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デビッド・スネドン

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デヴィッド・スネドン

David Sneddon
生誕 David Louis Sneddon
(デヴィッド・ルイス・スネドン)

(1980-05-03) 1980年5月3日(44歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
失踪 2004年8月14日(24歳)
中華人民共和国の旗 中国雲南省
現況 失踪から20年3か月と3日
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
職業 ブリガムヤング大学 学生 [1]
家族 マイケル(兄)[2]
ジャイムス(兄)[3]
ジェニー(妹)[3]
兄弟多数[2]
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デヴィッド・ルイス・スネドンDavid Louis Sneddon1980年5月3日生、2004年8月14日失踪[4])は、2004年に中国の虎跳峡を一人旅した後、雲南省で失踪した当時アメリカ合衆国大学生である[5]ユタ州出身。北朝鮮拉致問題の被害者と考えられる。

生存情報

2004年に中国雲南省で消息を絶ったデヴィッド・スネドンは、さまざまな状況証拠や証言から、脱北者支援容疑で中華人民共和国当局に拘束され、釈放ののち、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の国家安全保衛部員に拉致されたと考えられる[6]東南アジアに近接する雲南省は、脱北者が自由世界へ渡る逃亡ルートの最終地点にあたり、北朝鮮工作員が監視体制をしいており、中国当局のうちの誰かが何らかの報酬と引き替えに、釈放の日時や場所を北朝鮮に知らせた可能性もある[6]

2012年、「救う会」(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)の訪米団は、5月8日、トマス・ナイズ国務副長官、マイク・リー英語版上院議員(ユタ州選出)、スティーブ・シャボット英語版下院議員、9日にイリアナ・ロス・レイティネン下院外交委員長、ジェイソン・チェイフェッツ英語版下院議員(ユタ州選出)と面会して、失踪したデヴィッド・ルイス・スネドンに関する情報を提供した[7][注釈 1]

デヴィッド・スネドン失踪から12年以上過ぎた2016年8月31日、韓国(大韓民国)の拉北者家族協議会(代表:崔成龍)は、スネドンが北朝鮮工作員によって拉致され、北朝鮮で同国の最高指導者金正恩英語の家庭教師にさせられたことを示す情報を獲得したと伝えた[8]。モルモン教の宣教師として数年を韓国で生活した経験をもつデヴィド・スネドンは朝鮮語に堪能であり、北朝鮮にとっては格好の英語教師だったろうと考えられる[1][6]

事件をめぐる状況

中華人民共和国政府の公式見解は、スネドンが虎跳峡をトレッキングした際に金沙江に転落死したというものであるが、遺体は回収されていない[6][9]。合衆国政府はいったんは中国政府の公式見解を受け入れた。しかし、家族らの現地調査ではスネドンは渓谷を無事渡り切っている[6][注釈 2]。その後、スネドンが北朝鮮当局によって拉致されたという説得力のある証拠が発見された後、アメリカ合衆国下院2016年9月28日に全会一致で、アメリカ国務省および他のすべての情報機関にスネドンの所在に関する調査を再開するよう指示することを決議した[10]。2年後の 2018年11月29日アメリカ合衆国上院も全会一致で同様の決議を可決した[11][12]

北朝鮮はスネドンの失踪への関与を否定している[13]

スネドン家の人びとはかねてより、北朝鮮拉致問題に詳しい日本からの主導的な動きに強い期待の声を寄せてきた[12]。特に長兄のマイケル・スネドンは熱心に活動しており、何度も来日して「救う会」や「家族会」(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会)の会員と面会している[2]。また、デビッドの母が横田めぐみの母、横田早紀江と同年齢であり、同じ母親として早紀江のことを思い出し、デビッドのことは諦めることなく、いつも力を得ていると語っているという[3]

脚注

注釈

  1. ^ 「救う会」会員と面会したチェイフェッツとリーの両議員はデヴィッド・スネドンの家族との面会、継続した調査、議会での提起、国務省への働きかけを行うと約束した[7]
  2. ^ その後、中国側の証人らは、この件について口を閉ざしてしまったが、中国当局からの圧力がかかった可能性がある[6]

出典

  1. ^ a b 国際セミナー「膠着状況が続く朝鮮半島情勢のもとで拉致被害者救出を考える」全報告”. 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会 (2019年12月13日). 2022年1月3日閲覧。
  2. ^ a b c 「アメリカから見た拉致問題-東京連続集会74」全記録”. 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会 (2013年7月11日). 2022年1月3日閲覧。
  3. ^ a b c 国際セミナー「激動する朝鮮半島情勢の下で拉致被害者救出を考える」全報告”. 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会 (2018年12月14日). 2022年1月3日閲覧。
  4. ^ Fifield, Anna (February 28, 2019). “Missing American’s family hoped Trump would raise his case with Kim Jong Un” (英語). The Washington Post. 2022年1月3日閲覧。
  5. ^ Did North Korea abduct missing U.S. student?”. CNN (September 2, 2016). 2022年1月3日閲覧。
  6. ^ a b c d e f 島田洋一 (2016年6月1日). “【アメリカの深層10】議員外交と米国人拉致問題”. 月刊『正論』2016年6月号. 2022年1月3日閲覧。
  7. ^ a b 訪米報告3 ユタ州出身上院、下院議員らにスネドン情報を提供(2012/05/10)”. 救う会全国協議会ニュース. 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会 (2012-05-101). 2022年1月3日閲覧。
  8. ^ Garcia, Feliks (2016年9月1日). “US student declared dead actually 'kidnapped to teach English to Kim Jong-un'” (英語). The Independent. 2022年1月3日閲覧。
  9. ^ Lee, Jenny; Cho, Eunjung (April 2, 2017). “New Hope for Solving Disappearance of US Student in China” (英語). https://www.voanews.com/east-asia-pacific/new-hope-solving-disappearance-us-student-china 2020年1月30日閲覧。 
  10. ^ Stewart, Chris (2016年9月28日). “Text - H.Res.891 - 114th Congress (2015-2016): Expressing concern over the disappearance of David Sneddon, and for other purposes.”. www.congress.gov. 2022年1月3日閲覧。
  11. ^ Lee, Mike (2018年11月29日). “Text - S.Res.92 - 115th Congress (2017-2018): A resolution expressing concern over the disappearance of David Sneddon, and for other purposes.”. www.congress.gov. 2022年1月3日閲覧。
  12. ^ a b 米上院で「スネドン決議」採択(2018/12/01)”. 救う会全国協議会ニュース. 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会 (2018年12月1日). 2022年1月3日閲覧。
  13. ^ Persio, Sofia Lotto (2018年6月11日). “Did North Korea kidnap a U.S. citizen in China?” (英語). Newsweek. 2022年1月3日閲覧。

関連項目

外部リンク