一条美雲
一条美雲（いちじょう みくも、2001年 - ）はカプコンのゲーム『逆転検事』シリーズに登場する架空の人物。
概要
『逆転裁判』シリーズのスピンオフにおける『逆転検事』、『逆転検事2』、ドラマCDで登場するヒロイン。
ディレクターは当初、ヒロイン候補として大場カオルか宝月茜を思い浮かべていたが、「御剣がカッコ良すぎるため話が進まない」という事で、御剣に憧れないキャラクターを作成した。クールな御剣を「静」とするなら「動」という肉体派キャラクターとして描かれている。[1]
英語版では、「Kay Faraday」。
BGMは「真実を盗む大ドロボウ」。
演じた声優
- 藤村歩 - ドラマCD 逆転検事２ ～宇宙からの逆転！？～
注意：以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
人物
17歳の少女で高校生。出身地等は明らかではない。
家族構成
父親は検事をしていた一条 九郎(いちじょう くろう)。九郎が7年前の事件で他界しているため、遠方にある母の実家で暮らしていた（『検事』第4話）。御剣とは九郎が殺害された事件の際に知り合い（その後、御剣は忘れてしまっていたが）、7年後に再会して以来、彼と行動を共にするようになる。
性格
明るい性格で笑顔を絶やさない。場を和ませようと冗談をよく言うが、大抵は御剣にあしらわれている。一方で、家族関係の話題になると同情したり、涙することもある。また、非情な人物に対しては真剣に怒ることもある。糸鋸に対しては、「ノコちゃん」と呼ぶなど意気投合しあっており、他の人物とも比較的簡単に意気投合することができる。そのため、話が通じにくい相手に対しては御剣の代わりに発言をすることもある。
大ドロボウ「ヤタガラス」の2代目として真実を盗む事にこだわっている。また、高価そうな金品に目を光らせる事がしばしばあるが、未だに窃盗をしたことはない。
『検事2』の第4話では、一時的に記憶喪失となり、しとやかで控えめな性格になり暗い表情を多く見せていた。糸鋸によると繊細で傷付きやすい美雲は最早別人であるとの事。一人称も「あたし」になり、雰囲気も全く変わってしまった上に服装も違った為、御剣達もバッジを見るまでは美雲だとは気付かなかった。しかし御剣曰く本質は変わっていなかったとの事。
付き合いは短いものの御剣とは互いに強く信頼しあっている。御剣も美雲の事は「自分の領域にズカズカと入ってくる」としている一方で、美雲に殺人容疑がかかった時には必死に守り続けるなどしている。更には「ウチの大ドロボウと刑事は特別に優秀なのだよ」と糸鋸と共に御剣からも認められている。
来歴
2012年に父親を殺人事件で失う。その時に御剣、冥、糸鋸と出会う。この時は小学生で10歳だった。この事件をきっかけに2代目「ヤタガラス」として父の死の真相を強く追い求めるようになる（『検事』第4話）。 2019年の3月に大使館にヤタガラスを名乗る予告状が出された事で御剣と再会、彼の捜査を助ける（『検事』第3話）。その後、大使館事件で殺人容疑をかけられたが、御剣によって救われ、父親の死の真相を突き止める（『検事』第5話）。その2週間後、ひょうたん湖公園で起こった大統領暗殺事件（『検事2』の第1話）を皮切りに、御剣と共に真相を追い求めはじめる。 高校に通っているらしく、得意科目は体育らしい。[2]
容姿
服装はピンクの唐草模様のシャツにカラスを思わせる黒いマフラー。マフラーにはヤタガラスのマークである三本足のカラスがあしらわれたバッジがつけられている（このバッジは彼女自身で作ったもの）。黒いミニスカートを履いている。黒い足袋を履いており、腰にはウェストポーチらしきカバンをつけている。この鞄の中には様々なものや「ぬすみちゃん（後述）」に、煙幕用のマッチも持ち歩いている。髪型はちょんまげに近いポニーテール。刀の柄のような髪留めをしており、古い鍵を模した簪も刺しているなど、和風な雰囲気を醸し出している。
『検事』第4話では小学生時代の彼女を見る事ができる。当時は、髪は短いが天辺で纏められており、へそだしルックに短いズボンなど活発な印象を受ける。
好物・苦手なもの
『検事』では父親が検事であるため、裁判所から帰るときに良く買ってもらったドラ焼きが大好物。そのほか、甘いもの全般に目がない。また、忍者ナンジャの大ファン[3]である。高いところやお祭り騒ぎなども大好きである。また、クレーンなどの大型建造物も好きらしい[4]。鍵の類にも敏感である他、大ドロボウを目指すだけ合って金品には過剰な興味を示す。『検事2』第5話の裁判所の模型のやり取りや、ドラマCDのやり取りから、変形するロボットが登場するヒーロー番組の類が「カッコ良くて」好きらしい。 ネコにじゃれるなど「ネコ派」を思わせる描写があるが、本当は「トリ派」らしい。[2]
血生臭い話や明らかに怖いものには恐怖を示し、『検事2』第2話では犬にも怯えていた。ちなみに、UFOは好きらしいが、宇宙人には抵抗があるらしい[4]。
趣味・特技
ドロボウを目指すだけ合って、縄解きが得意。また高いところからも平気で飛び降りられるなど度胸もある。また、度々ヤタガラスのテーマを歌っている。子供の頃はカラオケ大会でこの歌を歌い、準優勝を取った事があるらしい。頭を使うのは苦手なようで、特に数学関係は不得意。遊びでは五目並べが得意との事。
捜査では彼女が持つ黒い携帯電話に似た黒い機械である「ぬすみちゃん」を用いて過去の現場を再現し、御剣をサポートしていく。
関連人物
一条美雲に対する呼称
一人称は「わたし」。ここでは全作品を通して呼ばれる名前を挙げる。
- ミクモくん
- 御剣から。
- ミクモちゃん
- 糸鋸から。その他、矢張や信楽、宝月茜などからも呼ばれる。
- 一条 美雲
- 狩魔 冥から。その他、一柳からも呼ばれた事がある。
- おじょうちゃん
- 狼から。たまに「カラスの」と付け加えられる事もある。
- ミクモさま
- 水鏡から。
- クモちゃん
- デリシーから。美雲はこの呼ばれ方に不満を持っている。
脚注
- ^ 逆転検事｜公式開発ブログ - 自称・大ドロボウ現る！
- ^ a b 信さんは家では息子に甘いパパ？ 『逆転検事2』開発者が読者の質問に回答
- ^ 逆転裁判シリーズ中唯一のファンでもある。
- ^ a b ドラマCD「宇宙からの逆転」より。
