「レンフェ120系電車」の版間の差分
m ボット: 言語間リンク 5 件をウィキデータ上の (d:Q281746 に転記) |
m →概要: [https://www.caf.net/es/innovacion-tecnologia/productos-tecnologicos/brava.php BRAVA, bogie de rodadura de ancho variaddble - CAF]の表記により変更しました。 |
||
(9人の利用者による、間の11版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
{{鉄道車両 |
{{鉄道車両 |
||
|車両名= |
|車両名=レンフェ120系電車 |
||
|社色=#AC1439 |
|社色=#AC1439 |
||
|画像=RN 120-6051.JPG |
|画像=RN 120-6051.JPG |
||
|画像説明= |
|画像説明= |
||
|unit=self |
|||
| |
|編成=4両 (Mc-M-M-Mc) <br />No.120-601 - |
||
| 編成長 = 106.96 m |
|||
| 軸配置 = (1Ao)(Ao1)(1Ao)(Ao1)(1Ao)(Ao1)(1Ao)(Ao1) |
|||
|起動加速度= |
|起動加速度= |
||
|営業最高速度=220 (広軌)/250 (標準軌) |
|営業最高速度=220 km/h (広軌)<br />250 km/h (標準軌) |
||
|設計最高速度= |
|設計最高速度= |
||
|減速度(通常)= |
|減速度(通常)= |
||
|減速度(非常)= |
|減速度(非常)= |
||
|車両定員= |
|車両定員= |
||
|編成定員=237人 |
|編成定員=237人(1等+2等) |
||
|全長= |
|全長= |
||
|全幅= |
|全幅= |
||
|全高= |
|全高= |
||
|車体長= |
|車体長= |
||
|車体幅= 2,920 |
|車体幅= 2,920 mm |
||
|車体高= 4,230 |
|車体高= 4,230 mm |
||
|車両重量= |
|車両重量= |
||
|編成重量= 225 t |
|編成重量= 225 t |
||
|軌間= 1,668 |
|軌間= 1,668 mm<br />1,435 mm |
||
|電気方式=直流 |
|電気方式=直流3 kV<br />交流25 kV/50 Hz |
||
| |
|主電動機出力=512 kW × 8 |
||
|編成出力= 2, |
|編成出力= 2,700 kW(直流)<br />4,000 kW(交流) |
||
|歯車比= |
|歯車比= |
||
|駆動装置= |
|駆動装置= |
||
|電動機= |
|主電動機= |
||
|制御装置=[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]([[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]) |
|制御装置=[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]([[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]) |
||
|ブレーキ方式=電力回生 |
|ブレーキ方式=電力回生ブレーキ<br />発電ブレーキ<br />ディスクブレーキ |
||
|保安装置=ASFA |
|保安装置=ASFA<br />LZB<br />ERTMS |
||
|メーカ=[[CAF (企業)|CAF]] |
|メーカ=[[CAF (企業)|CAF]]<br />[[アルストム]] |
||
|備考= |
|備考= |
||
}} |
}} |
||
⚫ | |||
'''レンフェ120系電車'''(れんふぇ120けいでんしゃ、{{lang-es|Serie 120 de Renfe}})は[[スペイン]]の[[CAF (企業)|CAF]]が製造し、[[レンフェ]](スペイン国鉄)の高速列車[[アルビア (列車)|アルビア]]向けに導入された[[軌間可変]]対応の[[電車]]である。 |
|||
== 概要 == |
|||
⚫ | 本形式はCAF製のモニター付[[軌間可変車軸]](Bogie Rodadura de Ancho Variable,BRAVA)を採用し、高速新線の[[標準軌]]と在来路線の[[広軌]](イベリアゲージ)間に設けられた切替区間を停車することなく、1分間で台車の軌間変更を行うことが出来る。[[レンフェ104系電車|104系電車]]をベースにしており、4両編成全車が電動車である。駆動用電動機は各車両の床下に2台装架されていて、[[カルダンジョイント]]により各台車の車体中央寄りの1車軸を駆動する。軌間可変は車軸に沿って車輪が移動する方式が採用され、車軸は[[スプライン]]で駆動力を伝達する。120系は高速新線と在来路線の両区間を走行出来るよう軌間可変が可能な他に、[[複電圧車|複電圧]]に対応しており、高速新線上では最高250km/h、在来路線上では220km/hでの走行が可能である。短い4両編成の構成によって高速新線から在来路線区間へのきめ細かい輸送に対応している。 |
||
レンフェでは57編成を発注し、[[2005年]]より1次車12編成の受領を開始した。続いて、2次車以降の45編成を順次受領している。現在、29編成が運用に就いており、[[アトーチャ駅]] - [[フランサ駅]]間に[[マドリード=バルセロナ高速線]](LAV Madrid-Barcelona)経由で[[2005年]]以降投入されている。[[2008年]]以降、若干の編成は[[レンフェ490系電車|490系]]を使用し輸送力が不足気味の[[アラリス]]の増強用に運用されている。編成定員は237名で、[[ビジネスクラス]]にあたる1等車のプレフェレンテ(Preferente)が81名、[[エコノミークラス]]にあたる2等車のトゥリスタ(Turista)が156名の構成である。他に[[カフェテリア]]の飲食設備を備えている。座席にはコンセントプラグを装備しておらず、カフェテリアと客室に清掃用などに使う220V/16Aの業務用プラグを備えている。 |
レンフェでは57編成を発注し、[[2005年]]より1次車12編成の受領を開始した。続いて、2次車以降の45編成を順次受領している。現在、29編成が運用に就いており、[[アトーチャ駅]] - [[フランサ駅]]間に[[マドリード=バルセロナ高速線]](LAV Madrid-Barcelona)経由で[[2005年]]以降投入されている。[[2008年]]以降、若干の編成は[[レンフェ490系電車|490系]]を使用し輸送力が不足気味の[[アラリス]]の増強用に運用されている。編成定員は237名で、[[ビジネスクラス]]にあたる1等車のプレフェレンテ(Preferente)が81名、[[エコノミークラス]]にあたる2等車のトゥリスタ(Turista)が156名の構成である。他に[[カフェテリア]]の飲食設備を備えている。座席にはコンセントプラグを装備しておらず、カフェテリアと客室に清掃用などに使う220V/16Aの業務用プラグを備えている。 |
||
[[2008年]][[9月15日]]より120系による[[マドリード]] - [[バレンシア (スペイン)|バレンシア]]/カステリョン - マドリード間の運用が[[レンフェ130系|130系]]に置き換えられた。120系の新たな運用区間であるバルセロナ - [[ビーゴ (スペイン)|ビーゴ]]間では高速新線経由で従来の急行列車に比べると片道2時間30分ほどの所要時間の短縮となっている。[[2006年]]後半から[[トルコ高速鉄道]]の[[アンカラ]] - [[イスタンブル]]用に10編成が輸出され、[[トルコ国鉄 HT65000系電車]]として導入された。これらは軌間可変電車ではなく標準軌専用で最高速度260km/hの高速車両として導入されている。 |
[[2008年]][[9月15日]]より120系による[[マドリード]] - [[バレンシア (スペイン)|バレンシア]]/カステリョン - マドリード間の運用が[[レンフェ130系|130系]]に置き換えられた。120系の新たな運用区間であるバルセロナ - [[ビーゴ (スペイン)|ビーゴ]]間では高速新線経由で従来の急行列車に比べると片道2時間30分ほどの所要時間の短縮となっている。[[2006年]]後半から[[トルコ高速鉄道]]の[[アンカラ]] - [[イスタンブール]]用に10編成が輸出され、[[トルコ国鉄]]の[[トルコ国鉄 HT65000系電車|HT65000系]]として導入された。これらは軌間可変電車ではなく標準軌専用で最高速度260km/hの高速車両として導入されている。 |
||
== 参考文献 == |
== 参考文献 == |
||
* トーマスクック時刻表 1999年秋・冬号 ダイヤモンド社・ダイヤモンド・ビッグ社 |
* トーマスクック時刻表 1999年秋・冬号 ダイヤモンド社・ダイヤモンド・ビッグ社 |
||
* 世界の高速鉄道 三浦幹男・秋山芳弘著 |
* 世界の高速鉄道 三浦幹男・秋山芳弘著 163〜167頁 ダイヤモンド社 |
||
* 鉄道ファン2008年2月号 世界の高速鉄道 スペイン/タルゴ・アルストム・ICEファミリー 佐藤芳彦著 151頁 交友社 |
* 鉄道ファン2008年2月号 世界の高速鉄道 スペイン/タルゴ・アルストム・ICEファミリー 佐藤芳彦著 151頁 交友社 |
||
52行目: | 57行目: | ||
== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
||
* [http://www.caf.net/ingles/productos/sistemas_brava.php The Self-Propelled Variable Gauge Rolling Truck CAF] |
* [https://web.archive.org/web/20120204150727/http://www.caf.net/ingles/productos/sistemas_brava.php The Self-Propelled Variable Gauge Rolling Truck CAF] |
||
⚫ | |||
{{rail-stub}} |
{{rail-stub}} |
||
{{Spain-stub}} |
{{Spain-stub}} |
||
{{AVE}} |
|||
⚫ | |||
[[Category:スペインの高速鉄道車両]] |
[[Category:スペインの高速鉄道車両]] |
||
[[Category:スペインの電車]] |
[[Category:スペインの電車]] |
||
[[Category:CAF製の鉄道車両]] |
|||
[[Category:アルストム製の鉄道車両]] |
2024年1月19日 (金) 18:08時点における最新版
レンフェ120系電車 | |
---|---|
基本情報 | |
製造所 |
CAF アルストム |
主要諸元 | |
編成 |
4両 (Mc-M-M-Mc) No.120-601 - |
軸配置 | (1Ao)(Ao1)(1Ao)(Ao1)(1Ao)(Ao1)(1Ao)(Ao1) |
軌間 |
1,668 mm 1,435 mm |
電気方式 |
直流3 kV 交流25 kV/50 Hz |
最高運転速度 |
220 km/h (広軌) 250 km/h (標準軌) |
編成定員 | 237人(1等+2等) |
編成重量 | 225 t |
編成長 | 106.96 m |
車体幅 | 2,920 mm |
車体高 | 4,230 mm |
主電動機出力 | 512 kW × 8 |
編成出力 |
2,700 kW(直流) 4,000 kW(交流) |
制御装置 | VVVFインバータ制御(IGBT素子) |
制動装置 |
電力回生ブレーキ 発電ブレーキ ディスクブレーキ |
保安装置 |
ASFA LZB ERTMS |
レンフェ120系電車(れんふぇ120けいでんしゃ、スペイン語: Serie 120 de Renfe)はスペインのCAFが製造し、レンフェ(スペイン国鉄)の高速列車アルビア向けに導入された軌間可変対応の電車である。
概要
[編集]本形式はCAF製のモニター付軌間可変車軸(Bogie Rodadura de Ancho Variable,BRAVA)を採用し、高速新線の標準軌と在来路線の広軌(イベリアゲージ)間に設けられた切替区間を停車することなく、1分間で台車の軌間変更を行うことが出来る。104系電車をベースにしており、4両編成全車が電動車である。駆動用電動機は各車両の床下に2台装架されていて、カルダンジョイントにより各台車の車体中央寄りの1車軸を駆動する。軌間可変は車軸に沿って車輪が移動する方式が採用され、車軸はスプラインで駆動力を伝達する。120系は高速新線と在来路線の両区間を走行出来るよう軌間可変が可能な他に、複電圧に対応しており、高速新線上では最高250km/h、在来路線上では220km/hでの走行が可能である。短い4両編成の構成によって高速新線から在来路線区間へのきめ細かい輸送に対応している。
レンフェでは57編成を発注し、2005年より1次車12編成の受領を開始した。続いて、2次車以降の45編成を順次受領している。現在、29編成が運用に就いており、アトーチャ駅 - フランサ駅間にマドリード=バルセロナ高速線(LAV Madrid-Barcelona)経由で2005年以降投入されている。2008年以降、若干の編成は490系を使用し輸送力が不足気味のアラリスの増強用に運用されている。編成定員は237名で、ビジネスクラスにあたる1等車のプレフェレンテ(Preferente)が81名、エコノミークラスにあたる2等車のトゥリスタ(Turista)が156名の構成である。他にカフェテリアの飲食設備を備えている。座席にはコンセントプラグを装備しておらず、カフェテリアと客室に清掃用などに使う220V/16Aの業務用プラグを備えている。
2008年9月15日より120系によるマドリード - バレンシア/カステリョン - マドリード間の運用が130系に置き換えられた。120系の新たな運用区間であるバルセロナ - ビーゴ間では高速新線経由で従来の急行列車に比べると片道2時間30分ほどの所要時間の短縮となっている。2006年後半からトルコ高速鉄道のアンカラ - イスタンブール用に10編成が輸出され、トルコ国鉄のHT65000系として導入された。これらは軌間可変電車ではなく標準軌専用で最高速度260km/hの高速車両として導入されている。
参考文献
[編集]- トーマスクック時刻表 1999年秋・冬号 ダイヤモンド社・ダイヤモンド・ビッグ社
- 世界の高速鉄道 三浦幹男・秋山芳弘著 163〜167頁 ダイヤモンド社
- 鉄道ファン2008年2月号 世界の高速鉄道 スペイン/タルゴ・アルストム・ICEファミリー 佐藤芳彦著 151頁 交友社