たつき
たつき | |
---|---|
生誕 | 日本・京都府 |
住居 |
日本(現在) ケニア(幼少期) |
別名 | 尾本達紀、尾本たつき |
職業 |
アニメーター アニメ監督 |
団体 | ヤオヨロズ |
代表作 |
てさぐれ!部活もの けものフレンズ(第1期) ケムリクサ |
受賞 |
Twitterトレンド大賞2017 Anime Of the year 東京アニメアワードフェスティバル(TAAF)2018 アニメ オブ ザ イヤー部門(監督・演出賞) 2018年星雲賞(映画演劇部門・メディア部門/アニメ『けものフレンズ』監督) |
たつきは、日本のアニメーター、アニメーション演出家、アニメ監督。京都府出身のケニア育ち[1]。
同人自主制作アニメーションサークル「irodori」代表。男性。別名義は尾本達紀、尾本たつき(おもと たつき)[2]。
経歴
[編集]幼少期はケニアで過ごしており[1]、動物好きでカメレオンなどを飼っていた[3]。
日本に帰国した後に、京都の美術系の大学に進学し[4]、サンライズでCGアニメーションの制作を担当した。これと並行して、大学時代にアニメの自主制作を思いつき、同期であった伊佐佳久、白水優子と共に自主制作アニメーションサークル「irodori」を立ち上げる[5][4]。
その後、サンライズを離れてフリーとなるが、「irodori」の自主制作をきっかけにプロデューサーの福原慶匡がコミックマーケットで声をかけ[6]、たつきはヤオヨロズでの制作および立ち上げに関わることになる[6][7]。
2017年1月、アニメ『けものフレンズ』で商業作品初監督を務める。けものフレンズは空前の大ヒットを収め、たつきの名が広く知られるきっかけとなった。
2017年9月25日、アニメ『けものフレンズ』第二期の製作から外れたことを自身のツイッターで公表し[8]、ファンを中心に波紋を広げた[9]。この決定について10月にはヤオヨロズとKADOKAWAの間でのヒアリングが行われたが、12月27日、ヤオヨロズの福原慶匡取締役は、最終的にこの決定が覆らなかったことを報告した[10][11]。
2017年12月23日、『けものフレンズ』がTwitter Anime Of the yearを受賞。たつきはWeb配信された生特番にペンギンの被り物をして出演し、トロフィーを受け取った。受賞についてTwitterで「今年の1月1日から思うと信じられない賞なのですが、掛け値なくお客さんの起こした奇跡なので、これはお客さんへの賞なのだと思います。みなさん、受賞おめでとうございます」と語っている[12]。
2018年2月21日、東京アニメアワードフェスティバル(TAAF)2018において「アニメ オブ ザ イヤー部門」の個人賞(監督・演出賞)に選出された[13]。
2018年7月21日、アニメ『けものフレンズ』の監督として、星雲賞(映画演劇部門・メディア部門)を受賞[14]。
2020年5月6日、Twitterにて自身の殺害予告に対し被害届を提出したことを発表し、自身のファンが殺害予告したと誤認させる一部まとめサイトについて抗議するとともに、当該記事の即時削除と訂正謝罪掲載を要求した[15]。これを受け、まとめサイトの1つである「やらおん!」は記事を削除した[16]。その後、警視庁新宿署がインターネット掲示板「5ちゃんねる」に投稿された殺害予告から発信元を割り出し、6月3日までに脅迫と威力業務妨害の疑いで21歳の男性が逮捕されている[17]。
人物
[編集]趣味は動物のほか、写真撮影、CG制作であり、特にCGについては忙しさに関わらず週に5日、仕事でCGを制作し、残りの2日は趣味でCGを制作している[3]。
アニメ『けものフレンズ』に関する授賞式などで登壇する際は、ペンギンのマスクを被ることが多い[14]。
作品
[編集]尾本達紀名義
[編集]- FREEDOM(2006年 - 2008年、CGアニメーション)
- いばらの王 -King of Thorn-(2010年、デジタルアーティスト)
- ボトムズファインダー(2010年、CGアニメーションチーフ、エンディング・グラフィックス)
- コイ☆セント(2011年、CGアニメーション)
- ノラゲキ!(2011年、CGアニメーションチーフ)
- ソラノユキサキ(2013年、CG作画監督・編集)
- SHORT PEACE(2013年、CGI)
- てさぐれ!部活もの あんこーる(2014年、アニメーター)
- てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう(2015年、アニメーター)
- ケムリクサ(2019年、エンディングアニメーション)
たつき名義
[編集]irodori制作
[編集]- 眼鏡(2008年 - 2009年、原案、監督、アニメーション監督、コンテ、モデリング、撮影、編集)[18]
- デスメタルさやかと仏滅(2009年 - 2012年、コンテ、アニメーション、声優)
- たれまゆ(2010年、監督、作画、撮影)[18]
- ケムリクサ(2010年 - 2012年、監督、アニメーション)[18]
- おとめ桜の伝説第四章、第五章(2013年、動画編集)
- ソラノユキサキ(2013年、キャラクターデザイン)[19]
- らすとおんみょう(2013年 - 2015年、監督、アニメーション)[18]
- 駅長さん(2012年、2015年 - 2016年、監督ほか)[18]
- 傾福さん(2017年、監督ほか)[20][21]
- へんたつ(2018年、2020年、監督ほか)[18][22]
- NHK for School よろしく!ファンファン(2018年4月11日 - 現在放送中、キャラクターデザイン、アニメーション)[25]
- もるにあ(2020年)(アプリゲーム)[26]
- いきぬきホロライブ!~holoX 2024年のやぼー編~(2023年12月31日、監督ほか)[27]
タツノコプロ制作
[編集]- C(2011年、CGデザイナー)
- ガッチャマン クラウズ(2013年、EDCGアニメーション)
- PSYCHO-PASS サイコパス 2(2014年、3DCGモデリング・モーション)
ヤオヨロズ制作
[編集]- てさぐれ!部活ものシリーズ
- てさぐれ!部活もの(2013年、アニメーション監督、コンテ、オープニング)
- てさぐれ!部活もの あんこーる(2014年、アニメーション監督、絵コンテ、オープニング)
- てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう(2015年、アニメーション監督、オープニング)
- けものフレンズ(2017年、監督、シリーズ構成、脚本[28]、コンテ、演出、OP絵コンテ・演出、美術デザイン)
- TVアニメ「けものフレンズ」ドラマ&キャラクターソングアルバム「Japari Café」(2017年、CDドラマ「じゃぱりまんがり」監督・脚本)
- ケムリクサ(2019年、原作、監督、シリーズ構成、脚本、OP演出・コンテ、美術デザイン[29])
脚注
[編集]- ^ a b けものフレンズプロジェクトA 2017a, p. 18.
- ^ “2013アドバンス参加クリエイター”. 東京国際アニメフェア2013. 2017年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月2日閲覧。
- ^ a b “すごーい!の連続、『けものフレンズ』チームに3万字インタビュー”. アニメイトタイムズ (2017年3月4日). 2017年5月2日閲覧。
- ^ a b けものフレンズプロジェクトA 2017b, p. 18.
- ^ “ネットは「アニメの全体」学べる小さな社会 「眼鏡」監督に聞く(3/5)”. ASCII.jp (2010年6月26日). 2017年5月2日閲覧。
- ^ a b “最終回直前「けものフレンズ」福原P「『ツチノコはいません』と言われたらぶち壊し」”. exciteニュース (2017年3月27日). 2017年5月2日閲覧。
- ^ @fukuhara_ystd (2014年1月15日). "ちょい前に石ダテさんもツイートしてたけど、石さんとたつき君とでヤオヨロズというアニメスタジオ作りました!いつまでもこのメンバーでアホな事やってけるように頑張りますね!皆さん僕らに飽きるまでお付き合いしてもらえたら幸せです。". X(旧Twitter)より。
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引数が必須です。 (説明) - ^ @irodori7 (2017年9月25日). "突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です". X(旧Twitter)より。
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引数が必須です。 (説明) - ^ Chihiro (2017年9月26日). “たつき監督「けもフレ」降板 カドカワ川上社長「ぼくも心配しています」”. ITmedia 2017年12月17日閲覧。
- ^ 「けもフレ」2期、たつき監督所属の「ヤオヨロズ」が“降板”決定 福原取締役が報告
- ^ @fukuhara_ystd (2017年12月27日). "今回はお騒がせをしまして誠に申し訳ございませんでした、皆様を不安にさせてしまった事をお詫び致します。最終的な報告になりますが、2期を外れる事に関しては覆りませんでした。井上専務と共に皆様のご期待に応える為、精一杯取り組んで参りましたが、力及ばず大変申し訳ございませんでした。". X(旧Twitter)より。
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@fukuhara_ystd (2017年12月27日). "3月には2期の依頼があり実制作を続けておりましたが、8月頭にコアメンバーで行われた会議にてヤオヨロズに対して今後続投は無いと明言され、降板を宣言されたと認識しています。私としては突然の通達で、何に対して不満を持たれていたのか要領を得ず困惑していたと言うのが正直な所です。". X(旧Twitter)より。{{cite web}}
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@fukuhara_ystd (2017年12月27日). "9/27の公式発表にあった情報共有についても、12.1話は委員会へ報告の上制作しておりますし、各企業とのコラボ動画に関しても委員会からの正式な依頼の元で作りました。コミケにおける同人誌についても吉崎先生からの許可があり、その際のご提案により特別許諾と明記して頒布しました。". X(旧Twitter)より。{{cite web}}
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@fukuhara_ystd (2017年12月27日). "特にコラボ動画は厳しい条件もありましたがファンサービスの為にと制作スタッフが尽力致しました。疑義の対象になった事、一部はけものフレンズ公式でも触れていただけなかった事をとても寂しく思います。". X(旧Twitter)より。{{cite web}}
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@fukuhara_ystd (2017年12月27日). "今回井上専務には大変真摯に対応頂き、迅速な調査と調整にとても感謝しています。最後にファンの皆様、制作中のご声援ありがとうございました。この様な残念な報告となり申し訳ありません。短い間でしたがご一緒できたことを誇りに思います。". X(旧Twitter)より。{{cite web}}
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引数が必須です。 (説明) - ^ @irodori7 (2017年12月24日). "今年の1月1日から思うと信じられない賞なのですが、掛け値なくお客さんの起こした奇跡なので、これはお客さんへの賞なのだと思います。みなさん、受賞おめでとうございます". X(旧Twitter)より。
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引数が必須です。 (説明) - ^ “TAAF2018アニメ オブ ザ イヤー部門グランプリは『この世界の片隅に』と『けものフレンズ』に決定!”. 東京アニメアワードフェスティバル (2018年2月21日). 2018年2月24日閲覧。
- ^ a b コンタケ (2018年7月22日). “第49回星雲賞メディア部門を「けものフレンズ」が受賞 たつき監督が例のかぶりもので授賞式に登場”. ねとらぼ 2018年7月22日閲覧。
- ^ たつき/irodori (2020年5月6日). “嫌なツイートですが、先月〇害予告を受け被害届を提出・捜査していただいてます。詳細は後日書きますが犯人は僕以外にも複数に対し脅迫しており、現在これについて一部まとめサイト等が僕やお客さんの名を加害者側と誤読させアクセス稼ぎに利用している様です。あまりに悪質なため抗議させて下さい。→”. @irodori7. 2020年5月11日閲覧。
- ^ 「「けもフレ」たつき監督、自身への脅迫行為について報告 まとめサイトに「業界に泥をかけながら反社会的な金稼ぎを増大させている」と強く抗議も」『ねとらぼ』2020年5月7日、1面。オリジナルの2020年5月7日時点におけるアーカイブ。2020年6月3日閲覧。
- ^ 「“けもフレ”たつき監督に殺害予告容疑の21歳逮捕」『日刊スポーツ』2020年6月3日。オリジナルの2020年6月17日時点におけるアーカイブ。2020年6月3日閲覧。
- ^ a b c d e f “たつき監督作品をまとめて紹介! 話題の「ケムリクサ」「傾福さん」など7作品”. アニメ!アニメ!. (2018年2月11日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ “ソラノユキサキ”. 2023年12月3日閲覧。
- ^ “たつき監督、短編アニメ「傾福さん」を公開 8月からツイートしていた作品のフルバージョン”. ねとらぼ. (2017年12月28日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ “たつき監督率いるirodoriの短編アニメ「傾福さん」テレビで放送決定”. コミックナタリー. (2018年3月21日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ “たつき監督の個人制作アニメ「へんたつ」が突然のテレビアニメ化 ネット公開版がパワーアップして地上波に降臨(1/2 ページ)”. ねとらぼ. (2020年1月5日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ “たつき監督のショートアニメ「へんたつ」大みそか特別版、今夜放送 : ニュース”. アニメハック. (2021年12月31日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ “たつき監督のショートアニメ「へんたつ」特別版、今年の大みそかも放送 : ニュース”. アニメハック. (2022年12月28日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ “たつき監督:NHK教育番組に参加も「お断りするつもりだった」 話題のキャラ誕生秘話も”. MANTANWEB(まんたんウェブ). (2018年4月23日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ “たつき監督がおうちで外出をたのしめるアプリサービス「もるにあ」”. おた☆スケ【声優情報サイト】. (2020年4月20日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ “「けものフレンズ」たつきが監督、ホロライブ・holoXのショートアニメを大晦日に放送”. コミックナタリー. (2021年12月31日) 2023年12月3日閲覧。
- ^ 2017年5月26日、シリーズ構成・脚本については田辺茂範より変更された。詳細はけものフレンズ (アニメ)#スタッフクレジットの修正を参照。
- ^ “たつき監督の最新作『ケムリクサ』が2019年1月放送決定! BSフジほか放送局調整中&アマゾンプライムにて独占配信!”. アニメイトタイムズ. (2018年8月10日) 2018年8月11日閲覧。
参考文献
[編集]- けものフレンズプロジェクトA (2017年3月25日), けものフレンズ BD付オフィシャルガイドブック 1, KADOKAWA, ISBN 978-4-04-105444-4
- けものフレンズプロジェクトA (2017年4月26日), けものフレンズ BD付オフィシャルガイドブック 2, KADOKAWA, ISBN 978-4-04-105449-9
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- irodori -自主制作アニメーション-
- たつき/irodori (@irodori7) - X(旧Twitter)
- たつき/irodoriginal公式 - YouTubeチャンネル