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酸素濃縮器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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酸素濃縮器(さんそのうしゅくき)とは、空気を吸気し、高濃度の酸素を排気する機械のことである。

おもに在宅酸素吸入のための医療用に使われ、特殊なゼオライトを使用して空気中の酸素と窒素を分離する方式の物が多い。また松下電器産業酸素富化膜を使用した健康機器を販売。近年、健康目的で、酸素バーや自宅などで高濃度酸素を吸入することが流行している。

医療用酸素濃縮器は日本国内では60万円から80万円程度で流通しており、個人が購入する際もこの程度の価格であるが、米国内では1000ドルから2000ドル程度(10万円から20数万円)で流通しており、個人輸入業者を使用すれば日本国内へも無関税で輸入できる(電圧区分に注意)。なお日本国内で流通している製品は、個人向け販売をしていない場合も多い。帝人などの主要メーカーでは、販売ではなく患者向けのレンタル業務を主体にしている。

また大規模な化学プラントなどで酸素を使用するのに使われたり、燃焼関連の設備で効率上昇のために使われたりもしている。

酸素濃縮器といっても酸素と窒素を分離する物なので、逆の構造に作れば窒素濃縮器になる。

ゼオライト型

シリンダー内にゼオライトを入れ、圧縮と排気を繰り返すことにより酸素と窒素を分離。酸素97%程度まで濃縮が可能。医療用酸素濃縮器の主流はこのタイプ。騒音が気になる場合もある。なお意図的に酸素濃度を40%程度に抑えた製品もある。吐出量は毎分3リットルから5リットルの製品が多い。室温が低いほど性能は高くなる。酸素ボンベ酸素ボトルと比較するとランニングコストが安いので、自宅では酸素濃縮器、外出時は酸素ボトルと使い分ける場合も多い。

酸素富化膜型

松下電器産業が家庭用健康機器として酸素富化膜型の酸素濃縮器や、酸素エアコンを発売した。原理上、酸素富化膜の濃縮性能は酸素40%程度。なお、酸素富化膜を多段使用すればより高濃度の酸素吐出も可能。

酸素発生器

このほかに、薬剤を利用して酸素を発生する酸素発生器もある。これは酸素濃縮器ではないが、安価なのでそこそこ売れている。ランニングコストは高い。

関連項目

外部リンク

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