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|内容過剰 = 2019年9月
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[[File:Hotel_Llao_Llao,_Bariloche,_Argentina.jpg|thumb|right|140px|バリローチェ(アルゼンチン)のホテル リャオ リャオ]]
'''ホテル'''({{Lang-en-short|hotel}};{{IPAc-en|ˌ|h|oʊ|ˈ|t|ɛ|l}}、{{Lang-fr-short|hôtel}}{{efn|フランス語は「h」を決して発音しないのでhôtelは「[[オテル]]」と発音する}})は、[[旅行|旅]]をしている人や観光客に宿泊、[[食事]]、その他のサービスを提供する施設{{efn|name="oxford_hotel"|An establishment providing accommodation, meals, and other services for travellers and tourists.}}。
'''ホテル'''({{Lang-en-short|hotel}};{{IPAc-en|ˌ|h|oʊ|ˈ|t|ɛ|l}}、{{Lang-fr-short|hôtel}}{{efn|フランス語は「h」を決して発音しないのでhôtelは「[[オテル]]」と発音する}})は、[[旅行|旅]]をしている人や観光客に宿泊、[[食事]]、その他のサービスを提供する施設{{efn|name="oxford_hotel"|An establishment providing accommodation, meals, and other services for travellers and tourists.}}。


== 概説 ==
== 概説 ==
もともと旅人に寝る場所や食事などを提供していた施設である。英語のhotelは古フランス語の「hostel」から来ており{{efn|name="oxford_hotel"}}、このhostelの語源は[[中世ラテン語]]の「hospitale ホスピターレ」であり(あるいはhospitaliaであり)、(カトリックの[[巡礼]]の旅の途中の人々をもてなし、眠るためのベッドを提供するための)「(無償の)もてなし施設、宿」という意味。日本語では通常カタカナで「ホテル」と表記するが、あえて翻訳して、訳語を探して漢字で表現すると、結局のところ「宿」といった程度の表現に落ち着く。(日本であえて「ホテル」と言うときは、結局(日本風の旅館などではなく)「ヨーロッパやアメリカ風の様式や利用方式の宿」ということである。)
もともと旅人に寝る場所や食事などを提供していた施設である。英語のhotelは古フランス語の「hostel」から来ており{{efn|name="oxford_hotel"}}、このhostelの語源は[[中世ラテン語]]の「hospitale ホスピターレ」であり(あるいはhospitaliaであり)、(カトリックの[[巡礼]]の旅の途中の人々をもてなし、眠るためのベッドを提供するための)「(無償の)もてなし施設、宿」という意味。日本語では通常カタカナで「ホテル」と表記するが、あえて翻訳して、訳語を探して漢字で表現すると、結局のところ「宿」といった程度の表現に落ち着く。(日本であえて「ホテル」と言うときは、結局(日本風の旅館などではなく)「ヨーロッパやアメリカ風の様式や利用方式の宿」ということである。)


なお、ホテルは[[宿泊施設]]の一種で、1日から数日、あるいは1週間程度までの短期間の宿泊を想定して発展してきた宿泊施設である。類似する機能を持つ宿泊施設としては[[ユースホステル]]、[[ペンション]]、[[ベッド・アンド・ブレックファスト|ベッド・アンド・ブレックファスト(B&B)]]、[[民宿]]などがある。数週間~数ヶ月など長期滞在するような施設とは通常は区別される傾向がある<ref group="注釈">ただ、近年では、カテゴリーの間を埋めるようなさまざまな施設もあり、境界がはっきりしない場合もある</ref>。[[朝食]]を提供する機能を有しているものが多いが、食事無しの「素泊まり」のタイプもある。
なお、ホテルは[[宿泊施設]]の一種で、1日から数日、あるいは1週間程度までの短期間の宿泊を想定して発展してきた宿泊施設である。類似する機能を持つ宿泊施設としては[[ユースホステル]]、[[ペンション]]、[[ベッド・アンド・ブレックファスト|ベッド・アンド・ブレックファスト(B&B)]]、[[民宿]]などがある。数週間~数ヶ月など長期滞在するような施設([[サービスアパートメント]]など)とは通常は区別される傾向がある<ref group="注釈">ただ、近年では、カテゴリーの間を埋めるようなさまざまな施設もあり、境界がはっきりしない場合もある</ref>。[[朝食]]を提供する機能を有しているものが多いが、食事無しの「素泊まり」のタイプもある。


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File:Burj_al-arab_indoor.jpg|[[ブルジュ・アル・アラブ]]
File:Hotel_Okura_1_(2006.05)_cropped.jpg|日本の「ホテル御三家」のひとつ[[ホテルオークラ東京|ホテルオークラ]](建て替え前)。老舗ホテル。
File:Hotel_Okura_1_(2006.05)_cropped.jpg|日本の「ホテル御三家」のひとつ[[ホテルオークラ東京|ホテルオークラ]](建て替え前)。老舗ホテル。
File:Hotel Olivedo ^ Villa Torretta Piazza Martiri della Libertà, 14 Varenna, Lecco, Italy - panoramio.jpg|イタリアのホテル。[[コモ湖]]付近の[[ヴァレンナ]]にあるHotel Olivedo。
File:Hotel Toyoko Inn Takanawa 2007-01.jpg|日本の普通のビジネスホテル、[[東横イン]]品川駅高輪口
File:Hôtel_5_étoiles_Le_Negresco.jpg|[[南フランス]]、[[コートダジュール]]の5つ星老舗ホテル、ホテル・ネグレスコ([[:en:Hotel Negresco|Hotel Negresco]])。
File:Hotel Olivedo ^ Villa Torretta Piazza Martiri della Libertà, 14 Varenna, Lecco, Italy - panoramio.jpg|イタリアにある普通のホテル。[[コモ湖]]付近の[[ヴァレンナ]]にあるHotel Olivedo。部屋数も少ない
File:Hôtel_5_étoiles_Le_Negresco.jpg|[[南フランス]]、[[コートダジュール]]、[[ニース]]の海岸沿いの通りに面した、5つ星老舗の高級ホテル、ホテル・ネグレスコ([[:en:Hotel Negresco|Hotel Negresco]])。[[セレブリティ]]たちの宿泊の逸話に満ちた老舗ホテル
File:Castle.combe.hotel.arp.jpg|歴史的建築物を活用したホテルの例。イギリス、[[ウィルトシャー]]の[[15世紀]]の建物を生かした<br />[[:en:Manor House Hotel|メーナー・ハウスホテル]]
File:Castle.combe.hotel.arp.jpg|歴史的建築物を活用したホテルの例。イギリス、[[ウィルトシャー]]の[[15世紀]]の建物を生かした<br />[[:en:Manor House Hotel|メーナー・ハウスホテル]]
File:The Peninsula Hong Kong (full view).jpg|[[ザ・ペニンシュラ香港]]
File:The Peninsula Hong Kong (full view).jpg|[[ザ・ペニンシュラ香港]]
File:Singapore_Raffles_Hotel.jpg|[[シンガポール]]の[[ラッフルズ・ホテル]]
File:Singapore_Raffles_Hotel.jpg|[[シンガポール]]の[[ラッフルズ・ホテル]]
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==カジノ・ホテル==
{{仮リンク|カジノ・ホテル|en|Casino hotel}}とは、[[カジノ]]を含むホテルのこと。
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ファイル:Wynn Palace Macau 2016.jpg|[[ウィン・マカオ#Wynn Palace ウィンパレス(永利皇宮)|ウィンパレス]]
ファイル:Marina Bay Sands in the evening - 20101120.jpg|[[マリーナベイ・サンズ]]
ファイル:LasVegas-MGMgrand.jpg|[[MGMグランド]]
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==ブティックホテル==
「[[ブティックホテル]]」に分類されるホテルもある。デザイン・コンセプトを明らかにして工夫を凝らし設計させた個性的でモダンな設計・内装・外観を有するホテル<ref name="arukikata-hotel-1" />である。(日本でいう「[[デザイナーズホテル]]」に相当する。)


== 分類・種類(海外) ==
== 分類・種類(海外) ==
ホテルの分類は国ごとに異なる。しっかりした分類が無い国もあるが、その一方で明確な分類ルールを定めている国もある。また各運営事業者もそれぞれ自社のホテル群を自社流に分類している。
ホテルの分類は国ごとに異なる。各運営事業者もそれぞれ自社のホテル群を自社流に分類している。


=== ヨーロッパ ===
=== ヨーロッパ ===
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; シャトー・ホテル / [[マナー・ハウス]]
; シャトー・ホテル / [[マナー・ハウス]]
ヨーロッパなどに多い、中世の古城や貴族の邸宅などを改造したホテル<ref name="arukikata-hotel-1" />。特に大きい規模のものをシャトー・ホテルという<ref name="arukikata-hotel-1" />。
ヨーロッパなどに多い、中世の古城や貴族の邸宅などを改造したホテル<ref name="arukikata-hotel-1">[http://www.arukikata.co.jp/journal/hotel/1.html ホテルのタイプ] [[地球の歩き方]] 2017年4月3日閲覧</ref>。特に大きい規模のものをシャトー・ホテルという<ref name="arukikata-hotel-1" />。


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; 洞窟ホテル
; 洞窟ホテル
洞窟ホテルとは、自然の[[洞窟]]を利用して作られたホテルであり、地下に部屋が存在するものである。[[スペイン]]や[[トルコ]]、[[オーストラリア]]に建設されている。
自然の[[洞窟]]を利用して作られたホテルであり、地下に部屋が存在する。[[スペイン]]や[[トルコ]]、[[オーストラリア]]に建設されている。
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File:LOCAL CAVE HOUSE HOTEL GOREME VILLAGE CAPPADOCIA CENTRAL TURKEY OCT 2011 (6363001681).jpg|トルコ、[[カッパドキア]]の洞窟ホテル
File:LOCAL CAVE HOUSE HOTEL GOREME VILLAGE CAPPADOCIA CENTRAL TURKEY OCT 2011 (6363001681).jpg|トルコ、[[カッパドキア]]の洞窟ホテル
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; アイスホテル
; アイスホテル
[[ファイル:Sweden Ice Hotel 5.jpg|thumb|right|140px|スウェーデンのアイスホテル]]
[[ファイル:Sweden Ice Hotel 5.jpg|thumb|right|140px|スウェーデンのアイスホテル]]
アイスホテルとは湖などから切り出した氷や雪によって作られたホテルである。[[スウェーデン]]や[[ノルウェー]]などの北欧諸国や[[カナダ]]などで、冬季の寒さを利用して建設される。春になると溶けてしまうので基本的に冬季限定であり、毎年再建される。どのような施設が作られるかはそのホテルによるが、観光客向けのホテルであり、様々な趣向が凝らされる。
湖などから切り出した氷や雪によって作られたホテルである。[[スウェーデン]]や[[ノルウェー]]などの北欧諸国や[[カナダ]]などで、冬季の寒さを利用して建設される。春になると溶けてしまうので基本的に冬季限定であり、毎年再建される。どのような施設が作られるかはそのホテルによるが、観光客向けのホテルであり、様々な趣向が凝らされる。


=== アメリカ ===
=== アメリカ ===
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{{Main|モーテル}}
{{Main|モーテル}}
国土が広くて早くから[[モータリゼーション]]が進んだ[[アメリカ合衆国]]では'''[[モーテル]]'''が非常に普及している。
国土が広くて早くから[[モータリゼーション]]が進んだ[[アメリカ合衆国]]では'''[[モーテル]]'''が非常に普及している。
Motelの元々の意味は「自動車で旅をする人のためのホテル」であり、「Motor Lodge モーターロッジ」「Motor Inn モーターイン」などともいう。アメリカのモーテルはほとんどが[[高速道路]]([[フリーウェイ]])の出入り口周辺の町の[[郊外]]に立地しており、かなり小さな町にまで存在することも多く、地域の社会[[インフラストラクチャー|インフラ]]の一つとなっている。セルフサービスを基本としたホテルであり、セルフサービスでの荷物の運搬を楽にするため、宿泊棟のすぐ目の前に駐車場があり、自分で車を止めた場所から短い距離で客室にアクセスできる構造になっているのが特徴である。アメリカでは、平均的な料金が一部屋で一泊40[[アメリカ合衆国ドル|ドル]]から50ドル前後と比較的手ごろで、予約なしで利用できる(ただし、一部[[観光]]地などのハイシーズンを除く)ので、非常にポピュラーな宿泊施設として定着しており、客層も、たとえば移動中のビジネスマン、旅行中の[[家族]]連れ、男女の[[カップル]]などと、さまざまである。食品の持ち込みも自由。大手チェーンのモーテルでは[[Wi-Fi]]完備も増えている。
Motelの元々の意味は「自動車で旅をする人のためのホテル」であり、「Motor Lodge モーターロッジ」「Motor Inn モーターイン」などともいう。アメリカのモーテルはほとんどが[[高速道路]]([[フリーウェイ]])の出入り口周辺の町の[[郊外]]に立地しており、かなり小さな町にまで存在することも多く、地域の社会[[インフラストラクチャー|インフラ]]の一つとなっている。セルフサービスを基本としたホテルであり、自力での荷物の運搬を楽にするため、宿泊棟のすぐ目の前に駐車場があり、自車を止めた場所から短い距離で客室にアクセスできる構造になっているのが特徴である。平均的な料金が一部屋で一泊40[[アメリカ合衆国ドル|ドル]]から50ドル前後と比較的手ごろで、予約なしで利用できる(ただし、一部[[観光]]地などのハイシーズンを除く)ので、非常にポピュラーな宿泊施設として定着しており、客層も、たとえば移動中のビジネスマン、旅行中の[[家族]]連れ、男女の[[カップル]]などと、さまざまである。食品の持ち込みも自由。大手チェーンのモーテルでは[[Wi-Fi]]完備も増えている。

; カジノ・ホテル
{{仮リンク|カジノ・ホテル|en|Casino hotel}}とは、[[カジノ]]を含むホテルのこと。
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File:MandalayBay2010.JPG|[[ラスベガス]]の[[マンダレイ・ベイ]]
File:Caesar's Palace - panoramio.jpg|ラスベガスの[[シーザーズ・パレス]]
File:LasVegas-MGMgrand.jpg|ラスベガスの[[MGMグランド]]<br>このMGMグランドは世界一の面積を誇るホテルでもあり、総客室数は6850。これは[[日本]]で一番部屋数が多いホテルの3倍ほどにあたる。
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; ブティックホテル
[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では最近、「[[ブティックホテル]]」に分類されるホテルもある。デザイン・コンセプトを明らかにして工夫を凝らし設計させた個性的でモダンな設計・内装・外観を有するホテル<ref name="arukikata-hotel-1" /> である。(日本でいう「[[デザイナーズホテル]]」に相当する。)

なお参考までに、ホテルというよりも、むしろ「ホテルとアパートメントの中間形態」のものとしてだが、「[[サービスアパートメント]]」というものも普及しており、ハワイなどに多く、生活用のキッチンなどの諸設備のあるアパートメント形式の宿泊施設である<ref name="arukikata-hotel-1">[http://www.arukikata.co.jp/journal/hotel/1.html ホテルのタイプ] [[地球の歩き方]] 2017年4月3日閲覧</ref>。広い部屋に大型冷蔵庫やキッチンなどの自炊設備があり、家族やグループの長期滞在に適しているもの。


== 分類・種類(日本) ==
== 分類・種類(日本) ==
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File:Hotel Route Inn Sapporo-Ekimae-Kitaguchi.JPG|[[ホテルルートイン]][[札幌駅]]前北口
File:Hotel Route Inn Sapporo-Ekimae-Kitaguchi.JPG|[[ホテルルートイン]][[札幌駅]]前北口
File:Hotel Hokke Club Asakusa.JPG|ホテル[[法華クラブ]][[浅草]]
File:APA Hotel Higashi-Shinjuku Ekimae.JPG|[[アパホテル]][[東新宿駅]]前
File:APA Hotel Higashi-Shinjuku Ekimae.JPG|[[アパホテル]][[東新宿駅]]前
File:hamikitaplazahotel.JPG|[[はまきたプラザホテル]]([[静岡県]][[浜松市]])
File:hamikitaplazahotel.JPG|[[はまきたプラザホテル]]([[静岡県]][[浜松市]])
File:Bellevue Office NAGOYA.jpg|[[名鉄イン]]名古屋新幹線口([[名古屋駅]])。複合ビルの1階にフロント、6階~23階に客室を配置。
File:Bellevue Office NAGOYA.jpg|[[名鉄イン]]名古屋新幹線口([[名古屋駅]])。複合ビルの1階にフロント、6階~23階に客室を配置。
File:TOYOKO INN Umeda Nakatsu 2.JPG|[[東横イン]][[梅田]]中津
File:TOYOKO INN Umeda Nakatsu 2.JPG|[[東横イン]][[梅田]]中津
File:Dormy Inn Kurashiki.JPG|[[ドーミーイン]][[倉敷]]
File:Dormy Inn Kurashiki.JPG|[[ドーミーイン]][[倉敷地区|倉敷]]
File:Toyoko Inn Kumamoto Station 20150524.jpg|東横イン[[熊本駅]]前
File:Toyoko Inn Kumamoto Station 20150524.jpg|東横イン[[熊本駅]]前
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=== シティホテル ===
=== シティホテル ===
日本で言うシティホテルとは都市中心部や駅周辺に立地するホテル<ref name="trvl088"/>。また、[[ウォーターフロント]]やシティビューなど客室からの景観を重視したホテルも多い。フィットネスジムやスパ、エステ、複数のレストラン、バーなどの館内施設や[[ルームサービス]]などが充実しているのが特徴で、宿泊料金も比較的高額<ref>[https://hotel.ymsch.jp/column/cat/hotel-hikaku.html 東京YMCA国際ホテル専門学校「ビジネスホテルとシティホテルの違いとは?」]</ref>。また、結婚式場や大規模な宴会場を備えたホテルもある。シングルの客室は少数、または設定されていないことが一般的で、ツインルームやダブルルームがメインである「city hotel」の語は、一応[[1794年]]に[[ニューヨーク]]に出来たシティ・ホテル(74室)で最初に使われ、以降、各地に普及したものの、近年の米国ではあまり使われていない。日本では都市の中心部などに立地するホテルが「シティホテル」と分類されるようになった。土地代が高い場所なので高層化する傾向がある。多機能なものが多く、宴会場や料飲施設(レストラン、ラウンジ、バー)などを併設する規模の大きいホテルの呼称となっている<ref name="trvl088" />。全国規模の[[業界団体]]として、1903年創立の[[社団法人|一般社団法人]][[日本ホテル協会]]と1971年設立の一般社団法人[[全日本シティホテル連盟]]があり、前者は(構造上の)シティホテルおよび同等の設備を持った都市型リゾートホテルのみが正会員であるため、ビジネスホテルとの判別の目安となる。近年[[ヒルトン]]、[[シェラトン]]、[[ハイアットホテルアンドリゾーツ|ハイアット]]などの欧米のラグジュアリーホテルの日本進出が盛んである。
日本で言うシティホテルとは都市中心部や駅周辺に立地するホテル<ref name="trvl088"/>。また、[[ウォーターフロント]]やシティビューなど客室からの景観を重視したホテルも多い。フィットネスジムやスパ、エステ、複数のレストラン、バーなどの館内施設や[[ルームサービス]]などが充実しているのが特徴で、宿泊料金も比較的高額<ref>[https://hotel.ymsch.jp/column/cat/hotel-hikaku.html 東京YMCA国際ホテル専門学校「ビジネスホテルとシティホテルの違いとは?」]</ref>。また、結婚式場や大規模な宴会場を備えたホテルもある。シングルの客室は少数、または設定されていないことが一般的で、ツインルームやダブルルームがメインである「city hotel」の語は、一応[[1794年]]に[[ニューヨーク]]に出来たシティ・ホテル(74室)で最初に使われ、以降、各地に普及したものの、近年の米国ではあまり使われていない。日本では都市の中心部などに立地するホテルが「シティホテル」と分類されるようになった。土地代が高い場所なので高層化する傾向があり、21世紀以降は複合ビル内のテナントとしての展開も増えている。多機能なものが多く、宴会場や料飲施設(レストラン、ラウンジ、バー)などを併設する規模の大きいホテルの呼称となっている<ref name="trvl088" />。全国規模の[[業界団体]]として、1903年創立の[[社団法人|一般社団法人]][[日本ホテル協会]]と1971年設立の一般社団法人[[全日本ホテル連盟]]があり、前者は(構造上の)シティホテルおよび同等の設備を持った都市型リゾートホテルのみが正会員であるため、ビジネスホテルとの判別の目安となる。近年は[[ヒルトン]]、[[シェラトン]]、[[ハイアットホテルアンドリゾーツ|ハイアット]]などの欧米のラグジュアリーホテルの日本進出が盛んになっている。

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ファイル:Sheraton Sapporo Hotel.jpg|シティホテルの一例、[[シェラトンホテル札幌|シェラトンホテル札幌(現・ホテルエミシア札幌)]]。客室数512室([[北海道]][[札幌市]][[厚別区]])
ファイル:Sheraton Sapporo Hotel.jpg|シティホテルの一例、[[シェラトンホテル札幌|シェラトンホテル札幌(現・ホテルエミシア札幌)]]。客室数512室([[北海道]][[札幌市]][[厚別区]])
ファイル:Hilton Tokyo 2019a.jpg|[[ヒルトン東京]] 客室数825室。1963年開業。最寄駅は[[東京メトロ]]の[[西新宿駅]]
ファイル:Hilton Tokyo 2019a.jpg|[[ヒルトン東京]] 客室数825室。1963年開業(現在のホテルは1984年開業)。最寄駅は[[東京メトロ]]の[[西新宿駅]]
File:Nihonbashi mitsui tower01s3872.jpg|[[マンダリン・オリエンタル東京]]。[[日本橋三井タワー]]の30~38階。客室数179室。2005年開業。
ファイル:Shangri-la05.jpg|左側の複合ビルの27~37階に[[シャングリ・ラ ホテル 東京]]が含まれる。客室数200室。2009年開業。[[東京駅]]に隣接。
ファイル:Shangri-la05.jpg|左側の複合ビルの27~37階に[[シャングリ・ラ ホテル 東京]]が含まれる。客室数200室。2009年開業。[[東京駅]]に隣接。
ファイル:Conrad Osaka Japan01-r.jpg|[[コンラッド・ホテル|コンラッド]]大阪。複合ビルの33~40階。客室数164。
ファイル:Conrad Osaka Japan01-r.jpg|[[コンラッド・ホテル|コンラッド]]大阪。複合ビルの33~40階。客室数164。
ファイル:Kobe Bay Sheraton Hotel & Towers.jpg|[[神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ|神戸ベイシェラトン]]。276室。[[神戸新交通六甲アイランド線]][[アイランドセンター駅]]直結
ファイル:Kobe Bay Sheraton Hotel & Towers.jpg|[[神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ|神戸ベイシェラトン]]。276室。[[神戸新交通六甲アイランド線]][[アイランドセンター駅]]直結
ファイル:The Ritz-Carlton Tokyo Lobby 2018.jpg|[[ザ・リッツ・カールトン東京]]<br />[[東京ミッドタウン]]の[[ミッドタウン・タワー]]の45階〜53階に位置する[[赤坂 (東京都港区)|赤坂]]の最高級ホテル。客室からは[https://tabi-rich.com/the-ritz-carlton-tokyo-room/ 東京の大パノラマ]を一望できる
ファイル:The Ritz-Carlton Tokyo Lobby 2018.jpg|[[ザ・リッツ・カールトン東京]]<br />[[東京ミッドタウン]]の[[ミッドタウン・タワー]]の45階〜53階に位置する[[赤坂 (東京都港区)|赤坂]]のホテル。
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=== 観光ホテル・リゾートホテル ===
=== 観光ホテル・リゾートホテル ===
観光ホテルは、[[景勝地]]、[[温泉地]]、[[史跡]]、[[スキー場]]、[[ビーチ]]、[[高原]]・[[山岳地帯]]などの観光地・リゾート地に立地する遊覧や保養を目的とする観光客のためのホテル<ref>[http://www.x-memory.jp/glossary/travel/trvl091.html 観光ホテル トラベル用語集] x-memory 2017年4月3日閲覧</ref><ref name="trvl093">[http://www.x-memory.jp/glossary/travel/trvl093.html リゾ-トホテル トラベル用語集] x-memory 2017年4月3日閲覧</ref>。観光客向けにプールやプライベートビーチ、テニスコート、[[カジノ]]など多くの付帯施設を持つものもある<ref name="trvl088" />。一方では、ゆっくりとくつろぐことに主眼を置いた、ハウスホテルや[[ヴィラ]]様式の施設も多い。
観光ホテルは、[[景勝地]]、[[温泉地]]、[[史跡]]、[[スキー場]]、[[砂浜|ビーチ]]、[[高原]]・[[山岳地帯]]などの観光地・リゾート地に立地する遊覧や保養を目的とする観光客のためのホテル<ref>[http://www.x-memory.jp/glossary/travel/trvl091.html 観光ホテル トラベル用語集] x-memory 2017年4月3日閲覧</ref><ref name="trvl093">[http://www.x-memory.jp/glossary/travel/trvl093.html リゾ-トホテル トラベル用語集] x-memory 2017年4月3日閲覧</ref>。観光客向けにプールやプライベートビーチ、テニスコート、[[カジノ]]など多くの付帯施設を持つものもある<ref name="trvl088" />。一方では、ゆっくりとくつろぐことに主眼を置いた、ハウスホテルや[[ヴィラ]]様式の施設も多い。
*: 日本では旅館業法のホテル営業ではなく旅館営業であることも多く、[[政府登録国際観光旅館]]に登録されていたり、あるいは[[国際観光旅館連盟]](通称「国観連」)、[[日本観光旅館連盟]](通称「日観連」)に加盟していたりすることも多い。
*: 日本では旅館業法のホテル営業ではなく旅館営業であることも多く、[[政府登録国際観光旅館]]に登録されていたり、あるいは[[国際観光旅館連盟]](通称「国観連」)、[[日本観光旅館連盟]](通称「日観連」)に加盟していたりすることも多い。
*: 「[[リゾート会員権]]」の売り出しで資金調達し、その保有者の宿泊(滞在)用途に特化した会員制の施設も多く、便宜的に「会員制リゾートホテル」「会員制ホテル」などと言われている。これらは区分占有型の[[リゾートマンション]]とは区別されている。
*: 「[[リゾート会員権]]」の売り出しで資金調達し、その保有者の宿泊(滞在)用途に特化した会員制の施設も多く、便宜的に「会員制リゾートホテル」「会員制ホテル」などと言われている。これらは区分占有型の[[リゾートマンション]]とは区別されている。
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File:140322 Unzen Kanko Hotel Unzen Nagasaki pref Japan01s3.jpg|[[雲仙]]にある[[雲仙観光ホテル]]
File:140322 Unzen Kanko Hotel Unzen Nagasaki pref Japan01s3.jpg|[[雲仙市|雲仙]]にある[[雲仙観光ホテル]]
File:Shimakan CLASSIC.jpg|[[志摩]]にある[[志摩観光ホテル]] ザ クラシック。サミットも開催された。
File:Shimakan CLASSIC.jpg|[[志摩]]にある[[志摩観光ホテル]] ザ クラシック。サミットも開催された。
File:やまのホテル - panoramio.jpg|[[箱根]]にある[[小田急山のホテル]]
File:やまのホテル - panoramio.jpg|[[箱根]]にある[[小田急山のホテル]]
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{{main|ラブホテル}}
{{main|ラブホテル}}
[[File:2016-7-29 Love hotel in Japan3.jpg|thumb|220px|right|日本の[[ラブホテル]]の室内]]
[[File:2016-7-29 Love hotel in Japan3.jpg|thumb|220px|right|日本の[[ラブホテル]]の室内]]
基本的には[[カップル]]での利用を想定しているホテルで、[[性行為|性交]]目的に利用されると想定しており、宿泊だけでなく2時間(~3時間)程度の短時間の利用(「休憩」)も想定しているものである。他の客や従業員にできるだけ会わずに入室できる工夫がしてあり、[[コンドーム]]が用意され、客室内の調度品なども一般的なホテルとは異なる。略称「ラブホ」。「ファッションホテル」「カップルズホテル」「ハッピーホテル」「アミューズメントホテル」「[[レジャーホテル]]」「[[モーテル#日本におけるモーテル|モーテル]]」「[[ブティックホテル#日本|ブティックホテル]]」などとも呼ばれ、和風の呼び方では「連れ込み宿」「同伴旅館」などとも呼ばれる。日本特有の形態のホテルである{{efn|[[香港]]や[[台湾]]、[[大韓民国|韓国]]など他の一部の[[アジア]]諸国にも日本のラブホテルを模倣したものが現れた。}}。自動車で向かうラブホテルは[[高速道路]]のインターチェンジ周辺や[[幹線道路]]沿いに立地しており、そうでない場合は[[歓楽街]]・[[繁華街]]の駅近隣の特定地に密集して立地していることが多い。法的には[[風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律]](略称・風営法)の適用を受けるが、現状は、日本では[[警察庁]]が把握している全国のラブホテルの軒数は約7000軒で、実際にはその5倍に当たる35,000軒が存在していると推定されている。これらは営業に必要な[[風俗営業法]]の許可を受けずに一般の[[旅館]]として申請されている<ref>{{Cite news|url=http://diamond.jp/articles/-/10125|title=来年1月の風営法改正で半減?全国のラブホテルが存続の危機|newspaper=[[週刊ダイヤモンド|ダイヤモンド・オンライン]]|publisher=[[ダイヤモンド社]]|date=2010-11-19|accessdate=2022-9-9}}</ref>。
基本的には[[カップル]]での利用を想定しているホテルで、[[性行為|性交]]目的に利用されると想定しており、宿泊だけでなく2時間(~3時間)程度の短時間の利用(「休憩」)も想定しているものである。他の客や従業員にできるだけ会わずに入室できる工夫がしてあり、[[コンドーム]]が用意され、客室内の調度品なども一般的なホテルとは異なる。略称「ラブホ」。「ファッションホテル」「カップルズホテル」「ハッピーホテル」「アミューズメントホテル」「[[レジャーホテル]]」「[[モーテル#日本におけるモーテル|モーテル]]」「[[ブティックホテル#日本|ブティックホテル]]」などとも呼ばれ、和風の呼び方では「連れ込み宿」「同伴旅館」などとも呼ばれる。日本特有の形態のホテルである{{efn|[[香港]]や[[台湾]]、[[大韓民国|韓国]]など他の一部の[[アジア]]諸国にも日本のラブホテルを模倣したものが現れた。}}。自動車で向かうラブホテルは[[高速道路]]のインターチェンジ周辺や[[幹線道路]]沿いに立地しており、そうでない場合は[[歓楽街]]・[[繁華街]]の駅近隣の特定地に密集して立地していることが多い。法的には[[風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律]](略称・風営法)の適用を受けるが、現状は、日本では[[警察庁]]が把握している全国のラブホテルの軒数は約7000軒で、実際にはその5倍に当たる35,000軒が存在していると推定されている。これらは営業に必要な[[風俗営業法]]の許可を受けずに一般の[[旅館]]として申請されている<ref>{{Cite news|url=https://diamond.jp/articles/-/10125|title=来年1月の風営法改正で半減?全国のラブホテルが存続の危機|newspaper=[[週刊ダイヤモンド|ダイヤモンド・オンライン]]|publisher=[[ダイヤモンド社]]|date=2010-11-19|accessdate=2022-9-9}}</ref>。


=== デザイナーズホテル ===
=== デザイナーズホテル ===
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=== 日本のその他のホテル ===
=== 日本のその他のホテル ===
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File:2022-07-31 Hostel Zen 横浜市中区松影町3丁目 DSCF2819.jpg|Hostel Zen。いわゆる[[ドヤ]]を[[デザイナー]]が簡潔に[[リノベーション]]し、[[バックパッカー]]や外国人向けの安ホテルとして提供する例。
File:2022-07-31 Hostel Zen 横浜市中区松影町3丁目 DSCF2819.jpg|Hostel Zen。いわゆる[[ドヤ]]を[[デザイナー]]が簡潔に[[リノベーション]]し、[[バックパッカー]]や外国人向け提供する例。
File:2022-07-31 Hostel Zen 横浜市中区松影町3丁目 DSCF2817.jpg|Hostel Zen。デザイナーがドヤを工夫を凝らしリノベーションした施設案内図。
File:2022-07-31 Hostel Zen 横浜市中区松影町3丁目 DSCF2817.jpg|Hostel Zen。デザイナーがドヤを工夫を凝らしリノベーションした施設案内図。
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'''[[オートロック]]'''は客室ドアの施錠システムの一種で、部屋(内側)からは自由に開けられるが、外側は解錠しなければドアノブが固定されて開けられないという仕組みが大半であり、外出時に施錠する必要がない。
'''[[オートロック]]'''は客室ドアの施錠システムの一種で、部屋(内側)からは自由に開けられるが、外側は解錠しなければドアノブが固定されて開けられないという仕組みが大半であり、外出時に施錠する必要がない。


多くのホテルでは'''メタルキー'''または'''カードキー'''を採用している。もともとは金属製の鍵ばかりだったが、プラスチック製のカードの形状の「カードキーを使用するホテルが増えている<ref name="arukikata-hotel-7">[http://www.arukikata.co.jp/journal/hotel/7.html 客室の設備] [[地球の歩き方]] 2017年4月3日閲覧</ref>。また2010年代後半より、[[スマートフォン]]をキー代わりにする「スマホキー(デジタルキー、スマートキーとも)」も一部で普及しつつある<ref>[https://news.mynavi.jp/techplus/article/20180223-sotesu_iot/ スマートキー搭載公式アプリで宿泊客を待たせない - 相鉄フレッサイン] - マイナビニュース・2018年2月23日</ref>。
多くのホテルでは'''メタルキー'''または'''カードキー'''を採用している。もともとは金属製の鍵ばかりだったが、プラスチック製のカードキーを使用するホテルが増えている<ref name="arukikata-hotel-7">[http://www.arukikata.co.jp/journal/hotel/7.html 客室の設備] [[地球の歩き方]] 2017年4月3日閲覧</ref>。また2010年代後半より、[[スマートフォン]]をキー代わりにする「スマホキー(デジタルキー、スマートキーとも)」も一部で普及しつつある<ref>[https://news.mynavi.jp/techplus/article/20180223-sotesu_iot/ スマートキー搭載公式アプリで宿泊客を待たせない - 相鉄フレッサイン] - マイナビニュース・2018年2月23日</ref>。


=== 客室内の設備 ===
=== 客室内の設備 ===
[[ファイル:Pay-TV system ticket machine in Japan.jpg|thumb|160px|right|PAY-TVの[[プリペイドカード]][[自動販売機|販売機]]]]
[[ファイル:Pay-TV system ticket machine in Japan.jpg|thumb|160px|right|PAY-TVの[[プリペイドカード]][[自動販売機|販売機]]]]
* ライティング・デスク(書きもの、つまり手紙や仕事上の書類の作成や、学習にも使えるようなデスク)
* ライティング・デスク
*: チェストや鏡などと一体化し書き物用の机<ref name="arukikata-hotel-7" />。
*: チェストや鏡などと一体化し書き物用の机<ref name="arukikata-hotel-7" />。
*: デスクの引き出しには、一般的に、宗教書が2冊([[聖書]]{{efn|日本国内では[[日本国際ギデオン協会]]の協力による、聖書普及を目的とした無料配布}}と[[仏典]]{{efn|日本国内では[[仏教伝道協会]]が配布する『仏教聖典』。上記聖書とセットで置かれている事が多い}}が)入っている。(人生に悩んでいる人が宿泊した場合などに、とりあえず手にとって読めるように、との配慮である。)
* 電話
* 電話
*: 外線発信操作をすることで、外部への通話が可能であるが、近年ではスマートフォンの普及、またチェックアウト時の追加精算を省略する意図から、内線専用にしているホテルも多い。
* テレビ
* テレビ
*: 通常のテレビ放送は無料であるが、映画の視聴は有料である(一般的に「'''PAY TV'''」と呼ばれる)。有料放送の古くは[[コインタイマー]]が付随しており、100円硬貨を投入し、専用の[[VHS]]・[[レーザーディスク]]で放映される一般映画・アダルト作品を視聴する形式であったが、現在はプリペイドカードを購入して視聴するか、リモコンのPAY(課金)ボタンを押してチェックアウト時に精算する方式が主流である。
*: 通常のテレビ放送は無料であるが、映画の視聴は有料である(一般的に「'''PAY TV'''」と呼ばれる)。有料放送の古くは[[コインタイマー]]が付随しており、100円硬貨を投入し、専用の[[VHS]]・[[レーザーディスク]]で放映される一般映画・アダルト作品を視聴する形式であったが、現在はプリペイドカードを購入して視聴するか、リモコンのPAY(課金)ボタンを押してチェックアウト時に精算する方式が主流である。
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*: ホテルチェーンを中心に、テレビの代わりに、略して「[[テレビパソコン|テレパソ]]」と呼ばれる様なテレビ一体型の[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]を設置する所も増えている。基本的には[[Local Area Network|LAN]]([[ブロードバンドインターネット接続|ブロードバンド]])と接続され、無料の通常テレビ放送の視聴の他に[[ウェブサイト]]閲覧が一般的に出来る(使用料・オプション料が必要なホテルもある)。
*: ホテルチェーンを中心に、テレビの代わりに、略して「[[テレビパソコン|テレパソ]]」と呼ばれる様なテレビ一体型の[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]を設置する所も増えている。基本的には[[Local Area Network|LAN]]([[ブロードバンドインターネット接続|ブロードバンド]])と接続され、無料の通常テレビ放送の視聴の他に[[ウェブサイト]]閲覧が一般的に出来る(使用料・オプション料が必要なホテルもある)。
* VOD
* VOD
*: ビジネスホテルを中心にPAY TVに打って変わって、近年では[[ビデオ・オン・デマンド|VOD]]が市場を獲得し始めている。VODはPAY TVの垂れ流し放送から、時間を気にせず好きな作品を好きなだけ見ることができる通信型への視聴方法へ大きく変化をもたらせた。通常、VODサーバと呼ばれる[[サーバ]]群をホテル館内に設置し、客室へLAN配線を行い、テレビに接続された[[セットトップボックス|STB]]が映画を再生する。しかし、サーバ費用が導入コストとして非常に高価なことから現在ではインターネット網を利用したNW配信モデルが登場。サーバを設置することなく、高画質な映像を客室にて楽しめるようになった。
*: 通常、VODサーバと呼ばれる[[サーバ]]群をホテル館内に設置し、客室へLAN配線を行い、テレビに接続された[[セットトップボックス|STB]]が映画を再生する。しかし、サーバ費用が導入コストとして非常に高価なことから現在ではインターネット網を利用したNW配信モデルが登場。サーバを設置することなく、高画質な映像を客室にて楽しめるようになった。
*: また、「[[アクトビラ]]」機能をホテル向けに独自カスタマイズを行いVODのブラウザとして利用するシステムも開発された。
*: また、「[[アクトビラ]]」機能をホテル向けに独自カスタマイズを行いVODのブラウザとして利用するシステムも開発された。
*: 最近では、客室で利用できるノートパソコンを利用したエンポタ<ref>http://enpota.com</ref> というサービスが開発され、レンタルパソコンを借りることで、ホテル専用ポータルサイトを利用することができ、映画やドラマ、成人向けコンテンツなどを客室で楽しめるサービスも普及している。
*: 最近では、客室で利用できるノートパソコンを利用したエンポタ<ref>http://enpota.com</ref> というサービスが開発され、レンタルパソコンを借りることで、ホテル専用ポータルサイトを利用することができ、映画やドラマ、成人向けコンテンツなどを客室で楽しめるサービスも普及している。
* インターネット回線
* インターネット回線
*: [[インターネット]]普及前までは、客室に[[Registered jack|モジュラージャック]]があるホテルは数少なかったが、普及に伴い[[ダイヤルアップ接続]]用モジュラージャックを設置するホテルが増加した。2010年代以降は、電話回線用の[[RJ-11]]に代わって、有線LAN接続用の[[RJ-45]]端子を室内に設けるのが一般的になり、客室内で無料[[Wi-Fi]]を提供するホテルも増加している。
*: [[インターネット]]普及前までは、客室に[[Registered jack|モジュラージャック]]があるホテルは数少なかったが、普及に伴い[[ダイヤルアップ接続]]用モジュラージャックを設置するホテルが増加した。2010年代以降は、電話回線用の[[RJ-11]]に代わって、有線LAN接続用の[[RJ-45]]端子を室内に設けるのが一般的になり、客室内で無料[[Wi-Fi]]を提供するホテルも増加している。
*: ロビーなどに共用インターネット用パソコンや、サイバープチ<ref>http://www.sofnetjapan.com/</ref> や[[アットステーション (情報端末)|アットステーション]]<ref>{{cite web |url=http://www.at-station.net/zone/index.html |title=アーカイブされたコピー |accessdate=2006年2月3日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20060205042904/http://www.at-station.net/zone/index.html |archivedate=2006年2月5日 |deadlinkdate=2017年9月 }}</ref> などのコイン式インターネット端末(通常はワープロなどは不可能)を設置しているホテルも存在する。
*: ロビーなどに共用インターネット用パソコンや、サイバープチ<ref>http://www.sofnetjapan.com/</ref> や[[アットステーション (情報端末)|アットステーション]]<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.at-station.net/zone/index.html |title=アーカイブされたコピー |accessdate=2006-02-03 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20060205042904/http://www.at-station.net/zone/index.html |archivedate=2006-02-05 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref> などのコイン式インターネット端末(通常はワープロなどは不可能)を設置しているホテルも存在する。
*: 客室で利用できるノートパソコンを提供しているホテルもあり、エンポタというホテル専用ポータルサイトを通じて映画やドラマ、成人向けコンテンツなどを配信しているホテルもある。
*: 客室で利用できるノートパソコンを提供しているホテルもあり、エンポタというホテル専用ポータルサイトを通じて映画やドラマ、成人向けコンテンツなどを配信しているホテルもある。
* 冷蔵庫
* 冷蔵庫
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==== アメニティグッズ ====
==== アメニティグッズ ====
[[ファイル:Shigira Bayside Suite ALLAMANDA22s3s4500.jpg|thumb|アメニティグッズの一例]]
[[ファイル:Shigira Bayside Suite ALLAMANDA22s3s4500.jpg|thumb|アメニティグッズの一例]]
ホテルには客室内の洗面台(ユニットバス内など)付近に、個別包装された[[コットン]]や耳[[綿棒]]・[[化粧水]]・T字[[剃刀]]・[[櫛]]・[[歯ブラシ]]などのアメニティグッズが、ま客室の宿泊約款ファイル内にはホテルの[[封筒]]・[[便箋]]・[[絵葉書]]がわっていることが多い。
ホテルには客室内の洗面台(ユニットバス内など)付近に、個別包装された[[コットン]]や耳[[綿棒]]・[[化粧水]]・T字[[剃刀]]・[[櫛]]・[[歯ブラシ]]などのアメニティグッズが置かれるケースが多い。だし、国よって無償提供が法律で禁止されていたり、日本においても、2022年の[[プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律|プラスチック資源循環促進法]]施行に伴い、部屋へのえ付けを止め、フロント等で希望者に配布(もしくは有償で販売)する形態に切り替えるところも増えている<ref>[http://www.hoteresonline.com/articles/10489 ホテル・旅館はプラスチック製アメニティをどう減らしてけば良いのか?そのヒントとして] - HOTERES Online・2021年10月9日</ref>

また客室の宿泊約款ファイル内にはホテルの[[封筒]]・[[便箋]]・[[絵葉書]]が備わっていることが多い。


==== バスルーム(バスタブとトイレ) ====
==== バスルーム(バスタブとトイレ) ====
ヨーロッパや米国の中程度以上のランクのホテルでは、客室には、バスルームが設置されている。高級ホテルでは広いバスルームで、バスタブとトイレはかなり離れている。中程度の価格帯のホテルでは洗面台、トイレ、バスタブを同室内に設するユニットバスが主流であり、3点ユニットと呼ぶ。格安ホテルでは、バスタブが無くシャワーとトイレのみというものも多い。ヨーロッパの安ホテルではしばしば、配置が悪かったり、お湯が出なかったり、問題だらけのバスルームの割合が多い。
ヨーロッパや米国の中程度以上のランクのホテルでは、客室にバスルームが設置されている。高級ホテルでは広いバスルームで、バスタブとトイレはかなり離れている。中程度の価格帯のホテルでは洗面台、トイレ、バスタブを同室内に設するユニットバスが主流であり、3点ユニットと呼ぶ。格安ホテルでは、バスタブが無くシャワーとトイレのみというものも多い。ヨーロッパの安ホテルではしばしば、配置が悪かったり、お湯が出なかったり、問題だらけのバスルームの割合が多い。


日本のビジネスホテルのバスルームの多くは[[ユニットバス]]であるが、世界の各地域のホテルのユニットバスと比較しても特に省スペースで、洗面台・バスタブ・洋式トイレが極めて高度に一体化され、きわめて小さくまとめ上げられた形式が多い。
日本のビジネスホテルのバスルームの多くは[[ユニットバス]]であるが、世界の各地域のホテルのユニットバスと比較しても特に省スペースで、洗面台・バスタブ・洋式トイレが極めて高度に一体化され、きわめて小さくまとめ上げられた形式が多い。2000年代以降は日本の一般的な家庭の浴室のようにバスタブと洗面所・トイレを分離し、バスタブに隣接して洗い場(シャワーブース)を設ける形式も増加しており、ビジネスホテルでもしばしば導入されるようになっている


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File:Bathroom (9641736486).jpg|ラスベガスのWynn hotelのバスルーム。比較的広い
ファイル:Bathroom (9641736486).jpg|ラスベガスのWynn hotelのバスルーム。
File:The Pacific Suite Bathroom (6175829262).jpg|料金がお高いスイートルームのバスルームの例。広くて、洗面台も2つあり、眺望もとても良い例。
ファイル:The Pacific Suite Bathroom (6175829262).jpg|スイートルームのバスルームの例
ファイル:Minimal Toilet Shower Bath module in the Japanese hotel room.jpg|<!--ヴィラフォンテーヌ心斎橋内-->日本のホテルのユニットバス方式の洗面台・トイレ・バスタブ。省スペース
ファイル:Minimal Toilet Shower Bath module in the Japanese hotel room.jpg|日本のホテルのユニットバス方式の洗面台・トイレ・バスタブ。
File:Hotel bathroom, Moggio Udinese.jpg|ヨーロッパの安ホテルの悪いバスルームの例。イタリアの[[モッジョ・ウディネーゼ]]の安ホテル。この写真例では、シャワーとトイレが向かいあわせで、シャワーを使うとシャワーのしぶきでトイレやトイレットペーパーまでが "びしょ濡れ" になってしまう。
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=== 客室からの眺望 ===
=== 客室からの眺望 ===
客室にいる間は、客室からの眺望(景色)によっても気分が変わるので、眺望を重視して選ぶ人もいる。経営者側は眺望も付加価値のひとつとして考慮することになる。海に面している部屋は「オーシャンビュー」、山に面している部屋は「マウンテンビュー」、庭に面している部屋は「ガーデンビュー」、市街地(夜景など)を一望できる部屋は「シティビュー」いう<ref name="arukikata-hotel-5" />。
眺望も付加価値のひとつとして考慮される。海に面している部屋は「オーシャンビュー」、山に面している部屋は「マウンテンビュー」などと呼ぶ<ref name="arukikata-hotel-5" />。


=== 客室へのサービス提供 ===
=== 客室へのサービス提供 ===
* 食事関連
* 食事関連
** [[ルームサービス]]
** [[ルームサービス]]
**: 客室までの食事を届けてくれるサービス。
* 衣類の[[クリーニング]]
* 衣類の[[クリーニング]]
* 客室内の清掃
* 客室内の清掃
** 基本的に日本の旅館とは異なり、ホテル滞在中にはホテルスタッフは客室に入室しないが、宿泊者が希望を明確に伝えれば、客室に入り清掃をしてくれる。
** 連泊する場合チェックインの際にフロントで「お部屋のお掃除はいかがなさいますか?」と聞かれる場合がまれにあるが、それはそのホテルが基本的にはチェックアウト後にしか清掃を実施しないシステムになっているためで、客が望むなら無料もしくは有料で実施してくれる場合が多い。
** 基本的には客のいない時間に清掃を実施するので、日中にホテルから外出する用事が無い場合は清掃が実施できない(この場合、新しいタオル等のアメニティーをセットにしてドアノブにかけておく場合が多い)。大規模もしくは高級なホテルであればどの時間帯でも宿泊者の望む時間に清掃を行うことがある。その場合ホテルによっては客室のドアノブに「掃除をお願いします」といった旨のプラカードを客自身の手によってかけるシステムがある。宿泊者が外出している間に館内巡回担当が確認して清掃を手配する。
** 清掃内容は部屋や浴室の清掃はもちろん、タオルや浴衣(ガウン)・ベッドシーツ等の交換、アメニティやミニバーの補充などである。
** 近年では、「エコプラン」と称して連泊する場合のベッドメイク、清掃、備品の補充、交換を省略する代わりに、客室料金を割引するサービスを提供しているホテルがある。この場合でも、ごみ箱の回収、灰皿の交換等は行われる。
** なお「ルームクリーニング・R / C(アールシー)」は、ホテルスタッフ側の用語、業界用語で「客がチェックアウトした後の部屋の清掃」を意味し、単に「客室内の清掃」ではなく、やや意味が異なる。
* マッサージ
* マッサージ


=== 客室への飲食物の持ち込み ===
=== 客室への飲食物の持ち込み ===
客室への飲食物の持ち込みについては、本来は衛生管理等の理由から「ホテル内の売店で購入したものやルームサービス・ミニバーなどを除いては'''原則禁止'''」であるが、実際には部屋の中に空の冷蔵庫が置かれるなど、持ち込みを事実上容認するところが多い<ref name=yahoo210506>[https://news.yahoo.co.jp/byline/takizawanobuaki/20210506-00236379 ホテルでも酒類提供禁止で部屋飲み増加!?【客室への持ち込み】はNGか?] - Yahoo!ニュース個人([[瀧澤信秋]])・2021年5月6日</ref>。ただし、持ち込みOKだが手数料を支払う必要のあるホテルもあるため、詳細はホテル毎に確認することが推奨される<ref>[https://fresa-inn.jp/column/2020/08/hotel/hotel-bring-in.html ホテルにお酒や食事の持ち込みはできる?] - 相鉄フレッサイン・2020年8月25日</ref>。[[出前]]([[デリバリー]])の利用も通常は禁止だが、2020年以降、[[新型コロナウイルス感染症]]の流行の影響から館内の飲食店が営業休止するホテルも多いため、外部のデリバリー業者と提携して利用を公式に認めるところもある<ref name=yahoo210506 />。
客室への飲食物の持ち込みについては、本来は衛生管理等の理由から「ホテル内の売店で購入したものやルームサービス・ミニバーなどを除いては'''原則禁止'''」であるが、実際には部屋の中に空の冷蔵庫が置かれるなど、持ち込みを事実上容認するところが多い<ref name=yahoo210506>[https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/c42787226e6e8921b6f278e9fe2c526cc7326f5b ホテルでも酒類提供禁止で部屋飲み増加!?【客室への持ち込み】はNGか?] - Yahoo!ニュース個人([[瀧澤信秋]])・2021年5月6日</ref>。ただし、持ち込みOKだが手数料を支払う必要のあるホテルもあるため、詳細はホテル毎に確認することが推奨される<ref>[https://fresa-inn.jp/column/2020/08/hotel/hotel-bring-in.html ホテルにお酒や食事の持ち込みはできる?] - 相鉄フレッサイン・2020年8月25日</ref>。[[出前]]([[デリバリー]])の利用も通常は禁止だが、2020年以降、[[新型コロナウイルス感染症]]の流行の影響から館内の飲食店が営業休止するホテルも多いため、外部のデリバリー業者と提携して利用を公式に認めるところもある<ref name=yahoo210506 />。


== ホテルの(客室外の)設備 ==
== ホテルの(客室外の)設備 ==
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[[ファイル:Naha Terrace03ss4272.jpg|thumb|220px|リゾートホテルのロビーの例]]
[[ファイル:Naha Terrace03ss4272.jpg|thumb|220px|リゾートホテルのロビーの例]]
* ロビー
* ロビー
*: 玄関またはフロントに連続する廊下を兼ねた広間で、宿泊客や施設利用客が応接間や休憩所として利用できる開放的な場所である。大規模ホテルでは喫茶コーナーなどが併設されていることも多い。
*: 玄関またはフロントに連続する廊下を兼ねた広間で、宿泊客や施設利用客が応接間や休憩所として利用できる開放的な場所である。大規模ホテルでは喫茶コーナーなどが併設されていることも多い。低層階に置かれることが一般的だが、あえて最上階に置いているホテルもある
* ビジネスコート
* ビジネスセンター(ビジネスコート
*: 漫画喫茶やネットカフェのパーティションのような施設をビジネスコートとして客室とは別に用意しているホテルもある。ビジネスコートにはパソコンや広い机、プリンタ、LAN、場合によってはドリンクバーや自販機、毛布の貸し出し等がある。また最近では、ごくまに漫画の貸し出しや、軽食の提供なども行っている場合がある。
*: パーティションで区切った施設を「ビジネスセンター」または「ビジネスコートとして客室とは別に用意しているホテルもある。パソコンや広い机、[[複写機|コピー機]]、プリンタ、LAN、場合によってはドリンクバーや自販機、毛布の貸し出し等がある。会議室が併設される場合も多く、宿泊者は廉価で借用できる。
* 空調
* 空調
*: ホテルの空調は、大半が[[セントラルヒーティング]]方式であり、主としてHigh、Medium、Lowと切り替えが出来るが電気のエアコンのように温度、湿度の微調整は難しい。
*: ホテルの空調は、大半が[[セントラルヒーティング]]方式であり、主としてHigh、Medium、Lowと切り替えが出来るが電気のエアコンのように温度、湿度の微調整は難しい。セントラルヒーティング方式では熱源機で発生した空調用のエネルギーを冷温水または蒸気で各室に搬送するため、ホテルによっては冷温水や蒸気が配管内を流れる音が継続的に聞こえることもあり、神経過敏な人にとってはこれが睡眠や作業を妨げる原因になることがある。なお、館内全体で空気を循環させる方式の空調は各客室の空気を一括して循環させるので[[感染症]]([[インフルエンザ]]、[[新型コロナ]] 等)の[[集団感染]]の恐れがある(ちなみに、[[ダイヤモンド・プリンセス (客船)|客船のダイヤモンド・プリンセス号]]も空気を循環させる方式の空調を採用していて新型コロナの集団感染を引き起こした<ref>[https://www.asahi.com/articles/ASN7V65SPN7VUTIL013.html 朝日新聞「ビル空調で空気循環、ウイルス拡散リスク クルーズ船も」]</ref>)。
*: 部屋ごとに独立した[[エアコン]]を用意している場合でも、室外機が独立していない場合には、季節の変わり目に「寒いが暖房が入れられない」あるいは「暑いが冷房が入れられない」というトラブルがしばしば発生する。
*: 部屋ごとに独立した[[エアコン]]を用意している場合でも、室外機が独立していない場合には、季節の変わり目に「寒いが暖房が入れられない」あるいは「暑いが冷房が入れられない」というトラブルが発生することがある。
*: このような空調に関連する不便、不快さは、新しいホテルでは改善される傾向にあるが、値段や新旧に関係せず発生するトラブルであり、また、事前に調べることが極めて難しい(フロントが正確に把握していないことがある)項目の一つである。
*: まれに、一部民宿のように客室のエアコンが有料サービスのホテル([[エアアジア]]系列の[[チューン・ホテルズ]]等)がある。
*: まれに、一部民宿のように客室のエアコンが有料サービスのホテル([[エアアジア]]系列の[[チューン・ホテルズ]]等)がある。
* [[大浴場]]
* [[大浴場]]
*: 日本の温泉地などの観光地では必ずある。現在のシティホテルやビジネスホテルの大部分は各部屋で入浴できるが部屋で入浴はしにくいして広入浴施設を好む人り、また、みんな一緒に入浴したいなど大浴場を好む宿泊客もいるため、一部ホテルは設置されてい。また、温泉地で当然だが、大都市も[[ボーリング]]て温泉が引かれている例もある。カプセルホテルは[[サウナ]]と大浴場がセットになっている場合がほとんどである。
*: 日本の温泉地などの観光地では必ずある。大都市でも[[ボーリング]]して温泉が引かれている例もある。ホテル運営側から見た場合「個別の部屋で風呂を使われるよりも光熱費が節約でき、掃除手間も減る」というメリットり、[[ドーミーイン]]・[[アパグループ|アパホテル]]等一部のチェーン大浴場を積極的に導入している<ref>[https://toyokeizai.net/articles/-/189978 「旅行損をす人」宿選び失敗している] - 東洋経済ONLINE・2017年9月26日</ref>。カプセルホテルは[[サウナ]]と大浴場がセットになっている場合がほとんどである。
* [[コインランドリー]]
* [[コインランドリー]]
*: <!---東横インや東京都台東区清川地区にある一部ホテルなど--->コインランドリーを併設するホテルがある(ただし、スペースの関係で、洗濯機・乾燥機とも数台程度しか設置されないのがほとんど)。洗剤については、自動投入<!---洗濯機利用料金に含まれる形--->されるホテルとコインランドリー内に併設の自販機またはフロントで購入し、洗濯槽に投入するホテルがある
*: コインランドリーを併設するホテルがある(ただし、スペースの関係で、洗濯機・乾燥機とも数台程度しか設置されないのがほとんど)。
* [[駐車場]]
* [[駐車場]]
*: 別料金で、1泊あたりの計算の場合が多い。大都市・[[繁華街]]に立地するホテルでは提携しているタワーパーキング等周辺駐車場の利用も多い。地方やその観光地周辺の宿泊施設では廉価または無料であるのが普通である。
*: 別料金で、1泊あたりの計算の場合が多い。大都市・[[繁華街]]に立地するホテルでは提携しているタワーパーキング等周辺駐車場の利用も多い。地方やその観光地周辺の宿泊施設では廉価または無料であるのが普通である。
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* [[自動販売機]]
* [[自動販売機]]
*: [[市場価格]](ホテル外のコンビニ・自動販売機での価格)より割高な場合が多いが、ビジネスホテルでは市価と同水準、もしくは市価より安価の所([[東横イン]]等)も多い。アイスディスペンサー(自動[[製氷器]])や[[電子レンジ]]が併設される場合もある。
*: [[市場価格]](ホテル外のコンビニ・自動販売機での価格)より割高な場合が多いが、ビジネスホテルでは市価と同水準、もしくは市価より安価の所([[東横イン]]等)も多い。アイスディスペンサー(自動[[製氷器]])や[[電子レンジ]]が併設される場合もある。
* ビジネスセンター
*: パソコンや[[複写機|コピー機]]・電話などが設置されている。会議室が併設される場合が多く、宿泊者は廉価で借用できる。
* クラブフロア・専用ラウンジ
* クラブフロア・専用ラウンジ
*: 高級ホテルの会員組織の会員または提携などで利用が認められた者のみ利用可能な施設。飲料サービスや軽食、チェックイン・チェックアウトがその場で行えるものもある。基本的に正規料金での宿泊者に利用が限定され、会員であっても旅行代理店(予約サイト)からの予約や、宿泊プランを用いての宿泊時は利用不可とする施設も多い。
*: 高級ホテルの会員組織の会員または提携などで利用が認められた者のみ利用可能な施設。飲料サービスや軽食、チェックイン・チェックアウトがその場で行えるものもある。基本的に正規料金での宿泊者に利用が限定され、会員であっても旅行代理店(予約サイト)からの予約や、宿泊プランを用いての宿泊時は利用不可とする施設も多い。
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== 宿泊方法 ==
== 宿泊方法 ==
=== 予約 ===
=== 予約 ===
当日満室で宿泊できない事態を回避するため、宿泊予定が決まっていれば、事前に予約するのが望ましく、また一般的である。
当日満室で宿泊できない事態を回避するため、宿泊予定が決まっていれば、事前に予約するのが一般的である。


=== チェックイン ===
=== チェックイン ===
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:
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; ルームキー
; ルームキー
: 部屋の[[鍵]]を受け取り、その部屋に行くことになる。以後、部屋からるとき通常フロントに鍵を預けるが、磁気カード式のホテルにおいては持ち出し自由の場合もある。またカード式の場合、宿泊の記念としてチェックアウトの際に、カードを持ち帰ることが出来るホテルも存在する。一部のホテルでは、客室<!---内部--->入口の照明スイッチ脇にある差し込み口に'''ルームキー'''(キーホルダータイプ・カードキータイプ問わず)を差さないと照明やテレビ・空調機器などが作動しないホテルがある。
: [[鍵]]を受け取り、部屋に向かう。以後、外出は通常フロントに鍵を預けるが、磁気カード式のホテルにおいては持ち出し自由の場合もある。またカード式の場合、宿泊の記念としてチェックアウトの際に、カードを持ち帰ることが出来るホテルも存在する。一部のホテルでは、客室<!---内部--->入口の照明スイッチ脇にある差し込み口に'''ルームキー'''(キーホルダータイプ・カードキータイプ問わず)を差さないと照明やテレビ・空調機器などが作動しないホテルがある。
:
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; クイックチェックイン
; クイックチェックイン
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=== チェックアウト ===
=== チェックアウト ===
; 時刻
; 時刻
: チェックアウトの時刻(チェックアウトすべき刻限)はホテルにより異なる。世界的に見て11時前後にチェックアウト時刻を設定しているホテルが多い<ref>[https://www.smartertravel.com/hotel-checkout-mistakes/ 7things not to do]</ref>。決められた時刻までにチェックアウトしないと「レイト・チェックアウト」(遅いチェックアウト)となる。超過時間によって追加料金の支払が必要。なお、会員組織や[[提携カード]]に入会すると、アーリーチェックイン・レイトチェックアウトの料金が[[無料]]となるホテルも多い。
: チェックアウトの時刻はホテルにより異なる。世界的に見て11時前後にチェックアウト時刻を設定しているホテルが多い<ref>[https://www.smartertravel.com/hotel-checkout-mistakes/ 7things not to do]</ref>。決められた時刻までにチェックアウトしないと「レイト・チェックアウト」(遅いチェックアウト)となる。超過時間によって追加料金の支払が必要。なお、会員組織や[[提携カード]]に入会すると、アーリーチェックイン・レイトチェックアウトの料金が[[無料]]となるホテルも多い。
:
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; クイックチェックアウト
; クイックチェックアウト
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ホテル営業を含め旅館業を経営しようとする者は、[[都道府県知事]](保健所を設置する市又は特別区では市長又は区長)の許可を受ける必要がある(旅館業法3条1項)。許可を受ける際には申請書に営業の種別(旅館業法上のホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の種別)を記載しなければならないが、これとは別に営業施設の名称も記載することとなっている(旅館業法施行規則1条)。この営業施設の名称については原則として経営者が申請の際に自由に設定できるため、旅館業法上の営業の種別と営業施設の名称とは一致しない場合もある(営業の種別についてホテル営業として申請しているが営業施設の名称に「旅館」を名乗っている場合、それとは反対に営業の種別につき旅館営業や簡易宿所営業として申請しているが営業施設の名称としては「ホテル」を名乗っている場合など)。なお、都道府県知事の許可の際の構造設備の基準など法令の適用については、営業施設の名称にかかわらず経営者の申請した営業の種別にしたがってなされることになる。
ホテル営業を含め旅館業を経営しようとする者は、[[都道府県知事]](保健所を設置する市又は特別区では市長又は区長)の許可を受ける必要がある(旅館業法3条1項)。許可を受ける際には申請書に営業の種別(旅館業法上のホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の種別)を記載しなければならないが、これとは別に営業施設の名称も記載することとなっている(旅館業法施行規則1条)。この営業施設の名称については原則として経営者が申請の際に自由に設定できるため、旅館業法上の営業の種別と営業施設の名称とは一致しない場合もある(営業の種別についてホテル営業として申請しているが営業施設の名称に「旅館」を名乗っている場合、それとは反対に営業の種別につき旅館営業や簡易宿所営業として申請しているが営業施設の名称としては「ホテル」を名乗っている場合など)。なお、都道府県知事の許可の際の構造設備の基準など法令の適用については、営業施設の名称にかかわらず経営者の申請した営業の種別にしたがってなされることになる。


ホテルの営業時間や料金の支払い、[[暴力団#暴力団関係者|暴力団関係者]]の宿泊拒否に関する事項等、ホテルと宿泊者との間の取り決めについては、宿泊施設側が[[宿泊施設#宿泊約款|宿泊約款]]を策定<ref>{{Cite web |date= 2011-09-01|url= https://www.mlit.go.jp/common/000164600.pdf|title= モデル宿泊約款|publisher= 国土交通省|accessdate=2018-03-17}}</ref> し、対応している場合がほとんどである。
ホテルの営業時間や料金の支払い、[[暴力団#暴力団関係者|暴力団関係者]]の宿泊拒否に関する事項等、ホテルと宿泊者との間の取り決めについては、宿泊施設側が[[宿泊施設#宿泊約款|宿泊約款]]を策定<ref>{{Cite web|和書|date= 2011-09-01|url= https://www.mlit.go.jp/common/000164600.pdf|title= モデル宿泊約款|publisher= 国土交通省|accessdate=2018-03-17}}</ref> し、対応している場合がほとんどである。


==== 構造設備の基準 ====
==== 構造設備の基準 ====
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* [[フェアモント・ホテルズ・アンド・リゾーツ|フェアモント・ホテルズ&リゾーツ]]
* [[フェアモント・ホテルズ・アンド・リゾーツ|フェアモント・ホテルズ&リゾーツ]]
* [[ローズウッドホテルズ&リゾーツ]]
* [[ローズウッドホテルズ&リゾーツ]]
* [[バンヤンツリー・ホールディングス]]

* [[アマンリゾーツ]]
=== ホテル加盟組織 ===
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* [[コンコルドホテル・アンド・リゾート]]
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=== 日本 ===
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{{Main|日本のホテル一覧}}

==== シティホテル中心 ====
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* [[帝国ホテル]]
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* [[ホテルニューオータニ]]
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* [[ホテルオークラ]]
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以上の3社は「ホテル御三家」。
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* [[JALホテルズ]]
* [[IHG・ANA・ホテルズグループジャパン]]
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* [[東急ホテルズ]]
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* [[阪急阪神第一ホテルグループ]]
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* [[西武・プリンスホテルズワールドワイド]]
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* [[リーガロイヤルホテル]]
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* [[ワシントンホテル]]
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* [[くれないホテル]]([[西田佐知子]]、1969年)
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* ホテル・パシフィック([[ブレッド&バター]]、1981年)
* ホテル・パシフィック([[ブレッド&バター]]、1981年)
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* [[THE 有頂天ホテル]](2006年)
* [[THE 有頂天ホテル]](2006年)
* [[マンマ・ミーア! (映画)|マンマ・ミーア!]](2008年)
* [[マンマ・ミーア! (映画)|マンマ・ミーア!]](2008年)
* [[本能寺ホテル]](2017年)


=== 舞台作品 ===
=== 舞台作品 ===
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== その他 ==
== その他 ==
* [[オーストラリア]]には、ホテルの看板を掲げている[[パブ]]が多く存在する。これは入植当初、飲食店が夜に酒を出すことを禁じた法律があり、これを回避するためにホテルの看板を掲げ、ダミーの客室を用意した歴史があるためである<ref>{{Cite web |date= |url=https://allabout.co.jp/gm/gc/78168/ |title=旨い地ビールを!オーストラリア・パブ入門 |publisher=ALL ABOUT |accessdate=2020-04-29}}</ref>。
* [[オーストラリア]]には、ホテルの看板を掲げている[[パブ]]が多く存在する。これは入植当初、飲食店が夜に酒を出すことを禁じた法律があり、これを回避するためにホテルの看板を掲げ、ダミーの客室を用意した歴史があるためである<ref>{{Cite web|和書|date= |url=https://allabout.co.jp/gm/gc/78168/ |title=旨い地ビールを!オーストラリア・パブ入門 |publisher=ALL ABOUT |accessdate=2020-04-29}}</ref>。


== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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2024年10月2日 (水) 19:34時点における最新版

バリローチェ(アルゼンチン)のホテル リャオ リャオ

ホテル: hotel;[ˌhˈtɛl]: hôtel[注釈 1])は、をしている人や観光客に宿泊、食事、その他のサービスを提供する施設[注釈 2]

概説

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もともと旅人に寝る場所や食事などを提供していた施設である。英語のhotelは古フランス語の「hostel」から来ており[注釈 2]、このhostelの語源は中世ラテン語の「hospitale ホスピターレ」であり(あるいはhospitaliaであり)、(カトリックの巡礼の旅の途中の人々をもてなし、眠るためのベッドを提供するための)「(無償の)もてなし施設、宿」という意味。日本語では通常カタカナで「ホテル」と表記するが、あえて翻訳して、訳語を探して漢字で表現すると、結局のところ「宿」といった程度の表現に落ち着く。(日本であえて「ホテル」と言うときは、結局(日本風の旅館などではなく)「ヨーロッパやアメリカ風の様式や利用方式の宿」ということである。)

なお、ホテルは宿泊施設の一種で、1日から数日、あるいは1週間程度までの短期間の宿泊を想定して発展してきた宿泊施設である。類似する機能を持つ宿泊施設としてはユースホステルペンションベッド・アンド・ブレックファスト(B&B)民宿などがある。数週間~数ヶ月など長期滞在するような施設(サービスアパートメントなど)とは通常は区別される傾向がある[注釈 3]朝食を提供する機能を有しているものが多いが、食事無しの「素泊まり」のタイプもある。

カジノ・ホテル

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カジノ・ホテル英語版とは、カジノを含むホテルのこと。

ブティックホテル

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ブティックホテル」に分類されるホテルもある。デザイン・コンセプトを明らかにして工夫を凝らし設計させた個性的でモダンな設計・内装・外観を有するホテル[1]である。(日本でいう「デザイナーズホテル」に相当する。)

分類・種類(海外)

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ホテルの分類は国ごとに異なる。各運営事業者もそれぞれ自社のホテル群を自社流に分類している。

ヨーロッパ

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3つ星ホテルの表示

フランスでは国がホテルを格付けし分類されている。「1つ星」から「5つ星」まである[2]

長年に渡り、ヨーロッパの中のひとつひとつの国ごとに、格付けの基準や星の数のつけかたが異なっていたが、2009年にHotelstars Unionが設立され、国ごとの選定基準の相違点を調整・統一化することが行われるようになってきている[3]

フランスギド・ミシュランもホテルの格付けを行っている。

シャトー・ホテル / マナー・ハウス

ヨーロッパなどに多い、中世の古城や貴族の邸宅などを改造したホテル[1]。特に大きい規模のものをシャトー・ホテルという[1]

洞窟ホテル

自然の洞窟を利用して作られたホテルであり、地下に部屋が存在する。スペイントルコオーストラリアに建設されている。

アイスホテル
スウェーデンのアイスホテル

湖などから切り出した氷や雪によって作られたホテルである。スウェーデンノルウェーなどの北欧諸国やカナダなどで、冬季の寒さを利用して建設される。春になると溶けてしまうので基本的に冬季限定であり、毎年再建される。どのような施設が作られるかはそのホテルによるが、観光客向けのホテルであり、様々な趣向が凝らされる。

アメリカ

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アメリカでは、「メトロポリタン・ホテル(大都市立地ホテル)」「ダウンタウン・ホテル(市街地立地ホテル)」、「コンベンション・ホテル(会議用ホテル)」、「コマーシャル・ホテル(商用)」といった分類がされている[4]。他にも「モーテル」「カジノ・ホテル」などといった分類も。 [注釈 4]

モーテル
米国で普及しているモーテル。大抵は、道路沿いに大きな看板を設置してあって走行中でも自然とその存在に気付くようになっていて、予約不要なので思い付きで駐車場に入って良い。

国土が広くて早くからモータリゼーションが進んだアメリカ合衆国ではモーテルが非常に普及している。 Motelの元々の意味は「自動車で旅をする人のためのホテル」であり、「Motor Lodge モーターロッジ」「Motor Inn モーターイン」などともいう。アメリカのモーテルはほとんどが高速道路フリーウェイ)の出入り口周辺の町の郊外に立地しており、かなり小さな町にまで存在することも多く、地域の社会インフラの一つとなっている。セルフサービスを基本としたホテルであり、自力での荷物の運搬を楽にするため、宿泊棟のすぐ目の前に駐車場があり、自車を止めた場所から短い距離で客室にアクセスできる構造になっているのが特徴である。平均的な料金が一部屋で一泊40ドルから50ドル前後と比較的手ごろで、予約なしで利用できる(ただし、一部観光地などのハイシーズンを除く)ので、非常にポピュラーな宿泊施設として定着しており、客層も、たとえば移動中のビジネスマン、旅行中の家族連れ、男女のカップルなどと、さまざまである。食品の持ち込みも自由。大手チェーンのモーテルではWi-Fi完備も増えている。

分類・種類(日本)

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日本では「#ビジネスホテル」「#シティホテル」「観光ホテル」「リゾートホテル」「カプセルホテル」「ラブホテル」などの用語で分類がされることが多い。

ビジネスホテル

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日本でいうビジネスホテルとは、ターミナル駅前や都市の繁華街など交通の要所にある、宿泊機能に重点を置いたホテル。シティホテルよりも客室は狭くサービスが簡素化され、そのかわりに低料金なのが特徴。シングルの客室(1人用)が中心となる。かつてはビジネスでの利用が主流であったが、近年の大手チェーンのビジネスホテルは、低料金の上、サービスも充実し、観光等での利用も増えている[5]。日本におけるビジネスホテルは、1920年9月12日に、京都にて1名1室形態の個室旅館を法華クラブが創業したことに始まる。

シティホテル

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日本で言うシティホテルとは都市中心部や駅周辺に立地するホテル[4]。また、ウォーターフロントやシティビューなど客室からの景観を重視したホテルも多い。フィットネスジムやスパ、エステ、複数のレストラン、バーなどの館内施設やルームサービスなどが充実しているのが特徴で、宿泊料金も比較的高額[6]。また、結婚式場や大規模な宴会場を備えたホテルもある。シングルの客室は少数、または設定されていないことが一般的で、ツインルームやダブルルームがメインである。「city hotel」の語は、一応1794年ニューヨークに出来たシティ・ホテル(74室)で最初に使われ、以降、各地に普及したものの、近年の米国ではあまり使われていない。日本では都市の中心部などに立地するホテルが「シティホテル」と分類されるようになった。土地代が高い場所なので高層化する傾向があり、21世紀以降は複合ビル内のテナントとしての展開も増えている。多機能なものが多く、宴会場や料飲施設(レストラン、ラウンジ、バー)などを併設する規模の大きいホテルの呼称となっている[4]。全国規模の業界団体として、1903年創立の一般社団法人日本ホテル協会と1971年設立の一般社団法人全日本ホテル連盟があり、前者は(構造上の)シティホテルおよび同等の設備を持った都市型リゾートホテルのみが正会員であるため、ビジネスホテルとの判別の目安となる。近年はヒルトンシェラトンハイアットなどの欧米のラグジュアリーホテルの日本進出が盛んになっている。

観光ホテル・リゾートホテル

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観光ホテルは、景勝地温泉地史跡スキー場ビーチ高原山岳地帯などの観光地・リゾート地に立地する遊覧や保養を目的とする観光客のためのホテル[7][8]。観光客向けにプールやプライベートビーチ、テニスコート、カジノなど多くの付帯施設を持つものもある[4]。一方では、ゆっくりとくつろぐことに主眼を置いた、ハウスホテルやヴィラ様式の施設も多い。

  • 日本では旅館業法のホテル営業ではなく旅館営業であることも多く、政府登録国際観光旅館に登録されていたり、あるいは国際観光旅館連盟(通称「国観連」)、日本観光旅館連盟(通称「日観連」)に加盟していたりすることも多い。
    リゾート会員権」の売り出しで資金調達し、その保有者の宿泊(滞在)用途に特化した会員制の施設も多く、便宜的に「会員制リゾートホテル」「会員制ホテル」などと言われている。これらは区分占有型のリゾートマンションとは区別されている。

トランジットホテル

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トランジットホテルは、通常、国際ハブ空港の空港ターミナル周辺や空港ターミナルビルに直結し、海外からの乗り継ぎなど、出入国手続きをせずにそのまま宿泊できる短期滞在ホテル。次のフライトを待つ間、旅行客は飛行機から降りて部屋にチェックインし、フライトの合間にリフレッシュすることができる。

日本初のトランジットホテルは東京国際空港第3ターミナルの出国エリアに位置する。

カプセルホテル

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カプセルホテルの配置

カプセル状の簡易ベッドが提供される宿泊施設。日本独自の形態のホテルである[9]。旅館業法ではホテル営業ではなく簡易宿所営業になる。ほとんどは、ビジネスホテル同様、都市の繁華街に立地する。施設としては単独のものの他、サウナ店に併設されるケースも多く、大部屋の中にカプセルが積み重ねられた形態が多い。ビジネスホテルと比べて比較的安価で宿泊できるのも特徴である。

ラブホテル

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日本のラブホテルの室内

基本的にはカップルでの利用を想定しているホテルで、性交目的に利用されると想定しており、宿泊だけでなく2時間(~3時間)程度の短時間の利用(「休憩」)も想定しているものである。他の客や従業員にできるだけ会わずに入室できる工夫がしてあり、コンドームが用意され、客室内の調度品なども一般的なホテルとは異なる。略称「ラブホ」。「ファッションホテル」「カップルズホテル」「ハッピーホテル」「アミューズメントホテル」「レジャーホテル」「モーテル」「ブティックホテル」などとも呼ばれ、和風の呼び方では「連れ込み宿」「同伴旅館」などとも呼ばれる。日本特有の形態のホテルである[注釈 5]。自動車で向かうラブホテルは高速道路のインターチェンジ周辺や幹線道路沿いに立地しており、そうでない場合は歓楽街繁華街の駅近隣の特定地に密集して立地していることが多い。法的には風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(略称・風営法)の適用を受けるが、現状は、日本では警察庁が把握している全国のラブホテルの軒数は約7000軒で、実際にはその5倍に当たる35,000軒が存在していると推定されている。これらは営業に必要な風俗営業法の許可を受けずに一般の旅館として申請されている[10]

デザイナーズホテル

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アメリカにおける「ブティックホテル」の日本での呼称。デザイン・コンセプトを明らかにして、工夫を凝らし設計させた個性的でモダンな設計・内装・外観を有するホテル[1]。日本では、当初は「デザイナーズホテル」とばれていたが、最近では米国流に「ブティックホテル」と呼ぶこともある。

日本のその他のホテル

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ホテルの客室

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客室の形態

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  • シングル(シングルルーム) / デラックス・シングル(セミダブルルーム)
    シングルサイズベッドを設けた1名用客室。北米ではセミ・ダブルベッドを設けた客室の場合もあり、アジアやヨーロッパではこれをデラックス・シングルと称する[11]
  • ダブル(ダブルルーム)
    ダブルサイズベッド1台を設けた2名用客室[11]
  • ツイン(ツインルーム)
    シングルサイズベッド2台を設けた2名用客室[11]。ダブルサイズベッド2台を設けた2名用客室は厳密にはダブルダブルというが、北米ではこれをツインとしていることがある[11]
  • トリプル(ツイン・ダブル)
    エキストラベッドという可搬式ベッドをツインルームに設置したり、予めツインルームに備え付けられているソファベッドを用いてベッドを3つ揃えたもの。
  • トリプルルーム
    3名用個室で、予め3台のベッドが備え付けられている客室であるが、決して一般的ではない。
  • フォース・ファミリールーム
    トリプルルームにエキストラベッドまたはソファベッドを追加設置したり、予めベッドが4台以上設置されているもので4名以上が滞在できる客室。リゾートホテルやテーマパーク周辺のホテルに多い。和洋室の場合もあり、2人がベッドで、2人が布団を使用することになることもある。
  • エグゼクティブ / デラックス / コンフォート / スーペリア ルーム
    一般客室(スタンダードルーム)よりも部屋面積が広く、大きめのベッドやソファなどが設置されていたり、バスルームとトイレ・洗面所が仕切られているホテルもある。
  • SOHOタイプ / ビジネスルーム
    部屋内で書類仕事や受験勉強などを行う客のために、明るい直接照明や広い机、パソコンやファクシミリなどのOA設備の設置、OAチェアの採用など、快適な仕事環境を重視したもの。
  • スイート
    広く高級な客室で、クイーンサイズのベッドが1つか2つまたはキングサイズのベッドが1つ以上設置され、大型テレビや広々とした浴槽などが配置されていることが多い。
  • コネクティングルーム
    ドアで隣室と接続しており、2つ以上の客室を一つの客室として使えるようにした部屋[11]。ドアを閉めれば個々の客室として利用できる[11]
  • アジョイニングルーム
    コネクティングルームの対義語で、小グループ向けに利用される、ドアで直接接続されていない隣り合った客室または廊下を隔てた客室[11]

なお、コテージ(ヴィラ)は、近年、リゾートなどでみられる客室ごとに一戸建てにした施設[11]。フロントやレストランなども別棟となっていることが多い[11]

客室ドアのロック方式

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オートロックは客室ドアの施錠システムの一種で、部屋(内側)からは自由に開けられるが、外側は解錠しなければドアノブが固定されて開けられないという仕組みが大半であり、外出時に施錠する必要がない。

多くのホテルではメタルキーまたはカードキーを採用している。もともとは金属製の鍵ばかりだったが、プラスチック製のカードキーを使用するホテルが増えている[12]。また2010年代後半より、スマートフォンをキー代わりにする「スマホキー(デジタルキー、スマートキーとも)」も一部で普及しつつある[13]

客室内の設備

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PAY-TVのプリペイドカード販売機
  • ライティング・デスク
    チェストや鏡などと一体化した書き物用の机[12]
  • 電話
    外線発信操作をすることで、外部への通話が可能であるが、近年ではスマートフォンの普及、またチェックアウト時の追加精算を省略する意図から、内線専用にしているホテルも多い。
  • テレビ
    通常のテレビ放送は無料であるが、映画の視聴は有料である(一般的に「PAY TV」と呼ばれる)。有料放送の古くはコインタイマーが付随しており、100円硬貨を投入し、専用のVHSレーザーディスクで放映される一般映画・アダルト作品を視聴する形式であったが、現在はプリペイドカードを購入して視聴するか、リモコンのPAY(課金)ボタンを押してチェックアウト時に精算する方式が主流である。
    カプセルホテルや一部のビジネスホテルでは、100円硬貨を投入して視聴するテレビを設置している店舗が多い(この場合、一般放送は無料だが、まれに有料としているホテルもある)。
  • テレビパソコン
    ホテルチェーンを中心に、テレビの代わりに、略して「テレパソ」と呼ばれる様なテレビ一体型のパソコンを設置する所も増えている。基本的にはLANブロードバンド)と接続され、無料の通常テレビ放送の視聴の他にウェブサイト閲覧が一般的に出来る(使用料・オプション料が必要なホテルもある)。
  • VOD
    通常、VODサーバと呼ばれるサーバ群をホテル館内に設置し、客室へLAN配線を行い、テレビに接続されたSTBが映画を再生する。しかし、サーバ費用が導入コストとして非常に高価なことから現在ではインターネット網を利用したNW配信モデルが登場。サーバを設置することなく、高画質な映像を客室にて楽しめるようになった。
    また、「アクトビラ」機能をホテル向けに独自カスタマイズを行いVODのブラウザとして利用するシステムも開発された。
    最近では、客室で利用できるノートパソコンを利用したエンポタ[14] というサービスが開発され、レンタルパソコンを借りることで、ホテル専用ポータルサイトを利用することができ、映画やドラマ、成人向けコンテンツなどを客室で楽しめるサービスも普及している。
  • インターネット回線
    インターネット普及前までは、客室にモジュラージャックがあるホテルは数少なかったが、普及に伴いダイヤルアップ接続用モジュラージャックを設置するホテルが増加した。2010年代以降は、電話回線用のRJ-11に代わって、有線LAN接続用のRJ-45端子を室内に設けるのが一般的になり、客室内で無料Wi-Fiを提供するホテルも増加している。
    ロビーなどに共用インターネット用パソコンや、サイバープチ[15]アットステーション[16] などのコイン式インターネット端末(通常はワープロなどは不可能)を設置しているホテルも存在する。
    客室で利用できるノートパソコンを提供しているホテルもあり、エンポタというホテル専用ポータルサイトを通じて映画やドラマ、成人向けコンテンツなどを配信しているホテルもある。
  • 冷蔵庫
    ミニバーの場合、小型の冷蔵庫の中に複数の飲料(ミネラルウォーターソフトドリンクアルコール)やおつまみが配備されているもので、商品を消費した場合は備え付けの伝票に記帳するなどしてチェックアウトまでに精算する。
    ビジネスホテルを中心に、何も入っていない小型冷蔵庫を設置している所もあり、ホテル内や近隣のコンビニスーパーマーケットで買い出した飲食物などを滞在中自由に入れられる。ホテル用の冷蔵庫は、就寝中の騒音を減らすために電源を止める機能が付いている場合がある。また、コンプレッサーを使わない、ペルティエ効果を使った冷蔵庫を使っている場合もある。
  • キチネット
    長期滞在用のホテルやスイートルームなどに設置される簡易な調理設備[12]
  • レンタルパソコン
  • ドライヤー
  • ズボンプレッサー
  • 電気スタンド
  • 電気ポット
  • (複数の枕を選べるホテルもある)
  • 加湿器

アメニティグッズ

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アメニティグッズの一例

ホテルには客室内の洗面台(ユニットバス内など)付近に、個別包装されたコットンや耳綿棒化粧水・T字剃刀歯ブラシなどのアメニティグッズが置かれるケースが多い。ただし、国によっては無償提供が法律で禁止されていたり、日本においても、2022年のプラスチック資源循環促進法施行に伴い、部屋への備え付けを止め、フロント等で希望者に配布(もしくは有償で販売)する形態に切り替えるところも増えている[17]

また客室の宿泊約款ファイル内にはホテルの封筒便箋絵葉書が備わっていることが多い。

バスルーム(バスタブとトイレ)

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ヨーロッパや米国の中程度以上のランクのホテルでは、客室にバスルームが設置されている。高級ホテルでは広いバスルームで、バスタブとトイレはかなり離れている。中程度の価格帯のホテルでは洗面台、トイレ、バスタブを同室内に設するユニットバスが主流であり、3点ユニットと呼ぶ。格安ホテルでは、バスタブが無くシャワーとトイレのみというものも多い。ヨーロッパの安ホテルではしばしば、配置が悪かったり、お湯が出なかったり、問題だらけのバスルームの割合が多い。

日本のビジネスホテルのバスルームの多くはユニットバスであるが、世界の各地域のホテルのユニットバスと比較しても特に省スペースで、洗面台・バスタブ・洋式トイレが極めて高度に一体化され、きわめて小さくまとめ上げられた形式が多い。2000年代以降は日本の一般的な家庭の浴室のようにバスタブと洗面所・トイレを分離し、バスタブに隣接して洗い場(シャワーブース)を設ける形式も増加しており、ビジネスホテルでもしばしば導入されるようになっている。

客室からの眺望

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眺望も付加価値のひとつとして考慮される。海に面している部屋は「オーシャンビュー」、山に面している部屋は「マウンテンビュー」などと呼ぶ[11]

客室へのサービス提供

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客室への飲食物の持ち込み

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客室への飲食物の持ち込みについては、本来は衛生管理等の理由から「ホテル内の売店で購入したものやルームサービス・ミニバーなどを除いては原則禁止」であるが、実際には部屋の中に空の冷蔵庫が置かれるなど、持ち込みを事実上容認するところが多い[18]。ただし、持ち込みOKだが手数料を支払う必要のあるホテルもあるため、詳細はホテル毎に確認することが推奨される[19]出前デリバリー)の利用も通常は禁止だが、2020年以降、新型コロナウイルス感染症の流行の影響から館内の飲食店が営業休止するホテルも多いため、外部のデリバリー業者と提携して利用を公式に認めるところもある[18]

ホテルの(客室外の)設備

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ヴィラフォンテーヌ東京汐留のロビー
リゾートホテルのロビーの例
  • ロビー
    玄関またはフロントに連続する廊下を兼ねた広間で、宿泊客や施設利用客が応接間や休憩所として利用できる開放的な場所である。大規模ホテルでは喫茶コーナーなどが併設されていることも多い。低層階に置かれることが一般的だが、あえて最上階に置いているホテルもある。
  • ビジネスセンター(ビジネスコート)
    パーティションで区切った施設を「ビジネスセンター」または「ビジネスコート」として客室とは別に用意しているホテルもある。パソコンや広い机、コピー機、プリンタ、LAN、場合によってはドリンクバーや自販機、毛布の貸し出し等がある。会議室が併設される場合も多く、宿泊者は廉価で借用できる。
  • 空調
    ホテルの空調は、大半がセントラルヒーティング方式であり、主としてHigh、Medium、Lowと切り替えが出来るが電気のエアコンのように温度、湿度の微調整は難しい。
    部屋ごとに独立したエアコンを用意している場合でも、室外機が独立していない場合には、季節の変わり目に「寒いが暖房が入れられない」あるいは「暑いが冷房が入れられない」というトラブルが発生することがある。
    まれに、一部民宿のように客室のエアコンが有料サービスのホテル(エアアジア系列のチューン・ホテルズ等)がある。
  • 大浴場
    日本の温泉地などの観光地では必ずある。大都市でもボーリングして温泉が引かれている例もある。ホテル運営側から見た場合「個別の部屋で風呂を使われるよりも光熱費が節約でき、掃除の手間も減る」というメリットも有り、ドーミーインアパホテル等一部のチェーンでは大浴場を積極的に導入している[20]。カプセルホテルはサウナと大浴場がセットになっている場合がほとんどである。
  • コインランドリー
    コインランドリーを併設するホテルがある(ただし、スペースの関係で、洗濯機・乾燥機とも数台程度しか設置されないのがほとんど)。
  • 駐車場
    別料金で、1泊あたりの計算の場合が多い。大都市・繁華街に立地するホテルでは提携しているタワーパーキング等周辺駐車場の利用も多い。地方やその観光地周辺の宿泊施設では廉価または無料であるのが普通である。
  • レストラン(ダイニング)
    宿泊客に食事を提供する目的で設置される。ビジネスホテルでは朝食のみの提供となるのが一般的。シティホテルでは昼食・夕食も提供する場合が多く、また異なる種類の料理を提供する目的で複数の店舗が入居する。
  • 宴会場(バンケット)
    結婚披露宴や各種宴会パーティーなどを行うための部屋。「パーティルーム」「ボールルーム」などと呼ばれる場合もある。宴会以外にも大規模な会議・講演会、試験等の会場などとしても使われる。結婚披露宴需要に対応して、施設内に教会(チャペル)や神社を併設するところもある。
    シティホテルでは、調理場をレストラン(メインダイニング)と兼用とすることが多い。
  • 自動販売機
    市場価格(ホテル外のコンビニ・自動販売機での価格)より割高な場合が多いが、ビジネスホテルでは市価と同水準、もしくは市価より安価の所(東横イン等)も多い。アイスディスペンサー(自動製氷器)や電子レンジが併設される場合もある。
  • クラブフロア・専用ラウンジ
    高級ホテルの会員組織の会員または提携などで利用が認められた者のみ利用可能な施設。飲料サービスや軽食、チェックイン・チェックアウトがその場で行えるものもある。基本的に正規料金での宿泊者に利用が限定され、会員であっても旅行代理店(予約サイト)からの予約や、宿泊プランを用いての宿泊時は利用不可とする施設も多い。
  • エグゼクティブラウンジ
    通常客室とは別の特定階(エグゼクティブフロア等)や、スイートルームの宿泊者のみ利用可能なラウンジで、クラブラウンジと同様のサービスが提供されるものが多い。近年はシングルルームから設定されているものの多い。高級ビジネスマンの利用が多いホテルでは会議室が併設されているケースが多い。
  • プールフィットネスクラブスポーツジム
    特段リゾートホテルでなくともこのような施設を付帯していることがある。スポーツクラブ運営企業が施設を賃借して運営するケースが多い。
  • コンビニエンスストア売店
    正確には付加サービスと呼ぶべきではないが、施設内、もしくは近隣にコンビニエンスストアが立地するか否かを重要視する客も多い。深夜・早朝に買い物をしたい場合や、ホテル内レストランや冷蔵庫の商品の価格に抵抗ある客がいるためである。売店は手っ取り早く特産品を買う場所として重要視する例があり、また地場産業にしても宣伝になる。なお、コンビニ併設のホテルでは、ホテル利用者専用の出入口と公道に面したホテル利用者以外の出入口を設けているコンビニがある。
  • 病院(または診療所
    利用しない部屋室に併設する。患者には利用客に対応。各施設一部地域により設置しないこともある。

料金支払いと関連サービス

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  • ルームチャージ
    室料。一人当たりの料金ではなく一部屋当たり料金。
  • ポイントサービス
    各ホテル独自のもので、宿泊料・レストランの飲食料に対し5%程度、または1泊毎にポイントを付加し、ポイントを宿泊・飲食料に充当したり、一定のポイント数に達すると現金のキャッシュバックや景品(主に無料宿泊券・食事券・ホテル専用の商品券など)がプレゼントされる。クイックチェックインサービスが利用できるホテルもある。
  • 会員組織
    ホテル利用者を対象に募集されるもので、上記のポイントサービスの他に会報誌等の送付や、アーリーチェックイン・レイトチェックアウトが無料サービスされたり、下記クラブラウンジの利用が可能である場合もある。提携カード型が多い。

宿泊方法

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予約

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当日満室で宿泊できない事態を回避するため、宿泊予定が決まっていれば、事前に予約するのが一般的である。

チェックイン

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時刻
通常は13時から16時ごろに受付が開始される。アーリーチェックインは宿泊施設規定のチェックイン開始時間よりも早くチェックインを行うもので、原則追加料金の支払いが必要。
宿泊当日は、フロントで氏名・住所・電話番号などを記入し、必要に応じてパスポートなど身分証明書を提出する。
ホテルは「前払い」方式のものと「後払い」方式のものがある。
ルームキー
を受け取り、部屋に向かう。以後、外出時は通常フロントに鍵を預けるが、磁気カード式のホテルにおいては持ち出し自由の場合もある。またカード式の場合、宿泊の記念としてチェックアウトの際に、カードを持ち帰ることが出来るホテルも存在する。一部のホテルでは、客室入口の照明スイッチ脇にある差し込み口にルームキー(キーホルダータイプ・カードキータイプ問わず)を差さないと照明やテレビ・空調機器などが作動しないホテルがある。
クイックチェックイン
リピーター客やホテルの会員を対象に、フロントで会員カードの提示や口頭で氏名・電話番号などを告げる事で、顧客システムに登録されている情報を用いることによって、宿泊カードの記入が省略できるもの。
「自動チェックイン機」が設置されているホテルでは、係員と応対することなくチェックインと前金の支払が完了するものもある。

チェックアウト

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時刻
チェックアウトの時刻はホテルにより異なる。世界的に見て11時前後にチェックアウト時刻を設定しているホテルが多い[21]。決められた時刻までにチェックアウトしないと「レイト・チェックアウト」(遅いチェックアウト)となる。超過時間によって追加料金の支払が必要。なお、会員組織や提携カードに入会すると、アーリーチェックイン・レイトチェックアウトの料金が無料となるホテルも多い。
クイックチェックアウト
いくつか方式がある。
  • (前金式のビジネスホテルで追加料金が無い場合に)フロントに出向かずに、ロビー(フロント周辺)に置かれている受け箱にルームキーを投函する事でチェックアウトが完了するもの。カードキー方式のホテルでは「自動チェックアウト機」(精算機能なし)も設置されている。
  • (シティホテル・ビジネスホテルチェーンなど)「自動チェックイン / アウト機」にカードキーを投入すると、自動で料金が計算され、自動精算機で精算を行うとチェックアウトも完了する。
  • (一部のシティホテル)チェックイン時にクレジットカードのインプリント(金額空欄の売上票)が作成されている場合、必要書類に署名をしてキーと共にフロントに提出するだけで、チェックアウトできる。料金は後日クレジットカードに請求される。

各国の法制度

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イギリス

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ロンドンでは建物用途に応じた防火、耐火、給排水、省エネ等に関する建築基準があり、宿泊施設の新築・増改築、宿泊施設への建物の使用目的の変更には自治体の事前許可が必要である[22]

フランス

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パリでは都市計画の観点から建築や事業用途変更等には許認可が必要であるほか、ホテルは公衆受入施設にあたるため構造・避難設備・消火設備など建物内の安全性に係る基準を満たす必要がある[22]

日本

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ホテルのレストランの例

日本では、外観・内装や接客が和風の旅館だけでなく、洋式ホテルも旅館業法の規制を受ける[23]

一方で、大型のものでは、会議場やパーティー宴会場、結婚式場プールなどを備え、政府レベルの国際会議が開かれることもある大型ホテルがあり、他方でトレーラーハウスキャンピングカー駐車場に並べたような仮設ホテルまで様々ある[24]

ホテル営業

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日本の法令上は旅館業法(昭和23年7月12日法律第138号)に規定する「旅館業」に規定される営業の一種であり(旅館業法2条1項)、「洋式の構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、簡易宿所営業及び下宿営業以外のもの」を行う施設を指す(旅館業法2条2項)。旅館業法のホテル営業は客室の形式は、洋式の宿泊施設でありベッドを備えた洋室の個室が基本となる。

ホテル営業を含め旅館業を経営しようとする者は、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区では市長又は区長)の許可を受ける必要がある(旅館業法3条1項)。許可を受ける際には申請書に営業の種別(旅館業法上のホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の種別)を記載しなければならないが、これとは別に営業施設の名称も記載することとなっている(旅館業法施行規則1条)。この営業施設の名称については原則として経営者が申請の際に自由に設定できるため、旅館業法上の営業の種別と営業施設の名称とは一致しない場合もある(営業の種別についてホテル営業として申請しているが営業施設の名称に「旅館」を名乗っている場合、それとは反対に営業の種別につき旅館営業や簡易宿所営業として申請しているが営業施設の名称としては「ホテル」を名乗っている場合など)。なお、都道府県知事の許可の際の構造設備の基準など法令の適用については、営業施設の名称にかかわらず経営者の申請した営業の種別にしたがってなされることになる。

ホテルの営業時間や料金の支払い、暴力団関係者の宿泊拒否に関する事項等、ホテルと宿泊者との間の取り決めについては、宿泊施設側が宿泊約款を策定[25] し、対応している場合がほとんどである。

構造設備の基準

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ホテル営業の施設の構造設備の基準については、旅館業法施行令で次のように定められている(旅館業法施行令1条1項)。

  1. 客室の数は、10室以上であること。
  2. 洋式の構造設備による客室は、次の要件を満たすものであること。
    1. 一客室の床面積は、9平方メートル以上であること。
    2. 寝具は、洋式のものであること。
    3. 出入口及び窓は、鍵をかけることができるものであること。
    4. 出入口及び窓を除き、客室と他の客室、廊下等との境は、壁造りであること。
  3. 和式の構造設備による客室は、旅館業法施行令第1条第2項第2号に該当するものであること(和式の構造設備による客室の床面積は、それぞれ7平方メートル以上であること)。
  4. 宿泊しようとする者との面接に適する玄関帳場その他これに類する設備を有すること。
  5. 適当な換気採光照明防湿及び排水の設備を有すること。
  6. 宿泊者の需要を満たすことができる適当な数の洋式浴室又はシャワー室を有すること。
  7. 宿泊者の需要を満たすことができる適当な規模の洗面設備を有すること。
  8. 当該施設の規模に応じた適当な暖房の設備があること。
  9. 便所は、水洗式であり、かつ、座便式のものがあり、共同用のものにあっては、男子用及び女子用の区分があること。
  10. 当該施設の設置場所が学校等の敷地(これらの用に供するものと決定した土地を含む)の周囲おおむね100メートルの区域内にある場合には、当該学校等から客室又は客にダンスもしくは射幸心をそそるおそれがある遊技をさせるホールその他の設備の内部を見とおすことをさえぎることができる設備を有すること。
  11. その他都道府県が条例で定める構造設備の基準に適合すること。

用途規制

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建築基準法による用途規制により、ホテルは第一種住居地域(用途に供する部分が3000平方メートル以下に限る)、第二種住居地域準住居地域近隣商業地域商業地域準工業地域でのみ設置できる。

ホテルの経営

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ホテル経営の用語

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  • 客室稼働率(OCC:Occupancy rate)
  • 客室平均単価(ADR:Average Daily Rate)
  • RevPAR(レヴパー:Revenue Per Available Room) - OCC × ADR
  • 営業総利益(GOP:Gross Operating Profit) - 売上から経費(建物・備品の減価償却費や税金は除く)を控除した利益を指す。
  • FFE(エフエフイー:Furnitures, Fixtures and Equipments) - ホテルの家具・什器備品
  • FIT(Frequent Independent Traveler)・インディビデュアル(Individual) - 個人旅行者。団体旅行客との対比。
  • 料飲(FB / F&B:food and beverage) - レストラン・バー等の部門

所有・経営・運営

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ホテルの不動産・設備の所有、経営、運営の主体と契約に関しては、主に以下のような方式がある[26]。日本では所有と運営が一体の場合も多いが、海外は所有と運営の分離が一般的である。

  • 所有直営方式 - 所有・経営・運営を同一の主体で実施する方式
  • フランチャイズ方式 - 所有・経営・運営会社がフランチャイジーとして、フランチャイザーからブランド名を借りる代わりに、ロイヤリティーを払う方式
  • リース方式 - 運営会社が所有会社に賃料(固定賃料または変動賃料)を払い運営する方式
  • 運営委託方式(マネジメント契約方式、MC方式) - 所有会社・経営会社が運営会社に運営を委託し手数料(フィー)を支払う方式

主要ホテルグループ

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国際チェーン

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ホテル加盟組織

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日本

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シティホテル中心

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以上の3社は「ホテル御三家」。

ビジネスホテル中心

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リゾートホテル中心

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ホテルの客好感度調査

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2014年10月26日付の中国旅游新聞網によると、旅行会社エクスペディアヨーロッパ12か国に対する調査で、最も歓迎する観光客は日本人で2位はアメリカ人スイス人と続き、逆に歓迎されないのはフランス人インド人中国人中華人民共和国)だった。特に日本人はチェックアウト時の部屋の状態の良さや礼儀正しさ、好奇心、現地の習慣を理解しているなどの点で観光客の模範であるとされた。調査によると、かつては無遠慮、がさつ、やかましいなどの点で評価の低かった米国人マナーが改善され、優秀な観光客と評価され、フランス人、中国人、ドイツ人はケチな観光客と評された。またファッションセンスの良さで評価されたのは、フランス人、イタリア人スペイン人で、身だしなみに気を使わない印象を与えたのは、旅での動きやすさや快適さを重視するドイツ人、イギリス人、アメリカ人だった[27][28]

ホテルを扱った作品

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小説

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TV

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映画

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舞台作品

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漫画

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その他

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  • オーストラリアには、ホテルの看板を掲げているパブが多く存在する。これは入植当初、飲食店が夜に酒を出すことを禁じた法律があり、これを回避するためにホテルの看板を掲げ、ダミーの客室を用意した歴史があるためである[29]

脚注

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注釈

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  1. ^ フランス語は「h」を決して発音しないのでhôtelは「オテル」と発音する。
  2. ^ a b An establishment providing accommodation, meals, and other services for travellers and tourists.
  3. ^ ただ、近年では、カテゴリーの間を埋めるようなさまざまな施設もあり、境界がはっきりしない場合もある。
  4. ^ (米国の)ビジネスホテルは、エグゼクティブの使用を前提としたホテルを指すケースが一般的で(ビジネスクラスと同義)、広々とした部屋に会議室等のビジネス設備や、フィットネスクラブなどが併設されているケースが多く、日本におけるシティホテルに相当。[要出典]
  5. ^ 香港台湾韓国など他の一部のアジア諸国にも日本のラブホテルを模倣したものが現れた。

出典

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  1. ^ a b c d ホテルのタイプ 地球の歩き方 2017年4月3日閲覧
  2. ^ 星で分かるフランス・ホテルの選び方
  3. ^ A European common hotel classification.
  4. ^ a b c d シティホテル トラベル用語集 x-memory 2017年4月3日閲覧
  5. ^ ビジネスホテル トラベル用語集 x-memory 2017年4月3日閲覧
  6. ^ 東京YMCA国際ホテル専門学校「ビジネスホテルとシティホテルの違いとは?」
  7. ^ 観光ホテル トラベル用語集 x-memory 2017年4月3日閲覧
  8. ^ リゾ-トホテル トラベル用語集 x-memory 2017年4月3日閲覧
  9. ^ カプセルホテル トラベル用語集 x-memory 2017年4月3日閲覧
  10. ^ “来年1月の風営法改正で半減?全国のラブホテルが存続の危機”. ダイヤモンド・オンライン (ダイヤモンド社). (2010年11月19日). https://diamond.jp/articles/-/10125 2022年9月9日閲覧。 
  11. ^ a b c d e f g h i j 部屋のタイプ 地球の歩き方 2017年4月3日閲覧
  12. ^ a b c 客室の設備 地球の歩き方 2017年4月3日閲覧
  13. ^ スマートキー搭載公式アプリで宿泊客を待たせない - 相鉄フレッサイン - マイナビニュース・2018年2月23日
  14. ^ http://enpota.com
  15. ^ http://www.sofnetjapan.com/
  16. ^ アーカイブされたコピー”. 2006年2月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年2月3日閲覧。
  17. ^ ホテル・旅館はプラスチック製アメニティをどう減らしていけば良いのか?そのヒントとして - HOTERES Online・2021年10月9日
  18. ^ a b ホテルでも酒類提供禁止で部屋飲み増加!?【客室への持ち込み】はNGか? - Yahoo!ニュース個人(瀧澤信秋)・2021年5月6日
  19. ^ ホテルにお酒や食事の持ち込みはできる? - 相鉄フレッサイン・2020年8月25日
  20. ^ 「旅行で損をする人」は宿選びで失敗している - 東洋経済ONLINE・2017年9月26日
  21. ^ 7things not to do
  22. ^ a b 諸外国における規制等の事例について 国土交通省 2017年4月3日閲覧
  23. ^ 旅館業法概要 厚生労働省(2018年7月11日閲覧)
  24. ^ 「広がる仮設ホテル/安価なトレーラー▼キャンピングカー/訪日客急増、柔軟に対応」『日経MJ』2018年7月2日(観光・インバウンド面)
  25. ^ モデル宿泊約款”. 国土交通省 (2011年9月1日). 2018年3月17日閲覧。
  26. ^ 今さら聞けない!? ホテル・レストラン業界の基本用語Vol.16 HOTERES 2010.6.25
  27. ^ Yahoo!ニュース 「欧州のホテルが最も歓迎する観光客は?ワースト3はフランス、インド、中国本土―中国メディア」XINHUA.JP 10月27日(月)12時5分配信 Archived 2014年12月30日, at the Wayback Machine.[リンク切れ]
  28. ^ Focus-Asia 「欧州のホテルが最も歓迎する観光客は?ワースト3はフランス、インド、中国本土―中国メディア」
  29. ^ 旨い地ビールを!オーストラリア・パブ入門”. ALL ABOUT. 2020年4月29日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 仲谷秀一・杉原淳子・森重喜三雄『ホテル・ビジネス・ブック』中央経済社 2006年 ISBN 4-502-38700-2
  • 下田淳『居酒屋の世界史』講談社現代新書 2011年

関連項目

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外部リンク

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