TOI-1670
TOI-1670 | ||
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仮符号・別名 | TOI 1670 | |
見かけの等級 (mv) | 9.5[1] | |
分類 | 恒星 | |
軌道要素と性質 | ||
惑星の数 | 2+1? | |
位置 元期:J2000.0[1] | ||
赤経 (RA, α) | 17h 16m 04.16s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | +72° 09′ 40.17″[1] | |
固有運動 (μ) | 赤経: -6.09 ミリ秒/年[1] 赤緯: 5.154 ミリ秒/年[1] | |
年周視差 (π) | 5.92 ± 0.02ミリ秒[1] (誤差0.3%) | |
距離 | 551 ± 2 光年[注 1] (168.9 ± 0.6 パーセク[注 1]) | |
物理的性質 | ||
半径 | 1.316±0.019 R☉[1] | |
質量 | 1.21±0.02 M☉[1] | |
平均密度 | 0.752±0.036 g/cm-3[1] | |
表面重力 | 4.29±0.11 g/cm-3[1] | |
スペクトル分類 | F7[1] | |
表面温度 | 6170±61 K[1] | |
金属量[Fe/H] | 0.09±0.07[1] | |
年齢 | 25.3±4.3 億年[1] | |
他のカタログでの名称 | ||
TIC 441739020[1] Gaia 1651911084230149248[1] 2MASS J17160415+7209402[1] |
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TOI-1670とは、地球から約165.72パーセク離れた場所に位置する恒星である。
TESSによる観測で2つの太陽系外惑星が周囲を公転していることが知られており、さらに1つの太陽系外惑星が存在する可能性も示されている[1]。
概要
[編集]TOI-1670はスペクトル分類がF7の主系列星で、活動は比較的少なく、穏やかな恒星である。TESSによる見かけの等級は9.5等である[1]。
TOI-1670の「TOI」とはTESS object of interestを指し、TESSによる観測で惑星候補が検出された恒星に与えられる。これらのTOIはフォローアップ観測の対象となる。他の別名称としては「TIC 441739020」や「2MASS J17160415+7209402」なども存在する。TIC 441739020の「TIC」はTESS Input Catalogを指し、TESSによる観測の対象となる恒星に与えられる[2][1]。
太陽 | TOI-1670 |
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惑星系
[編集]名称 (恒星に近い順) |
質量 | 軌道長半径 (天文単位) |
公転周期 (日) |
軌道離心率 | 軌道傾斜角 | 半径 |
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b | 13.8+9.5 −8.7 M⊕ |
0.103±0.002 | 10.98462+0.00046 −0.00051 |
0.59+0.17 −0.26 |
86.87+1.16 −1.07° |
2.06+0.19 −0.15 R⊕ |
c | 0.63+0.09 −0.08 MJ |
0.249±0.005 | 40.74976+0.000022 −0.00021 |
0.09+0.05 −0.04 |
88.84±0.04° | 0.987±0.025 RJ |
.03 (候補) | — | — | 123.061944 | — | — | 3.09885 R⊕ |
発見
[編集]TOI-1670の周囲を公転する太陽系外惑星は、最初に2つの惑星候補がTESSによるトランジット法を用いた観測で発見され、それぞれ「TOI-1670.01」「TOI-1670.02」として2020年にTESS object of interestに追加された。それぞれの公転周期は約41日と約11日であった[3]。これらの惑星候補は2022年に確認され、TOI-1670 b(.02)とTOI-1670 c(.01)と指定された。これら2つの惑星の発見を公表する論文は同年3月8日にarXivへ投稿された[1]。
bやcとは別に、2022年2月に約123日の長い公転周期を持つ新たな惑星候補「TOI-1670.03」が存在する可能性が示されている[3]。
特性
[編集]bはミニ・ネプチューン(海王星型惑星)で、cは木星型惑星である。cの軌道離心率は円軌道に近いが、bの軌道離心率は0.59と高い値となっている。これらの惑星のフォローアップ観測はハーラン・J・スミス望遠鏡やHARPS-Nなどを用いて行われた。なお、bはドップラー分光法では検出されない惑星である[1]。TOI-1670系のような内側に小さな惑星、外側に巨大惑星が存在する構成を持った他の惑星系としては、ケプラー30系、ケプラー56系、ケプラー88系、ケプラー89系、ケプラー117系、ケプラー289系、グリーゼ876系、TOI-216系、HIP 57274系、K2-290系がある[1]。
.03は2022年3月時点でも惑星候補の段階であるが、存在すれば半径は地球の約3.1倍を持つとされている[3]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y “TOI-1670 b and c: An Inner Sub-Neptune with an Outer Warm Jupiter Unlikely to have Originated from High-Eccentricity Migration”. arXiv (2022年3月8日). 2022年3月27日閲覧。
- ^ “TESS Objects of Interest Table Data Columns”. NASA Exoplanet Archive. 2022年3月28日閲覧。
- ^ a b c d “TESS Project Candidates”. NASA Exoplanet Archive (2022年3月25日). 2022年3月27日閲覧。