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「ボルボ・アマゾン」の版間の差分

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'''ボルボ・P120系'''(アマゾン)は、[[スウェーデン]]の自動車メーカー・[[ボルボ (乗用車)|ボルボ]]が[[1956年]]から[[1970年]]まで生産した中型[[乗用車]]である。
'''ボルボ・P120系'''(アマゾン)は、[[スウェーデン]]の自動車メーカー・[[ボルボ (乗用車)|ボルボ]]が[[1956年]]から[[1970年]]まで生産した中型[[乗用車]]である。


当初は「'''ボルボ・アマゾン'''」として発表・発売されたが、その後[[ドイツ]]の[[オートバイ]]メーカー・[[クライドラー]]がこの名称を商標登録していることが判明し、[[1959年]]以降本国[[スウェーデン]]以外ではベーシックモデルが121、ツインキャブの高性能版が122Sと改称された。[[1961年]]以降は本国でもこの名で呼ばれることになったが、今日でも「ボルボ・アマゾン」として世界的に知られている。
当初は「'''ボルボ・アマゾン'''」として発表・発売されたが、その後[[ドイツ]]の[[オートバイ]]メーカー・[[クライドラー]]がこの名称を商標登録していることが判明し、[[1959年]]以降本国[[スウェーデン]]以外ではベーシックモデルが121、ツインキャブの高性能版が122Sと改称された。[[1961年]]以降は本国でもこの名で呼ばれることになったが、今日でも「ボルボ・アマゾン」として世界的に知られている。


前身の[[ボルボ・PV444/544|PV]]系と比較して、PV系が1940年代前半の[[フォード]]なら、こちらは1950年代前半の[[クライスラー]]系や[[カイザー=フレーザー]]の影響を感じさせるスタイルとなっている。
前身の[[ボルボ・PV444/544|PV]]系と比較して、PV系が1940年代前半の[[フォード・モーター|フォード]]なら、こちらは1950年代前半の[[クライスラー]]系や[[カイザー=フレーザー]]の影響を感じさせるスタイルとなっている。


P120系ではより近代的な設計となり、ボディーも4ドアとなったが、[[ホイールベース]]は同じ2,600mmであり、当初の[[エンジン]]もPV系と同じ3[[軸受|ベアリング]][[OHV]]1,583ccのB16系で、前述の通り、121はシングル[[キャブレーター|キャブ]]のB16Aで66馬力、122SにはツインキャブのB16Bは85馬力が搭載されていた。リア[[サスペンション]]は[[固定車軸]]式ながらコイルスプリングを用いた[[リンク式サスペンション|リンク式]]に進化している。
P120系ではより近代的な設計となり、ボディーも4ドアとなったが、[[ホイールベース]]は同じ2,600mmであり、当初の[[エンジン]]もPV系と同じ3[[軸受|ベアリング]][[OHV]]1,583ccのB16系で、前述の通り、121はシングル[[キャブレーター|キャブ]]のB16Aで66馬力、122SにはツインキャブのB16Bは85馬力が搭載されていた。リア[[サスペンション]]は[[固定車軸]]式ながらコイルスプリングを用いた[[リンク式サスペンション|リンク式]]に進化している。


[[1959年]]には世界で初めて3点式[[シートベルト]]を装備、[[1960年]]からは[[ダッシュボード]]にクラッシュパッドが貼られるなど、安全対策も順次強化された。
[[1959年]]には世界で初めて3点式[[シートベルト]]を装備、[[1960年]]からは[[ダッシュボード]]にソフトパッドが貼られるなど、安全対策も順次強化された。


当初は4ドアセダンの121/122Sのみであったが、[[1961年]]、1962年モデルには[[北アメリカ|北米]]をはじめとする[[輸出]]市場での拡販を狙い、2ドアセダンの131/132Sと5ドア[[ステーションワゴン|ワゴン]]の221/222を追加、エンジンも5ベアリングOHVのB18型1,778ccとなった。これに伴い4ドアの121は廃止され、122のみとなるが、従来モデルであるB16Bエンジン搭載の122Sとの区別のため、122-1.8や122-B18と呼ばれることもある。
当初は4ドアセダンの121/122Sのみであったが、[[1961年]]、1962年モデルには[[北アメリカ|北米]]をはじめとする[[輸出]]市場での拡販を狙い、2ドアセダンの131/132Sと5ドア[[ステーションワゴン|ワゴン]]の221/222を追加、エンジンも5ベアリングOHVのB18型1,778ccとなった。これに伴い4ドアの121は廃止され、122のみとなるが、従来モデルであるB16Bエンジン搭載の122Sとの区別のため、122-1.8や122-B18と呼ばれることもある。
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;アマゾン関連
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*[http://www.volvoamazonpictures.se/index.php Volvo Amazon Picture Gallery(英語)]
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*[http://6916.teacup.com/amazonfunclub03/bbs アマゾンファンクラブBBS(日本)]
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*[https://www.facebook.com/VAFCP アマゾンファンクラブBBS Facebook ページ(日本)]
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2016年12月30日 (金) 14:50時点における版

1959年式 121
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131
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123GT
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131 リア
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221 リア
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ボルボ・P120系(アマゾン)は、スウェーデンの自動車メーカー・ボルボ1956年から1970年まで生産した中型乗用車である。

当初は「ボルボ・アマゾン」として発表・発売されたが、その後ドイツオートバイメーカー・クライドラーがこの名称を商標登録していることが判明し、1959年以降本国スウェーデン以外ではベーシックモデルが121、ツインキャブの高性能版が122Sと改称された。1961年以降は本国でもこの名で呼ばれることになったが、今日でも「ボルボ・アマゾン」として世界的に知られている。

前身のPV系と比較して、PV系が1940年代前半のフォードなら、こちらは1950年代前半のクライスラー系やカイザー=フレーザーの影響を感じさせるスタイルとなっている。

P120系ではより近代的な設計となり、ボディーも4ドアとなったが、ホイールベースは同じ2,600mmであり、当初のエンジンもPV系と同じ3ベアリングOHV1,583ccのB16系で、前述の通り、121はシングルキャブのB16Aで66馬力、122SにはツインキャブのB16Bは85馬力が搭載されていた。リアサスペンション固定車軸式ながらコイルスプリングを用いたリンク式に進化している。

1959年には世界で初めて3点式シートベルトを装備、1960年からはダッシュボードにソフトパッドが貼られるなど、安全対策も順次強化された。

当初は4ドアセダンの121/122Sのみであったが、1961年、1962年モデルには北米をはじめとする輸出市場での拡販を狙い、2ドアセダンの131/132Sと5ドアワゴンの221/222を追加、エンジンも5ベアリングOHVのB18型1,778ccとなった。これに伴い4ドアの121は廃止され、122のみとなるが、従来モデルであるB16Bエンジン搭載の122Sとの区別のため、122-1.8や122-B18と呼ばれることもある。

トランスミッションは車種により3速、4速、4速+オーバードライブが選択できたが、1964年にはボルグワーナーオートマチックBW35型も選択可能となった。

ラリーツーリングカーレースで活躍したPV5441965年をもって生産中止になると、その市場を受け継ぐべく、1967年にスポーティ版の123GTが追加された。エンジンはP1800と同じB18B型ツインキャブで、フォグランプタコメーターなどの装備も追加された。GTモデルは2ドアながら、十の位が「2」となっている。

1969年には、123GT以外で2,000ccのB20系エンジンも選択(注文生産)できるようになり、翌1970年に生産終了となるまでの14年間に667,323台が生産された。日本にも当時のボルボ輸入代理店であった北欧自動車によって多数が輸入され、ヤナセが販売した。耐久性に優れ、長寿命なこともあって、現在でも当時の正規輸入車がしばしば中古車市場で流通している。

外部リンク

アマゾン関連