オルトケイ酸テトラエチル
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オルトケイ酸テトラエチル | |
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テトラエトキシシラン | |
別称 オルトケイ酸テトラエチル、ケイ酸エチル、TEOS | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 78-10-4 |
PubChem | 6517 |
特性 | |
化学式 | SiC8H20O4 |
モル質量 | 208.33 |
外観 | 無色透明の液体 |
密度 | 0.94 |
融点 |
-77 °C |
沸点 |
166-169 °C |
水への溶解度 | 分解 |
危険性 | |
主な危険性 | 有毒 |
引火点 | 45 °C |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
オルトケイ酸テトラエチル(オルトケイさんテトラエチル)は、化学式がSi(OC2H5)4である化合物であり、英語名のTetraethyl orthosilicateを略して、TEOS(テオス)とも呼ばれる。IUPAC名は、テトラエトキシシラン (英: tetraethoxysilane) である。この分子は中心のSiO4−
4イオン(オルトケイ酸イオン)にエチル基が4つついた構造をしている。溶液中のイオンとしてはオルトケイ酸イオンは存在せず、TEOSはオルトケイ酸(Si(OH)4)のエチルエステルであるとも解釈できる。消防法による第4類危険物 第2石油類に該当する[1]。
TEOSは正四面体構造をとる。類縁体が数多く存在するが、たいていは四塩化ケイ素のアルコールによる加溶媒分解により合成される。
利用
[編集]TEOSは主に、シリコーン樹脂の架橋剤として用いられている。また、カーペットなどのコート剤として用いられるほか、エアロゲルを作るのにも使われる。これらの用途は、Si-OR結合の反応性を利用している[2]。
その他の反応
[編集]二酸化ケイ素とエタノールが反応しても、TEOSが生ずる[3]。 また、TEOSは簡単に二酸化ケイ素へと変化させることができるが、この反応は水の付加によって起こる。
この加水分解反応はゾルゲル法の一例でもあり、エタノールが副生成物である。この反応は、鉱物のようにSi-O-Si結合を持った固体へとTEOS分子が変化し、沈殿する形で進んでいく。反応速度は、触媒として働く酸や塩基の存在によって大きく変化する。
600℃以上の高温下では、TEOSはジエチルエーテルを生成して二酸化ケイ素へと変化する[4][5]。
出典・参考文献
[編集]- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
- ^ Lutz Rösch, Peter John, Rudolf Reitmeier "Silicon Compounds, Organic" Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 2002, Wiley-VCH, Weinheim. doi:10.1002/14356007.a24_021. Article Online Posting Date: June 15, 2000
- ^ 化学大辞典編集委員会 編集 『化学大辞典 (縮刷版) 9』 p.654(左下部) 共立出版 1964年3月15日発行 ISBN 4-320-04023-6
- ^ C. McGuinness, R.L. Byer, E. Colby, B.M. Cowan, R.J. England, R.J. Noble, T. Plettner, C.M. Sears, R. Siemann, J. Spencer, D. Waltz (2008-09). “Woodpile Structure Fabrication for Photonic Crystal Laser Acceleration” (PDF). AIP Conference Proceedings (American Institute of Physics) 1086 (1). doi:10.1063/1.3080965 .
- ^ “特許 US8058138 - Gap processing -”. 2017年6月10日閲覧。