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2018年には、[[スタジオポノック]]制作の映画『[[ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-]]』の一編である『透明人間』を監督。本作で第22回[[文化庁メディア芸術祭アニメーション部門]]新人賞を受賞<ref>[https://natalie.mu/eiga/news/322305 メディア芸術祭アニメ部門優秀賞に「若おかみ」など選出、大賞はフランスの短編][[映画ナタリー]](2019年2月)</ref><ref>[http://festival.j-mediaarts.jp/works/animation/invisible/ 文化庁メディア芸術祭](2019年2月)</ref>。
2018年には、[[スタジオポノック]]制作の映画『[[ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-]]』の一編である『透明人間』を監督。本作で第22回[[文化庁メディア芸術祭アニメーション部門]]新人賞を受賞<ref>[https://natalie.mu/eiga/news/322305 メディア芸術祭アニメ部門優秀賞に「若おかみ」など選出、大賞はフランスの短編][[映画ナタリー]](2019年2月)</ref><ref>[http://festival.j-mediaarts.jp/works/animation/invisible/ 文化庁メディア芸術祭](2019年2月)</ref>。

[[2023年]]公開の『[[君たちはどう生きるか (映画)|君たちはどう生きるか]]』では作画監督の[[本田雄]]を補佐する役割を担い、全修正が必要と判断された原画は主に山下が請け負った<ref>『SWITCH Vol.41 No.9 特集 ジブリをめぐる冒険』「本田雄 [報われた6年間]」[[スイッチ・パブリッシング]]、2023年8月、p.54。</ref>。作品のクレジットには筆頭原画として記載されている。


宮崎駿から「近頃珍しく健全なアニメーター」と評されている<ref>「ロマンアルバム ハウルの動く城」徳間書店、2004年12月、126p。</ref>。代表作に『[[ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日|ジャイアントロボ THE ANIMATION]]』(キャラクターデザイン・作画監督)、『[[ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット]]』(キャラクターデザイン)など。
宮崎駿から「近頃珍しく健全なアニメーター」と評されている<ref>「ロマンアルバム ハウルの動く城」徳間書店、2004年12月、126p。</ref>。代表作に『[[ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日|ジャイアントロボ THE ANIMATION]]』(キャラクターデザイン・作画監督)、『[[ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット]]』(キャラクターデザイン)など。
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2023年8月25日 (金) 10:27時点における版

やました あきひこ
山下 明彦
プロフィール
生年月日 (1966-02-06) 1966年2月6日(58歳)
出身地 日本の旗 日本岡山県倉敷市
出身校 岡山県立倉敷南高等学校
職業 アニメーター
キャラクターデザイナー
アニメ演出家監督
ジャンル アニメーション
代表作 テレビアニメ
機動戦士ガンダムΖΖ』(作画監督)
ヤダモン』(作画監督)
魔法使いTai!』(作画監督)
OVA
ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』(キャラクターデザイン・絵コンテ・作画監督・総作画監督・原画)
ゲーム
ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット』(キャラクターデザイン)
映画
猫の恩返し』(作画監督補)
ハウルの動く城』(作画監督)
ゲド戦記』(作画演出)
崖の上のポニョ』(作画監督補)
ちゅうずもう』(絵コンテ・監督)
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山下 明彦(やました あきひこ、1966年2月6日 - )は、日本アニメーターキャラクターデザイナーアニメ演出家監督岡山県倉敷市出身[1]

経歴

10代の頃、富野由悠季作品に影響を受け、なかでも湖川友謙に憧れ絵描きを志すようになる。また、『トムとジェリー』の芝居に魅せられ、『ルパン三世 カリオストロの城』にも夢中になったという[2]

岡山県立倉敷南高等学校卒業後にアニメーターを目指して上京、ビーボォーに所属する。ビーボォーからスタジオぱっくに移籍後、ぱっくを株式会社として改組したアトリエ戯雅の設立に参加。戯雅の解散後は、プロジェクトチーム・ムー(後のフェニックス・エンタテインメント)に参加し、『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』の作画監督キャラクターデザイン絵コンテを担当。

約10年がかりの仕事となり、20代のすべてを費やした『ジャイアントロボ』でやりたいことを思う存分注ぎ込み、制作が終わった後はモチベーションを失っていたが、『幻想水滸外伝』のOPの仕事で平田智浩松本憲生に出会い、アニメーションの面白さを思い出したという[3][4][5]

フェニックス・エンタテインメントが制作事業から撤退した後は、トライアングルスタッフに参加し、『NieA_7』の舞台設計を担当。同社の活動停止後、『ストレンジドーン』のキャラクターデザインを経て、スタジオジブリの『千と千尋の神隠し』に原画として参加し、クライマックスの千尋とハクの自由落下など重要な場面を担当する[6]。本作で宮崎駿の高い評価を得て[7][8]、『ハウルの動く城』では筆頭作画監督に抜擢された。

ゲド戦記』では作画演出という形で監督の絵コンテの整理や、レイアウトチェックの確認を担当。『崖の上のポニョ』では、参加スタッフの中で最も多くの原画を手掛け、リサカーと水魚のカーチェイスのシーンなどを担当。制作途中からは作画監督の補佐を行った[9]三鷹の森ジブリ美術館上映の短編映画『ちゅうずもう』で初の監督を務める[10]。『風立ちぬ』でも最多となるカット数の原画を担当している[11]

多くのジブリ作品で中核を担い、安藤雅司から「(2000年代以降の)スタジオジブリ作品を支えてきた代表的なアニメーター」と評されている[12]。スタジオジブリの制作部門解体[13]に伴いフリーランスとなった以降は、妻の下笠美穂と共に『怪盗ジョーカー』などに参加した[14]。有限会社トラッシュスタジオのCM制作にも原画や絵コンテで参加。西日本の生協グリーンコープの30周年記念CMシリーズではキャラクターデザインを担当している[15]

2018年には、スタジオポノック制作の映画『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』の一編である『透明人間』を監督。本作で第22回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞を受賞[16][17]

2023年公開の『君たちはどう生きるか』では作画監督の本田雄を補佐する役割を担い、全修正が必要と判断された原画は主に山下が請け負った[18]。作品のクレジットには筆頭原画として記載されている。

宮崎駿から「近頃珍しく健全なアニメーター」と評されている[19]。代表作に『ジャイアントロボ THE ANIMATION』(キャラクターデザイン・作画監督)、『ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット』(キャラクターデザイン)など。

参加作品

テレビアニメ

1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1992年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2005年
2006年
2014年
2015年
2016年

劇場アニメ

1985年
1991年
1992年
1995年
1996年
1998年
2000年
2001年
2002年
2004年
2006年
2008年
2009年
2010年
2011年
2013年
2014年
2016年
2017年
2023年

短編映画

2002年
2006年
2010年
2018年
2021年
  • Tomorrow's Leaves(原画)

OVA

1985年
1986年
  • COOL COOL BYE(設定協力・アニメーター)
1987年
1989年
1991年
1992年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2005年

Webアニメ

ゲーム

CM

2014年
  • 薩摩酒造CM さつま白波 「オヤジの、芋神様」編(原画)
2015年
  • 大同生命CM 「広岡浅子”きっかけ編”」編(原画)
2017年
  • フランソア CM スローブレッド「新しい物語」編(絵コンテ)
  • 花王 WEBCM 消臭ストロングシリーズ 「親子は続くよ」編(絵コンテ)
  • グリーンコープ CM non₋GMO牛乳(元気くんキャラクターアレンジ、絵コンテ)
2018年
  • グリーンコープ 30周年記念CM 「雨上がり」編(キャラクターデザイン、絵コンテ)
  • グリーンコープ 30周年記念CM 「風に乗る」編(キャラクターデザイン、絵コンテ)

補足

山下が作画監督を担当した『借りぐらしのアリエッティ』のアリエッティは髪に赤い洗濯バサミをつけているが、1996年エニックス(現スクウェア・エニックス)が製作し、山下がキャラクターデザインを担当したゲームソフト『ワンダープロジェクトJ2』のジョゼットに似ていると指摘されることがある。

リアル系の作画で知られるビーボォーの出身である山下だが、決してリアル寄りの画風ではなかったと、山下と同時期にアトリエ戯雅に所属していた本田雄は語っている。その上で「リアル系ではないのに、リアルな画も描けるし、線が流暢なんです」と語り、2歳しか違わない山下の力量に当時強いショックを受けたと言う[21]

脚注

  1. ^ 10周年記念!フランソア「スローブレッド」Web限定動画公開!『となりのトトロ』作画監督の佐藤好春氏が描き続けたCMの集大成│電撃ホビーウェブ”. KADOKAWA CORPORATION (2017年4月28日). 2019年4月15日閲覧。
  2. ^ 「イラストノート No.43」誠文堂新光社、2017年7月、p29。
  3. ^ アニメの未来を担うスタジオポノックこぼれ話!~米林宏昌監督×山下明彦監督対談~シネマトゥデイ(2018年8月)
  4. ^ ジブリを支えてきた監督が、宮崎駿にかけられて「愕然とした言葉」bizSPA!(2018年8月)
  5. ^ ぽろり春草「Character Designers Room」『電撃アニメーションマガジン 2000年8月号』角川書店、2000年、p58
  6. ^ 「ロマンアルバム 千と千尋の神隠し」徳間書店、2001年8月。
  7. ^ 借りぐらしのアリエッティ メインスタッフ紹介
  8. ^ 叶精二「宮崎駿全書」フィルムアート社、2006年3月、p241。
  9. ^ 「ロマンアルバム 崖の上のポニョ」徳間書店、2008年9月。
  10. ^ 菅野みゆき「ネズミが相撲、大奮闘――新作アニメ『ちゅうずもう』上映中――民話題材三鷹の森ジブリ美術館」『朝日新聞』44438号、多摩13版、朝日新聞東京本社2010年1月10日、33面。
  11. ^ 「ロマンアルバムエクストラ 風立ちぬ」徳間書店、2013年10月、p41。
  12. ^ 「ロマンアルバム 思い出のマーニー」徳間書店、2014年9月、15p。
  13. ^ ジブリ、「小休止」へ 製作部門解体「マーニー」以後は新作お預け?」産経新聞(2014年8月4日)
  14. ^ トラッシュスタジオ
  15. ^ 山下明彦公認情報サイト
  16. ^ メディア芸術祭アニメ部門優秀賞に「若おかみ」など選出、大賞はフランスの短編映画ナタリー(2019年2月)
  17. ^ 文化庁メディア芸術祭(2019年2月)
  18. ^ 『SWITCH Vol.41 No.9 特集 ジブリをめぐる冒険』「本田雄 [報われた6年間]」スイッチ・パブリッシング、2023年8月、p.54。
  19. ^ 「ロマンアルバム ハウルの動く城」徳間書店、2004年12月、126p。
  20. ^ タイドライン・ブルー”. テレコム・アニメーションフィルム. 2016年6月3日閲覧。
  21. ^ 「月刊アニメスタイル 第2号」スタイル、2011年8月、66p。

参考文献

  • ぽろり春草「Character Designers Room」『電撃アニメーションマガジン 2000年8月号』角川書店、2000年、p58-59。