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「コルト・ディテクティブスペシャル」の版間の差分

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== 沿革 ==
== 沿革 ==
1927年、先に発売されていたポリスポジティブシリーズの内、ポリスポジティブスペシャルのバリエーションとしてデティクティブは発売された。短銃身のリボルバーを"スナッブノーズ(獅子っ鼻)"と呼んだのはこのモデルが初めてと言われている。当初、インチバレルのみ生産され、後にインチモデルも加わったがこちらはごく少数の生産数しかなかったと言う。1927年発売型(俗に言う1stモデル)は後の物よりフレームの前後幅が短く、またグリップ基部のえぐり込みが大きいためグリップが長く見える。ごくごく初期のものは原型となったポリスポジティブと同じくスクエアバットだった。
1927年、先に発売されていたポリスポジティブシリーズの内、ポリスポジティブスペシャルのバリエーションとしてデティクティブは発売された。短銃身のリボルバーを"スナッブノーズ(獅子っ鼻)"と呼んだのはこのモデルが初めてと言われている。当初、2インチバレルのみ生産され、後に3インチモデルも加わったがこちらはごく少数の生産数しかなかったと言う。1927年発売型(俗に言う1stモデル)は後の物よりフレームの前後幅が短く、またグリップ基部のえぐり込みが大きいためグリップが長く見える。ごくごく初期のものは原型となったポリスポジティブと同じくスクエアバットだった。


次大戦を経て、1950年ごろに2ndモデルに移行する。フレームの前後幅が延長され、グリップの長さが今と同じになり、短いエジェクションロッドとプラスティック製グリップを付けた物になった。これはすぐに改められ、長いエジェクションロッドとメダリオン入りの木製グリップを付けた物に変更された。その後、グリップの長さの変更やフロントサイトのデザイン変更などのマイナーチェンジを繰り返しながら生産を続けていたが、1972年にバレルをブルバレル化し、エジェクションロッドシュラウドを付けた3rdモデルに移行する。
2次大戦を経て、1950年ごろに2ndモデルに移行する。フレームの前後幅が延長され、グリップの長さが今と同じになり、短いエジェクションロッドとプラスティック製グリップを付けた物になった。これはすぐに改められ、長いエジェクションロッドとメダリオン入りの木製グリップを付けた物に変更された。その後、グリップの長さの変更やフロントサイトのデザイン変更などのマイナーチェンジを繰り返しながら生産を続けていたが、1972年にバレルをブルバレル化し、エジェクションロッドシュラウドを付けた3rdモデルに移行する。


その後もしばらくは生産を続けていたが、1986年に一旦生産を中止する。後に名前とデザインを大幅に変えた類似モデルを発売するがここでは割愛する。
その後もしばらくは生産を続けていたが、1986年に一旦生産を中止する。後に名前とデザインを大幅に変えた類似モデルを発売するがここでは割愛する。

2009年8月22日 (土) 07:16時点における版

コルト・ディテクティブスペシャル
ファイル:Colt Detective Special.jpg
コルト・ディテクティブスペシャル
概要
種類 回転式拳銃
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
設計・製造 コルト社
性能
口径 .38口径(約9mm)
使用弾薬 .38スペシャル弾
装弾数 6発
作動方式 ダブルアクション/シングルアクション
全長 178mm
重量 660g
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コルト・ディテクティブスペシャル (Colt Detective Special) は、アメリカ銃器メーカーであるコルト社が1927年に開発した38口径回転式拳銃であり、使用弾は .38スペシャル弾、装弾数は6発である。

特徴

「ディテクティブ」(刑事または探偵)の名が示す通り、主に私服警察官探偵(アメリカの)、麻薬取締官の護身用として使用される。そのため、5連発のポケットリボルバーである S&W M36 ほどではないが小型である。同銃には前期型と後期型があり、前期型はエジェクターロッドが剥き出しの銃身を持っているもので、後期型はエジェクターロッドが銃身に隠れる(バレル・シュラウドという)ものである。

沿革

1927年、先に発売されていたポリスポジティブシリーズの内、ポリスポジティブスペシャルのバリエーションとしてデティクティブは発売された。短銃身のリボルバーを"スナッブノーズ(獅子っ鼻)"と呼んだのはこのモデルが初めてと言われている。当初、2インチバレルのみ生産され、後に3インチモデルも加わったがこちらはごく少数の生産数しかなかったと言う。1927年発売型(俗に言う1stモデル)は後の物よりフレームの前後幅が短く、またグリップ基部のえぐり込みが大きいためグリップが長く見える。ごくごく初期のものは原型となったポリスポジティブと同じくスクエアバットだった。

第2次大戦を経て、1950年ごろに2ndモデルに移行する。フレームの前後幅が延長され、グリップの長さが今と同じになり、短いエジェクションロッドとプラスティック製グリップを付けた物になった。これはすぐに改められ、長いエジェクションロッドとメダリオン入りの木製グリップを付けた物に変更された。その後、グリップの長さの変更やフロントサイトのデザイン変更などのマイナーチェンジを繰り返しながら生産を続けていたが、1972年にバレルをブルバレル化し、エジェクションロッドシュラウドを付けた3rdモデルに移行する。

その後もしばらくは生産を続けていたが、1986年に一旦生産を中止する。後に名前とデザインを大幅に変えた類似モデルを発売するがここでは割愛する。

バリエーション

コルト・コブラ

コルト・コブラ

1950年に発売されたモデル。ディテクティブスペシャルがオールスチールモデルであるのに対して同モデルはアルミ合金製フレームを持つ軽量モデルである。この改良により、約170gもの軽量化に成功している。口径は.38スペシャルの他、.22ロングライフル、.32ニューポリス、.38コルトニューポリスの4種類があった。仕上げはブルー仕上げとニッケルメッキ仕上げが選べた。

ジャック・ルビーが、ケネディ大統領暗殺犯とされるリー・ハーヴェイ・オズワルドを射殺する際、使用された銃でもある。

コルト・クーリエ

1953年から1956年までの間に生産されたコルト・コブラのバリエーション。グリップフレームが短くなり、3インチバレルを装備している。口径は.22ロングライフルと.32コルトニューポリスの2種類。1956年、生産を中止した。生産数は3000丁。

コルト・エージェント

1962年に生産を開始し、1986年の生産終了までに50000丁を販売したモデル。コルト・コブラのバリエーションであり、グリップフレームが短い。そのため約20gの軽量化に成功している。

コルト・エアクルーマン

コルト・コブラのバリエーション。フレームのみをアルミとしたコブラと異なり、シリンダーまでアルミ化したモデルで重さは約310gしかなかった。アメリカ空軍のパイロット・ナビゲーター用としてテストされたが途中で不具合が発生し、生産した1189丁全てが返却され、そのほとんどが破壊処分された。コブラ等とは異なるデザインの木製グリップと、バックストラップに"米空軍の所有物"という刻印が入っているのが特徴。

コルト・コマンドスペシャル

1980年代になって登場したデティクティブのバリエーション。3rdモデルをベースにパーカーライジング仕上げ、ネオプレーンゴム製のグリップを付属する。その他特に目新しい変更点はない。

混同されがちなモデル

ポリスポジティブスペシャルはデティクティブの元になったモデルであり、ポリスポジティブシリーズのバリエーションに過ぎない。バンカーズモデルはポリスポジティブシリーズの内、ポリスポジティブ.38のバリエーションである。

関連項目