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「国際金融中心 (香港)」の版間の差分

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{{基礎情報 超高層ビル
{{coor title dms|22|17|6.82|N|114|9|33.45|E|}}
|ビルディング名称 = 国際金融中心
{{基礎情報 超高層ビル|
|画像 = [[File:HK International Finance Centre 200809.jpg|250px]]
ビルディング名称 = 国際金融中心|
|所在地 = {{Flagicon|Hong Kong}}
画像 = [[ファイル:IFC Hong Kong.JPG|150px]]  |
第一期:[[香港島]][[中環]]{{仮リンク|港景街|zh|港景街}}1號
所在地 = {{Flagicon|Hong Kong}} [[香港]][[中環]]
第二期:[[香港島]][[中環]][[金融街 (香港)|金融街]]8號
建設期間 = [[1998年]] - [[2005年]]|
|建設期間 = [[1998年]] - [[2005年]]
使用目的 = 事務所、ホテル、駅舎など|
|状態 = 完成
設計 = [[シーザー・ペリ]] |
|使用目的 = 事務所、ホテル、駅舎など
屋上 = 406.9m (Two IFC) |
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最上階 = 401.9m (Two IFC) |
アンテナ_尖塔 = 415.8m |
|屋上 = 415.8m (Two IFC)
= 88 (Two IFC) |
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|アンテナ_尖塔 = 420m
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|延床面積 = 185805 |延床面積ref=(Two IFC) |延床面積備考=
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| 緯度度 = 22 | 緯度分 = 17 | 緯度秒 = 6.8 | N(北緯)及びS(南緯) = N
| 経度度 = 114 |経度分 = 9 | 経度秒 = 33.4 | E(東経)及びW(西経) = E
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| map_type = Hong Kong urban core
}}
}}
'''国際金融中心'''(こくさいきんゆうちゅうしん)とは、'''[[香港]]'''の[[香港島]]北部、[[中西区 (香港)|中西区]]の[[中環]]地区に位置する、複合施設の名称である。
'''国際金融中心'''(こくさいきんゆうちゅうしん、[[英語]]:International Finance Centre、[[中国語]]([[繁体字]]):國際金融中心、略:'''IFC''')は、[[香港]]の[[香港島]]北部、[[中西区 (香港)|中西区]]の[[中環]]地区に位置する、複合施設の名称である。'''国際金融センター'''ともいう。[[駅舎]]や[[オフィス]]、[[ショッピングモール]]、[[ホテル]]、[[映画館]]などで構成される。
[[駅舎]]や[[オフィス]]、[[ショッピングモール]]、[[ホテル]]、[[映画館]]などで構成される。


中でもこの複合施設における建築の国際金融中心・第二期」(Two IFC)は地上415.8mの高さを持ち、香港で[[環球貿易広場]]に次いで高く、[[世界]]で9番目[[超高層ビル]]である。
[[英語]]名では『'''International Finance Centre'''』、[[中国語]]([[繁体字]])名では『'''國際金融中心'''』と表記、また英語表記の頭文字を取って『'''IFC'''』と略される。

中でもこの複合施設における建築の『'''国際金融中心・第二期'''』('''Two IFC''')は地上415.8mの高さを持ち、香港で[[環球貿易広場]]に次いで高く、[[世界]]で9番目さを誇る[[超高層ビル]]である。


== 概要 ==
== 概要 ==
[[ファイル:Hongkong_International_Finance_Centre.jpg|thumb|280px|right|IFC全景]]
全体が完成し、モール部までフルオープンしたのは[[2003年]]7月であり、[[1997年]]から事業展開されていた、非常に規模の大きな複合施設である。[[フォーシーズンズホテル]]開業まで含めると、[[2005年]]までの工期となる。
全体が完成し、モール部までフルオープンしたのは[[2003年]]7月であり、[[1997年]]から事業展開されていた、非常に規模の大きな複合施設である。[[フォーシーズンズホテル]]開業まで含めると、[[2005年]]までの工期となる。


香港の空の玄関口である、[[九龍]]の九龍灣地区に存在した旧香港国際空港([[啓徳空港]])が、[[ランタオ島]]の沖合いにある赤鱲角(Chek Lap Kok)島を造成して作られる人工島へ移転するのに当たり、新[[香港国際空港]]と市街とを結ぶ[[アクセス]]路線が必要になった。
香港の空の玄関口である、[[九龍]]の九龍灣地区に存在した旧香港国際空港([[啓徳空港]])が、[[ランタオ島]]の沖合いにある赤鱲角(Chek Lap Kok)島を造成して作られる人工島へ移転するのに当たり、新[[香港国際空港]]と市街とを結ぶ[[アクセス]]路線が必要になった。


'''機場快綫'''(Airport Express)と呼ばれるこの路線には、当初計画として機場(Airport)駅青衣(Tsing Yi)駅九龍(Kowloon)駅香港(Hong Kong)駅の4駅が設置された([[2005年]][[12月]]には空港島に完成した展示場施設である亞洲國際博覧館([[アジア・ワールド・エキスポ]]:Asia World Expo)の開業に伴い、機場駅の先に博覧館(Asia World Expo)駅が開業した)。
のち'''機場快綫'''(Airport Express)と呼ばれるこの路線には、当初計画として機場(Airport)駅青衣(Tsing Yi)駅九龍(Kowloon)駅香港(Hong Kong)駅の4駅が設置された([[2005年]][[12月]]には空港島に完成した展示場施設である亞洲國際博覧館([[アジア・ワールド・エキスポ]]:Asia World Expo)の開業に伴い、機場駅の先に博覧館(Asia World Expo)駅が開業した)。


特に、終着駅の香港駅は、中環(Central)とう香港の[[政治]]と[[経済]]、[[金融]]の中心地区に位置し、地下鉄([[香港MTR]])の中環駅と接続、また[[フェリー]][[ターミナル]]や各[[バス (交通機関)|バス]]路線の集約される場所でもあるため、[[交通]]の要衝ともうべき場所であった。この利便性から得られる付加価値からの収益を鑑みて、機場快綫の建設と併せて香港駅上へ複合施設が建設されるとなった。
特に、終着駅の香港駅は、中環(Central)とう香港の[[政治]]と[[経済]]、[[金融]]の中心地区に位置し、地下鉄([[香港MTR]])の中環駅と接続、また[[フェリー]][[ターミナル]]や各[[バス (交通機関)|バス]]路線の集約される場所でもあるため、[[交通]]の要衝ともうべき場所であった。このため利便性などから得られる付加価値からの収益を考慮して、機場快綫の建設と併せて香港駅上へ複合施設が建設されることとなった。


香港国際金融中心は大きく、'''香港駅駅舎・第一期オフィスビル棟・第二期オフィスビル棟・ショッピングモール及び映画館・ホテル棟'''([[フォーシーズンズホテル]])の各エリアに分けられる。この中でも、第一期オフィスビル(地上210m)・第二期オフィスビル(地上415.8m)・ホテル棟(地上205m)は超高層ビルの建築となっている。規模がりにも巨大だった、各施設の建設時期は其々異なる。
香港国際金融中心は大きく、'''香港駅駅舎・第一期オフィスビル棟・第二期オフィスビル棟・ショッピングモール及び映画館・ホテル棟'''([[フォーシーズンズホテル]])の各エリアに分けられる。この中でも、第一期オフィスビル(地上210m)・第二期オフィスビル(地上415.8m)・ホテル棟(地上205m)は超高層ビルの建築となっている。規模があまりにも巨大だったため、各施設の建設時期はそれぞれ異なる。


この建築群は、世界的な[[建築家]]の[[シーザー・ペリ]](Cesar Pelli)、びペリの設計事務所であるシーザー・ペリ&アソシエイツ(Cesar Pelli & Associates)によって設計された。ペリは、[[ニューヨーク市|ニューヨーク]]の[[マンハッタン]]地区にある[[ワールドフィナンシャルセンター]](World Financial Center)や、[[イギリス]]の[[ロンドン]]、[[ドックランズ]]にある[[ワン・カナダ・スクエア]](One Canada Square)、[[マレーシア]]の[[クアラルンプール]]にある[[ペトロナスツインタワー]](Petronas Towers)などを設計、日本では、[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]]の[[愛宕グリーンヒルズ]]や、[[東京都]][[中央区 (東京都)|中央区]]の[[日本橋三井タワー]]、[[東京都]][[新宿区]]の[[東日本電信電話|NTT東日本]]本社屋、[[大阪府]][[大阪市]][[北区 (大阪市)|北区]]の[[国立国際美術館]]などを設計している。また、同地区にある超高層建築の[[長江センター]](長江集團中心:Chung Kong Center)もペリの手によるものである。
この建築群は、世界的な[[建築家]]の[[シーザー・ペリ]](Cesar Pelli)、およびペリの設計事務所であるシーザー・ペリ&アソシエイツ(Cesar Pelli & Associates)によって設計された。ペリは、[[ニューヨーク市|ニューヨーク]]の[[マンハッタン]]地区にある[[ワールドフィナンシャルセンター]](World Financial Center)や、[[イギリス]]の[[ロンドン]]、[[ドックランズ]]にある[[ワン・カナダ・スクエア]](One Canada Square)、[[マレーシア]]の[[クアラルンプール]]にある[[ペトロナスツインタワー]](Petronas Towers)などを設計、日本では、[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]]の[[愛宕グリーンヒルズ]]や、[[東京都]][[中央区 (東京都)|中央区]]の[[日本橋三井タワー]]、[[東京都]][[新宿区]]の[[東日本電信電話|NTT東日本]]本社屋、[[大阪府]][[大阪市]][[北区 (大阪市)|北区]]の[[国立国際美術館]]、[[大阪府]][[大阪市]][[阿倍野区]]の[[あべのハルカス]]、[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]]の[[麻布台ヒルズ]]などを設計している。また、同地区にある超高層建築の[[長江センター]](長江集團中心:Chung Kong Center)もペリの手によるものである。


IFCの主な[[デベロッパー (開発業者)|デベロッパー]]は、香港の地下鉄事業を展開している'''地鐵公司'''([[香港MTR|MTR]] Corporation)、同じく香港の総合不動産業者である'''新鴻基地産'''(San Hung Kai Properties)、'''恒基兆業地産有限公司'''(Handerson Land Development Co, Ltd)などの企業が携わった。
IFCの主な[[デベロッパー (開発業者)|デベロッパー]]は、香港の地下鉄事業を展開している'''地鐵公司'''([[香港MTR|MTR]] Corporation)、同じく香港の総合不動産業者である'''新鴻基地産'''(San Hung Kai Properties)、'''恒基兆業地産有限公司'''(Handerson Land Development Co, Ltd)などの企業が携わった。


また、建物の英語名称である中心う意味には[[イギリス]]からの綴りである慣習に習い、アメリカ式のCent'''er'''ではなく、英式のCent'''re'''が用いられている(これは、かつての香港が英国領であったの名残である。香港ではCentreの名称を用いた建物が数多くある。)。
また、建物の英語名称である中心う意味には[[イギリス]]からの綴りである慣習に習い、アメリカ式のCent'''er'''ではなく、英式のCent'''re'''が用いられている(これは、かつての香港が英国領であったときの名残である。香港ではCentreの名称を用いた建物が数多くある。)。


== 主な施設 ==
== 主な施設 ==
=== 香港駅 ===
=== 香港駅 ===
*'''MTR Hong Kong Station'''
[[File:Hong Kong Station Outside View 2009.jpg|thumb|[[香港駅]]]]
'''[[香港駅]]'''には[[香港MTR|MTR]]路線のうち、二路線が発着する。
[[ファイル:Hong Kong MTR Concourse.JPG|thumb|280px|right|香港駅]]


1つ目は、空港から約35.3[[キロメートル]]離れた市内間を最短24分間でダイレクトに結ぶ'''[[機場快線]]'''である。香港駅及び隣の[[九龍駅]]ではインタウンチェックインと呼ばれる、航空機への搭乗[[搭乗手続き|チェックイン]]と[[受託荷物]]の預かりが可能なカウンターが設置されている(この施設へは、機場快の切符を購入しないと入場出来ない。また、チェックインが受け付けられるのは出発時刻の1時間30分前までであり、これ以降のチェックインは空港での受付となる)。
'''香港駅'''には[[香港MTR|MTR]]路線の、二路線が発着する。


2つ目の路線は、この機場快に平行して走る通勤路線'''[[東涌線]]'''であり、空港以外の行き先へ向かう機場快沿線の旅客を輸送するために設定された路線である。また、この路線は空港手前で分岐し、{{仮リンク|東涌 (香港)|label=東涌|zh|東涌 (香港)}}[[ランタオ島]]のベッドタウンへ向かう。また東涌線は途中、[[南昌駅]]で[[屯馬線]]に、[[茘景駅]][[]]に、[[欣澳駅]][[迪士尼線]]に接続する。香港駅と[[中環駅]]は多少離れた所にあり、徒歩5 - 10分程度である(途中、数機の[[オートウォーク|動く歩道]]が設置されている)。この香港駅は、香港国際金融中心の中で最も重要な施設の一つである。
1つ目は、空港から約35.3[[キロメートル]]離れた市内間を最短24分間でダイレクトに結ぶ'''機場快'''である。香港駅及び隣の九龍駅ではインタウンチェックインと呼ばれる、航空機への搭乗[[チェックイン]]と[[受託荷物]]の預かりが可能なカウンターが設置されている(この施設へは、機場快の切符を購入しないと入場出来ない。また、チェックインが受け付けられるのは出発時刻の1時間30分前までであり、これ以降のチェックインは空港での受付となる)。

2つ目の路線は、この機場快に平行して走る通勤路線'''東涌線'''(Tung Chung Line)』であり、空港以外の行き先へ向かう機場快沿線の旅客を輸送するに設定された路線である。また、この路線は空港手前で分岐し、東涌(Tung Chung)うランタオ島のベッドタウンへ向かう。また東涌線は途中、南昌(Nam Cheung)駅で九廣西鐵([[九広鉄路|KCR]] West Rail)に、茘景(Lai King)駅で荃(Tsuen Wan Line)に、欣澳(Sunny Bay)駅で迪士尼線(Disneyland Resort Line)に接続する。香港駅と中環駅は多少離れた所にあり、徒歩5~10分程度である(途中、数機の[[オートウォーク|動く歩道]]が設置されている)。この香港駅は、香港国際金融中心の中で最も重要な施設の一つである。


=== 国際金融中心・第一期 ===
=== 国際金融中心・第一期 ===
*'''One International Finance Centre'''
*'''One International Finance Centre'''
'''国際金融中心・第一期'''(以下One IFC)は、地上39階・[[地下]]4階建ての高さ210mを有する[[超高層ビル|超高層オフィスビル]]。[[1999年]]に完成し、最も早く開業した。
'''国際金融中心・第一期'''(以下One IFC)は、地上39階・[[地下]]4階建ての高さ210mを有する[[超高層ビル|超高層オフィスビル]]。[[1999年]]に完成し、最も早く開業した。


[[鉄筋コンクリート]](RC)構造で作られたこの超高層ビルは、壁面は全面[[ハーフミラー]]の[[ガラス]]張りとなっており、最下層部にはバスターミナルなどの公共交通機関ののサービススペースが設置されている。この建物は、IFCの中では早期に完成した建物である。建物頭頂部には櫛状の飾りがあり、夜間には上空に向かって[[ライトアップ]]が施される。
[[鉄筋コンクリート]](RC)構造で作られたこの超高層ビルは、壁面は全面[[ハーフミラー]]の[[ガラス]]張りとなっており、最下層部にはバスターミナルなどの公共交通機関のためのサービススペースが設置されている。この建物は、IFCの中では早期に完成した建物である。建物頭頂部には櫛状の飾りがあり、夜間には上空に向かって[[ライトアップ]]が施される。


=== 国際金融中心・第二期 ===
=== 国際金融中心・第二期 ===
[[File:2ifc at twilight.jpg|thumb|right|200px|夕暮れの国際金融中心・第二期]]
*'''Two International Finance Centre'''
*'''Two International Finance Centre'''


'''国際金融中心・第二期'''(以下Two IFC)は、地上88階・地下6階建ての高さ415.8mを有する超高層オフィスビルである。[[2003年]]に完成した。


このビルは、[[1992年]]に[[香港島]]の[[湾仔]](Wan Chai)地区で完成した、地上374mの高さを持つ[[セントラルプラザ]](中環廣場:Central Plaza)を抜き、現在香港島で最も高いビルとなっている。また世界で9番目、[[アジア]]では7番目、香港と[[マカオ]]の各[[特別行政区]]を含めた中華人民共和国国内においては、[[上海市|上海]]の[[上海環球金融中心]](Shanghai World Finantial Center)、香港の西九龍地区にある'''[[環球貿易廣場]]'''('''International Commerce Centre''')、上海市の[[金茂大厦]](Jin Mao Tower)に次いで4番目。構造などは、隣接するOne IFCとほぼ同じであり、同じく壁面は全面ハーフミラーのガラス張りとなっている。
'''国際金融中心・第二期'''(以下Two IFC)は、地上88階・地下6階建ての高さ415.8mを有する超高層オフィスビルである。[[2003年]]に完成した。

このビルは、[[1992年]]に[[香港島]]の[[湾仔]](Wan Chai)地区で完成した、地上374mの高さを持つ[[セントラルプラザ]](中環廣場:Central Plaza)を抜き、現在香港島で最も高いビルとなっている。また世界で9番目、[[アジア]]では7番目、香港と[[マカオ]]の各[[特別行政区]]を含めた中華人民共和国国内においては、[[上海市|上海]]の[[上海環球金融中心]](Shanghai World Finantial Center)、香港の西九龍地区にある'''[[環球貿易廣場]]'''('''International Commerce Centre''')、上海市の[[金茂大厦]](Jin Mao Tower)に次いで4番目さを誇る。構造などは、隣接するOne IFCとほぼ同じであり、同じく壁面は全面ハーフミラーのガラス張りとなっている。


この建物は非常に高層の建築なので、中環地区の至る場所やヴィクトリア湾を挟んだ対岸の九龍からも真正面に見るができる。また最頂部は、観光スポットでも有名な[[ビクトリアピーク]](山頂)の展望台とほぼ同じ高さである。
この建物は非常に高層の建築なので、中環地区の至る場所やヴィクトリア湾を挟んだ対岸の九龍からも真正面に見ることができる。また最頂部は、観光スポットでも有名な[[ビクトリアピーク]](山頂)の展望台とほぼ同じ高さである。
しかし、中層部から上層部に渡って若干床面が狭められている、直下から見上げた場合高さはそれほど感じられず、周囲の建物も100m~350m程度の超高層建築が主流であるので、それほど威圧的な印象は持たない。しかし、[[埠頭]]の突端に位置して建設された、遠景から眺める場合は独立したひとつの[[塔]]となって非常に目立つので、中環地区の[[ランドマーク]]の機能を効果的に果たしている。
しかし、中層部から上層部に渡って若干床面が狭められているため、直下から見上げた場合高さはそれほど感じられず、周囲の建物も100m - 350m程度の超高層建築が主流であるので、それほど威圧的な印象は持たない。しかし、[[埠頭]]の突端に位置して建設されたため、遠景から眺める場合は独立したひとつの[[塔]]となって非常に目立つので、中環地区の[[ランドマーク]]の機能を効果的に果たしている。


One IFCと同様、頭部には櫛状の飾りがあり、夜間には上空へ向かってライトアップされる。香港一の高さを誇るビルではあるが、展望施設などは設置されていない。完成後市民に認知されるにつれて、香港のシンボリックな建築の一つになりつつある。
One IFCと同様、頭部には櫛状の飾りがあり、夜間には上空へ向かってライトアップされる。香港一の高さをもつビルではあるが、展望施設などは設置されていない。完成後市民に認知されるにつれて、香港のシンボリックな建築の一つになりつつある。


完成当時は香港で最も高い超高層建築であった。[[2010年]]、西九龍地区の九龍駅上にある[[ユニオンスクエア (香港)|ユニオンスクエア]]に地上118階建て、高さ484.0mで完成した'''[[環球貿易廣場]]'''('''International Commerce Centre''')にその高さを抜かれた。
完成当時は香港で最も高い超高層建築であった。[[2010年]]、西九龍地区の九龍駅上にある[[ユニオンスクエア (香港)|ユニオンスクエア]]に地上118階建て、高さ484.0mで完成した'''[[環球貿易廣場]]'''('''International Commerce Centre''')にその高さを抜かれた。
73行目: 73行目:
=== IFCモール ===
=== IFCモール ===
*'''IFC Mall'''
*'''IFC Mall'''
'''IFCモール'''は、Two IFCと共に[[2003年]]7月にオープンした[[ショッピングモール]]施設である。[[金融センター]]である中環とう土地柄、[[外国人]]も気軽に寄れるな[[インターナショナル]]なスタイルを趣き、高級な雰囲気がある。この中にはおおよそ150~200店程度の[[テナント]]が入居している。また、モール内には[[シネマコンプレックス]]の百老匯院線(Broadway Circuit)が運営する[[映画館]]'''PALACE IFC'''が併設されている。
'''IFCモール'''は、Two IFCと共に[[2003年]]7月にオープンした[[ショッピングモール]]施設である。[[金融センター]]である中環とう土地柄、[[外国人]]も気軽に寄れるような[[インターナショナル]]なスタイルを趣き、高級な雰囲気がある。この中にはおおよそ150~200店程度の[[テナント]]が入居している。また、モール内には[[シネマコンプレックス]]の百老匯院線(Broadway Circuit)が運営する[[映画館]]'''PALACE IFC'''が併設されている。
[[ファイル:HK IFC mall near MTR station.jpg|thumb|right|IFCモールのエントランス]]


*主なテナントは次のとお
[[ファイル:Ifc Mall.jpg|thumb|280px|right|IFCモール]]
[[ファイル:HK IFC mall near MTR station.jpg|thumb|280px|right|IFCモールのエントランス]]

*主なテナントは次の
**[[プラダ|Prada]]
**[[プラダ|Prada]]
**[[KENZO]]
**[[KENZO]]
89行目: 87行目:
**[[LOEWE]]
**[[LOEWE]]
**[[ティファニー|Tiffany & Co.]]
**[[ティファニー|Tiffany & Co.]]
**[[Apple Store]]
**奇華餅家 (Kee Wah Bakery)
**奇華餅家 (Kee Wah Bakery)
**ISOLA bar + grill
**ISOLA bar + grill
112行目: 111行目:
ホテル棟は、地上55階建て、高さ205mの超高層ビルである。[[2005年]]10月に完成し、このエリアでは最後に開業した。
ホテル棟は、地上55階建て、高さ205mの超高層ビルである。[[2005年]]10月に完成し、このエリアでは最後に開業した。


ここに入居する'''[[フォーシーズンズホテル|フォーシーズンズホテル香港]]'''(中国語表記では'''香港四季酒店''')は香港を代表する五つ星高級ホテルである。43階までに399室を擁する。フォーシーズンズホテルのブランドでの香港への出店はここが初めてであるが、1992年から2001年まで、リージェント香港(現・[[インターコンチネンタル香港]])をフォーシーズンズが運営していた。
ここに入居する'''[[フォーシーズンズホテル|フォーシーズンズホテル香港]]'''(中国語表記では'''香港四季酒店''')は香港を代表する五つ星高級ホテルである。43階までに399室を擁する。フォーシーズンズホテルのブランドでの香港への出店はここが初めてであるが、1992年から2001年まで、リージェント香港(現・[[インターコンチネンタル香港]])をフォーシーズンズが運営していた。


44階以上には、このホテルと同時に開業し、系列の施設である'''フォーシーズンズプレイス香港'''がある。ここは、長期滞在を目的とした[[宿泊施設]]である[[コンドミニアム]]となっている。
44階以上には、このホテルと同時に開業し、系列の施設である'''フォーシーズンズプレイス香港'''がある。ここは、長期滞在を目的とした[[宿泊施設]]である[[コンドミニアム]]となっている。

== IFC画像 ==
<gallery>
Image:HKVictoriaHarbour29122005.JPG|IFCを[[九龍]]から臨む
Image:One IFC.JPG|One IFC
Image:International Finance Center II.jpg|Two IFC遠望
Image:HK Four Seasons Hotel.jpg|[[フォーシーズンズホテル|フォーシーズンズホテル香港]]
</gallery>


== 周辺施設 ==
== 周辺施設 ==
IFCと周辺にある施設とはね[[ペデストリアンデッキ]](空中回廊)によって繋がっており、雨天の際も雨露を凌いで近隣のビルまで移動する出来る。
IFCと周辺にある施設とはおおむね[[ペデストリアンデッキ]](空中回廊)によって繋がっており、雨天の際も雨露を凌いで近隣のビルまで移動することできる。

[[ファイル:Victoria peak.jpg|thumb|280px|right|ビクトリアピークからIFC(中央のビル)を臨む]]
[[ファイル:HongKong02.JPG|thumb|280px|right|九龍・尖沙咀のフェリーターミナルよりIFCを臨む]]

*[[香港MTR|MTR]]中環駅
*[[香港MTR|MTR]]中環駅
*香港特別行政区・立法評議会議事堂
*香港特別行政区・立法評議会議事堂
150行目: 137行目:


== 交通 ==
== 交通 ==
*[[香港MTR|MTR]]機場快・東涌線、香港(Hong Kong)駅直上
*[[香港MTR|MTR]][[機場快線]][[東涌線]][[香港駅]]直上
*[[香港MTR|MTR]]港島線・荃線、中環(Central)駅から徒歩5~10分程度
*[[香港MTR|MTR]][[港島線]][[]][[中環駅]]から徒歩5~10分程度
*[[香港トラム]](路面電車)
*[[香港トラム]](路面電車)
*[[スターフェリー]](天星渡輪)・中環埠頭
*[[スターフェリー]](天星渡輪)・中環埠頭
160行目: 147行目:
[[2008年]]公開の映画『[[ダークナイト]]』内で、香港[[マフィア]]・ラウの持つ企業が入居するビルとしてアクションの舞台となった。
[[2008年]]公開の映画『[[ダークナイト]]』内で、香港[[マフィア]]・ラウの持つ企業が入居するビルとしてアクションの舞台となった。


映画内では、ゴッサム・シティから逃げ帰ったラウを超法規的に連れ戻すべく香港に現れた[[バットマン]]がTwo IFCの屋上から飛び降り、マントで滑空してOne IFC内のオフィスへ突入する。
映画内では、ゴッサム・シティから逃げ帰ったラウを超法規的に連れ戻すべく香港に現れた[[バットマン (架空の人物)|バットマン]]がTwo IFCの屋上から飛び降り、マントで滑空してOne IFC内のオフィスへ突入する。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
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{{Commonscat|International Finance Centre|香港国際金融中心}}
{{Commonscat|International Finance Centre|香港国際金融中心}}
*[http://www.ifc.com.hk/ International Financial Centre (中文・英文版)]
*[http://www.ifc.com.hk/ International Financial Centre (中文・英文版)]
*[http://hongkong.7as.net/pic/pic05.html 香港島の超高層ビル]
*[http://www.fourseasons.com/jp/hongkong/summary/index.html フォーシーズンズホテル香港]
*[http://www.fourseasons.com/jp/hongkong/summary/index.html フォーシーズンズホテル香港]
*[http://www2.cinema.com.hk/ 百老匯院線(Broadway Circuit:中文・英文版)]
*[http://www2.cinema.com.hk/ 百老匯院線(Broadway Circuit:中文・英文版)]
179行目: 165行目:
*[http://www.2ifc.com/ 2ifc.com - ifc's other website (英文)]
*[http://www.2ifc.com/ 2ifc.com - ifc's other website (英文)]
*[http://www.emporis.com/en/wm/bu/?id=100614 Emporis - Two International Finance Centre (英文)]
*[http://www.emporis.com/en/wm/bu/?id=100614 Emporis - Two International Finance Centre (英文)]
*{{Osmrelation|3826645}}

{{Skyscrapers}}
{{Hongkong-stub}}
{{高さ300m以上の超高層ビル}}
{{Normdaten}}
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[[Category:香港の超高層ビル]]
[[Category:香港の超高層ビル]]
186行目: 174行目:
[[Category:シーザー・ペリ]]
[[Category:シーザー・ペリ]]
[[Category:高さ350m以上の超高層ビル]]
[[Category:高さ350m以上の超高層ビル]]
[[Category:1999年竣工の建築物]]
[[Category:2003年竣工の建築物]]

2023年12月2日 (土) 05:28時点における最新版

国際金融中心
国際金融中心 (香港)の位置(香港の市街地内)
国際金融中心 (香港)
国際金融中心 (香港)
施設情報
所在地

香港の旗 第一期:香港島中環港景街中国語版1號

第二期:香港島中環金融街8號
座標 北緯22度17分6.8秒 東経114度9分33.4秒 / 北緯22.285222度 東経114.159278度 / 22.285222; 114.159278座標: 北緯22度17分6.8秒 東経114度9分33.4秒 / 北緯22.285222度 東経114.159278度 / 22.285222; 114.159278
状態 完成
建設期間 1998年 - 2005年
用途 事務所、ホテル、駅舎など
地上高
最頂部 420m
屋上 415.8m (Two IFC)
最上階 401.9m (Two IFC)
各種諸元
階数 93 階 (Two IFC)
延床面積 185,805 (Two IFC)
関連企業
設計 シーザー・ペリ
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国際金融中心(こくさいきんゆうちゅうしん、英語:International Finance Centre、中国語繁体字):國際金融中心、略:IFC)は、香港香港島北部、中西区中環地区に位置する、複合施設の名称である。国際金融センターともいう。駅舎オフィスショッピングモールホテル映画館などで構成される。

中でもこの複合施設における建築の「国際金融中心・第二期」(Two IFC)は地上415.8mの高さを持ち、香港で環球貿易広場に次いで高く、世界で9番目に高い超高層ビルである。

概要

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全体が完成し、モール部までフルオープンしたのは2003年7月であり、1997年から事業展開されていた、非常に規模の大きな複合施設である。フォーシーズンズホテル開業まで含めると、2005年までの工期となる。

香港の空の玄関口である、九龍の九龍灣地区に存在した旧香港国際空港(啓徳空港)が、ランタオ島の沖合いにある赤鱲角(Chek Lap Kok)島を造成して作られる人工島へ移転するのに当たり、新香港国際空港と市街とを結ぶアクセス路線が必要になった。

のちに「機場快綫(Airport Express)」と呼ばれるこの路線には、当初計画として「機場(Airport)駅」、「青衣(Tsing Yi)駅」、「九龍(Kowloon)駅」、「香港(Hong Kong)駅」の4駅が設置された(2005年12月には空港島に完成した展示場施設である亞洲國際博覧館(アジア・ワールド・エキスポ:Asia World Expo)の開業に伴い、機場駅の先に「博覧館(Asia World Expo)駅」が開業した)。

特に、終着駅の香港駅は、中環(Central)という香港の政治経済金融の中心地区に位置し、地下鉄(香港MTR)の中環駅と接続、またフェリーターミナルや各バス路線の集約される場所でもあるため、交通の要衝ともいうべき場所であった。このため利便性などから得られる付加価値からの収益を考慮して、機場快綫の建設と併せて香港駅上へ複合施設が建設されることとなった。

香港国際金融中心は大きく、香港駅駅舎・第一期オフィスビル棟・第二期オフィスビル棟・ショッピングモール及び映画館・ホテル棟フォーシーズンズホテル)の各エリアに分けられる。この中でも、第一期オフィスビル(地上210m)・第二期オフィスビル(地上415.8m)・ホテル棟(地上205m)は超高層ビルの建築となっている。規模があまりにも巨大だったため、各施設の建設時期はそれぞれ異なる。

この建築群は、世界的な建築家シーザー・ペリ(Cesar Pelli)、およびペリの設計事務所であるシーザー・ペリ&アソシエイツ(Cesar Pelli & Associates)によって設計された。ペリは、ニューヨークマンハッタン地区にあるワールドフィナンシャルセンター(World Financial Center)や、イギリスロンドンドックランズにあるワン・カナダ・スクエア(One Canada Square)、マレーシアクアラルンプールにあるペトロナスツインタワー(Petronas Towers)などを設計、日本では、東京都港区愛宕グリーンヒルズや、東京都中央区日本橋三井タワー東京都新宿区NTT東日本本社屋、大阪府大阪市北区国立国際美術館大阪府大阪市阿倍野区あべのハルカス東京都港区麻布台ヒルズなどを設計している。また、同地区にある超高層建築の長江センター(長江集團中心:Chung Kong Center)もペリの手によるものである。

IFCの主なデベロッパーは、香港の地下鉄事業を展開している「地鐵公司」(MTR Corporation)、同じく香港の総合不動産業者である「新鴻基地産」(San Hung Kai Properties)、「恒基兆業地産有限公司」(Handerson Land Development Co, Ltd)などの企業が携わった。

また、建物の英語名称である「中心」という意味にはイギリスからの綴りである慣習に習い、アメリカ式の「Center」ではなく、英式の「Centre」が用いられている(これは、かつての香港が英国領であったときの名残である。香港では「Centre」の名称を用いた建物が数多くある。)。

主な施設

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香港駅

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香港駅

香港駅」にはMTR路線のうち、二路線が発着する。

1つ目は、空港から約35.3キロメートル離れた市内間を最短24分間でダイレクトに結ぶ「機場快線」である。香港駅及び隣の九龍駅では「インタウンチェックイン」と呼ばれる、航空機への搭乗チェックイン受託荷物の預かりが可能なカウンターが設置されている(この施設へは、機場快線の切符を購入しないと入場出来ない。また、チェックインが受け付けられるのは出発時刻の1時間30分前までであり、これ以降のチェックインは空港での受付となる)。

2つ目の路線は、この機場快線に平行して走る通勤路線「東涌線」であり、空港以外の行き先へ向かう機場快線沿線の旅客を輸送するために設定された路線である。また、この路線は空港手前で分岐し、東涌中国語版というランタオ島のベッドタウンへ向かう。また東涌線は途中、南昌駅屯馬線に、茘景駅荃湾線に、欣澳駅迪士尼線に接続する。香港駅と中環駅は多少離れた所にあり、徒歩5 - 10分程度である(途中、数機の動く歩道が設置されている)。この香港駅は、香港国際金融中心の中で最も重要な施設の一つである。

国際金融中心・第一期

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  • One International Finance Centre

国際金融中心・第一期」(以下One IFC)は、地上39階・地下4階建ての高さ210mを有する超高層オフィスビル1999年に完成し、最も早く開業した。

鉄筋コンクリート(RC)構造で作られたこの超高層ビルは、壁面は全面ハーフミラーガラス張りとなっており、最下層部にはバスターミナルなどの公共交通機関のためのサービススペースが設置されている。この建物は、IFCの中では早期に完成した建物である。建物頭頂部には櫛状の飾りがあり、夜間には上空に向かってライトアップが施される。

国際金融中心・第二期

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夕暮れの国際金融中心・第二期
  • Two International Finance Centre

国際金融中心・第二期」(以下Two IFC)は、地上88階・地下6階建ての高さ415.8mを有する超高層オフィスビルである。2003年に完成した。

このビルは、1992年香港島湾仔(Wan Chai)地区で完成した、地上374mの高さを持つセントラルプラザ(中環廣場:Central Plaza)を抜き、現在香港島で最も高いビルとなっている。また世界で9番目、アジアでは7番目、香港とマカオの各特別行政区を含めた中華人民共和国国内においては、上海上海環球金融中心(Shanghai World Finantial Center)、香港の西九龍地区にある環球貿易廣場International Commerce Centre)、上海市の金茂大厦(Jin Mao Tower)に次いで4番目に高い。構造などは、隣接するOne IFCとほぼ同じであり、同じく壁面は全面ハーフミラーのガラス張りとなっている。

この建物は非常に高層の建築なので、中環地区の至る場所やヴィクトリア湾を挟んだ対岸の九龍からも真正面に見ることができる。また最頂部は、観光スポットでも有名なビクトリアピーク(山頂)の展望台とほぼ同じ高さである。 しかし、中層部から上層部に渡って若干床面が狭められているため、直下から見上げた場合高さはそれほど感じられず、周囲の建物も100m - 350m程度の超高層建築が主流であるので、それほど威圧的な印象は持たない。しかし、埠頭の突端に位置して建設されたため、遠景から眺める場合は独立したひとつのとなって非常に目立つので、中環地区のランドマークの機能を効果的に果たしている。

One IFCと同様、頭部には櫛状の飾りがあり、夜間には上空へ向かってライトアップされる。香港一の高さをもつビルではあるが、展望施設などは設置されていない。完成後市民に認知されるにつれて、香港のシンボリックな建築の一つになりつつある。

完成当時は香港で最も高い超高層建築であった。2010年、西九龍地区の九龍駅上にあるユニオンスクエアに地上118階建て、高さ484.0mで完成した環球貿易廣場International Commerce Centre)にその高さを抜かれた。

IFCモール

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  • IFC Mall

IFCモール」は、Two IFCと共に2003年7月にオープンしたショッピングモール施設である。金融センターである中環という土地柄、外国人も気軽に寄れるようなインターナショナルなスタイルを趣き、高級な雰囲気がある。この中にはおおよそ150~200店程度のテナントが入居している。また、モール内にはシネマコンプレックスの百老匯院線(Broadway Circuit)が運営する映画館PALACE IFC」が併設されている。

IFCモールのエントランス

フォーシーズンズホテル香港

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  • Four Seasons Hotel Hong Kong

ホテル棟は、地上55階建て、高さ205mの超高層ビルである。2005年10月に完成し、このエリアでは最後に開業した。

ここに入居する「フォーシーズンズホテル香港」(中国語表記では香港四季酒店)は香港を代表する五つ星高級ホテルである。43階までに399室を擁する。フォーシーズンズホテルのブランドでの香港への出店はここが初めてであるが、1992年から2001年まで、リージェント香港(現・インターコンチネンタル香港)をフォーシーズンズが運営していた。

44階以上には、このホテルと同時に開業し、系列の施設である「フォーシーズンズプレイス香港」がある。ここは、長期滞在を目的とした宿泊施設であるコンドミニアムとなっている。

周辺施設

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IFCと周辺にある施設とはおおむねペデストリアンデッキ(空中回廊)によって繋がっており、雨天の際も雨露を凌いで近隣のビルまで移動することができる。

交通

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逸話

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2008年公開の映画『ダークナイト』内で、香港マフィア・ラウの持つ企業が入居するビルとしてアクションの舞台となった。

映画内では、ゴッサム・シティから逃げ帰ったラウを超法規的に連れ戻すべく香港に現れたバットマンがTwo IFCの屋上から飛び降り、マントで滑空してOne IFC内のオフィスへ突入する。

関連項目

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外部リンク

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