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角野卓造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
かどの たくぞう
角野 卓造
本名 角野 卓造
生年月日 (1948-08-10) 1948年8月10日(76歳)
出生地 日本の旗 日本東京都
身長 168 cm
血液型 O型
職業 俳優声優
ジャンル 演劇テレビドラマ映画
活動期間 1972年 -
配偶者 倉野章子
所属劇団 文学座
事務所 UAM株式会社
公式サイト 公式プロフィール
主な作品
テレビドラマ
翔ぶが如く
カミさんの悪口』シリーズ
警視庁鑑識班』シリーズ
万引きGメン・二階堂雪』シリーズ
HERO
旅行作家・茶屋次郎』シリーズ
ラッキーセブン
メゾン・ド・ポリス
映画
戦国自衛隊
舞姫
HERO
受賞
紀伊國屋演劇賞(1984年)
芸術選奨新人賞(1985年)
読売演劇大賞最優秀男優賞(1999年)
文化庁芸術祭演劇部門優秀賞(2000年)
紫綬褒章(2008年)
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角野 卓造(かどの たくぞう 1948年昭和23年〉8月10日[1][2] - )は、日本俳優声優である。本名同じ[1]文学座劇団代表。

東京都出身[1][2]大阪府育ち。学習院大学[1]経済学部経済学科卒業。文学座所属[1]。マネージメントはUAM株式会社。

血液型はO型。妻は女優倉野章子

来歴

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東京生まれ、大阪市東区(現:中央区)道修町育ち。

角野家は広島県呉市の出で、父卓男は元広島県会議員[3][4][5]、戦前は過激な右翼青年で、県議時代は広島抗争の時期でもあり、実家を舞台に美能幸三の手打ち式が行われたこともある[5][6]

卓造も幼稚園に上がる前の一年間は呉市で過ごす[3][5][6]

母は東京千駄ヶ谷の医者の娘[4]

長男が呉の自宅分娩で亡くなったため、母方が次は絶対に病院でと心配し卓造は叔父が勤務医をしていた慶応病院で生まれた[4][7]。生後二年間、東京の母親の実家に預けられた後[7]、広島に戻り[7]、父が二度目の県議選に落ち実家の海運業を潰し、両親とともに大阪の北浜に出て幼稚園大阪市立愛日小学校に通う[5][6][7]。父の転勤で中学から東京に移り[7]千代田区立麹町中学校入学[7]

当時は麹町中学校→都立日比谷高等学校東京大学法学部から大蔵省入省がエリートコースであったが[7]、麹町中学二年のとき、卒業生を送る予餞会でたまたま芝居をやったところ、学友や担任の先生から「芝居が上手い」と褒められ、演劇部からスカウトを受ける。

そこから演劇に夢中になり、それまでは日比谷高校合格ラインにいたが、成績は急降下した[7]。同中学卒業後、学習院高等科に進学。高校時代はみゆき族だった。

1967年(昭和42年)に学習院高等科から学習院大学経済学部経済学科に進学し[7]、1971年(昭和46年)に卒業[7]。 学習院高等科および学習院大学では演劇部に所属していた[7]

演劇部の先輩に篠沢秀夫児玉清細川俊之、後輩には黛りんたろう大森博史宮田慶子田中明生がいる。

大学在学中に状況劇場唐十郎と出会い、小劇場でのアングラ演劇に目覚める。一度は、自分で作ったばかりの学習院大学演劇部のアトリエを状況劇場に稽古場として貸したことさえあった。

当時の学習院大学演劇部のアトリエは、学習院大学西2号館内のアメリカンフットボール部の着替え場所に割り込んで作った簡単なものであった。

その後、ハイセイコーの馬主や真田幸村の子孫などの大森博史の世代が本格的なアトリエに改装した。

そのアトリエを大森博史の伝でオンシアター自由劇場に稽古場として貸したこともある。現在はそのアトリエも壊され、代わりに学習院大学が敷地内の富士見会館の4階に本格的で大規模な劇場施設(演劇部アトリエ)を築造し、現在の学習院大学演劇部はそこを活動拠点としている。

早稲田小劇場の芝居が好きで文学座と早稲田小劇場両方の合格通知を貰っていたが[7]、早稲田小劇場は職業的俳優を認めず[7]、食べていける可能性がある文学座研究所に1970年入所[7]1971年入団[7]。『花咲くチェリー』で初舞台[7]1973年つかこうへい戯曲熱海殺人事件』で最初に熊田留吉刑事を演じたのは角野である[7]。翌年にテレビドラマに進出。特にTBSホームドラマ作品には多数出演しており、石井ふく子橋田壽賀子の作品に多く起用された。1979年に『戦国自衛隊』で映画に初出演。

2008年11月、紫綬褒章を受章[8]

2017年、過去に二度舞台で倒れた事から「周りに迷惑は掛けられない」と舞台役者を引退。佐藤B作からは引き留められたが頑にだった。

2022年3月、文学座代表に就任した[9]

人物

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  • 趣味はプラモデルで、特に飛行機に造詣が深い。特技はスキー[2]水泳[2]ギター[2]
  • 山本コウタローとは幼馴染であり、中学時代は山本と一緒にバンドを組んでいた。角野が「渡る世間は鬼ばかり」の撮影の合間にギターを弾いていたら、橋田壽賀子に「角野は楽器がひけるの?初めて知った」と尋ねられ、角野が「実は、山本と幼馴染で、中学の頃、一緒にバンドを組んでいた」という話をしたら、橋田が「今度は親父バンドの話でいく」と言った。この後、角野の伝で橋田が山本のコンサートを聴き、心打たれて橋田が脚本を担当している『渡る世間は鬼ばかり』に山本が出演することになったというエピソードもある。2008年11月3日には、白鷗大学大学祭(白鷗祭)で、山本とのトークショーに参加した。また、澤雄二も麹町中学校の同級生だった。渡鬼の親父バンドで後に共演した佐藤B作とは大学時代からの演劇仲間で親友でもある。
  • 小田和正のファンで、2006年12月28日放送の『渡鬼』バラエティ特番では、泉ピン子と共にドラマの衣装を着て『クリスマスの約束』収録前のステージに上がり、前説をしたこともある。なお、角野が言うには20代のころは小田の楽曲にあまり関心を持っておらず、30代から40代ごろを境にオフコース時代から遡って聴くようになったという[10][11]。また、サザンオールスターズのファンでもありカラオケでもよく歌う[10]。特に好きな曲として「シャ・ラ・ラ」を挙げている[12]
  • 近藤春菜とは容姿が非常に似ており、それを逆手にとった「角野卓造じゃねぇ〜よ!」という近藤の持ちネタで知名度を大きく上げていった。これに関して角野は「(「かの」ではなく「かの」と)呼び間違われることがあったが、このギャグのおかげで名前を覚えてもらえるようになった」と感謝の言葉を述べている。その後、近藤とはバラエティ番組のほか映画『HERO』、NTTドコモのCMでは親子役で共演を果たした上、角野自身も「近藤春菜じゃね〜よ!」というお返しギャグを披露することもある[13]
  • 吉田茂とも容姿が似ていることから『わが家の歴史』に吉田茂役で出演している。

出演作品

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テレビドラマ

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映画

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舞台

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吹き替え

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ラジオドラマ

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バラエティ他

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  • マイルド欽ドン!(1985年、CX) - レギュラー・旅館の番頭
  • いい旅・夢気分(TX)
  • ぷらちなライフ 〜人生楽笑〜(2015年 - 、TOKYO MX) - レギュラー[24]
  • ぴったんこカン・カン(2016年9月16日、TBS) - 近藤春菜とゲスト出演
  • 驚き!ニッポンの底力「鉄道王国物語4」(NHK BSプレミアム
  • シャキーン!(2018年、NHK Eテレ) - 「それをやっちゃあ おしまいよ!」のコーナーで、ドラマのエキストラなのに、普通を装いながらも、面白いことを狙いすぎて突拍子もないことをしでかす役を演じている[25]
  • サワコの朝(2021年、TBS) - 近藤春菜とゲスト出演
  • おやじ京都呑み(KBS京都/BS11)- 近藤芳正
    • その1(2022年6月14日/2022年9月21日)
    • その2「鯖寿司と焼肉と〆は冷めん…最後は涙?」(2022年9月20日/2022年11月16日)
    • その3「餃子、ビールとぬる燗とマティーニで乾杯!」(2022年12月20日/2023年1月18日)
    • その4「酒蔵で呑み比べ、イタリアン、〆はお茶漬け」(2023年2月28日/2023年3月15日)
    • その5「おやじ達の宴! 今夜は酔います〜陶芸体験に広東料理」(2023年4月25日/2023年4月26日)※ ゲスト:佐藤B作
    • その6「隠れ家酒場でしっぽり〜シェリー酒呑み比べ&〆の粉もん」(2023年6月27日/7月26日)
    • その7「おやじたちの夏休み〜貴船の川床&鴨川納涼床」(2023年8月22日/8月23日)
    • その8「太秦界隈〜食べるラー油火付け役&映画人集う店」(2023年10月24日/10月29日)
    • その9「師匠と行く千本呑み」(2023年12月26日/12月31日)※ ゲスト:太田和彦
    • その10「冬の伏見酒蔵呑み歩き! にごり酒に大人のテーマパーク」(2024年2月27日/3月3日)
    • その11「愛すべきおやじ達の店」(2024年4月23日/5月5日)
    • その12「旬の肴で酔いしれる〜名水の日本酒と新鮮野菜で乾杯!」(2024年6月25日/7月7日)
    • その13「おやじたちの夏休み 嵯峨野にて」(2024年8月27日/9月1日)
    • その14「麺食らうおやじたち」(2024年10月22日/11月10日)
  • あなたの知らない京都旅〜1200年の物語〜 BS朝日
    • #49「大人の京都の遊び方」(2024年4月11日)
    • #62「大人の京都の遊び方〜叡山電車で力をもらう〜」(2024年7月11日)
    • #65「名優5人が味わう旬の京料理」(2024年8月1日)

CM

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脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e 日本タレント名鑑'82』VIPタイムズ社、1981年、57頁。 
  2. ^ a b c d e 角野卓造 - 日本タレント名鑑
  3. ^ a b 広島市/第12回 インタビュー 俳優 角野 卓造さん(Internet Archive)
  4. ^ a b c nikkansports.com > 芸能 > インタビュー > 角野卓造(Internet Archive)
  5. ^ a b c d 2013年9月1日、2日付のスポーツニッポン連載「我が道・角野卓造」より。
  6. ^ a b c 木村隆『この母ありて』 青蛙房 2010年 95-96頁
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 斎藤明美「これがはじまり 第31回 角野卓造 早稲田小劇場か、文学座か、両方に合格して考えた末.....。」『キネマ旬報』2008年11月下旬号、キネマ旬報社、152-155頁。 
  8. ^ “紫綬褒章の受章者”. 共同通信社. 47NEWS. (2008年11月2日). オリジナルの2013年5月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130516114555/http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008110101000817.html 2023年3月4日閲覧。 
  9. ^ "文学座に半世紀在団の角野卓造が劇団代表に就任、コロナ禍の厳しい状況での手腕に期待". 日刊スポーツ. 日刊スポーツ新聞社. 9 April 2022. 2022年4月20日閲覧
  10. ^ a b オフコースの音楽は、とても熱かった!角野卓造さんと酒井俊之さんがSACD『ever』をオーディオ的に聴いたら、思いがけない発見があったStereo Sound ONLINE 2020年2月20日配信 2023年11月15日閲覧
  11. ^ 俳優・角野卓造が語る“小田和正の熱量” 「まるでクラシックのよう」NEWSポストセブン 2022年9月6日配信 2023年11月15日閲覧
  12. ^ サワコの朝【角野卓造&近藤春菜/本当の父も嫉妬!?不思議で楽しい親子関係】TVでた蔵 2021年2月6日配信 2023年11月15日閲覧
  13. ^ 角野卓造 ハリセンボン近藤春菜に感謝 「彼女は恩人です」,デイリースポーツ,2017年4月12日
  14. ^ “高畑充希:TBSドラマ初主演で刑事役初挑戦 西島秀俊ら豪華“おじさま”俳優と共演”. MANTANWEB. (2018年10月20日). https://mantan-web.jp/article/20181019dog00m200092000c.html 2018年10月23日閲覧。 
  15. ^ 《2019年度前期 連続テレビ小説「なつぞら」》アニメーション編の出演者が決定!”. NHKオンライン. 2019年3月1日閲覧。
  16. ^ 平均年齢65歳 高橋克実主演ドラマに伊東四朗、角野卓造らが出演”. ORICON (2015年6月2日). 2015年6月2日閲覧。
  17. ^ “船越英一郎が「役者冥利につきる」と語る『十津川警部』シリーズ、第4弾を放送”. マイナビニュース (マイナビ). (2023年9月20日). https://news.mynavi.jp/article/20230920-2774665/ 2023年9月20日閲覧。 
  18. ^ “相葉雅紀主演ドラマ『ひとりぼっち』にえなりかずき、角野卓造ら『渡鬼』メンバーが集結”. リアルサウンド映画部 (blueprint). (2023年3月8日). https://realsound.jp/movie/2023/03/post-1275218.html 2023年3月8日閲覧。 
  19. ^ “「ミステリと言う勿れ」に鈴木保奈美、滝藤賢一、松坂慶子、角野卓造、段田安則が出演”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2023年6月29日). https://natalie.mu/eiga/news/530742 2023年6月29日閲覧。 
  20. ^ “中島健人の主演映画「おまえの罪を自白しろ」に池田エライザ、山崎育三郎ら出演”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2023年7月24日). https://natalie.mu/eiga/news/533940 2023年7月24日閲覧。 
  21. ^ 映画『おまえの罪を自白しろ』公式サイト 相関図”. 映画『おまえの罪を自白しろ』公式サイト (2023年7月24日). 2023年7月24日閲覧。
  22. ^ “平田広明がジョーカー続投「闇をより深く感じた」『ジョーカー2』日本語吹替キャスト発表”. シネマトゥデイ. (2024年9月10日). https://www.cinematoday.jp/news/N0144889 2024年9月10日閲覧。 
  23. ^ ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ -日本語吹き替え版”. 吹替キングダム (2024年10月11日). 2024年10月11日閲覧。
  24. ^ TOKYO MXトップ > バラエティ・情報 > ぷらちなライフ 〜人生楽笑〜”. 東京メトロポリタンテレビジョン. 2015年7月6日閲覧。
  25. ^ http://www.nhk.or.jp/kids/program/shakiin_cr.html

外部リンク

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先代
江守徹
文学座代表
2022年 -
次代
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