深澤陽一
深澤 陽一 ふかざわ よういち | |
---|---|
| |
生年月日 | 1976年6月21日(48歳) |
出生地 |
日本 静岡県清水市 (現:静岡市清水区) |
出身校 | 信州大学工学部 |
前職 |
原田昇左右衆議院議員秘書 原田令嗣衆議院議員秘書 |
所属政党 | 自由民主党(岸田派・谷垣G→谷垣G→無派閥) |
公式サイト | ふかざわ陽一|自由民主党静岡県第4選挙区支部長 |
選挙区 |
(静岡4区→) 比例東海ブロック |
当選回数 | 3回 |
在任期間 | 2020年4月27日 - 現職 |
選挙区 | 静岡市清水区選挙区 |
当選回数 | 3回 |
在任期間 | 2011年4月 - 2020年2月21日 |
選挙区 | 清水区選挙区 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2005年 - 2011年 |
深澤 陽一(ふかざわ よういち、1976年(昭和51年)6月21日 - )は、日本の政治家。自由民主党所属の衆議院議員(3期)、自由民主党国土建設関係団体委員長兼国土交通部会長代理。
静岡市議会議員(2期)、静岡県議会議員(3期)、厚生労働大臣政務官、外務大臣政務官を歴任。
来歴
[編集]静岡市清水区興津生まれ。清水市立興津小学校、清水市立興津中学校、静岡県立清水東高等学校、信州大学工学部生産システム工学科卒業。
原田昇左右、原田令嗣の秘書を経て、2005年静岡市議会議員選挙に立候補し当選。2009年に再選。2011年、静岡県議会議員選挙に立候補し当選。2015年・2019年の同選挙にも当選。
2019年12月19日、自由民主党衆議院議員の望月義夫が死去したことにより、自民党衆議院静岡県第4区支部長が欠員となり、深澤は公募を経て2020年1月20日に同支部長に選任された[1]。2月21日に県議を辞職し[2]、自民党は2月28日、衆議院静岡4区補欠選挙における、党公認候補として深澤の擁立を発表した[3]。連立与党の公明党も3月12日に深澤の推薦を決定した[4]。4月26日の投開票の結果、元東京都議会議員の田中健ら3候補を破り初当選した。4月27日、静岡県選挙管理委員会から当選人の告示がされ、同日衆議院議員に就任した[5]。同月30日、宏池会(岸田派)に入会[6]。9月15日には、有隣会(谷垣グループ)に加入し、事実上の掛け持ちとなった[7]。
2021年10月31日の第49回衆議院議員総選挙で再選。
2024年9月12日、自民党総裁選挙が告示され、旧岸田派からは林芳正と上川陽子の2人が立候補した。深澤は上川の推薦人に名を連ねた[8]。投票日前日の9月26日22時半頃、産経新聞は、麻生太郎が1回目の投票から高市早苗を支援するよう自派閥の議員に指示を出したとスクープした[9]。9月27日朝、岸田文雄首相は高市が決選投票に残る可能性が高いと踏み、「決選は高市氏以外。党員票が多い方に投じてほしい」と旧岸田派のメンバーに一気に指示を下ろした[10]。高市は1回目の議員投票で、報道各社の事前調査での30~40票を大きく上回る72票を獲得した[11]。党員数と合わせた得票数は1位だったが、決選投票で石破茂に敗れた。深澤は1回目の投票では上川に投じ[12]、決選投票については、中日新聞の取材に対し、投票先を公表しなかった[12]。
10月27日に執行された第50回衆議院議員総選挙では前回の選挙で破った田中健に2,647票差で敗れたが、重複立候補していた比例東海ブロックで3番目の惜敗率で復活し3選を果たした[13]。同年11月15日、自由民主党国土建設関係団体委員長兼国土交通部会長代理に就任[14][15]。
人物・政策
[編集]統一教会との関係
[編集]- 2022年7月から8月にかけて、共同通信社は、全国会議員712人を対象に、統一教会との関わりを尋ねるアンケートを実施。8月31日に各議員の回答の全文を公表した。岸田文雄首相は8月8日の自民党臨時役員会で、統一教会をめぐり「政治家の責任で関係をそれぞれ点検し、適正に見直してもらいたい」と述べ、党所属国会議員全員に通達するよう指示[16]しながらも、自身はアンケートに答えることを拒否した[注 1]。深澤もアンケートに答えることを拒否した[21][22]。
- 2022年10月20日、朝日新聞のスクープにより、教団の関連団体の「世界平和連合」と「平和大使協議会」が2021年の衆院選と2022年の参院選の際、数十人の自民党議員に対し「推薦確認書」を提示し、署名を求めていたことが明らかとされた[23]。こうした政策への賛同のほか、「『基本理念セミナー』への参加」を求めた[23]。「推薦確認書」という文書名は同じだが、議員によって示された政策の項目が違うものもあった[23]。提示された議員によると、平和連合側は文書を公表しないことを約束したという[23]。推薦確認書は下記の5つの項目から成り、事実上の「政策協定」であった[23][24]。
「憲法を改正し、安全保障体制を強化すること」
「家庭教育支援法と青少年健全育成基本法の国会での制定に取り組むこと」
「LGBT問題、同性婚合法化などに関しては慎重に扱うこと」
「『日韓トンネル』の実現を推進すること」
「国内外の共産主義勢力、文化共産主義勢力などの攻勢を阻止すること」
政策協定とは、団体や組織が立候補者を支持する見返りに、立候補者はその団体や組織が掲げる政策に賛同するという双方が見返りを求める内容の協定である。そしてその立候補者が当選した際には、議会等でその団体や組織の政策を主張するというものであり、選挙に勝つために一般的に行われているものである[25]。ただし政策協定は立候補者は当選する為の支持が欲しい為、支持する団体や組織の立場が強くなりがちであることが問題となると言われる[25]。
- 同年11月、朝日新聞社は全国会議員を対象に推薦確認書のやり取りをたずねるアンケートを実施した[26]。当該アンケートにより、深澤、山田賢司、大串正樹、斎藤洋明の4人が推薦確認書に署名したことを認めた[27]。衆院選の際、深澤は推薦確認書に署名した[28]。盛山正仁も推薦確認書に署名していた[29]。
その他
[編集]- 2021年1月30日、深澤ら自民党国会議員有志50人は、47都道府県議会議長のうち同党所属の約40人に、選択的夫婦別姓の導入に賛同する意見書を採択しないよう求める文書を郵送した。地方議員や市民団体は、地方議会の独立性を脅かす行為だとして深澤らを批判した[30][31][32][33][34]。
- 2022年7月4日に公開された国会議員の資産等補充報告書によると、深澤が「大臣規範」で在任中の自粛を求められている不動産取引を行っていたことがわかった[35]。深沢の事務所などによると、深沢は2021年11月に政務官に就任後、翌月28日に静岡市清水区にある土地(約90平方メートル)と平屋建ての建物(床面積約57平方メートル)を計約1000万円で所有者から購入した[35]。この建物は地元事務所として2016年から賃借していた[35]。
- 2023年より静岡硬式野球倶楽部の部長を務めている[36]。
選挙歴
[編集]当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 2005年静岡市議会議員選挙 | 2005年3月27日 | 28 | 第3区選挙区 | 無所属 | 6906票 | ーー | 18 | 2/32 | / |
当 | 2009年静岡市議会議員選挙 | 2004年3月29日 | 32 | 清水区選挙区 | 自由民主党 | 7171票 | ーー | 19 | 1/25 | / |
当 | 2011年静岡県議会議員選挙 | 2011年4月10日 | 34 | 静岡市清水区選挙区 | 自由民主党 | 3万3860票 | ーー | 4 | 1/5 | / |
当 | 2015年静岡県議会議員選挙 | 2015年4月12日 | 38 | 静岡市清水区選挙区 | 自由民主党 | 3万1456票 | ーー | 4 | 1/5 | / |
当 | 2019年静岡県議会議員選挙 | 2019年4月7日 | 42 | 静岡市清水区選挙区 | 自由民主党 | 3万1532票 | ーー | 4 | 1/5 | / |
当 | 第48回衆議院議員補欠選挙 | 2020年4月26日 | 43 | 静岡県第4区 | 自由民主党 | 6万6881票 | 61.31% | 1 | 1/4 | / |
当 | 第49回衆議院議員総選挙 | 2021年10月31日 | 45 | 静岡県第4区 | 自由民主党 | 8万4154票 | 53.30% | 1 | 1/3 | / |
比当 | 第50回衆議院議員総選挙 | 2024年10月27日 | 48 | 静岡県第4区 | 自由民主党 | 7万9801票 | 49.18% | 1 | 2/2 | 2/7 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “ふかざわ陽一|自由民主党静岡県第4選挙区支部長”. ふかざわ陽一|自由民主党静岡県第4選挙区支部長. 2024年11月17日閲覧。
- ^ “衆院4区補選 総選挙前哨戦、全国が注目 投票まで2カ月 /静岡”. 毎日新聞. (2020年2月26日) 2020年5月2日閲覧。
- ^ “自民、静岡4区補選で深沢氏公認”. 日本経済新聞 (2020年2月28日). 2020年4月24日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2020年3月12日). “公明、自民候補を推薦 衆院静岡4区補選”. 産経ニュース. 2020年4月24日閲覧。
- ^ 静岡県公報(令和2年4月27日)
- ^ “自民・深沢氏、岸田派に入会 二階派と同数に”. 日本経済新聞 (2020年4月30日). 2024年11月17日閲覧。
- ^ 産経新聞 (2020年9月16日). “谷垣グループに深沢氏が加入 岸田派と掛け持ちに”. 産経新聞:産経ニュース. 2024年11月17日閲覧。
- ^ “上川陽子氏の推薦人一覧 自民党総裁選2024”. 日本経済新聞 (2024年9月12日). 2024年9月30日閲覧。
- ^ “<独自>自民・麻生副総裁が高市氏支持へ、麻生派議員にも指示 1回目から”. 産経新聞 (2024年9月26日). 2024年9月30日閲覧。
- ^ 『中日新聞』2024年9月28日付朝刊、11版、1面、「結局派閥 再生遠く 岸田首相が指示『決選は高市氏以外に』」。
- ^ 遠藤修平、園部仁史、高橋祐貴 (2024年9月27日). “麻生、安倍派は「消極的支持」で広がり欠く 決選投票で敗れた高市氏”. 毎日新聞. 2024年10月1日閲覧。
- ^ a b “静岡の自民議員 総裁選誰に投票?”. 中日新聞 (2024年9月28日). 2024年10月1日閲覧。
- ^ “深沢陽一氏(自民前)比例復活で当選確実 静岡4区で大接戦の末敗れるも【衆議院議員総選挙2024速報】 | 静岡のニュース | SBSNEWS | 静岡放送 (1ページ)”. 静岡のニュース | SBSNEWS | 静岡放送 (2024年10月28日). 2024年11月17日閲覧。
- ^ “自由民主党 役員 | 議員”. 自由民主党. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “自由民主党 役員 | 議員”. 自由民主党. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “旧統一教会との関係点検指示 首相、自民の全国会議員に通達へ”. 共同通信 (2022年8月8日). 2022年8月10日閲覧。
- ^ a b 沢伸也、高島曜介 (2023年12月4日). “「首相、旧統一教会系トップと面会」 19年に党本部で 関係者証言”. 朝日新聞. 2023年12月4日閲覧。
- ^ “首相とギングリッチ氏面会「安倍氏が要請」 教団関係者同席問題”. 朝日新聞 (2023年12月4日). 2023年12月4日閲覧。
- ^ 沢伸也、高島曜介 (2023年12月5日). “米国の旧統一教会元会長も同席か 岸田氏面会時とみられる写真も”. 朝日新聞. 2023年12月5日閲覧。
- ^ 沢伸也、高島曜介 (2023年12月7日). “岸田氏との面談は教団友好団体が「手配」 元米議長が認め、写真提供”. 朝日新聞. 2023年12月7日閲覧。
- ^ “旧統一教会との接点、全国会議員712人に聞いてみた【全回答の一覧付き】FAXで回答”. 共同通信 (2022年8月31日). 2022年8月31日閲覧。
- ^ “全国会議員712人アンケート 旧統一教会と政治の関係”. 共同通信 (2022年8月31日). 2022年8月31日閲覧。
- ^ a b c d e “旧統一教会側、自民議員に「政策協定」 選挙支援見返りに署名求める”. 朝日新聞 (2022年10月20日). 2022年10月20日閲覧。
- ^ “旧統一教会の関連団体 自民党議員と「推薦確認書」取り交わす”. NHK (2022年10月20日). 2022年12月22日閲覧。
- ^ a b “そもそも「政策協定」って?選挙との絡みは?自民の“点検結果”に問題点浮上(2022年10月20日)”. ANNnewsCH. 2024年2月9日閲覧。
- ^ 沢伸也、高島曜介 (2024年2月7日). “盛山文科相、旧統一教会側と「政策協定」 21年衆院選、関係者証言”. 朝日新聞. 2024年2月7日閲覧。
- ^ “教団側から「政策協定」、国会議員8人認める 4人が署名 朝日調査:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2022年11月12日). 2024年2月10日閲覧。
- ^ “旧統一教会から「推薦確認書」提示された自民党議員8人に 深澤陽一前厚労政務官ら4人が署名”. TBS NEWS DIG. TBSテレビ (2022年11月14日). 2022年11月14日閲覧。
- ^ “盛山文科相、旧統一教会側と「政策協定」 21年衆院選、関係者証言:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年2月6日). 2024年2月10日閲覧。
- ^ “【全文】夫婦別姓反対を求める丸川大臣ら自民議員の文書、議員50人の一覧”. 東京新聞 TOKYO Web (2021年2月25日). 2021年2月25日閲覧。
- ^ “全国40議長に別姓反対文書 自民・丸川氏、高市氏ら閣僚経験者も連名”. 東京新聞. (2021年2月25日) 2021年3月2日閲覧。
- ^ 飯田樹与 (2021年2月25日). “夫婦別姓反対を求める丸川担当相らの文書 「地方の意思決定を無視、失礼だ」埼玉県議長が不快感”. 東京新聞 2021年3月2日閲覧。
- ^ “丸川大臣「残念すぎる」選択的夫婦別姓、反対議員50人へ質問状 市民団体”. 東京新聞. (2021年2月27日) 2021年3月2日閲覧。
- ^ 奥野斐 (2021年4月1日). “選択的夫婦別姓 自民議員が反対派に思うこと「理解不足と差別思想を感じた」”. 東京新聞 2021年4月7日閲覧。
- ^ a b c “深沢厚労政務官が在任中に不動産購入…取引自粛を求める「大臣規範」に抵触”. 読売新聞 (2022年7月4日). 2022年7月4日閲覧。
- ^ “選手紹介 – 静岡硬式野球倶楽部”. 2024年10月16日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 深澤陽一 (yoichi.fukazawa) - Facebook
- ふかざわ陽一公式 - YouTubeチャンネル
- ふかざわ陽一公式 (@fukazawayoichi) - X(旧Twitter)
- ふかざわ陽一公式 (@fukazawa_yoichi) - Instagram
公職 | ||
---|---|---|
先代 高木啓 吉川有美 |
外務大臣政務官 高村正大 穂坂泰と共同 2023年 - 2024年 |
次代 英利アルフィヤ 松本尚 生稲晃子 |
先代 大隈和英 島村大 |
厚生労働大臣政務官 島村大と共同 2021年 - 2022年 |
次代 畦元将吾 本田顕子 |