名誉司教
表示
名誉司教(めいよしきょう、ラテン語: Episcopus Emeritus[1], 英語: bishop emeritus[2])とはカトリック教会における栄誉称号の一つ。退任した司教に与えられる[3]。関連する称号に名誉総大司教、名誉大司教、名誉司祭がある(いずれも本項で解説)。
名誉大司教
[編集]名誉大司教とは、カトリック教会の栄誉称号の一つであり、引退した大司教に与えられる。一例として、20世紀の宗教家でカトリック教会の枢機卿となった聖職者として、ポーランドカトリック教会首座大司教を務めたユゼフ・グランプ(jozef Glamp)がおり、2007年以降、名誉大司教となっている[4]。 また、同時代にマリーヌ副司教やルーバン大学副学長を歴任したスーネンス(Suenens,Léon Joseph)はマリーヌ、ブリュッセルの名誉大司教となっている[5]。 日本では、2003年から長崎大司教であった高見三明が、2022年、75歳を超えたことにより辞職し、名誉大司教となっている。
名誉司教
[編集]名誉司教とは、カトリック教会の栄誉称号の一つであり、引退した司教に与えられる称号である。教会法第402条第1項では、司教は退任が承認された際、退任前の教区の名誉司教の称号を得ると規定されており[注釈 1][3]、同条第2項では退任後の相応な生活維持の保証について、司教協議会で勘案、配慮すべきことが定められている[注釈 2][3]。
元のラテン語: emeritus(形容詞)には「名誉」という意味は無く、「引退した」という語義である[1][6]。
名誉司祭
[編集]17世紀スペインの劇作家として活動したペドロ・カルデロン・デ・ラ・バルカは当時のスペイン国王フェリペ4世の名誉司祭を務めていた[7]。
脚注
[編集]注釈
[編集]教会法
出典
[編集]- ^ a b 「使徒継承の教会」を実感 糸永真一司教のカトリック時評
- ^ Bishop John M. D'Arcy - bishop emeritus | The Catholic Diocese of Fort Wayne-South Bend
- ^ a b c 日本カトリック司教協議会教会行政法制委員会翻訳『カトリック新教会法典―羅和対訳』 (有斐閣、1992年) 219頁参照。
- ^ 日外アソシエーツ編『現代外国人名録2012』(日外アソシエーツ、2012年)490、491頁参照。
- ^ フランク・B.ギブニー編『ブリタニカ国際大百科事典 : 小項目事典3 サ-ソケ』(TBSブリタニカ、1998年)864頁参照。
- ^ "Collins Latin Dictionary Plus Grammar" Latin-English 75, reprint 1999, ISBN 000472092X
- ^ 下中直人編『改訂新版 世界大百科事典 6』(平凡社、2007年)202頁参照。
参照文献
[編集]文献資料
[編集]- 下中直人編『改訂新版 世界大百科事典 6』(平凡社、2007年)ISBN 9784582034004
- 日外アソシエーツ編『現代外国人名録2012』(日外アソシエーツ、2012年)ISBN 4816923527
- 日本カトリック司教協議会教会行政法制委員会翻訳『カトリック新教会法典―羅和対訳』(有斐閣、1992年) ISBN 4641002576
- フランク・B.ギブニ−ー編『ブリタニカ国際大百科事典 : 小項目事典3 サ-ソケ』(TBSブリタニカ、1998年)