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岩倉高等学校

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岩倉高等学校(いわくらこうとうがっこう)は、東京都台東区にある学校法人明昭学園の高等学校上野駅入谷口のすぐ近くにあり、全国でも数少ない鉄道関係の高等学校であり、日本最古の鉄道学校でもある。

「岩倉」の校名は、鉄道創設に貢献した明治期の政治家・岩倉具視に因んだものである。


概要

  • 設置学科
    • 普通科・運輸科・機械科・商業科
  • 所在地 東京都台東区上野7-8-8
  • 理事長兼学校長 山田茂英

沿革

  • 1897年明治30年)6月5日 私立鉄道学校として神田錦町に開校。
  • 1901年(明治34年)8月5日 現在地に移転。
  • 1903年(明治36年) 鉄道界の恩人、故岩倉具視公の遺徳に因んで、岩倉の二文字を校名に冠し、岩倉鉄道学校とする。
  • 1932年昭和7年) 泰東商業学校を姉妹校として創立。
  • 1946年(昭和21年)6月6日 学園興隆の父、校長山田英太郎先生(金東と号す)逝去。
  • 1948年(昭和23年) 岩倉鉄道学校と泰東商業学校を統合し、現在の名称岩倉高等学校とし、機関科、運輸科、商業科、普通科の四科をおく。
  • 1955年(昭和30年) 産業教育の必要性増加により、普通科の募集を中止。
  • 1959年(昭和34年) 西東京市(旧保谷市)に運動場と合宿所を設置、西館新校舎の完成。
  • 1961年(昭和36年) 工場施設を拡大して従来の機関科を機械科と改め、教育課程および進路の多様化に備える。
  • 1963年(昭和38年) 時代の要望にこたえて普通科の募集を再開。
  • 1977年(昭和52年) 南館新校舎および体育館の完成。
  • 1979年(昭和54年) 南館校舎増設 機械工場施設の拡張並びに商業科関係の産業教育施設、設備を充実。
  • 1984年(昭和59年) パソコン教室を設置、「情報処理教育」を開講 第56回選抜高等学校選手権初出場初優勝(岩倉1-0PL学園)。
  • 1985年(昭和60年) 北館校舎増設 西東京市にある運動場に修練道場施設を完成 。
  • 1987年(昭和62年) 5階建て東館新校舎完成。
  • 1993年平成5年) 東館校舎3階に「教育用電車シミュレーション室」(205系)を設置。この装置を利用した「電車運転実習」を行なう。
  • 1995年(平成7年) 南館校舎に情報処理室を設置。
  • 1997年(平成9年) 創立100周年を迎える。第79回全国高等学校野球選手権大会初出場(1回戦敗退 浦添商9-2岩倉)。
  • 2001年(平成13年) 東館校舎1階に新たに「教育用電車シミュレーション室」(211系651系スーパーひたち)を設置。
  • 2002年7月8月(平成14年) 西館校舎の大規模改装、耐震強化、各門の改装により防犯強化。正門に守衛室を設置。
  • 2007年(平成19年)創立110年を迎えると同時に新校舎建築開始予定。
  • 2009年(平成21年)地上10階地下1階新校舎完成予定。

学科の詳細

運輸科

運輸科は、当校で最も生徒数が多い学科で、その名のとおり鉄道の旅客と営業技術について専門教科を中心的に勉強する。
1年次では、鉄道とは何かを根本的に学習するほか、芸術の選択授業があり、音楽か書道か美術を選択する。そして、2年から本格的な営業と技術の授業を取り入れ、その他に旅行に関する授業が取り入れられる。これにより、国内および総合の旅行業務取扱管理者試験にも挑戦することができる。また2年次より技術の授業内で教育用電車シミュレーションを使った授業が設けられる。

機械科

機械科は、同じ鉄道でも、運輸科とは違い、鉄道の機械としての性能や、整備等に精通した専門教科を中心的に勉強する学科で鉄道運転技術コースと、車両整備コースがある。

  • 鉄道運転技術コースは、1年次で鉄道や機械の一般的な知識や基礎。を学び、2年次より、鉄道の運転に関する規定や、その技術をより深く学ぶ。3年になると、教育用電車シミュレーションを用いた運転実習の授業で、運転の理論や、電気といった授業が設けられる。
  • 車両整備コースは、1年次で車両整備とは何かを体験実習を通して学び、2年次では自動車整備か、鉄道車両整備を選ぶことになり、自動車や鉄道の原理や構造を専門的に勉強する。3年になると、整備に関する、より専門的な知識と技術を身に付けられる授業が設けられる。

商業科

商業科は、鉄道の勉強に交えながら、将来の情報化に役立つコンピュータを使った商業系の学科で、情報ビジネスコース鉄道ビジネスコースがある。

  • 情報ビジネスコースは、1年次ではビジネスの基礎や情報処理簿記などを学び、2年次から、ビジネスやコンピュータを使った専門授業がとりいれられ、3年で経済流通等を学ぶ。
  • 鉄道ビジネスコースは、1年次より、3年間通して、鉄道と営業に関する基礎知識と、簿記を学び、2年次より、コンピュータを使った授業を通して、ビジネスと鉄道を結びつけた総合的な授業が設けられる。

普通科

普通科は、鉄道の専門教科を行わず進学を目指し、あらゆる教科に精通した学科を中心に勉強する。
運輸科・商業科・機械科で触れない、幅広い授業が特徴で、特に体育の授業が多くなっている。 また、2年次より、文系コースと、理系コースに分かれるが、違いとしては、その分野が専門的に、より深くした授業が増えるようになることである。そのほか、演習といった、コンピュータを利用した特別授業があることも特徴の一つである。

また次年度より、スポーツコースという新しいコースが増え、野球サッカー柔道陸上など、進学コースよりも体育の授業が多く、スポーツを中心とした授業が増える。

学校の特色

行事

  • 年1回、創立者記念日には、創立者の金東先生の墓参が実施される。
  • 年1回6月の創立者記念日頃に「強歩会」が実施される。場所は学年により異なる。
  • 夏期休暇中に、臨海学校か、林間学校に参加することができる。
  • 夏期休暇中に、運輸科、機械科、商業科の生徒を対象に鉄道実習(詳細は後述)が行われる。
  • 文化祭(岩倉祭)では、電車運転シミュレータ(詳細は後述)が一般公開される。

学校全体

シミュレータ

当校の東館校舎の1階と3階には、教育用の電車運転シミュレータが設置されており、3階には205系。1階には651系の「スーパーひたち」と211系がある。
1階の651系では、常磐線の特急「スーパーひたち」を運転することができ、211系では、高崎線上尾熊谷間を運転できる。
また、3階の205系では、中央快速線を運転することができたが、2006年より、新たにCGによる架空路線が運転できるようになり、授業では専ら、この架空路線を用いる。
また、このシミュレータは、授業でしか使用することができず、休み時間に自由に使用できるわけでもない。その他文化祭(岩倉祭)では、一般参加者にこのシミュレータが、一般公開され、自由に運転が体験できる。ただし、文化祭の日も原則的に、一般生徒は運転できない。

鉄道実習

当校では、夏期休暇中の一定期間に、運輸科機械科商業科の希望した生徒が、JR東日本JR東海の各駅で1週間の体験実習(駅務実習)を行っている。
生徒は指定された各駅に、時間通りに赴き、制帽と腕章(当校指定)を身に付け、実際の駅員と同じ仕事を体験する。
また、鉄道実習は昨年まで単位はつかない制度だったが、2006年より、履修単位が1単位つくようになった。

出身者

関連項目

外部リンク