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|種 = '''ムネアカセンチコガネ''' ''B. nigroplagiatum'' |
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|学名 = ''Bolbocerodema nigroplagiatum'' {{Taxonomist|Watherhouse}}, [[1875年|1875]] |
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'''ムネアカセンチコガネ'''は、コウチュウ目(鞘翅目)・コガネムシ上科・'''ムネアカセンチコガネ科'''(Bolboceratidae)に分類されるコガネムシの |
'''ムネアカセンチコガネ'''は、[[コウチュウ目]](鞘翅目)・[[コガネムシ上科]]・'''ムネアカセンチコガネ科'''(Bolboceratidae)に分類されるコガネムシの1種。体長1~1.5cmで、触角、前胸と上翅の付け根側約半分,肢がダイダイ色、頭部と上翅後半は黒い。オスは頭部に小さな突起上の角を持つ<ref name="okajima">岡島秀治・荒谷邦雄監修(2012)日本産コガネムシ上科標準図鑑.学研</ref>。生態はよく分かっていないが、地中生の菌類を摂食することが明らかにされた<ref name="higurashi">日暮 卓志・棚橋 薫彦・奥山 雄大 (2019) アーバスキュラー菌根菌胞子果を食べるコガネムシ類の発見とその生態.日本生態学会第 66 回全国大会講演要旨 W03-2</ref>。 |
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==分布== |
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北海道、本州、四国、九州、壱岐、大隅諸島。国外では朝鮮半島に分布<ref name="okajima"></ref>。 |
北海道、本州、四国、九州、壱岐、大隅諸島。国外では朝鮮半島に分布<ref name="okajima"></ref>。 |
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==生態== |
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草地や森に生息する。日中は地中に潜み、夕方になると地表数cmから数十cm程度の高さを飛翔する。灯火にも飛来する。ムネアカセンチコガネはいわゆる糞虫の一群とされるが、食性は不明であった。最近になって、被子植物の根に共生するアーバスキュラー菌根菌(AM菌)の子実体(キノコ)を摂食することが明らかにされた。AM菌の子実体を抱えて飛翔し、新たに掘った坑道に運び込んで食すことから、AM菌の分布拡大に一役かうことにより、共生関係にあることが示唆されている<ref name="higurashi"></ref><ref>槇原 寛 ・滝 久智・明間 民央・日暮 卓志 (2022) 菌根菌食性昆虫ムネアカセンチコガネとアカマダラセンチコガネのスギ林における季節的消長. 森林総合研究所研究報告.21(2):139–143 </ref>。 |
草地や森に生息する。日中は地中に潜み、夕方になると地表数cmから数十cm程度の高さを飛翔する。灯火にも飛来する。ムネアカセンチコガネはいわゆる糞虫の一群とされるが、食性は不明であった。最近になって、被子植物の根に共生するアーバスキュラー菌根菌(AM菌)の子実体(キノコ)を摂食することが明らかにされた。AM菌の子実体を抱えて飛翔し、新たに掘った坑道に運び込んで食すことから、AM菌の分布拡大に一役かうことにより、共生関係にあることが示唆されている<ref name="higurashi"></ref><ref>槇原 寛 ・滝 久智・明間 民央・日暮 卓志 (2022) 菌根菌食性昆虫ムネアカセンチコガネとアカマダラセンチコガネのスギ林における季節的消長. 森林総合研究所研究報告.21(2):139–143 </ref>。 |
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==分類== |
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ムネアカセンチコガネ科は、センチコガネ科の1亜科とされていたが、分子系統解析によれば必ずしも近縁とは言えない。 |
ムネアカセンチコガネ科は、センチコガネ科の1亜科とされていたが、分子系統解析によれば必ずしも近縁とは言えない。 |
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* イシガキトビイロセンチコガネ ''Bolbelasmus nativus ishigakiensis'' Masumoto,1984 - 宮古諸島(多良間島)、石垣島、西表島。基亜種は台湾に分布。 |
* イシガキトビイロセンチコガネ ''Bolbelasmus nativus ishigakiensis'' Masumoto,1984 - 宮古諸島(多良間島)、石垣島、西表島。基亜種は台湾に分布。 |
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* キボシセンチコガネ ''Bolbochromus ryukyuensis'' Masumoto,1984 - 石垣島、西表島 |
* キボシセンチコガネ ''Bolbochromus ryukyuensis'' Masumoto,1984 - 石垣島、西表島 |
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==脚注== |
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[[Category:コガネムシ]] |
2024年3月12日 (火) 10:03時点における最新版
ムネアカセンチコガネ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Bolbocerodema nigroplagiatum Watherhouse, 1875 | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ムネアカセンチコガネ |
ムネアカセンチコガネは、コウチュウ目(鞘翅目)・コガネムシ上科・ムネアカセンチコガネ科(Bolboceratidae)に分類されるコガネムシの1種。体長1~1.5cmで、触角、前胸と上翅の付け根側約半分,肢がダイダイ色、頭部と上翅後半は黒い。オスは頭部に小さな突起上の角を持つ[1]。生態はよく分かっていないが、地中生の菌類を摂食することが明らかにされた[2]。
分布
[編集]北海道、本州、四国、九州、壱岐、大隅諸島。国外では朝鮮半島に分布[1]。
生態
[編集]草地や森に生息する。日中は地中に潜み、夕方になると地表数cmから数十cm程度の高さを飛翔する。灯火にも飛来する。ムネアカセンチコガネはいわゆる糞虫の一群とされるが、食性は不明であった。最近になって、被子植物の根に共生するアーバスキュラー菌根菌(AM菌)の子実体(キノコ)を摂食することが明らかにされた。AM菌の子実体を抱えて飛翔し、新たに掘った坑道に運び込んで食すことから、AM菌の分布拡大に一役かうことにより、共生関係にあることが示唆されている[2][3]。
分類
[編集]ムネアカセンチコガネ科は、センチコガネ科の1亜科とされていたが、分子系統解析によれば必ずしも近縁とは言えない。 日本には他に、琉球列島に以下の種が分布している[1]。
- アマミトビイロセンチコガネ Bolbelasmus shibatai Masumoto,1984 - 奄美大島、徳之島、沖縄本島、久米島
- イシガキトビイロセンチコガネ Bolbelasmus nativus ishigakiensis Masumoto,1984 - 宮古諸島(多良間島)、石垣島、西表島。基亜種は台湾に分布。
- キボシセンチコガネ Bolbochromus ryukyuensis Masumoto,1984 - 石垣島、西表島