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「ISO 216」の版間の差分

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このシリーズで最も頻繁に使われるのはA4 (210 × 297 mm)である。A4は、北アメリカでよく用いられる[[国際判]] (216 × 279 mm)と比べ、6mm狭く、18mm長い。
このシリーズで最も頻繁に使われるのはA4 (210 × 297 mm)である。A4は、北アメリカでよく用いられる[[国際判]] (216 × 279 mm)と比べ、6mm狭く、18mm長い。


[[2の平方根]]の長方形の長い辺に垂直に半分に切ってもアスペクト比が変わらないという幾何学的性質がある。長方形の長い辺をx、短い辺をyとすると、次の方程式は、長方形のアスペクト比が、半分の大きさの長方形とどのような比例関係になっているかを示す: <math>\ x/y = y/(x/2)</math>を計算すると <math>x/y = \sqrt{2}</math>となり、アスペクト比は<math>1 : \sqrt{2}</math>となる。
[[2の平方根]]の長方形の長い辺に垂直に半分に切ってもアスペクト比が変わらないという幾何学的性質がある。長方形の長い辺をx、短い辺をyとすると、次の方程式は、長方形のアスペクト比が、半分の大きさの長方形とどのような比例関係になっているかを示す: <math>\ x/y=y/(x/2)</math>を計算すると <math>x/y = \sqrt{2}</math>となり、アスペクト比は<math>1 : \sqrt{2}</math>となる。


A<math>n</math>の紙の正確な縦の長さ(mm)は、<math>\left \lfloor 1000/(2^{(2n-1)/4})+0.2 \right \rfloor</math>という式で表せる。
A<math>n</math>の紙の正確な縦の長さ(mm)は、<math>\left \lfloor 1000/(2^{(2n-1)/4}) +0.2 \right \rfloor</math>という式で表せる。


== Bシリーズ ==
== Bシリーズ ==
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Bシリーズは、同じ番号のAシリーズの大きさと1つ小さいAシリーズの大きさの[[幾何平均]]となっている。例えば、B1はA1とA0の幾何平均である。B0の2辺の長さは、1mと<math>\sqrt{2}</math>mである。[[日本工業規格]](JIS)で定められた、国際規格とは別のBシリーズもある。JISのBシリーズの長さは、Aシリーズの約1.22倍である。
Bシリーズは、同じ番号のAシリーズの大きさと1つ小さいAシリーズの大きさの[[幾何平均]]となっている。例えば、B1はA1とA0の幾何平均である。B0の2辺の長さは、1mと<math>\sqrt{2}</math>mである。[[日本工業規格]](JIS)で定められた、国際規格とは別のBシリーズもある。JISのBシリーズの長さは、Aシリーズの約1.22倍である。


B<math>n</math>の紙の正確な縦の長さ(mm)は、<math>\left \lfloor 1000/(2^{(n-1)/2})+0.2 \right \rfloor</math>という式で表せる。
B<math>n</math>の紙の正確な縦の長さ(mm)は、<math>\left \lfloor 1000/(2^{(n-1)/2})+0.2 \right \rfloor</math>という式で表せる。


== Cシリーズ ==
== Cシリーズ ==
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Cシリーズは、同じ番号のBシリーズの大きさとAシリーズの大きさの幾何平均となっている。例えば、C2はB2とA2の幾何平均である。Cシリーズは主に[[封筒]]に使われる。A4の用紙はC4の封筒にぴったり収まる。Cシリーズの封筒は、Aシリーズの大きさと比例関係にある。例えば、A4の紙を半分に折ってA5にすると、C5の封筒にぴったりと収まる(C5はC4の封筒を半分に折ったものと同じサイズである)。
Cシリーズは、同じ番号のBシリーズの大きさとAシリーズの大きさの幾何平均となっている。例えば、C2はB2とA2の幾何平均である。Cシリーズは主に[[封筒]]に使われる。A4の用紙はC4の封筒にぴったり収まる。Cシリーズの封筒は、Aシリーズの大きさと比例関係にある。例えば、A4の紙を半分に折ってA5にすると、C5の封筒にぴったりと収まる(C5はC4の封筒を半分に折ったものと同じサイズである)。


C<math>n</math>の紙の正確な縦の長さ(mm)は、<math>\left \lfloor 1000/(2^{(4n-3)/8})+0.2 \right \rfloor</math>という式で表せる。
C<math>n</math>の紙の正確な縦の長さ(mm)は、<math>\left \lfloor 1000/(2^{(4n-3)/8}) +0.2 \right \rfloor</math>という式で表せる。


== 許容誤差 ==
== 許容誤差 ==

2010年11月22日 (月) 16:16時点における版

ISO 269 sizes
(mm × mm)
C Series
C0 917 × 1297
C1 648 × 917
C2 458 × 648
C3 324 × 458
C4 229 × 324
C5 162 × 229
C6 114 × 162
C7/6 81 × 162
C7 81 × 114
C8 57 × 81
C9 40 × 57
C10 28 × 40
DL 110 × 220
ISO 216 sizes
(mm × mm)
B Series
B0 1000 × 1414
B1 707 × 1000
B2 500 × 707
B3 353 × 500
B4 250 × 353
B5 176 × 250
B6 125 × 176
B7 88 × 125
B8 62 × 88
B9 44 × 62
B10 31 × 44
ISO 216 sizes
(mm × mm)
A Series
A0 841 × 1189
A1 594 × 841
A2 420 × 594
A3 297 × 420
A4 210 × 297
A5 148 × 210
A6 105 × 148
A7 74 × 105
A8 52 × 74
A9 37 × 52
A10 26 × 37

ISO 216は、今日世界の多くの国で使われている、紙の寸法を規定する国際規格である。A4シリーズの紙のサイズを定めている。この国際規格は、ドイツで1922年に定められたドイツ工業規格(DIN 476)に基づいている。この規格に含まれる形式のいくつかはフランス革命中にフランスで独自に発明されたが、後に失われた[1]。この規格で使われているアスペクト比は、1786年10月25日に書かれたゲオルク・クリストフ・リヒテンベルクの詩で引用されている[2]

  • ISO 216(1975年)は、AシリーズとBシリーズの紙を定義している。
  • ISO 269(1985年)は、封筒用のCシリーズの紙を定義している。
  • ISO 217(1985年)は、RAシリーズとSRAシリーズの未仕上げ紙を定義している。

Aシリーズ

Aシリーズ

Aシリーズの紙は、のアスペクト比を持つ。ただし端数はミリメートル単位に丸められる。A0は1m2の面積を持つ。このシリーズの続くサイズ(A1,A2,A3・・・)は、前のサイズの紙を短い辺に平行に切ったものである(即ち、A(n+1)の長い辺は、Anの短い辺と同じ長さである)。

このシリーズで最も頻繁に使われるのはA4 (210 × 297 mm)である。A4は、北アメリカでよく用いられる国際判 (216 × 279 mm)と比べ、6mm狭く、18mm長い。

2の平方根の長方形の長い辺に垂直に半分に切ってもアスペクト比が変わらないという幾何学的性質がある。長方形の長い辺をx、短い辺をyとすると、次の方程式は、長方形のアスペクト比が、半分の大きさの長方形とどのような比例関係になっているかを示す: を計算すると となり、アスペクト比はとなる。

Aの紙の正確な縦の長さ(mm)は、という式で表せる。

Bシリーズ

Bシリーズ

Bシリーズは、同じ番号のAシリーズの大きさと1つ小さいAシリーズの大きさの幾何平均となっている。例えば、B1はA1とA0の幾何平均である。B0の2辺の長さは、1mとmである。日本工業規格(JIS)で定められた、国際規格とは別のBシリーズもある。JISのBシリーズの長さは、Aシリーズの約1.22倍である。

Bの紙の正確な縦の長さ(mm)は、という式で表せる。

Cシリーズ

Cシリーズ

Cシリーズは、同じ番号のBシリーズの大きさとAシリーズの大きさの幾何平均となっている。例えば、C2はB2とA2の幾何平均である。Cシリーズは主に封筒に使われる。A4の用紙はC4の封筒にぴったり収まる。Cシリーズの封筒は、Aシリーズの大きさと比例関係にある。例えば、A4の紙を半分に折ってA5にすると、C5の封筒にぴったりと収まる(C5はC4の封筒を半分に折ったものと同じサイズである)。

Cの紙の正確な縦の長さ(mm)は、という式で表せる。

許容誤差

この規格で定められた許容誤差は次の通りである。

  • 150mm以下の大きさでは、±1.5 mm。
  • 150mから600mmの大きさでは、±2.0 mm。
  • 600mm以上の大きさでは、±3.0 mm。

A,B,Cの比較

A Series Formats B Series Formats C Series Formats
size mm inches mm inches mm inches
0 841 × 1189 33.1 × 46.8 1000 × 1414 39.4 × 55.7 917 × 1297 36.1 × 51.1
1 594 × 841 23.4 × 33.1 707 × 1000 27.8 × 39.4 648 × 917 25.5 × 36.1
2 420 × 594 16.5 × 23.4 500 × 707 19.7 × 27.8 458 × 648 18.0 × 25.5
3 297 × 420 11.7 × 16.5 353 × 500 13.9 × 19.7 324 × 458 12.8 × 18.0
4 210 × 297 8.3 × 11.7 250 × 353 9.8 × 13.9 229 × 324 9.0 × 12.8
5 148 × 210 5.8 × 8.3 176 × 250 6.9 × 9.8 162 × 229 6.4 × 9.0
6 105 × 148 4.1 × 5.8 125 × 176 4.9 × 6.9 114 × 162 4.5 × 6.4
7 74 × 105 2.9 × 4.1 88 × 125 3.5 × 4.9 81 × 114 3.2 × 4.5
8 52 × 74 2.0 × 2.9 62 × 88 2.4 × 3.5 57 × 81 2.2 × 3.2
9 37 × 52 1.5 × 2.0 44 × 62 1.7 × 2.4 40 × 57 1.6 × 2.2
10 26 × 37 1.0 × 1.5 31 × 44 1.2 × 1.7 28 × 40 1.1 × 1.6

出典

  1. ^ www.cl.cam.ac.uk/~mgk25/loi-timbre.html”. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  2. ^ www.cl.cam.ac.uk/~mgk25/lichtenberg-letter.html”. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。

外部リンク