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バトン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バトンの受け渡し

バトン英語: baton)とは、陸上競技バトントワリング等で使用される道具であり、いずれのバトンも形状は円柱状である。

陸上競技におけるバトン

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サンマリノ切手。走者によるバトンタッチが描かれている。

陸上競技用のバトンは通常は硬く真っ直ぐな筒状になっており、選手はそれを片手に持って走る。400メートルリレー走の場合、1走と3走は右手に持ち、2走と4走は左手に持って走ることが多い。なお、柔らかい材質のソフトバトンや円形のリングバトンも存在する。

バトントワリングにおけるバトン

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バトントワリングにおけるバトンは、両端にゴム製のおもりをつけた金属の棒が用いられる。

舞台機構におけるバトン

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舞台におけるバトンは舞台機構の一種で、舞台照明器具(灯体)や音響スピーカー、幕類、美術オブジェなどを吊るして昇降させる棒(パイプ)のことである。

かつては木材・竹製だったものが、のちに鋼管等の金属製が主流になったことにより「鉄管」と称する場合もある。

バトンは金属ワイヤーによって、舞台上部の「すのこ」からプーリー(滑車)を介して昇降装置に導かれている。 例外もあるが、多くの場合は直線形状で舞台に対して平行に設置されており、綱元にある手動昇降装置、もしくは舞台機構操作盤での押しボタン操作などによる、電動・油圧などの動力機構によって昇降させる。任意の位置に常設のバトンが存在しない場合は、ロープ・ワイヤーを「すのこ」や舞台上部側面の「ギャラリー」上から垂らし、直接吊り上げて仮設する事例も多い。

舞台照明器具の一種であるサスペンションライトを吊る為のバトンはサスバトンと呼び、その電源を取るために「フライダクト」と呼ばれるコンセントボックスがバトン上部に平行して取り付けられている。他にボーダーライトアッパーホリゾントライトもバトンに吊られている照明器具であるが、これらは「ボーダーバトン/ホリゾントバトン」とは呼ばず、単に「ボーダー」、「アッパー」などと呼称される。

特に用途を限定せず、何も吊っていない(使用していない)状態のバトンは空バトンもしくは単にバトンと称する。 いずれの場合も、客席に近い側から1、2、…と数える。
ex)1サス、2サス、1バトン、2バトン…

インターネットにおけるバトン

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インターネットブログなどにおいて、幾つかの質問に答え、それをブログを見ているであろう人に回すというもの。回された人が実行するかどうかは選択の自由であるが、やる場合は、回した人と同じ質問に答え、誰かに回すというのが基本。

現在は、バトン専門のサイト「モバトン」等も存在し、自分達の聞きたい事や回したい事をコミュニケーションツールの一部として利用する若者が増えている。

元は2004年頃に海外のブログで始まったMusical Baton(ミュージカル・バトン)が起源。オリジナルの質問は5つの質問にブログ上で回答し回す相手を5人指名するというものであったが、様々なものが派生して質問数が5つではなかったりブログ上という制限がなかったり回す人数が5人でなかったりするものも出てきている。

質問の多いものでは50とか100とか質問が並ぶものもある。また質問を隠して答えだけを書き、自分もやってみたいという人にだけ質問を教えるという「シークレット・バトン」もある。

mixiなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)では、自分の日記を訪問したユーザーの記録が残る「足あと」と呼ばれる機能を悪用し、バトンに回答した記事を見た人に強制的にバトンを回そうとする「強制バトン」「地雷バトン」と呼ばれるものが流行している。このような「強制バトン」の一部はブログでも行われている。なお「地雷バトン」というのは、タイトルを見ただけではバトンとはわからないようにしてあり、しばしば「結婚しました」とか「死ぬかと思いました」など釣り的なタイトルが使用されるバトンのことで、祝福や心配の気持ちから覗きに来た人に肩透かしを食らわせることから、これを嫌う人も少なくない。また、「強制バトン」も含めて、見た人に強制的にやらせることから嫌う人も少なくない。

バトンはスパムメールチェーンメールと同等の扱いをされる場合もあるが、元のミュージカルバトンなどは比較的悪質性が低いものである。