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門川大作

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
門川 大作
かどかわ だいさく
内閣府地方創生推進室より公表された肖像
生年月日 (1950-11-23) 1950年11月23日(74歳)
出生地 日本の旗 日本京都府京都市中京区
出身校 立命館大学法学部第二部卒業
前職 地方公務員(京都市)
京都市教育長
所属政党 無所属
称号 法学士(立命館大学、1974年
サイン
公式サイト 門川大作OFFICIALサイト

京都市旗 第26代 京都市長
当選回数 4回
在任期間 2008年2月26日 - 2024年2月24日
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門川 大作(かどかわ だいさく、1950年昭和25年〉11月23日 - )は、日本政治家京都サンガF.C.顧問。

京都市長(第26代)、京都市教育長教育再生会議委員(安倍内閣)などを歴任した。

来歴

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京都府京都市中京区生まれ。京都市立龍池小学校京都市立城巽中学校卒業。1969年3月、京都市立堀川高等学校定時制普通科卒業。同年4月、京都市教育委員会に就職[1]。働きながら、立命館大学法学部第二部を卒業した。

京都市教育委員会総務部長、教育次長を経て、2001年に京都市教育長に就任し、2007年まで同職を務める。また2003年から中央教育審議会委員、2006年から安倍内閣の下で設置された教育再生会議委員を務めた。2007年、京都市教育長を辞職。

京都市長に初当選

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2008年2月17日に行われた京都市長選挙自由民主党公明党民主党京都府連・社会民主党京都府連の推薦を受けて出馬する意向を表明。2月の市長選挙では日本共産党が推薦する弁護士中村和雄らを破り、初当選を果たした。

※当日有権者数:1,142,979人 最終投票率:37.82%(前回比:-0.76pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
門川大作57無所属158,472票37.25%(支持)自由民主党公明党民主党府連・社民党府連
中村和雄53無所属157,521票37.02%(推薦)日本共産党
村山祥栄30無所属84,750票19.92%
岡田登史彦61無所属24,702票5.81%

2012年2月5日に行われた市長選挙で前回戦った中村を破り、再選。

※当日有権者数:1,140,156人 最終投票率:36.77%(前回比:-1.05pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
門川大作61無所属221,765票53.86%(推薦)民主党・自由民主党・公明党・みんなの党・社民党府連
中村和雄57無所属189,971票46.14%(推薦)日本共産党

2016年2月7日に行われた市長選挙に自民・民主・公明・社民府連の推薦を受けて立候補し、共産党推薦の新人らを破り、3選。

※当日有権者数:1,141,060人 最終投票率:35.68%(前回比:-1.09pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
門川大作65無所属254,545票63.80%(推薦)自由民主党公明党民主党社民党府連
本田久美子66無所属129,119票32.36%(推薦)日本共産党
三上隆85無所属15,334票3.84%

2020年京都市長選挙

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2019年10月17日、4選を目指して出馬表明[2]。2020年2月2日の投開票の結果、弁護士の福山和人(日本共産党・れいわ新選組推薦)、2008年の市長選にも出馬した前京都市議会議員村山祥栄を破り4選を果たした。

※当日有権者数:1,159,615人 最終投票率:40.71%(前回比:+5.03pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
門川大作69無所属210,456票45.13%(推薦)公明党自由民主党京都府連・国民民主党京都府連・立憲民主党京都府連・社会民主党京都府連
福山和人58無所属161,576票34.64%(推薦)日本共産党れいわ新選組
村山祥栄41無所属94,352票20.23%(支援)京都党

2023年8月23日、記者会見で翌2024年2月の任期満了に伴う次期市長選に立候補せず、4期目の任期限りで市長を退任する事を表明した[3]。2024年2月24日をもって市長を退任。2月22日に行われた退任会見では、退任後について「市役所の役職には就かず、一市民として、もう一度勉強して少しでもみなさんのお役に立ちたい」と述べた[4]

市政

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文化庁新庁舎の看板除幕式(右から3人目、2023年)
  • 2016年3月に文化庁の京都への移転が決定。門川は地元での連携強化を中心に文化庁移転に心血を注ぎ、山田啓二京都府知事立石義雄京都商工会議所会頭と共に10年近くにわたり誘致運動の中枢を担った。門川は2002年に文化庁長官就任後、京都に長官分室を設置し誘致運動の下地を作った故・河合隼雄と親交が深く、たびたび文化庁の移転についても河合と議論するなどしており移転は宿願であったとされる[5]。2023年3月に文化庁が正式に京都で業務を開始すると、門川は「長年の願いがかない、感慨深い。伝統を生かしながら最先端の文化を京都から全国展開していく」と述べた[6]
  • 2020年5月26日、LGBTなど性的少数者のカップルが婚姻に相当する関係にあると認める「パートナーシップ宣誓制度」を同年9月1日導入すると発表した[7]
  • 同日、新型コロナウイルス対策の財源に充てるため、自身の6月期末手当を30%減額すると発表した。副市長については20%減額する[8]
  • 2021年5月25日、京都市は「財政再生団体」に2028年度にも転落する恐れがあるとして、2025年度までの行財政改革案を公表。市では1997年に開業した京都市営地下鉄東西線が借金増大の要因の一つなる一方、手厚い市民サービスや高水準の職員人件費は維持しており、門川は「国基準や他都市の水準を上回っているものは、聖域なく見直したい」と述べた[9]。2023年8月2日には前年度の決算概況で22年ぶりに一般会計の収支が黒字に転じたと発表[10]。市は計画を前倒しして職員の削減を進め、21年度からの3年間で計439人減らし、69億円を捻出。市民サービス面でも敬老乗車証の負担額の値上げや、民間保育園の人件費に対する補助金カットなどの歳出抑制策を進めた[11]
  • 2021年に京都市役所本庁舎は159億円を投じ大規模なリフォームを行い、同年9月に供用が開始された。しかし、上記の行財政改革が公表された最中での「地下鉄駅直結の地下通路」(ホール部分含め13億円)、エレベーターの「漆塗りドア」(500万円)、来賓用の控室として設置された茶室(3600万円)などが「豪華すぎる」との批判を浴びた[12]。茶室については執務室扱いになっていることから一般市民の利用も認めていなかったが、批判を受け2023年には市民参加の茶会を開催するなど活用を進めることを決めた[13]
  • 京都市では2007年から歴史的な町並みを保存するために「新景観政策」を導入して建物の高さを厳しく制限してきたが、2023年4月25日には企業誘致や子育て世帯の流入を目的にJR京都駅南側や市東部などで建物の高さや容積率を緩和した新たな都市計画を施行した[14]

人物

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和装でのナレンドラ・モディとの懇談(2014年)
  • 和装を好み、市議会や行事などには必ず和装で出席している。門川に限らず、京都市長は原則として和服を着用するのが慣例となっている[15]
  • 京都市教育長時代、京都市立高等学校の改革に尽力し、その教育行政の手腕が評価され、2006年安倍晋三首相が設置した教育再生会議の委員に任命された。
  • 市長就任後、京都サンガF.C.顧問に就任。2011年6月7日には、「世界文化遺産」地域連携会議会長に就任[16]
  • 2019年6月、キム・カーダシアンが、自身プロデュースの補正下着のブランド名に「KIMONO」の名前を商標登録しようとしたことに対して抗議の書簡を送り、書簡の中で着物を「日本人の美意識や精神性、価値観の象徴」と位置付け、「きものやきもの文化を愛するすべての人々共有の財産であり、私的に独占すべきものではないと考えます」と綴った[17]
  • 2017年「嵐山通船」(京都市右京区)が鳥インフルエンザの感染により多数の鵜が死亡してしまい、事業の継続が困難な状態に陥った。このことを知った山階鳥類研究所の博士・奥野卓司嵐山通船社長の湯川直樹が音頭を取り、門川が肝煎りとなって、秋篠宮文仁親王を名誉総裁に推戴して2018年2月26日、感染症対策を強化した新しい鵜小屋の建設と鵜飼文化の継承を目的に、嵐山鵜飼観光文化振興協会が設立されることになり[18]、特別顧問として参画している[19]。嵐山の鵜飼文化の消滅を食い止めた功労者の一人である。
  • 2023年より立命館大学校友会長[20]

不祥事

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栄典

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脚注

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  1. ^ プロフィール|門川大作OFFICIALサイト
  2. ^ “京都市長選、門川氏4選立候補の意向 与党会派対応検討へ”. 京都新聞. (2019年10月18日). https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/43099 2020年1月16日閲覧。 
  3. ^ 門川京都市長、不出馬の意向 来年の市長選 4期で退任へ 23日夕、正式表明 - 京都新聞 2023年8月23日
  4. ^ “「幸せな16年間」貫いた現場主義、京都市の門川市長が退庁式で涙”. 産経新聞. (2024年2月22日). https://www.sankei.com/article/20240222-Y6ZHAD25VZJ5DFZTGTVCCAMB4Y/ 2024年2月25日閲覧。 
  5. ^ “文化庁移転「オール京都」で 十数年がかり 悲願実る(ひと最前線)”. 日本経済新聞. (2016年6月9日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASJB03H1R_T00C16A6AA2P00/ 2023年8月24日閲覧。 
  6. ^ “誘致30年 文化庁が業務開始 京都から魅力発信に期待”. 読売新聞. (2023年3月27日). https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20230327-OYO1T50012/ 2023年8月24日閲覧。 
  7. ^ “性的少数者カップルを認証 パートナーシップ宣誓制度、京都市も導入へ”. 京都新聞. (2020年5月26日). https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/258073 2020年5月29日閲覧。 
  8. ^ “伝統産業支援盛る 3次補正予算案、総額28億円 京都市 /京都”. 毎日新聞. (2020年5月27日). https://mainichi.jp/articles/20200527/ddl/k26/010/312000c 2020年6月3日閲覧。 
  9. ^ “京都市「財政破綻」の危機…高い職員給与・手厚い敬老パス・バブル期に地下鉄建設”. 読売新聞. (2021年5月26日). https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210526-OYT1T50096/ 2023年8月24日閲覧。 
  10. ^ “財政難の京都市、22年ぶり収支黒字に 令和4年度決算概況”. 産経新聞. (2023年8月2日). https://www.sankei.com/article/20230802-RYWJRETJK5K3RN6VZ4TPZESH34/ 2023年8月24日閲覧。 
  11. ^ “「禁じ手」使わず初めて収支均衡 京都市予算案の概要発表”. 朝日新聞. (2023年2月7日). https://www.asahi.com/articles/ASR267KXHR23PLZB017.html 2023年8月24日閲覧。 
  12. ^ “「豪華すぎる」京都市役所の「茶室」茶席の利用ゼロ 巨費投じた京都市の言い分は?”. 京都新聞. (2022年10月7日). https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/892078 2023年8月24日閲覧。 
  13. ^ “京都市役所の3600万円かけた「茶室」ようやく市民に開放へ 茶会開催ゼロで無駄遣い批判”. 京都新聞. (2023年3月4日). https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/982239 2023年8月24日閲覧。 
  14. ^ “京都市、高さ制限緩和25日から 京都駅南側や市東部”. 日本経済新聞. (2023年4月18日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF186RA0Y3A410C2000000/ 2023年8月24日閲覧。 
  15. ^ 京都市:市長はなぜ着物?…エコで着こなし自在”. 毎日新聞京都版 (2011年1月13日). 2011年1月13日閲覧。[リンク切れ]
  16. ^ 「世界文化遺産」地域連携会議発足会報道資料” (PDF). 歴史街道協議会. 2014年12月28日閲覧。
  17. ^ “キム・カーダシアンのKimono商標登録、京都市長も経産相も「やめて」”. BuzzFeed News (BuzzFeed Japan). (2019年6月29日). https://www.buzzfeed.com/jp/yoshihirokando/kim-kyoto 2019年7月19日閲覧。 
  18. ^ 元木昌彦「使途不明金で裁判中の元社長「秋篠宮の側近から100万円を…」」『日刊サイゾー』2023-2-7
  19. ^ 「(一社)嵐山鵜飼観光文化振興協会役員等名簿」篠原常一郎(古是三春)Tweet
  20. ^ 校友会報「りつめい」No.291(2023 AUGUST)”. 立命館大学校友会 | 立命館大学の卒業生の為の情報発信サイトです (2023年7月14日). 2023年8月3日閲覧。
  21. ^ 京都地方裁判所判決 平成17年2月24日 、平成13(行ウ)12、『同和補助金違法支出返還請求』。 被告Eが門川大作氏
  22. ^ 京都地方裁判所判決 平成19年12月26日 、平成16(行ウ)42、『損害賠償行為請求事件』。Dが門川大作氏
  23. ^ 大阪高等裁判所判決 平成20年10月14日 、平成20(行コ)20、『 損害賠償請求行為請求控訴事件』。Bが門川大作氏
  24. ^ 気象庁>「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報 第17号」
  25. ^ 「京都府内600人超が避難 記録的大雨、公立学校642校が休校」-【京都新聞】2018年7月6日付
  26. ^ 西田昌司のShowyou通信>「納涼ビアパーティ2018」
  27. ^ “豪雨さなかの7日に...自民議員ら、京都で「納涼ビアパーティー」参加 市長も出席、批判受けブログ削除”. J-CASTニュース (ジェイ・キャスト). (2018年7月10日). https://www.j-cast.com/2018/07/10333458.html?p=all 2019年7月19日閲覧。 
  28. ^ “豪雨の最中に納涼ビアパーティーに興じた自民党議員。本当に「先手先手」なのか?”. ハーバー・ビジネス・オンライン (扶桑社). (2018年7月10日). https://hbol.jp/170259 2019年7月19日閲覧。 
  29. ^ “18日の演説会 参院選・京都”. 京都新聞 (京都新聞社). (2019年7月18日). オリジナルの2019年7月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190717163647/https://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20190717000139 2019年7月19日閲覧。 
  30. ^ a b 京都市長を独自直撃・演説「火事は3分選挙は1日」で批判 フジテレビ【とくダネ!】”. JCCテレビすべて. JCC (2019年7月22日). 2019年7月23日閲覧。
  31. ^ “京アニ火災「火事は10分が大事、選挙は最後で逆転」と京都市長”. 京都新聞 (京都新聞社). (2019年7月19日). オリジナルの2019年7月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190719030330/https://kyoto-np.jp/top/article/20190718000182 2019年7月19日閲覧。 
  32. ^ “「火事は3分が大事、選挙は逆転」京アニ放火で京都市長”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2019年7月19日). オリジナルの2019年7月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190719030338/https://www.asahi.com/articles/ASM7M32GXM7MPLZB008.html 2019年7月19日閲覧。 
  33. ^ “アニメ会社放火 京都市長 不適切発言で陳謝”. NHKニュース (日本放送協会). (2019年7月19日). オリジナルの2019年7月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190719082321/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190719/k10011999021000.html 2019年7月19日閲覧。 
  34. ^ 京都市:パリ市(フランス共和国) 京都市ホームページ 2020年5月15日

関連項目

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外部リンク

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公職
先代
桝本頼兼
京都市旗 京都市長
公選第18 - 21代:2008年 - 2024年
次代
松井孝治
先代
村上健治
立命館大学校友会会長
2023年 -
次代
-