コンテンツにスキップ

「成人向けゲーム」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Crystalbox (会話 | 投稿記録)
 
(31人の利用者による、間の35版が非表示)
1行目: 1行目:
{{pathnav|コンピュータゲームのレイティングシステム|this=成人向けゲーム(全体)|frame=1}}
{{Otheruseslist|諸般の事情で成人のみに販売が制限されるコンピュータゲーム|性的描写が含まれるため販売が成人に限定されるゲーム|アダルトゲーム|残酷表現を含むゆえに販売が制限されるゲーム|残酷ゲーム}}
{{Otheruseslist|成人のみに制限される[[コンピュータゲーム]]全般|性的」[[描写]]理由のもの|アダルトゲーム|「[[暴力]]・[[残酷]]」表現が理由のもの|残酷ゲーム}}
'''成人向けゲーム'''(せいじんむけゲーム)とは、18歳未満の者の購入が禁止されているかもしくは推奨されない[[コンピュータゲーム]]のことを指す。
{{性的}}
{{暴力的}}
'''成人向けゲーム'''(せいじんむけゲーム、英語:{{lang|en|X-Rated Game}})とは、18歳未満の者の購入、プレイが禁止されているかもしくは推奨されない[[コンピュータゲーム]]のことを指す。


[[日本]]では「'''18禁ゲーム'''」(18歳未満禁止の略)という通称でも言われる。
== 日本の成人向けゲーム ==
「[[18禁]]」(18歳未満禁止、の略)、という通称でも言われ、日本では2010年現在成人向けゲームの多くが[[パーソナルコンピュータ|パーソナルコンピュータ(PC)]]で、[[Microsoft Windows|Windows]]([[マイクロソフト]]社製)の[[オペレーティングシステム|OS]]をプラットフォームとする[[男性]]向けゲームであり、かつ性描写を含むゲームである。


性的描写の規制そのものの問題に関しては、[[アダルトゲーム#アダルトゲームと規制]]を、[[暴力]]・[[残酷]]な表現が人に与える影響に関しては[[残酷ゲーム#関連する事象]]を参照。
[[コンシューマーゲーム|コンシューマ]]機器においては「暴力的な理由で成人向け」に認定されたゲームは存在するが、ほとんどが俗に[[洋ゲー]]と言われる欧米製ゲームの[[ローカライズ]]品であり、『日本の成人向けゲーム』と言う視点で見た場合は若干の疑問が生じる。

性的描写の規制そのものの問題に関しては、{{Main|アダルトゲーム#アダルトゲームと規制}}

ほか成人向けゲームが人に与える影響に関しては{{See also|残酷ゲーム#関連する事象}}


== ゲームに対する規制 ==
== ゲームに対する規制 ==
以下は実際に業界などが行った規制を扱う。また自主規制などもこの項で扱うこととする。

=== 業界内の自主規制 ===
=== 業界内の自主規制 ===
ゲーム業界も決して黙認していたわけではなく、早くから[[ソニー・コンピュータエンタテインメント|ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)]]、[[セガ]]、[[任天堂]]などが自社のソフトに一定の規制を設けていた。また2001年にはパッケージや広告などに「このゲームには暴力的な表現が含まれています。」という注意書きを記載して、ユーザー向けて啓発を行ってきた。
ゲーム業界も決して黙認していたわけではなく、早くから[[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]、[[セガ]]、[[任天堂]]などが自社のソフトに一定の[[自主規制]]を設けていた。また2001年にはパッケージや広告などに「このゲームには暴力的な表現が含まれています。」という注意書きを記載することで、ユーザーなど啓発を行ってきた。


しかし、より具体的な規制を求める声が高まり、[[2003年]][[12月]]にCEROを発足させ、ゲームのレーティングを審査するようになった。CEROも設立当初は、審査対象は家庭用ゲームのみであったが、後にPCゲームにおいても対象とするようになった。ただ、性的表現についてはCEROでなく、ソフ倫やコンテンツ・ソフト協同組合の審査となっている。これはCEROの倫理規定により直接的な性的表現が禁止されているためである。
しかし、より具体的な規制を求める声が高まり、[[2003年]][[12月]]に[[コンピュータエンターテインメントレーティング機構]] (CERO) を発足させ、ゲームの[[レーティング]](等級分け)を審査するようになった。CEROも設立当初は[[家庭用ゲーム]]のみを審査対象としていたが、後に[[パソコンゲーム]](PCゲーム)も対象とするようになった(『[[ポスタル (ゲーム)|ポスタル]]』など例外もある)。ただ、性的表現のみCEROでなく、[[コンピュータソフトウェア倫理機構]](ソフ倫[[コンテンツ・ソフト協同組合]]の審査となっている。これはCEROの倫理規定により直接的な性的表現が禁止されているためである。


=== 自治体レベルでの規制 ===
=== 自治体レベルでの規制 ===
業界の自主規制では実行力不足として、地方自治体において暴力表現を含むゲームを『有害図書』として規制を行う流れが加速している。
業界の自主規制では実行力不足として、[[地方公共団]]において暴力表現を含むテレビゲーム、[[青少年保護育成条例]]の[[有害図書]]』として規制を行う流れが加速している。


2005年5月30日には神奈川県の児童福祉審議会が「『[[グランド・セフト・オートIII]]』を有害図書に指定し、18歳未満への販売を禁止する」という答申を出した[http://www.itmedia.co.jp/games/articles/0505/30/news029.html ITmediaによる記事]。しかし審査基準に対して若干の意見が出された(該当記事参照)。
2005年(平成17年)5月30日には、[[神奈川県]]の児童福祉審議会が「『[[グランド・セフト・オートIII]]』を有害図書に指定し、18歳未満への販売を禁止する」という答申を出した<ref>[https://nlab.itmedia.co.jp/games/articles/0505/30/news029.html ITmediaによる記事]</ref>。しかし審査基準に対して若干の意見が出された(該当記事参照)。


== 欧米の成人向けゲーム ==
== 欧米の成人向けゲーム ==
日本では、性的描写を含むゲームの多くが[[パーソナルコンピュータ]](PC)で、[[Microsoft Windows|Windows]]([[マイクロソフト]]社製)の[[オペレーティングシステム|OS]]をプラットフォームとする[[男性]]向けゲームである。[[コンシューマーゲーム|コンシューマ]]機器においては「暴力な理由で成人向け」に認定されたゲームは存在するが、ほとんどが俗に[[洋ゲー]]と言われる[[欧米]]製ゲームの[[ローカライズ]]品である。
日本においてはそのほとんどが性的描写を含むことによる指定である一方、欧米では成人向けゲームの多くが[[スプラッター]]もの、反社会的性質を帯びたもの、過度な暴力表現を含むものなどであり、日本のように性的描写が含まれているものは少ない。


[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では日本の成人指定に相当するものとして[[Entertainment Software Rating Board]]によるAOレーティングがあるが、日本のような性的描写による作品が多く含まれるものの、欧米でも同様に反社会的なものとしての成人指定作品が多い傾向にある。また欧米では、[[喫煙]]関連表現の有無などといった詳細部分においても、多方面よりチェックが入る。また日本と違い、ゲームソフトだけでなく[[テレビ番組]]や[[映画]]・[[レンタルビデオ|ビデオソフト]]といった、その他の著作物媒体においても統一した基準が存在する。
日本においてはそのほとんどが性的描写を含むことによる指定である一方、欧米では多くが[[猟奇殺人]](スプラッター)もの、反社会的性質を帯びたもの、過度な暴力表現を含むものなどであり、性的描写が含まれているものは少ない。
[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では日本の成人指定に相当するものとして[[エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会]](ESRB、Entertainment Software Rating Board)によるAOレーティングがあるが、日本のような性的描写による作品が多く含まれるものの、欧米でも同様に反社会的なものとしての成人指定作品が多い傾向にある。また欧米では、[[喫煙]]関連表現の有無などといった詳細部分においても、多方面よりチェックが入る。また日本と違い、ゲームソフトだけでなく[[テレビ番組]]や[[映画]]・[[レンタルビデオ|ビデオソフト]]といった、その他の著作物媒体においても統一した基準が存在する。


=== 欧米の規制事例 ===
=== 欧米の規制事例 ===
暴力的・性的・その他に分けて説明する。
暴力的・性的・その他に分けて説明する。


なお欧米と韓国では、ソフト販売店に国(もしくはそれに準ずる機関)が発行する身分証による年齢確認を徹底させ、違反者に厳しい罰則を設けている方式が主流になっている。
なお欧米と韓国では、ソフト販売店に国(もしくはそれに準ずる機関)が発行する[[身分証]]による年齢確認を徹底させ、違反者に厳しい罰則を設けている方式が主流になっている。


これらの規制は基本的に映画やテレビ番組の放送基準と同様の扱いである。
これらの規制は基本的に映画やテレビ番組の放送基準とほぼ同様の扱いである。


=== 暴力的 ===
=== 暴力的 ===
*米[[コロンバイン高校銃乱射事件|コロンバイン高校の銃乱射事件]]に見られる凶悪事件とテレビゲームの影響が示唆され、良く似た状況を扱った『[[ポスタル (ゲーム)|ポスタル]]』が、全米店頭発売禁止になった。また同作はオーストラリア・ニュージーランドなどの[[OFLC]]加入国でも発売禁止処分となった。
*米[[コロンバイン高校銃乱射事件|コロンバイン高校の銃乱射事件]]に見られる凶悪事件とテレビゲームの影響が示唆され、良く似た状況を扱った『[[ポスタル (ゲーム)|ポスタル]]』が、全米店頭発売禁止になった。また同作はオーストラリア・ニュージーランドなどの[[OFLC]]加入国でも発売禁止処分となった。


*格闘物のアーケードゲームである『[[モータルコンバット]]』がダメージ表現で出るのを残虐され緑色の飛沫が飛ぶ形でマイナーチンジを行っている。
*[[ファーストパーソン・シューティングゲーム|FPS]]の元祖にあたる[[パソコンゲーム]]の『[[DOOM]]』や、[[対戦型格闘ゲーム|格闘物]][[アーケードゲーム]]である『[[モータルコンバット]]』が[[武器]]によるダメージを受けた時に出る[[出血]][[表現]]の[[赤]]い[[液]]が[[任天堂]]には残虐的だとして独自に判断されてい。そため、発売前のゲームには必ず厳しい表現検査行い、残虐表現のあるゲームを発売しない方針である[[1990年代]]に発売された任天堂の[[ゲーム機]]版に限って出血色を[[]]に変更する形で[[移植 (ソフトウア)|移植]]を行っていることで、任天堂のチェックを合格している。


*日本でも[[SNKプレイモア]]が『[[サムライスピリッツ]]』シリーズおよび『[[メタルスラッグ]]』を欧米向に輸出する際に、人体欠損描写の削除や出血の色を緑色にするなどの処置を取っている。
*日本でも[[SNK (2001年設立の企業)|SNK]]が『[[サムライスピリッツ]]』シリーズおよび『[[メタルスラッグ]]』を欧米向に輸出する際に、人体欠損描写の削除や出血の色を緑色にするなどの処置を取っている(例外有)


*また[[任天堂]]も『[[大乱闘スマッシュブラザーズ]]』を欧米向けに移植する際、打撃音などの効果音をコミカルなものに変更する処置を行っている。
*また任天堂の自社タイトルも『[[大乱闘スマッシュブラザーズ]]』を欧米向けに移植する際、打撃音などの効果音をコミカルなものに変更する処置を行っている。


*オーストラリアとニュージーランドでは「3」までの『[[バイオハザードシリーズ]]』は登場人物・クリーチャーなどの出血の色が初期設定では緑色である。
*オーストラリアとニュージーランドでは「3」までの『[[バイオハザードシリーズ]]』は登場人物・クリーチャーなどの出血の色が初期設定では緑色である。
49行目: 47行目:
*『[[マンハント2]]』は激しい暴力・拷問描写のため北米では処刑シーンなどにフィルターを施し、よく見えないようにした上で発売されたが、ドイツとイギリスでは修正版すらレイティング拒否・または発売禁止処分となった。
*『[[マンハント2]]』は激しい暴力・拷問描写のため北米では処刑シーンなどにフィルターを施し、よく見えないようにした上で発売されたが、ドイツとイギリスでは修正版すらレイティング拒否・または発売禁止処分となった。


*『[[デッドライジング]]』は激しい残虐描写によりドイツで発売禁止となった。<ref>[http://www.gamingbits.com/content/view/890/2/ First Xbox 360 Game Ban: Dead Rising Banned From Germany]、2006年[[7月17日]]、Gaming Bits</ref>
*『[[デッドライジング]]』は激しい残虐描写によりドイツで発売禁止となった。<ref>[https://web.archive.org/web/20070211010505/http://www.gamingbits.com/content/view/890/2/ First Xbox 360 Game Ban: Dead Rising Banned From Germany]、2006年[[7月17日]]、Gaming Bits</ref>


*『[[カーマゲドン]]』ヨーロッパで発売する際に人間のキャラクターをゾンビに差し替えるなどして残虐描写に対処していたが、ドイツではこのバージョンも残虐とされ、通行人がロボットのようなキャラクターに差し替えられている。<ref>[http://www.schnittberichte.com/schnittbericht.php?ID=3508] {{de icon}}</ref>
*『[[カーマゲドン]]』ヨーロッパで発売する際に人間のキャラクターを[[ゾンビ]]に差し替えるなどして残虐描写に対処していたが、ドイツではゾンビバージョンも残虐とされ、通行人がロボットのようなキャラクターに差し替えられている。<ref>[http://www.schnittberichte.com/schnittbericht.php?ID=3508] {{de icon}}</ref>


* 『[[魂斗羅]]』から『[[魂斗羅ザ・ハードコア]]』までにおける[[魂斗羅シリーズ]]の初期タイトルは、[[人間]]同士の銃撃が残虐だと判断されたため、ヨーロッパ版に限って“{{ruby|Probotector|プロボテクター}}”に[[改名|改題]]の上、[[主人公]]も含めた全[[キャラクター]]が[[ロボット]]に差し替えられていた。
*[[アラブ首長国連邦|アラブ]]では性的・暴力的・そして宗教に関する表現などに厳しい審査が行われ、『[[Mafia 2]]』『[[ヘビーレイン]]』『[[ゴッド・オブ・ウォーIII]]』『[[Mass Effect 2]]』『[[Red Dead Redemption]]』などのソフトが発売禁止処分を受けている。<ref>http://doope.jp/2010/0916077.html</ref>
*[[アラブ首長国連邦|アラブ]]では性的・暴力的・そして宗教に関する表現などに厳しい審査が行われ、『[[Mafia 2]]』『[[ヘビーレイン]]』『[[ゴッド・オブ・ウォーIII]]』『[[Mass Effect 2]]』『[[Red Dead Redemption]]』などのソフトが発売禁止処分を受けている。


=== 性的 ===
=== 性的 ===
60行目: 60行目:
*『[[ベアナックル#ベア・ナックルIII|ベア・ナックルIII]]』でのキャラクターの下着・肌の露出表現などのカット。ほか[[ゲイ]]の敵キャラクターの全面カット処置を行っている。<ref>[http://www.schnittberichte.com/schnittbericht.php?ID=5975630] {{de icon}}</ref>
*『[[ベアナックル#ベア・ナックルIII|ベア・ナックルIII]]』でのキャラクターの下着・肌の露出表現などのカット。ほか[[ゲイ]]の敵キャラクターの全面カット処置を行っている。<ref>[http://www.schnittberichte.com/schnittbericht.php?ID=5975630] {{de icon}}</ref>


*北米において『[[GTASA]]』における直接的な性的表現が問題となり、訴訟を起こされ開発元の[[ロックスター・ゲームス]]が賠償金を払う事態にまで発展した。またユーザーの間でもこの描写に不快感を催すものが署名活動を行い同社に対して民事訴訟を起こした。この件も和解金を払うことで成立している。{{Main|ホットコーヒー問題}}
*北米において『[[グランド・セフト・オート・サンアンドレアス]]』における直接的な性的表現が問題となり、訴訟を起こされ開発元の[[ロックスター・ゲームス]]が賠償金を払う事態にまで発展した。またユーザーの間でもこの描写に不快感を催すものが署名活動を行い同社に対して民事訴訟を起こした。この件も和解金を払うことで成立している。{{Main|ホットコーヒー問題}}


=== その他 ===
=== その他 ===
69行目: 69行目:
*『[[マリオカート64]]』において、道中に点在している看板には有名な製造メーカーの文字をいじって[[マリオシリーズのキャラクター一覧|マリオキャラクター]]のものにした一種のパロディが存在するが、欧米版では全て別のものに差し替えられている。<ref>[http://www.schnittberichte.com/schnittbericht.php?ID=535754] {{de icon}}</ref>
*『[[マリオカート64]]』において、道中に点在している看板には有名な製造メーカーの文字をいじって[[マリオシリーズのキャラクター一覧|マリオキャラクター]]のものにした一種のパロディが存在するが、欧米版では全て別のものに差し替えられている。<ref>[http://www.schnittberichte.com/schnittbericht.php?ID=535754] {{de icon}}</ref>


*『[[スプラッターハウス]]』欧米で発売する際、[[十字架]]や[[逆十字]]などのグラフィックを他のものに差し替え、「CROSS(十字架)」という名称を改名させたり祈りのようなBGMや礼拝堂のような背景マイナーチェンジしているなど宗教に配慮した変更を行っている。更には登場キャラクターが悲鳴を発するなどの描写もカットされた。ほか主人公が被っている仮面ホッケーマスクに似たデザインからまったく別ものに差し替えられている。<ref>[http://www.schnittberichte.com/schnittbericht.php?ID=5982816] {{de icon}}</ref>
*『[[スプラッターハウス]]』欧米で稼動・発売する際、[[十字架]]や[[逆十字]]などのグラフィックを他のものに差し替え、「CROSS(十字架)」という名称を改名させたり祈りのようなBGMや[[礼拝堂]]基にしたグラフィックを別の[[建物]]に変更したりしているなどの[[キリスト教]]色を完全に削除するという[[宗教]][[配慮]]した変更を行っている。更には登場キャラクターが[[悲鳴]]を発する[[演出]]もカットされた。また、主人公が被っている仮面ホッケーマスクに似たデザインが『[[13日の金曜日シリーズ|13日の金曜日]]』の[[ジェイソン・ボーヒーズ]]を連想させるという[[権利]]上の配慮により、まったく別ものに差し替えられている。<ref>[http://www.schnittberichte.com/schnittbericht.php?ID=5982816] {{de icon}}</ref>
** 本作の[[ファミリーコンピュータ]]版においては、前述の通り任天堂のチェックを合格させるための措置により、残虐表現の完全削除や、[[キャラクター]]を[[コミカル]]にアレンジされた上で、『[[スプラッターハウス わんぱくグラフィティ]]』に改題の上でフル[[リメイク]]として移植されている。

* [[ギャルゲー]]の始祖的作品と言われる『[[卒業 (ゲーム)|卒業]]』シリーズでは、志村まみの紹介シーンで[[ブラジャー]]が描かれていたり、[[不良行為少年|不良生徒]]の喫煙シーンが[[二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律|法律で禁止]]されている[[未成年者|未成年喫煙]]と看做されているため、直接的な性行為描写は無いものの、18禁に指定されている。
<!--


== 規制の問題点 ==
== 規制の問題点 ==
判断能力が未発達であったり、よりメディアに感化され易いとされた未成年者から悪影響を与えると見られるゲームを含む各種媒体(主に娯楽に供される物)を、有害図書として遠ざけようとする動きがあるのは、上記の例からも明らかである。何がどれほど悪影響を与えるか、どの年齢ならばよいのかを客観的に測定する事は不可能であり、また児童・未成年者に精神的悪影響を与えるという科学的根拠は少なく、少年犯罪との因果関係も証明されていない。
判断能力が未発達であったり、よりメディアに感化され易いとされた未成年者から悪影響を与えると見られるゲームを含む各種媒体(主に娯楽に供される物)を、有害図書として遠ざけようとする動きがあるのは、上記の例からも明らかである。何がどれほど悪影響を与えるか、どの年齢ならばよいのかを客観的に測定する事は不可能であり、また児童・未成年者に精神的悪影響を与えるという科学的根拠は少なく、少年犯罪との因果関係も証明されていない<ref>[http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/ikusei/04033001/003.htm 第1章 子どもとテレビゲームの現状 第2節 テレビゲームが子どもに与える影響][[文部科学省]]</ref>
-->


== 脚注 ==
==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
{{Reflist}}


== 関連項目 ==
==関連項目==
* [[残酷ゲーム]]
*[[成人向け漫画]]
* [[アダルトゲーム]]
*[[コンピュータゲームのレイティングシステム]]
*[[コンピュータソフトウェア倫理機構]]
* [[成人向け漫画]]
* [[コンピュータムのレイティングシステム]]
*[[コンピュータエンタンメントレーティング機構]]
*[[表現の自主規制]]
* [[コンピュータソフトウェア倫理機構]]
*[[メディア効果論]]
* [[コンピュータエンターテインメントレーティング機構]]
*[[有害図書]]
* [[表現の自主規制]]
*[[検閲]]
* [[メディア効果論]]
*[[バーチャルリアリティ]]
* [[有害図書]]
* [[検閲]]
*[[Studio FOW]]

{{コンピュータゲームジャンル一覧}}


{{video-game-stub}}
{{video-game-stub}}
{{コンピュータゲームジャンル}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:せいしんむけけえむ}}


{{DEFAULTSORT:せいしんむけけえむ}}
[[Category:コンピュータゲームと公的規制]]
[[Category:コンピュータゲームと公的規制]]
[[Category:コンピュータゲームのレイティング]]
[[Category:コンピュータゲームのレイティング]]

2024年5月25日 (土) 14:20時点における最新版

成人向けゲーム(せいじんむけゲーム、英語:X-Rated Game)とは、18歳未満の者の購入、プレイが禁止されているかもしくは推奨されないコンピュータゲームのことを指す。

日本では「18禁ゲーム」(18歳未満禁止の略)という通称でも言われる。

性的描写の規制そのものの問題に関しては、アダルトゲーム#アダルトゲームと規制を、暴力残酷な表現が人に与える影響に関しては残酷ゲーム#関連する事象を参照。

ゲームに対する規制

[編集]

業界内の自主規制

[編集]

ゲーム業界も決して黙認していたわけではなく、早くからソニー・コンピュータエンタテインメントセガ任天堂などが自社のソフトに一定の自主規制を設けていた。また、2001年にはパッケージや広告などに「このゲームには暴力的な表現が含まれています。」という注意書きを記載することで、ユーザーなどへの啓発を行ってきた。

しかし、より具体的な規制を求める声が高まり、2003年12月コンピュータエンターテインメントレーティング機構 (CERO) を発足させ、ゲームのレーティング(等級分け)を審査するようになった。CEROも設立当初は家庭用ゲームのみを審査対象としていたが、後にパソコンゲーム(PCゲーム)も対象とするようになった(『ポスタル』など例外もある)。ただし、性的表現のみCEROでなく、コンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)やコンテンツ・ソフト協同組合の審査となっている。これは、CEROの倫理規定により直接的な性的表現が禁止されているためである。

自治体レベルでの規制

[編集]

業界の自主規制では実行力不足として、地方公共団体において「暴力表現を含むテレビゲーム」を、青少年保護育成条例の『有害図書』として規制を行う流れが加速している。

2005年(平成17年)5月30日には、神奈川県の児童福祉審議会が「『グランド・セフト・オートIII』を有害図書に指定し、18歳未満への販売を禁止する」という答申を出した[1]。しかし審査基準に対して若干の意見が出された(該当記事参照)。

欧米の成人向けゲーム

[編集]

日本では、性的描写を含むゲームの多くがパーソナルコンピュータ(PC)で、Windowsマイクロソフト社製)のOSをプラットフォームとする男性向けゲームである。コンシューマ機器においては「暴力的な理由で成人向け」に認定されたゲームは存在するが、ほとんどが俗に洋ゲーと言われる欧米製ゲームのローカライズ品である。

日本においてはそのほとんどが性的描写を含むことによる指定である一方、欧米では多くが猟奇殺人(スプラッター)もの、反社会的性質を帯びたもの、過度な暴力表現を含むものなどであり、性的描写が含まれているものは少ない。

アメリカでは日本の成人指定に相当するものとしてエンターテインメントソフトウェアレイティング委員会(ESRB、Entertainment Software Rating Board)によるAOレーティングがあるが、日本のような性的描写による作品が多く含まれるものの、欧米でも同様に反社会的なものとしての成人指定作品が多い傾向にある。また欧米では、喫煙関連表現の有無などといった詳細部分においても、多方面よりチェックが入る。また日本と違い、ゲームソフトだけでなくテレビ番組映画ビデオソフトといった、その他の著作物媒体においても統一した基準が存在する。

欧米の規制事例

[編集]

暴力的・性的・その他に分けて説明する。

なお欧米と韓国では、ソフト販売店に国(もしくはそれに準ずる機関)が発行する身分証による年齢確認を徹底させ、違反者に厳しい罰則を設けている方式が主流になっている。

これらの規制は基本的に映画やテレビ番組の放送基準とほぼ同様の扱いである。

暴力的

[編集]
  • コロンバイン高校の銃乱射事件に見られる凶悪事件とテレビゲームの影響が示唆され、良く似た状況を扱った『ポスタル』が、全米店頭発売禁止になった。また同作はオーストラリア・ニュージーランドなどのOFLC加入国でも発売禁止処分となった。
  • また、任天堂の自社タイトルも『大乱闘スマッシュブラザーズ』を欧米向けに移植する際、打撃音などの効果音をコミカルなものに変更する処置を行っている。
  • オーストラリアとニュージーランドでは「3」までの『バイオハザードシリーズ』は登場人物・クリーチャーなどの出血の色が初期設定では緑色である。
  • マンハント2』は激しい暴力・拷問描写のため北米では処刑シーンなどにフィルターを施し、よく見えないようにした上で発売されたが、ドイツとイギリスでは修正版すらレイティング拒否・または発売禁止処分となった。
  • カーマゲドン』をヨーロッパで発売する際に人間の敵キャラクターをゾンビに差し替えるなどして残虐描写に対処していたが、ドイツではゾンビバージョンも残虐とされ、通行人がロボットのようなキャラクターに差し替えられている。[3]
  • 魂斗羅』から『魂斗羅ザ・ハードコア』までにおける魂斗羅シリーズの初期タイトルは、人間同士の銃撃が残虐だと判断されたため、ヨーロッパ版に限って“Probotectorプロボテクター”に改題の上、主人公も含めた全キャラクターロボットに差し替えられていた。

性的

[編集]
  • 北米版のみ『みんなのGOLF 5』でのスカートを穿いた登場人物の下着が見える表現がカットされている。
  • ベア・ナックルIII』でのキャラクターの下着・肌の露出表現などのカット。ほかゲイの敵キャラクターの全面カット処置を行っている。[4]

その他

[編集]
  • マリオカート64』において、道中に点在している看板には有名な製造メーカーの文字をいじってマリオキャラクターのものにした一種のパロディが存在するが、欧米版では全て別のものに差し替えられている。[8]

脚注

[編集]
  1. ^ ITmediaによる記事
  2. ^ First Xbox 360 Game Ban: Dead Rising Banned From Germany、2006年7月17日、Gaming Bits
  3. ^ [1] (ドイツ語)
  4. ^ [2] (ドイツ語)
  5. ^ [3] (ドイツ語)
  6. ^ [4] (ドイツ語)
  7. ^ [5] (ドイツ語)
  8. ^ [6] (ドイツ語)
  9. ^ [7] (ドイツ語)

関連項目

[編集]