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'''ニュー・メタル''' '''({{en|Nu Metal}})''' は、[[ヘヴィメタル]]の中に含まれる音楽ジャンルの一つで、[[オルタナティヴ・メタル]]のサブジャンルである。「'''アグロ・メタル''' '''({{en|Aggro Metal}})'''」という別名も存在する。[[1990年代]]中期に興った。[[グランジ]]や[[オルタナティヴ・ロック]]の影響と1990年代初期の[[ヒップホップ]]や[[エレクトロ]]、伝統的な[[ヘヴィメタル]](特に[[スラッシュメタル]])の影響が融合している。商業的に盛んであったのは1990年代後期から[[2000年代]]初期である。
'''ニュー・メタル''' ('''{{en|Nu Metal}}''') は、[[ヘヴィメタル]]の中に含まれる音楽ジャンルの一つで、[[オルタナティヴ・メタル]]のサブジャンルである。[[1990年代]]中期に興った。[[グランジ]]や[[オルタナティヴ・ロック]]の影響と1990年代初期の[[ヒップホップ]]や[[電子音楽]]、伝統的な[[ヘヴィメタル]](特に[[スラッシュメタル]])の影響が融合している。


日本では、とりわけこのジャンルのことを「'''モダン・ヘヴィネス'''」や「'''ラウド・ロック'''」と呼称することで、旧来のヘヴィメタルとは違うことを強調したマーケティングが行われた。特にメタル嫌いで知られた「[[rockin'on]]」が、上記の呼称でニュー・メタルを取り上げたことは旧来のメタルファンから大きな反発を呼んだ。なおロッキンの経営者である渋谷陽一はレッ・ツェッペリ・ファンである。
一般的に海外では「'''ニュー・メタル'''」と呼ばれるが、[[日本]]では、とりわけこのジャンルのことを「'''モダン・ヘヴィネス'''」や「'''ラウド・ロック'''」と呼称することで、旧来のヘヴィメタルとは違うことを強調した[[マーケティング]]が行われた。特にメタル嫌いで知られた「[[rockin'on]]」が、上記の呼称でニュー・メタルを取り上げたことは旧来のメタルファンから大きな反発を呼んだ。またメタルフェスなどに出演するニューメタルンドが多く、ヘヴィメタルシーに大きな貢献を果たしている。

[[2010年代]]以降は[[オブ・マイス・アンド・メン]]や[[エミュア]]など、ニュー・メタル回帰的な音楽性を持つアーティストが続々と登場し、いわゆる'''ニュー・メタル・リバイバル'''という流れが現在まで継続している。特に[[メタルコア]]にニュー・メタルのサウンドを取り入れたものは'''ニュー・メタルコア'''([[w:Nu metal#2010–present: Revivals and fusion with other genres|Nu metalcore]])と呼ばれている。

[[2020年]]初頭にいくつかのメディアが[[Z世代]]の間でニュー・メタルへの関心が高まり<ref>[https://theface.com/music/nu-metal-comeback-fashion-deftones-heaven-limp-bizkit-tour-woodstock-99-fred-durst-mike-shinoda-interview-linkin-park-wargasm-scowl-music Nu-metal is cool now]</ref><ref>[https://www.loudersound.com/features/nu-metal-will-never-die-and-heres-why It’s official: we are living through a nu metal renaissance]</ref><ref>[https://www.canvas8.com/library/reports/2022/08/03/whats-driving-gen-zs-love-of-nu-metal What’s driving Gen Z’s love of nu metal?]</ref><ref>[https://www.thenationalnews.com/arts-culture/music/2022/02/04/has-korn-somehow-breathed-new-life-into-nu-metal-music-with-requiem/ Has Korn somehow breathed new life into nu metal music with 'Requiem'?]</ref>、2023年には[[Google検索]]のトレンドに入りを果たし、2004年の検索数を超え、過去20年で最多検索数を記録<ref>{{Cite web |last=Schaffner |first=Lauryn|date=2023-04-25 |title=Interest in Nu-Metal Is the Highest It's Been in Nearly 20 Years, According to Google |url=https://loudwire.com/interest-nu-metal-highest-nearly-20-years-google/ |access-date=2023-05-19 |website=Loudwire |language=en}}</ref>。また、[[デフトーンズ]]と[[スリップノット]]の楽曲が、[[TikTok]]で流行し、Z世代の間で注目された<ref name=GenZ>{{cite web |url=https://www.nytimes.com/2023/07/24/style/nu-metal-gen-z.html/ |title= Are You Ready? Gen Z Is Bringing Nu Metal Back. |work=[[The New York Times]] |last=Li |first=Jasmine |date=July 24, 2023 |accessdate=September 10, 2023}}</ref>。


== 概要 ==
== 概要 ==
1990年代後期の[[オルタナティヴ・ロック]]の全盛を受け発達。その後の[[ヒップホップ]]全盛との狭間で世界的に広がったジャンルである。自己嫌悪や人生への葛藤、恋愛による苦しみ等を表現するアーティストもいる。[[ヒップホップ]]の要素を取り入れたアーティストも多く、過去の[[ヘヴィメタル]]に比べ、若いファンにとってなじみやすかった曲調の物も存在した。さらにヒップホップの要素だけではなく、ストリート系ファッションやBボーイ系ファッションなどを服装に取り入れ、旧来のメタルの長髪にデニム・ジーンズなどといったファッションからは、かけはなれたファッションを取り入れているアーティストやファンも多い。全盛期においては[[コーン (バンド)|コーン]]、[[リンプ・ビズキット]]、[[スリップノット]]、[[リンキン・パーク]]、[[パパ・ローチ]]、[[P.O.D.]]、[[インキュバス (バンド)|インキュバス]]等の躍進もあり、盛り上がりを見せた。同時期に活躍したアーティストには[[デフトーンズ]]、[[システム・オブ・ア・ダウン]]、[[ディスターブド]]、[[トラスト・カンパニー]]等が上げられる。またロバート・フリップとキング・クリムゾンやジョン・ゾーン<ref>http://www.theguardian.com/.../contemporary-composers-gui...</ref>、ルー・リードらもメタル・サウンドに挑戦した。キング・クリムゾンとジョン・ゾーンのサウンドはニュー・メタルに含むことも可能だが、ルー・リードの場合は既存のヘビメタ・バンドであるメタリカとの共演アルバムだったので、ニュー・メタルに含むのは難しい。近年、活況を呈している[[メタルコア]]もニュー・メタルに含まれる場合がある。しかしあまりに急速に広まってしまったため、似たようなバンドの乱立を招き次第に衰退していった。
1990年代後期の[[オルタナティヴ・ロック]]の全盛を受け発達。その後の[[ヒップホップ]]全盛との狭間で世界的に広がったジャンルである。自己嫌悪や人生への葛藤、恋愛による苦しみ等を表現するアーティストもいる。[[ヒップホップ]]の要素を取り入れたアーティストも多く、過去のヘヴィメタルに比べ、若いファンにとってなじみやすかった曲調の物も存在した。さらにヒップホップの要素だけではなく、[[ストリートファッション|ストリート系ファッション]][[Bボーイ]]系ファッションなどを服装に取り入れ、旧来のメタルの長髪にデニム・ジーンズなどといったファッションからは、かけはなれたファッションを取り入れているアーティストやファンも多い。
全盛期においては[[コーン (バンド)|コーン]]、[[リンプ・ビズキット]]、[[スリップノット]]、[[リンキン・パーク]]、[[パパ・ローチ]]、[[P.O.D.]]、[[インキュバス (バンド)|インキュバス]]等の躍進もあり、盛り上がりを見せた。同時期に活躍したアーティストには[[デフトーンズ]]、[[システム・オブ・ア・ダウン]]、[[ディスターブド]]、[[トラスト・カンパニー]]等が上げられる。また[[ロバート・フリップ]][[キング・クリムゾン]][[ジョン・ゾーン]]<ref>http://www.theguardian.com/.../contemporary-composers-gui<nowiki/>{{リンク切れ|date=2020年4月}}</ref>、[[ルー・リード]]らもメタル・サウンドに挑戦した。


==ニュー・メタルに分類される主なバンド・アーティスト==
==主なバンド・アーティスト==
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[ハードロック]]
*[[ハードロック]]
*[[ダブステップ]]


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://tower.jp/article/series/2011/06/29/79500 NU METAL] - TOWER RECORDS ONLINE
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2024年1月20日 (土) 08:57時点における最新版

ニュー・メタル
Nu Metal
様式的起源 ヘヴィメタル
オルタナティヴ・メタル
グルーヴ・メタル
インダストリアル・メタル
ハードコア・パンク
グランジ
オルタナティヴ・ロック
ヒップホップ
ブロステップ
ファンク
文化的起源 1990年
アメリカ合衆国
使用楽器 ボーカル
ギター
ベース
ドラム
融合ジャンル
ラップメタル
ニュー・メタルコア
ローカルシーン
カリフォルニア州
関連項目
モダン・ヘヴィネス
ラウドロック
ポスト・グランジ
ポスト・ハードコア
メタルコア
ミクスチャー・ロック
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ニュー・メタル (Nu Metal) は、ヘヴィメタルの中に含まれる音楽ジャンルの一つで、オルタナティヴ・メタルのサブジャンルである。1990年代中期に興った。グランジオルタナティヴ・ロックの影響と1990年代初期のヒップホップ電子音楽、伝統的なヘヴィメタル(特にスラッシュメタル)の影響が融合している。

一般的に海外では「ニュー・メタル」と呼ばれるが、日本では、とりわけこのジャンルのことを「モダン・ヘヴィネス」や「ラウド・ロック」と呼称することで、旧来のヘヴィメタルとは違うことを強調したマーケティングが行われた。特にメタル嫌いで知られた「rockin'on」が、上記の呼称でニュー・メタルを取り上げたことは旧来のメタルファンから大きな反発を呼んだ。また、メタルフェスなどに出演するニューメタル・バンドが多く、ヘヴィメタルシーンに大きな貢献を果たしている。

2010年代以降はオブ・マイス・アンド・メンエミュアなど、ニュー・メタル回帰的な音楽性を持つアーティストが続々と登場し、いわゆるニュー・メタル・リバイバルという流れが現在まで継続している。特にメタルコアにニュー・メタルのサウンドを取り入れたものはニュー・メタルコアNu metalcore)と呼ばれている。

2020年初頭にいくつかのメディアがZ世代の間でニュー・メタルへの関心が高まり[1][2][3][4]、2023年にはGoogle検索のトレンドに入りを果たし、2004年の検索数を超え、過去20年で最多検索数を記録[5]。また、デフトーンズスリップノットの楽曲が、TikTokで流行し、Z世代の間で注目された[6]

概要

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1990年代後期のオルタナティヴ・ロックの全盛を受け発達。その後のヒップホップ全盛との狭間で世界的に広がったジャンルである。自己嫌悪や人生への葛藤、恋愛による苦しみ等を表現するアーティストもいる。ヒップホップの要素を取り入れたアーティストも多く、過去のヘヴィメタルに比べ、若いファンにとってなじみやすかった曲調の物も存在した。さらにヒップホップの要素だけではなく、ストリート系ファッションBボーイ系ファッションなどを服装に取り入れ、旧来のメタルの長髪にデニム・ジーンズなどといったファッションからは、かけはなれたファッションを取り入れているアーティストやファンも多い。

全盛期においてはコーンリンプ・ビズキットスリップノットリンキン・パークパパ・ローチP.O.D.インキュバス等の躍進もあり、盛り上がりを見せた。同時期に活躍したアーティストにはデフトーンズシステム・オブ・ア・ダウンディスターブドトラスト・カンパニー等が上げられる。またロバート・フリップキング・クリムゾンジョン・ゾーン[7]ルー・リードらもメタル・サウンドに挑戦した。

主なバンド・アーティスト

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関連ジャンル

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関連項目

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脚注

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外部リンク

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