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日本第一党

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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日本の旗 日本の政治団体
日本第一党
Japan First Party
党首 桜井誠
副党首 長尾旭
菊池内記
菅原将也
加納飛羽士
堀切笹美
永井洸太朗
部矢 武
福田智幸
幹事長 中村和弘
成立年月日 2016年8月29日
本部所在地
〒150-0011
東京都渋谷区二丁目1番4号
須藤第二ビル 3F[1]
衆議院議席数
0 / 465   (0%)
2020年12月31日現在)
参議院議席数
0 / 248   (0%)
2020年12月31日現在)
市区町村議数
0 / 29,155   (0%)
2022年12月31日現在)
党員・党友数
1,612人(在特会除く)
(2020年)
政治的思想・立場 極右[2][3][4]
国民保守主義[5][6]
「日本第一主義」[7][8][9]
ナショナリズム[10][11]
ウルトラナショナリズム[12]
機関紙 日本一
政党交付金
0 円
1700150102383 ウィキデータを編集
公式サイト 日本第一党
会計責任者 藤井資子
テンプレートを表示

日本第一党(にっぽんだいいちとう、: Japan First Party[13])は「日本第一主義」を掲げる日本政治団体略称日本一[14]

2020年2月16日、日本第一党から初の市議会議員が誕生したが、同年9月30日に離党した。2023年5月現在、所属している現職議員はいない。

党史・選挙

結党

2016年平成28年)8月29日桜井誠東京都知事選挙に立候補した際の政治団体「都政を国民の手に取り戻す会(都手会)」を改称して「日本第一党」を結党したとTwitterにて発表した[14]。また、引き続き資金管理団体としても指定されている[15]

2017年(平成29年)2月26日東京都江東区アパホテル東京・潮見駅前にて結党大会を開催した[16][17]

2017年

2017年(平成29年)4月17日、日本第一党として初の公認候補予定者として東京都議会議員選挙八王子選挙区に元日本郵政社員の岡村幹雄を決定した事を公表[18]。4月27日、岡村と桜井が記者会見を開き、岡村が日本第一党の公認候補として東京都議会議員選挙(八王子選挙区)に立候補すると発表した[19]。また同年5月1日、朝日新聞が「ジャパン・ファーストを掲げる同党にはいま、約1800人が集う」という記事を掲載した[20]

7月2日、岡村は得票数2597票 得票率1.1%の最下位で落選した[21]

11月12日葛飾区議会議員選挙に出馬した日本国民党公認の鈴木信行を推薦した(鈴木は当選)[22][23]

2019年

2019年(平成31年)4月7日統一地方選挙前半の相模原市議会議員選挙、京都市議会議員選挙、福岡県議会議員選挙に擁立した候補5人全員が落選[24]

4月21日、統一地方選挙後半の八王子市議会議員選挙[25]調布市議会議員選挙[26]練馬区議会議員選挙[27]新宿区議会議員選挙[28]国分寺市議会議員選挙[29]八尾市議会議員選挙[30]藤井寺市議会議員選挙[31]に擁立した7人全員が落選[32]

2020年

2020年令和2年)3月1日、同党大阪本部長の荒巻靖彦対馬市長選挙に無所属・立候補するが落選。

2月16日那珂市議会議員選挙にて茨城県本部長の原田陽子が同党推薦・無所属候補として立候補し当選。日本第一党員としては初の議員になる[注釈 1]

7月3日東京都知事選挙では前回を上回る約17万8000票を獲得するも落選。「日本第一党・桜井誠氏18万票の衝撃」と報じられた[35]。また新型コロナウイルス感染症を考慮し、選挙期間中は事務所からのYouTube配信、VR街宣が中心の選挙活動を行った。

9月30日、唯一の議員である原田と茨城県本部トップが意見対立によって離党する[36]

11月15日雲南市議会議員選挙で公認候補が落選[37][38]

2021年

2021年(令和3年)2月14日西条市議会議員選挙で公認候補が落選[39][40]

9月5日、日本第一党は衆院選に向けた決起集会を開き、東京比例区に擁立する4人の候補者の紹介などが行われた。また、東京15区江東区)から党首の桜井誠が出馬することも決定した[41]

10月31日第49回衆議院議員総選挙に党首の桜井が東京15区から立候補、また東京ブロック比例から4人が立候補。小選挙区では得票率3.96%、9449票で6人中5位で落選[42]、比例は得票率0.52%で全員が落選した[43]

11月28日、党首の桜井誠が福岡県で開催された日本第一党の講演会に登壇し、2022年に行われる第26回参議院議員通常選挙の全国比例区と選挙区に、桜井を含めた10人が出馬する意向を表明した[44]

2022年

2022年(令和4年)2月26日 第2回党大会を開催した。この場で、第26回参議院議員通常選挙(参院選)の全国比例区と選挙区に10人が立候補することを発表した[45][46]。立候補者は次の通り。

比例代表
  • 桜井誠
  • 中村かずひろ
選挙区
  • 東京都 菅原みゆき
  • 神奈川県 萩山あゆみ 
  • 千葉県 きないめぐみ
  • 埼玉県 堀切笹美
  • 愛知県 伝みきお
  • 大阪府 ほんだかおり
  • 愛媛県 松木たかし
  • 福岡県 先﨑れい

3月3日ロシア軍によるウクライナ侵攻に断固抗議し、ロシアに対してウクライナに対する侵略行為・軍事攻撃を直ちに停止するよう求めた[47]。更に党首の桜井誠がウクライナ政府がロシア軍への抵抗のため、ウクライナ国外から募集していた外国人部隊の義勇兵に応募すると発表した[48]

9月24日故安倍晋三国葬儀に抗議するため「9・24 『安倍国葬』断固反対! 国民大行進 in 新宿」という名のデモを東京・新宿で実施した[49]

2023年

3月31日相模原市南区にて、相模原市議会議員選挙に同党から萩山あゆみ神奈川県本部長が立候補した[50]

4月16日、統一地方選挙後半戦に同党から新宿区議会議員選挙に堀切笹美副党首、渋谷区長選挙に菅原みゆき副幹事長、区議会議員選挙に中村和弘幹事長、大阪府豊中市議会議員選挙に本多かおり大阪府本部長が立候補した。

政策

「日本第一主義(JAPAN First)」を信条とし、反新自由主義反共主義を主な理念とする。保守的な政策が多く、第3代幹事長の中村かずひろは自身のTwitterのプロフィールで「今の日本には新しい保守左派(政治的には保守、且つ経済的には左派)の政党が必要です。」と語っており、保守左派といった理念も掲げる。民族国家日本の国体や日本国の国益を護る、新憲法の制定国軍の保有、保守主義の復権、日本人の為の社会福祉などを日本第一党綱領に定めている[7]

政策は以下を提示している[51]

憲法

外交・国防

移民・外国人

教育

よりも思考力の向上を重視した教育の実施

経済・税制

農林水産・環境

社会・治安

福祉・医療

  • 少子化解決国債の大規模な起債(財源)
  • 出産費用と不妊治療費を完全無償化
  • 子育て支援金として五百万(例)を低利子貸与し、出産ごとに返済額を減額し、四人目(例)の出産で全額返済免除
  • 子育て世代の格安公営住宅への優先入居
  • 保育園を増やすよりも母親が家庭で子育てに専念できる環境整備
  • 女性専用車ではなく母子専用車を作り、子育て世代の母親達が気軽に外出できるようにする
  • 多くの子供を産み育てた母親に天皇陛下から叙勲
  • 離婚した場合は児童虐待防止の観点から平等かつ厳正に親権を審査
  • 国民皆保険制度を維持
  • 診療報酬を見直し、離島過疎地域での補助金による医療充実を目指す
  • 臓器移植判定基準の見直し
  • 安楽死を合法化する
  • 延命治療の意思表示を更新制で義務化し病院と親族の負担を軽減する

政治

役職

歴代の党首一覧

日本第一党
党首 就任日 退任日 備考
1 桜井誠 1 2016年8月29日 2021年2月25日 結党
2 2021年2月26日 任期は2025年(令和7年)2月25日まで 党首選挙

歴代の役員一覧

党首 副党首 幹事長 事務局長 最高顧問 就任年月
桜井誠 先崎玲
長尾旭
高橋阿矢花
池田恒雄
和田瑞季 山桜桃花 瀬戸弘幸 2016年9月8日[52]
宮本淳 2018年3月4日[53]
中村和弘 2020年4月1日[54]
桜井誠
    • 長尾旭
    • 高橋阿矢花
    • 菊池内記
    • 菅原将也
    • 米山正義
    • 堀切笹美
    • 西村斉
    • 部矢武
    • 福田智幸
    • 先崎玲(代行)
中村和弘 山桜桃花 瀬戸弘幸 2021年2月26日[55][56]

活動

  • 2022年(令和4年)
    • 1月16日 - 東京都の池袋にて、「北京冬季五輪反対デモ in池袋」が行われた[89]
    • 2月26日 ‐「第2回党大会」が開催された。計10名の参議院選挙への立候補表明も行われた[45][46]
    • 3月23日愛知芸術文化センターにて「あいちトリカエナハーレ2021+1」を27日まで開催。
    • 5月21日 - くにたち市民芸術ホールにて「東京トリカエナハーレ2022」を22日まで開催。
    • 7月10日 - 第26回参議院議員通常選挙で、比例候補者2名(桜井党首、中村幹事長)と小選挙区候補者8名が立候補したが全員落選した。[90]
    • 10月9日 - 毎年10月の第2日曜日を反移民デーと定めて、3年ぶりに各地方本部で全国一斉周知行動を開催した[91]

主催行事

あいちトリカエナハーレ2019「表現の自由展」
2019年(令和元年)10月27日、愛知県女性総合センター(ウィルあいち)にて開催[92][93]
あいちトリカエナハーレ2020「表現の自由展・その後」
2020年(令和2年)9月26日から27日まで、名古屋市民ギャラリー栄にて開催[94]
あいちトリカエナハーレ2021+1
2022年(令和4年)3月23日から27日まで、愛知芸術文化センターにて開催。
東京トリカエナハーレ2022
2022年(令和4年)5月21日から22日まで、くにたち市民芸術ホールにて開催。

不祥事

  • 2017年に党首の桜井誠が「朝鮮人を皆殺しにしろ」などと発言し、非難を浴びた。また、参議院議員であった有田芳生がツイッターにて「ヘイトスピーチ=差別扇動そのもの」や「差別に寄生して生活を営んでいるのですから論外」と非難した。これについて、名誉毀損だとして裁判を起こしていた桜井であったが、裁判所は「ツイッターの発言は意見、論評の範囲を出ず、違法とは言えない」「ヘイトスピーチを防止し、反対する趣旨だった」として、有田のツイートに関する公益性を認めた。また、「不当な差別的言動に該当する」「ヘイトスピーチは社会的関心の高い問題。桜井氏も在特会の中心的存在で影響力があり、一定の批判は甘受すべきだった」として、桜井の発言をヘイトスピーチと事実上認定した[95]。また、有田は「ネット上ではヘイトスピーチが拡大しており、大きな課題が残っている」と指摘した。有田の弁護団も「昨年6月に成立したヘイトスピーチ対策法に基づき、在特会の過去の言動を細かくヘイトスピーチと認定した画期的判決。どんな言動がヘイトスピーチに該当するかを判断する上で、今後のモデルになる」と指摘している。
  • 2018年2月23日、北海道本部が桂田智司らによる朝鮮総連への銃撃事件の支持を表明[96]。それに対して、「厳重注意」という処分を下した[97]
  • 2018年10月30日、熊本県内で団体のメンバーが行った移民反対の演説行為が県人権施策・啓発推進委員会にヘイトスピーチである可能性があると報告された[98]
  • 2019年1月29日、団体関係者の荒巻靖彦が傷害容疑で逮捕された[99]
  • 2020年8月27日、福岡法務局は2019年3月11日に桜井が北九州朝鮮初級学校周辺で行った選挙演説をヘイトスピーチと認定した[100][101]
  • 2020年11年24日、大阪府内の党員である荒巻靖彦が元しばき隊の人物と口論の末、傷害行為に及び曽根崎署に逮捕された[102]。25日に、党は「運動とは何の関係もなく、看過できる事案ではない」ので「除名処分とする」と発表した[102]
  • 2021年9月8日に、YoutubeやFC2の公式アカウントで動画配信を行い、元副党首が詐欺容疑で逮捕されたことを公表した。動画内での説明によれば、8月中に元副党首側から離党の申し出があり、8月末で離党し9月に入ってから助成金詐欺で逮捕されたという[103]

公安調査庁による言及

日本国の公共の安全に影響力を及ぼす団体や勢力[104]を調査している公安調査庁が動向について公開資料である内外情勢の回顧と展望で言及している。

2018年は外国人人材受入反対の街宣活動と2019年の統一地方選挙候補者決定などがあがった[105]

2019年の統一地方選挙の動きを右派系グループの項目で言及した[106]

批判

  • 2017年3月25日最高顧問である瀬戸弘幸が川崎で行った講演会に対して、ヘイトスピーチを許さない川崎市民ネットワークが会場使用取り消しを要請する等の反対活動が相次いだ[107]。当日ヘイトスピーチを許さない川崎市民ネットワークが「さべつのないかわさき」と書かれた風船を配るなどした[108]民進党(当時)の有田芳生参議院議員が2017年3月22日の参議院法務委員会にて「極右政治団体」「人種差別排外主義の代表的な煽動者」等と日本第一党や瀬戸、桜井を批判した。これに対し日本第一党は民進党の蓮舫代表(当時)宛に抗議文を送付した[109]
  • 2019年3月20日、北朝鮮の労働新聞が「日本第一党」を名指しで批判した。J-CASTニュースによると、特定団体の名指しによる批判は異例[110]。同紙において北朝鮮は、党が北九州市で「反日教育を受ける朝鮮学校の生徒は朝鮮へ帰さなければならない」旨の街宣を行ったことを問題視し、党を「右翼チンピラ」と批判している。

脚注

注釈

  1. ^ 2020年9月30日、「原田と茨城県本部本部長の男性が日本第一党を離党した」と自身のTwitterに投稿[33][34]
  2. ^ この場合、朝鮮半島における“唯一正当な政府”をどこと認めるのかは不明

出典

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  13. ^ 瀬谷健介「「日本ファーストの会」は7月に設立していた 英語表記はどうするのか」『BuzzFeed News』BuzzFeed、2017年8月7日。2021年2月2日閲覧。「桜井誠氏が党首を務める政治団体「日本第一党」と似ている、との声もある。日本第一党は英語表記を「JAPAN FIRST PARTY」としているが、...」
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関連項目

  • 在日特権を許さない市民の会 - 党首の桜井をはじめ多くの党員が所属していた。
  • 行動する保守 - 桜井が「在日特権を許さない市民の会」会長の座を現会長の八木に渡した後、こちらの活動が主となった。結党した現在においても「行動する保守」で活動をしている。
  • 西村斉 - 京都本部本部長、元チーム関西、在日特権を許さない市民の会京都支部支部長。
  • 荒巻靖彦 - 元大阪本部本部長、元チーム関西代表。2020年11月除名。
  • 瀬戸弘幸 - 最高顧問、職業は果樹園経営者。

外部リンク