「M32 戦車回収車」の版間の差分

M74
	M74 TRV; 西ドイツ軍の使用車両
基礎データ
全長	7.92ｍ
全幅	3.0ｍ
全高	3.35ｍ
重量	27.98t
乗員数	5名
装甲・武装
備考	牽引力：41t; 吊り上げ能力：23t
機動力
速度	34km/h
エンジン	フォードGAA 液冷V型8気筒(450馬力）
懸架・駆動	水平渦巻スプリング式サスペンション
行動距離	161km
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M32
	M32(HVSS型懸架装置装備の車両)
基礎データ
全長	7.26ｍ
全幅	2.68ｍ
重量	27.98t
乗員数	5名
装甲・武装
主武装	12.7mm重機関銃M2
備考	牽引力：20t; 吊り上げ能力：9t
機動力
速度	42km/h
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2012年2月23日 (木) 12:30時点における版

M32 戦車回収車(M32 TRV(Tank Recovery Vehicle)は、アメリカ陸軍の装甲回収車である。M32　ARV(Armored Recovery Vehicle)とも呼ばれる。

概要

M4中戦車の車体を流用した装甲回収車両で、機甲部隊に追随し故障戦車の救出、応急処置を行うための装備である。M3中戦車改造のM31 TRVの後継としてT-5の試作名称で開発され、各形式を合わせて1577両が新造もしくはM4中戦車よりの改造により生産された。

第二次世界大戦後半から朝鮮戦争にかけて使用され、第二次大戦後、M4中戦車が世界各国に供与されたのと併せてM32も広く世界各国に供与され、民間に払い下げられて装軌式のクレーン車や重牽引車として使用されたものも存在する。

陸上自衛隊にもM4A3E8と共に供与されて使用され、M4の退役に伴い70式戦車回収車、78式戦車回収車に更新され全車退役した。

特徴

クレーンを展開してM4戦車の砲塔を吊り上げようとする状態で展示されるM32(HVSS型懸架装置装備の車両)
イスラエルの博物館に展示中の車両

M4中戦車の砲塔を撤去して簡単な円筒形状の戦闘室を増設し、ウィンチとAフレーム形と呼ばれる枠形クレーンを装備したもので、主ウィンチは最大で27トンの牽引力を、クレーンはフレームを展開した状態で最大9トンの物を吊り上げる事ができる。大小2種類の牽引具(DrowBarと呼ばれる)を備える他、車両の任務性格上、車体や戦闘室の側面には各種予備部品が搭載され、各所に工具箱や備品箱が増設されている。

戦闘中に回収作業を行う状況に備えてM2 12.7mm重機関銃の銃架と、煙幕弾投射用のM2 60mmもしくはM1 81mm迫撃砲を搭載している。車体前部右側のM1919 7.62mm重機関銃用のマウントはほとんどの車両がそのまま装備している（鋼板で塞いでいる車両もある）が、車体機銃自体は装備していない車両が多い。^[1]

回収装備以外の部分は基本的にM4中戦車と同一だが、極少数の新造車両以外は損傷もしくは故障などで後方に送られてきた車両を改造して製作された車両がほとんどであり、基体となったM4中戦車の仕様が多岐に渡っているのと同様に、車体や懸架装置、エンジンの形式に多くのバリエーションがある。

VVSS型懸架装置、鋳造型車体の車両
HVSS型懸架装置、初期型溶接車体の車両

派生型及びバリエーション

M32：最初の製造型。M4より改造された車両。コンチネンタル社製 R975-C1星型エンジン (400馬力)装備。
- M32A：M4より改造された車両で、HVSS（水平渦巻スプリング式サスペンション）型の懸架装置を持つ型。コンチネンタル社製 R974-C4星型エンジン (400馬力)装備
- M32B：M32のエンジンをM4A3型と同じフォード社製GAA液冷V型8気筒エンジン（450馬力）に換装した型。
M32B1：M4A1より改造された車両。コンチネンタル社製 R975-C1星型エンジン (400馬力)搭載。M4A1が元になっているために全車が鋳造車体となっている。大多数の生産車はこの-B1型である。
- M32A1B1：M4A1型より改造された車両で、HVSS型懸架装置を持つ型。後に形式番号はM32B1に改正・統一される
M32B2：M4A2より改造された車両。ゼネラルモーターズ製GM 6046直列6気筒2ストローク液冷ディーゼルエンジン2基(計443馬力)を搭載。
- M32A1B2：HVSS型懸架装置でありM4A2型と同じエンジンを搭載した型。後に形式番号はM32B2に改正・統一される
M32B3：M4A3より改造された車両。フォード社製GAA液冷V型8気筒エンジン（450馬力）搭載。
- M32A1B3：HVSS型懸架装置でありM4A3型と同じエンジンを搭載した型。後に形式番号はM32B3に改正・統一される

M34：クレーン等の回収用機材を下ろして装甲牽引車に改装した型。主に砲兵部隊で重砲牽引及び支援等に使用。使用数は少数。

M32B1
M32B3

M74　TRV

M32の後継として、基本的な構成はほぼ同じだがベースとなる車体をM4A3E8型に統一し、回収用機材の能力を強化した M74 TRV が開発されている。

クレーンの吊上能力とウィンチの牽引能力をそれぞれ23/41トンに強化し、回収用機材を油圧作動式に改良、車体前面に作業時の安定性向上の為に駐鋤（スペード）を装備し、戦闘室が円筒形状のものから角型形状のものとなった。前照灯等の細部装備品も更新され、赤外線前照灯と暗視装置を装備している。

M74は1952年より主にM47 パットンを装備する部隊に配備され、アメリカ軍以外にもいくつかの西側諸国に供与された。後に、スペイン等ではエンジンをデトロイト・ディーゼル社製 8V-71T 液冷ディーゼルエンジン(405馬力)に換装する改良が行われている。

アメリカ軍以外で使用された車両には、1980年代まで現役で使用されたものも存在する。また、M32同様に民間に払い下げられて装軌式のクレーン車や重牽引車としても使用されている。

諸元

＊M32のもの

全長：7.32m
全幅：2.68m
全高：2.74m
乗員：5名
総重量：27.98t
最低地上高：0.46m
回転半径：9.5m
行動距離：190km
最高速度：39km/h
エンジン：コンチネンタル社製R975-C1星型エンジン (400馬力)
出力：350ps/2400rpm
武装：＊脚注[2]を参照のこと
- M2 12.7mm機関銃
- M1919 7.62mm重機関銃
- M2 60mmもしくはM1 81mm迫撃砲
主クレーン最大吊上能力：9t
主ウインチ最大牽引能力：27t

脚注

^ 車体機銃に限らず武装に関しては搭載していない車両も多く、戦後の使用車両はほとんどが武装していないが、イスラエル国防軍を始め車体機銃も含めて武装している記録写真も多く存在する。また、アメリカ軍以外で使用された車両では、煙幕展開用に迫撃砲ではなく専用の煙幕弾発射装置を追加装備しているものも多い。

登場作品

『パットン大戦車軍団(原題：Patton)』(1970年)

バストーニュ救出作戦のシーンに米軍車両の1つとしてM74 TRVが登場する。ロケ地のスペイン軍に供与された車両である。

『西武新宿戦線異状なし DRAGON RETRIEVER』(1992-1993年)

押井守原作、おおのやすゆき作画の漫画作品。作中に準同型車両が登場する。

作中の台詞では「型式不明の戦車回収車」となっており、M32とは明記されていない。

参考文献

朝雲新聞社 '74自衛隊装備年鑑
上田信　『戦車メカニズム図鑑』（1997年）　グランプリ出版　 ISBN 4-87687-179-5

外部リンク

自衛隊装備品図鑑

[1] 車体機銃に限らず武装に関しては搭載していない車両も多く、戦後の使用車両はほとんどが武装していないが、イスラエル国防軍を始め車体機銃も含めて武装している記録写真も多く存在する。また、アメリカ軍以外で使用された車両では、煙幕展開用に迫撃砲ではなく専用の煙幕弾発射装置を追加装備しているものも多い。

[1]

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+{{戦闘車両
-[[ファイル:M32-ARV-VVSS-latrun-1.jpg|250px|thumb|M32　TRV 戦車回収車]]
+| 名前=M32
-'''M32 戦車回収車'''（Tank Recovery Vehicle M32）は、[[アメリカ陸軍]]の[[装甲回収車]]。ベース車両は[[M4中戦車]]。
+| 画像=[[ファイル:M32_ARV.jpg|250px]]
+| 画像の説明=M32(HVSS型懸架装置装備の車両)
+| 全長=7.26ｍ
+| 全幅=2.68ｍ
+| 全高=
+| 重量=27.98t
+| 乗員数=5名
+| 乗員配置=
+| 装甲=
+| 主武装= [[ブローニングM2重機関銃|12.7mm重機関銃M2]]
+| 副武装=
+| 備考=牽引力：20t<br/>吊り上げ能力：9t
+| 速度=42km/h
+| 整地速度=
+| 不整地速度=
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+| 懸架・駆動=
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+| 出力重量比=
+}}
+'''M32 戦車回収車'''(M32 TRV('''T'''ank '''R'''ecovery '''V'''ehicle)は、[[アメリカ陸軍]]の[[装甲回収車]]である。M32　ARV('''A'''rmored '''R'''ecovery '''V'''ehicle)とも呼ばれる。
 == 概要 ==
+[[M4中戦車]]の車体を流用した装甲回収車両で、機甲部隊に追随し故障戦車の救出、応急処置を行うための装備である。[[M3中戦車]]改造のM31 TRVの後継として'''T-5'''の試作名称で開発され、各形式を合わせて1577両が新造もしくはM4中戦車よりの改造により生産された。
-[[ファイル:M32-ARV-batey-haosef-2.jpg|right|200px|thumb|懸架装置がHVSS型のM32A型]]
-[[M4中戦車]]の車体を流用した装甲回収車両で、機甲部隊に追随し故障戦車の救出、応急処置を行うための装備である。
-[[M3中戦車]]改造のM31 TRVの後継として開発され、[[第二次世界大戦]]後半から[[朝鮮戦争]]にかけて使用された。
+[[第二次世界大戦]]後半から[[朝鮮戦争]]にかけて使用され、第二次大戦後、M4中戦車が世界各国に供与されたのと併せてM32も広く世界各国に供与され、民間に払い下げられて装軌式のクレーン車や重牽引車として使用されたものも存在する。
-基本的には損傷もしくは故障などで後方に送られてきたM4戦車を改造して製作された車両がほとんどのため、同じ「M32」という制式名称で呼ばれている車両でも車体や足廻りの形式は多岐に渡っている。基本的には[[M4中戦車#M4|M4]] もしくは[[M4中戦車#M4A1|M4A1]]型をベースとしているものがほとんどであるが、懸架装置がVVSS（垂直渦巻スプリング式サスペンション）ではなくHVSS（水平渦巻スプリング式サスペンション）のものはM32A、[[M4中戦車#M4A3|M4A3]]型と同じ[[フォード・モーター|フォード社]]製GAA液冷V型8気筒エンジン（450馬力）を搭載しているものはM32Bとして区別される。<ref>懸架装置がHVSSであり且つGAA液冷V型8気筒エンジンを搭載している車両は、M32A*B* という形式番号となる。</ref>
-第二次大戦後、M4中戦車が世界各国に供与されたのと併せてM32も広く世界各国に供与され、[[陸上自衛隊]]にも供与されて使用されたが、装備としては[[70式戦車回収車]]、[[78式戦車回収車]]に更新され全車退役済みである。
+[[陸上自衛隊]]にもM4A3E8と共に供与されて使用され、M4の退役に伴い[[70式戦車回収車]]、[[78式戦車回収車]]に更新され全車退役した。
 == 特徴 ==
-[[ファイル:M32-ARV-HVSS-latrun-1.jpg|right|200px|thumb|クレーンを展開してM4戦車の砲塔を吊り上げようとする状態で展示されるM32<br />[[イスラエル]]の博物館に展示中の車両]]
+[[ファイル:M32-ARV-HVSS-latrun-1.jpg|right|200px|thumb|クレーンを展開してM4戦車の砲塔を吊り上げようとする状態で展示されるM32(HVSS型懸架装置装備の車両)<br />[[イスラエル]]の博物館に展示中の車両]]
-[[M4中戦車]]の砲塔を撤去して簡単な円筒形状の戦闘室を増設し、[[ウィンチ]]とAフレーム形と呼ばれる枠形クレーンを装備したもので、主ウィンチは最大で27トンの牽引力を、クレーンはフレームを展開した状態で最大9トンの物を吊り上げる事ができる。車両の任務性格上、車体や戦闘室の側面には各種予備部品がマウントされ、各所に工具箱や備品箱が増設されている。<br />
+[[M4中戦車]]の砲塔を撤去して簡単な円筒形状の戦闘室を増設し、[[ウィンチ]]とAフレーム形と呼ばれる枠形クレーンを装備したもので、主ウィンチは最大で27トンの牽引力を、クレーンはフレームを展開した状態で最大9トンの物を吊り上げる事ができる。大小2種類の牽引具(DrowBarと呼ばれる)を備える他、車両の任務性格上、車体や戦闘室の側面には各種予備部品が搭載され、各所に工具箱や備品箱が増設されている。
 戦闘中に回収作業を行う状況に備えて[[ブローニングM2重機関銃|M2 12.7mm重機関銃]]の銃架と、煙幕弾投射用の[[M2 60mm 迫撃砲|M2 60mm]]もしくは[[M1 81mm 迫撃砲|M1 81mm迫撃砲]]を搭載している。車体前部右側の[[ブローニングM1919重機関銃|M1919 7.62mm重機関銃]]用のマウントはほとんどの車両がそのまま装備している（鋼板で塞いでいる車両もある）が、車体機銃自体は装備していない車両が多い。<ref>車体機銃に限らず武装に関しては搭載していない車両も多く、戦後の使用車両はほとんどが武装していないが、[[イスラエル国防軍]]を始め車体機銃も含めて武装している記録写真も多く存在する。また、アメリカ軍以外で使用された車両では、煙幕展開用に迫撃砲ではなく専用の煙幕弾発射装置を追加装備しているものも多い。</ref>
-それ以外の部分は基本的にM4戦車と同一だが、上記のように車体や懸架装置が個々の車両によって異なっている事が多く、資料によって異なる外観の車両が同じ「M32」として掲載されていることが多々ある。<ref>車両の分類・判別には車体形状の差異は考慮されない。</ref>
+回収装備以外の部分は基本的にM4中戦車と同一だが、極少数の新造車両以外は損傷もしくは故障などで後方に送られてきた車両を改造して製作された車両がほとんどであり、基体となったM4中戦車の仕様が多岐に渡っているのと同様に、車体や懸架装置、エンジンの形式に多くのバリエーションがある。
+<gallery>
-{{-}}
+ファイル:M32-ARV-VVSS-latrun-1.jpg|VVSS型懸架装置、鋳造型車体の車両
+ファイル:M32-ARV-batey-haosef-2.jpg|HVSS型懸架装置、初期型溶接車体の車両
+</gallery>
 == 派生型及びバリエーション ==
+*M32：最初の製造型。M4より改造された車両。コンチネンタル社製 R975-C1星型エンジン (400馬力)装備。
-*M32：M4 及びM4A1を基体とした型
-*M32A：HVSS（水平渦巻スプリング式サスペンション）型の懸架装置を持つ型
+**M32A：M4より改造された車両で、HVSS（水平渦巻スプリング式サスペンション）型の懸架装置を持つ型。コンチネンタル社製 R974-C4星型エンジン (400馬力)装備
-**M32A1B3：HVSS型懸架装置でありM4A3型と同じエンジンを搭載した型
+**M32B：M32のエンジンをM4A3型と同じフォード社製GAA液冷V型8気筒エンジン（450馬力）に換装した型。
+*M32B1：M4A1より改造された車両。コンチネンタル社製 R975-C1星型エンジン (400馬力)搭載。M4A1が元になっているために全車が鋳造車体となっている。大多数の生産車はこの-B1型である。
-*M32B：M4A3型と同じGAA液冷V型8気筒エンジン（450馬力）を搭載した型
+**M32A1B1：M4A1型より改造された車両で、HVSS型懸架装置を持つ型。後に形式番号はM32B1に改正・統一される
+*M32B2：M4A2より改造された車両。ゼネラルモーターズ製GM 6046直列6気筒2ストローク液冷ディーゼルエンジン2基(計443馬力)を搭載。
-*M34：クレーン等の回収用機材を下ろして装甲牽引車に改装した型、主に砲兵部隊で重砲牽引及び支援等に使用。使用数は少数
+**M32A1B2：HVSS型懸架装置でありM4A2型と同じエンジンを搭載した型。後に形式番号はM32B2に改正・統一される
+*M32B3：M4A3より改造された車両。フォード社製GAA液冷V型8気筒エンジン（450馬力）搭載。
+**M32A1B3：HVSS型懸架装置でありM4A3型と同じエンジンを搭載した型。後に形式番号はM32B3に改正・統一される
+*M34：クレーン等の回収用機材を下ろして装甲牽引車に改装した型。主に砲兵部隊で重砲牽引及び支援等に使用。使用数は少数。
+<gallery>
+ファイル:M32_M4-A1_at_Sinsheim.JPG|M32B1
+ファイル:Baldwin_Locomotive_Works_M32B3_Tank_Recovery_Vehicle_pic2.JPG|M32B3
+</gallery>
 === M74　TRV ===
+{{戦闘車両
-[[ファイル:Bundeswehrmuseum_Dresden_64.jpg|thumb|right|200px|M74 TRV　[[西ドイツ]]軍の使用車両]]
+| 名前=M74
+| 画像=[[ファイル:Bundeswehrmuseum_Dresden_64.jpg|250px]]
+| 画像の説明=M74 TRV</br>[[西ドイツ]]軍の使用車両
+| 全長=7.92ｍ
+| 全幅=3.0ｍ
+| 全高=3.35ｍ
+| 重量=27.98t
+| 乗員数=5名
+| 乗員配置=
+| 装甲=
+| 主武装=
+| 副武装=
+| 備考=牽引力：41t<br/>吊り上げ能力：23t
+| 速度=34km/h
+| 整地速度=
+| 不整地速度=
+| エンジン=フォードGAA 液冷V型8気筒(450馬力）
+| 懸架・駆動=水平渦巻スプリング式サスペンション
+| 行動距離=161km
+| 出力重量比=
+}}
 M32の後継として、基本的な構成はほぼ同じだがベースとなる車体を[[M4中戦車#M4A3E8（イージーエイト）|M4A3E8型]]に統一し、回収用機材の能力を強化した M74 TRV が開発されている。
 クレーンの吊上能力とウィンチの牽引能力をそれぞれ23/41トンに強化し、回収用機材を油圧作動式に改良、車体前面に作業時の安定性向上の為に駐鋤（スペード）を装備し、戦闘室が円筒形状のものから角型形状のものとなった。前照灯等の細部装備品も更新され、赤外線前照灯と暗視装置を装備している。
-M74は[[1952年]]より主に[[M47パットン|M47 パットン]]を装備する部隊に配備され、[[アメリカ軍]]以外にもいくつかの[[西側諸国]]に供与された。後に、[[スペイン]]等ではエンジンをデトロイト・ディーゼル社製 8V-71T [[液冷エンジン|液冷]][[ディーゼルエンジン]]に換装する改良が行われている。<br />
+M74は[[1952年]]より主に[[M47パットン|M47 パットン]]を装備する部隊に配備され、[[アメリカ軍]]以外にもいくつかの[[西側諸国]]に供与された。後に、[[スペイン]]等ではエンジンをデトロイト・ディーゼル社製 8V-71T [[液冷エンジン|液冷]][[ディーゼルエンジン]](405馬力)に換装する改良が行われている。<br />
-アメリカ軍以外で使用された車両には、[[1980年代]]まで現役で使用されたものも存在する。
+アメリカ軍以外で使用された車両には、[[1980年代]]まで現役で使用されたものも存在する。また、M32同様に民間に払い下げられて装軌式のクレーン車や重牽引車としても使用されている。
-また、民間に払い下げられて装軌式のクレーン車や重牽引車としても使用されている。
-== 諸元（M32） ==
+== 諸元 ==
+＊M32のもの
 *全長：7.32m
 *全幅：2.68m
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 *最低地上高：0.46m
 *回転半径：9.5m
-*行動距離：161km
+*行動距離：190km
-*最高速度：42km/h
+*最高速度：39km/h
-*エンジン：コンチネンタル社製R975-C1星型エンジン (航空用)
+*エンジン：コンチネンタル社製R975-C1星型エンジン (400馬力)
 *出力：350ps/2400rpm
 *武装：＊脚注[2]を参照のこと
@@ 72行目: / 123行目: @@
 == 関連項目 ==
+{{Commons|Category:M32_Tank_Recovery_Vehicle}}
 *[[装甲回収車]]
 *[[回収戦車]]
 *[[M4中戦車]]
 *[[70式戦車回収車]]
 *[[78式戦車回収車]]
 == 外部リンク ==
-{{Commonscat|M32 ARV}}
 * [http://rightwing.sakura.ne.jp/equipment/jgsdf/armor/m32tkr/m32tkr.html 自衛隊装備品図鑑]