵している。池田家伝来品には能装束・狂言装束など能・狂言に関係する優品が多いことで知られる。国宝の「太刀 銘吉房」や「洛中洛外図」(池田本)などが代表的な収蔵品である。
なお、当館収蔵の「平家物語絵巻」(越前松平家伝来)は、国内に現存を確認されている唯一の完本であり、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリによってCD-ROM化されている。
2011年に美術館の母体である林原が経営破綻により長瀬産業の子会社となったことで、美術館の移管が検討されたが引き受け先が見つからず、2015年に長瀬産業傘下の林原によって引き続き美術館支援が継続されることになった[2]。
所蔵文化財
[編集](*)印はナガセヴィータ所有で、林原美術館が保管する文化財。無印は一般財団法人林原美術館の所有。
なお、林原所有の美術品は、2011年の同社倒産に伴い、プライスウォーターハウスクーパースにより処分され所有者が変更されている[3]。また2015年に、財政の健全化に向けて所蔵品の整理を行い、一部手放すことを検討する旨発表した[4]。
国宝
[編集]重要文化財
[編集]- 絹本著色清明上河図 明時代、趙浙筆
- 紙本金地著色洛中洛外図
- 能装束 縫箔葭水禽文
- 能装束 縫箔菊橘文
- 能装束 白地草花文肩裾縫箔
- 能装束 紅白締切菊桐文段替唐織
- 紅地菊枝桐亀甲文唐織小袖
- 能装束 紅地山桜円文蔓草模様縫箔
- 能装束 摺箔紅白段桜花文
- (*)綾杉地獅子牡丹蒔絵婚礼調度 19種(明細は後出)
- 紺糸威胴丸 兜・大袖付
- 太刀 銘正恒
- 小太刀 銘正恒[5]
- 太刀 銘備州住高光作 元亨二二年七月日(「二二年」は「四年」の意)
- 太刀 銘一
- 刀 無銘一文字
- 太刀 銘光忠
- 太刀 銘備前国長船住左近将監長光造 正応二年十月日
- 太刀 銘近包
- 太刀 銘正恒(青江)
- (*)太刀 銘末守
- (*)太刀 銘吉家
- (*)太刀 銘吉包
- (*)太刀 銘助真
- (*)太刀 菊御作
- アジア航海図(羊皮紙着色)
綾杉地獅子牡丹蒔絵婚礼調度19種(括弧内は内容品)
- 貝桶 1対(合貝722枚)
- 厨子棚 1基
- 黒棚 1基
- 鏡台 1基(白銅葵紋付蓬莱文鏡1面、鏡巣(きょうす)1合、櫛23枚、白粉入(おしろいいれ)1合、筒形油桶1合、油桶(柄杓付)1口、菊花形化粧水入1口、金銅牡丹唐草文潼子(しょうず)2口)
- 十二手箱 1合(附子箱2口)
- 剃刀箱 1合(剃刀(「埋忠」銘)10口)
- 爪切箱 1合(爪切刀(「埋忠」銘)10口)
- 大角赤手箱(おおすみあかてばこ) 1合(懸子(かけご)1枚、角赤箱2合、刷毛24本、歯黒筆2本、元結1本、畳紙(たとうがみ)4枚)
- 歯黒箱 1合
- 耳盥(みみだらい) 1口
- 湯桶・盥 1具
- 手拭掛 1基
- 衣桁 1基
- 広蓋 1口
- 香盆 1具(瓶形香炉(火屋欠失)1口、金銅香筯建(きょうじたて)1箇、銀香筯1膳、金銅灰押1本、金銅香挟1挺)
- 香具箱(蓋欠失) 1具(香盆1枚、懸子(脚付)1枚、懸子1枚、棗形香合(大)2合、棗形香合(小)1合、筒型重香合1合、焚殻入1合)
- 短冊箱 1合
- 長文箱(ながふばこ) 1合
- 小文箱 1合
出典:「新指定の文化財」『月刊文化財』453、第一法規、2001、pp.25 - 26
交通アクセス
[編集]- JR岡山駅から徒歩25分
- 岡電バス 県庁前停留所下車、徒歩3分
- JR岡山駅から岡電高屋行き
- 宇野バス 県庁前停留所下車、徒歩3分
- JR岡山駅、表町バスセンターから瀬戸駅前行き・四御神(しのごぜ)行き
- 岡山電気軌道東山本線 県庁通り電停下車、徒歩7分
周辺
[編集]特記事項
[編集]- 林原美術館の場所にはかつて岡山城二の丸屋敷の対面所が存在していた。対面所の建物は明治維新後には取り壊されたが、その跡に岡山藩の支藩・生坂藩(岡山新田藩)の武家屋敷の長屋門などの建物が移築され、旧藩主池田家の事務所として利用されていた。しかし、1945年(昭和20年)6月29日の岡山空襲により長屋門と土蔵を残して焼失。美術館建設に際し、焼け残った長屋門は美術館入口として、土蔵は展示室として保存・活用された。
脚注
[編集]- ^ 林原美術館開館60周年の事業について、2024年4月9日
- ^ “林原美術館への支援について”. 株式会社林原 (2015年10月7日). 2015年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月10日閲覧。
- ^ 『破綻 バイオ企業・林原の真実』林原靖、ワック (2013/7/24)
- ^ 林原美術館の運営について一般財団法人 林原美術館、2015年10月07日
- ^ 館では本品の名称を「太刀」としている。