ヘリーハンセン主催のKids Ocean School とビーチスタートのしかた

◆購入時以来の逗子海岸◆

タンデムアイランドに限らず、シーカヤックをお持ちの方のほとんどがきっとビーチから出入りされていると思います。

幸か不幸か、どちらかというと幸運なんですが、私は主に葉山港を利用しているので、ビーチの砂や打ち寄せる波とは無縁なのです。

◆ヘリーハンセン主催のKids Ocean School in 逗子海岸◆

2024年4月下旬、ヘリーハンセン主催(正確にはそのブランドを持っている㈱ゴールドウイン社の主催)のKids Ocean Schoolという催しのお手伝いをしてきました。場所は逗子海岸。子供さんにHobie製品を使って海と親しんでもらおうという企画で、私は自艇と体を提供したわけです。

KIDS OCEAN SCHOOL | HELLY HANSEN(ヘリーハンセン)公式サイト - GOLDWIN

とても有意義な催しだと思います。

こういう機会はどんどん作らないと、人間が本来持つはずの自然で生きていく力をどんどん失っていってしまいそうな気がします。

海に接したらたちまち自然の中で生きられる人間になるわけではないのですが、海に親しむことで少なくても導入にはなると思うのです。

 

企画の趣旨に賛同したことと、タンデムアイランドの購入時にお世話になったHobie Japan 沼野さんからのお誘いということもあって、参加することになったのです。

このスクールは単発のイベントではなく、スクールとして通年いろいろな「海と親しむ」企画が用意されているようです。詳しくは上に紹介したHPをご覧ください。

 

本日私がお伝えしたいのは、砂浜での入出艇のノウハウです。

多くのシーカヤック乗りにしてみればいつものことでしょうから今更取り上げることでもない内容だと思いますが、これから、という人の参考になればと思っています。

 

先に紹介した沼野さんにご指導いただいたものを動画にしましたので、ぜひご覧ください。


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ただ、その動画で語れなかったのが、追い風の場合の対処です。

そよ風程度の追い風なら何の問題もないのですが、強風の時は恐怖です。

カヤックに限らず船はだいたい追い風が苦手です。波に押されて舵が利かなくなり

簡単に転覆してしまうこともありますから。

それについては、追って動画を作成中です。

こちらの動画、何かの助けになれば嬉しく思います。

風とセイルの相性 

怖くなる前にリーフを!

海で完全な安全を求めるのは野暮というもの。

野暮?いいえ、おごりとでも言ったらいいでしょうか。

自然はどうやっても人間でコントロールできないものがあります。

強い波浪の中で人間同士が離さないように手を握っていても、いとも簡単にほどけてしまいます。

だから「そんな中でも」安全に配慮して遊ばないとすぐあの世へ行ってしまう危険はあるのです。

ディンギーヨット、大小のクルーザーヨット、モーターボートなどに乗ってきて、今Hobie Tandem Islamdというマルチハルのセイリングカヤックに乗っていますが、これがいかに安全な乗りものか痛感しています。さらに付け足せば楽しい乗り物です。

 

何をもって「安全で楽しいか」というと

風の強さに応じて、簡単にセイルの大きさを調整できるからです。

ディンギーヨット経験者は、ヨットが傾くことに何の恐怖もありませんが、初めて海に出る人にとって、船体が少しでも傾くのはとても恐怖なのです。

恐怖を味わわせて楽しむ、というジェットコースターのような例もありますが、海の上にはジェットコースターにあるレールという安心材料がありません。

だから、なるべく安心して楽しんでもらうのが良いと思うのです。

そこで、あらためてリーフ。セイルを小さくすることを言います。

クルーザーヨットでは、大変な作業をともなうことなのですが、このTandem Islandではツルっとできてしまいます。

これをすることで、ちょっとした強風下でも恐怖感を演出することなく帆走ができます。

風が強い中で無理してセイルを大きいままにしておくと、こんな感じになりますよ、という動画をあげておきました。


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ぜひご覧いただければと思います。

あ、これ私が撮って編集したものです。

今年最初の海はエキサイティングなものに!

今年初めての動画を投稿しました。

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あまり編集に手間を掛けませんでしたが、迫力のある映像になったと思います。

お楽しみいただければ幸いです。

特に、これから購入を検討されている方にはぜひ見ていただきたいですね。

安全な乗り物だということがおわかりになるのではないでしょうか。

 

昨年せっかく電熱グッズ(モバイルバッテリーで温まる服)を買って冬の海に備えていたのに、桜が咲く春になってしまいました。

冬に海に来れなかったのは、自分が風邪をひいたり愛犬が亡くなったり、幸い軽い症状で済みましたが家族がコロナに罹患したりと、海どころではなくなってしまったのが理由です。

隔離までなくてもじっとしてる間って時間だけが過ぎていくもので、あっという間の数ヶ月でした。

いっぽう、愛犬の”いち”は1月1日うまれ。17歳1か月元気に生きてくれました。

おかげでその間我家は楽しく暮らせました。

”いち”とは何度か逗子海岸を散歩したことがありましたが、一緒にタンデムアイランドで海に出ることは叶いませんでした。


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上は逗子海岸での散歩風景です。

 

最初に紹介した3月のセイリングですが、北風がだんだん収まるという予報だったのに風は落ちず。おかげでスピードが出るエキサイティングな時間になりました。

 

Insta360 OneX2という360度カメラで撮っています。

「撮って後で編集」という作業は少々面倒ですけれど、見ていただくとまるで複数のカメラを据えているように編集できます。

このカメラのおかげで、これまでずぅっと撮りたかった映像を収めることができるようになりました。とても重宝しています。

これまで、全天球カメラだけでもいろいろ試しました。

この1つ前が、Insta360 OneX(これは防水仕様じゃなかったので、防水ケースの中に入れて撮ろうとしたらハウスの内が高温になりすぎて機能が停止してしまいました)

Ricoh Theta S (こちらも防水仕様でなく、仕事では使いましたが海では使えませんでした)

2024年4月現在、すでに上位機種のInsta360 X3 が出ていますが、価格も高く私はこのOne X2で今はとても満足しています。

 

Rail Blazaにも3rd.Party出現

カヤック乗りならご存知かもしれないブランド、Rail Blaza(レイル・ブレイザー)

これは船体のいろいろなところにアタッチメントを装着するための道具を製造販売している会社です。頑丈な素材で作られているので今のところ安心して使っている一人ですが、どうやら別の(AEという)ブランド、もしくはノーブランド品として同じアタッチメントを共有できる商品が出てきているようです。

ようです、といっても実体がよくわかりません。私の調べでは2018年にはすでに日本で販売されているのです。

↑ Rail Blazaの商品ラインナップの一部。釣竿、アクションカメラはじめ、多様なアタッチメントを選べます

一旦翻って建築業界。ある優れた製品が出てくると、程なくしてそのそっくりコピーが中国などで格安でつくられて日本国内で流通しだします。

今日紹介するこのRail Blazaも同じ流れのようです。AE製は見た目はRail Blazaとそっくり。製品の精度や強度がどの程度なのかはわかりませんけれど。

ただ、よ~く見てみるとなんとなぁ~く早く寿命を迎えそうな気がする箇所もあります。

Rail Blazaはニュージーランドが本社。なぜアメリカでもオーストラリアでもなく南半球の小さな島国ニュージーランド?と思うでしょうが、ニュージーランドは日本と同じく島国の宿命で、資源が少ない代わりに「開発」ごとには優れいています。

ソフトウェア界だけでなく他の分野、ラグビークリケット、ヨットの世界でも卓越した人材が揃っているのです。

 

さて、そのAE製、見ていただきましょう。

一見してRail Blazaそっくり。アタッチメントの互換性もばっちりです。

 

私が今回購入したのはカメラ用のブームにボールタイプの継手が付いているものです。

↑特価で約6,000円也(2023年11月)

↑これはブームに付属していたベース(本家Rail Blaza)そっくり

親切なことに頭とお尻は簡単に取り外せるようになっているが、バネ部は見た感じ普通の鉄製だから手入れをしないとすぐ錆そう

GoPro用のマウントが先端についている。回転して外すと一般的なカメラ用のねじが出てくる

パイプはアルミ製 それ以外は樹脂製

 

【Rail BlazaとAEとの違いがわかる部分】

①樹脂の質はあきらかに違う

Rail Blaza製は AES樹脂(アクリロニトリル・エチレン-プロピレン-ジエン・スチレン) ※ABS樹脂と基本特性は同じだが、対候性があり屋外利用に向いている樹脂、車のバンパーなど外装部品に使われている。・・・と、

ガラス繊維入りナイロン が使われているが、AE製は素性が分からず材質も不明。触った感じだとそれほどの強さを感じない。レバーを目一杯捻ったら割と早い時期に割れてしまいそう。

②AE製のカメラマウントの良いところは、頭とお尻の部品が簡単に取り外せるようになっていること。アイデアは良い。

③アタッチメントが抜けないようにするスライド・ロックについて(下写真参照)

ベースパーツ。左がAE製、右がRail Blaza製 見た感じ同じ(写真映りのせいで左が小さくなっているが、大きさは同じ)

裏はこんな感じ 右のRail Blazaの方にはスライドバーが勝手に動かないように簡単なストッパーが付いているがAE製の方にはない

Rail Blazaの方にはロット番号が確認できるが、AEのほうには無い

 

Rail Blaza製にはあるロット番号、これがわかるということは製造に責任がある証。それすら無いAE製はいかがなものでしょう。AE社がどこの国でどういう材料で製造しているかわかりませんが、素性がわかるRail Blazaを贔屓目で見てしまいます。

ただ、本当のところ使ってみないとわかりませんから、また後日使用感をレポートしたいと思います。

 


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◆You Tubeチャンネルはこちら 

www.youtube.com/@v-oneadventure1818

 

 

空気に味は存在するか? 海に「気」はあるのか?

海にいって何する? 釣り? 浜辺でBBQ? 海水浴? 

特に何もせずぼ~っとする、という選択肢があっても良いと思うのですがいかがでしょうか。

 

先日、タンデムアイランドを出してきました。終始南西からの緩やかな風でしたが、いつもどおりリラックスできました。

深呼吸すると、肺に空気とともにエネルギーが入ってくる実感があります。

噛んだらきっと味が染み出てくるんじゃないかと思うくらいです。

あぁ、そういえば以前に似たような経験がありました。

味がある空気。

バイクで長野県の嬬恋、キャベツ畑の真ん中を走っている時でした。この空気は味がする!と。同じ空気のはずなのに明らかに濃いし美味しい。車ではきっとわからなかっただろうその体験にとても感動したものです。

 

なんども深呼吸してすべての肺胞の空気を入れ替えました。

誰も聞いてない海の真ん中。気持ちのまま「サイコ~!」と叫んで。

 

沖で感じられるこの香り、港で臭ういわゆる磯の香りとは違います。

その日の風は南西から吹いていましたが、調べたところ房総半島の南方からぐるっとまわって入り込んできているので、少なくても鎌倉や逗子の市街地の臭いは混ざっていないようです。

 

何度か引用していますが、ジャック・マイヨール氏によれば、海にはプラナという「気」が存在していて、人はその中でパワーを得ているのだということを書いていました(同氏著「イルカと、海へ還る日」より)

その「気」を見たわけではないのですが、私はそれを実感できます。

 

海に行って海岸を裸足になってぶら~っと歩いてみてください。そのうち何か感じられるようになるかも知れません。

やっぱりダメっぽい 使い捨てカイロ in ドライスーツ

前回のブログで2022年の大晦日に日差しの無い中、寒いセイリングをしてきたことを書きました。

私はお金を掛けて、電熱ウェア(上下)を用意し着て海に出ましたが、電熱線がある胸と腿の部分は温まるものの、短時間に迫りくる尿意を抑えるには至りませんでした。

皆さんはどう対策しているのだろうと、ネットでいろいろ記事を読みましたが、その中で、使い捨てカイロが限られた時間なら「使える」と書いておられる方がいたので、希望をもって試してみようということになったわけです。

 

科学的に考えたら、空気の出入りがほぼないドライスーツの中で使い捨てカイロは「無い」だろうと思っていましたが、頭を柔らかくしないといけないと反省です。

 

早く試そうと思っていましたが季節は春になってしまいました。

まだ暑くはない3月8日の実験結果を報告します。

結果を先に言うと、「やっぱりダメっぽい」です。

…っぽいというのは理由があって、ちょっと条件が悪過ぎたと思うからです。

図は、下半身を横から見た図ですけど…

温めたい下腹部にカイロを(インナーウェアに)貼ってしまうと、ドライスーツ(下)の締め付け部分はかわせても、ドライスーツ(上)の締め付け部分とほぼ同じ位置になってしまいます。

ただでさえ温まるのに新鮮な酸素を必要とするのに、空気をさらに遮断してしまうかっこうになってしまいました。これではドライスーツの中に残っている酸素も(もし発熱に足る量だとしても)使えません。

このようにカイロにとっては最悪の条件。途中、外からかカイロの部分を触ってもやはり温もりは感じられませんでした。

 

いっぽう、陸に上がってからドライスーツを脱ぐと、新鮮な酸素を得たカイロは生き生きとしだし夜中までぬくぬくでした。

ダメっぽい、という不十分な結果には満足していませんので、暑くならないうちに、カイロの位置を変えて試してみようと思います。

ただ、目的は尿意をもよおす時間を抑えること。温めたい箇所は下腹部です。

ドライスーツの着かたを少しずらすようにしてみようかな?アドバイスがあればぜひお聞かせください。

なんか、小学生の自由研究みたいですね。

電熱ウェアで快適? 冬のカヤック

仕事柄広告をよく目にするのですが、作る側から言わせていただくと、国のキマリで必ず表示しないといけないことになっていて、あまりよ〜く読んでほしくない事柄は文字を小さ〜くします。

反対にお客さんに「これ!」と訴えたいことは文字を大きくします。

つまり購入を真剣に考えるのなら小さい文字をしっかり読もうということなのですが。わかっていながら見落としました。

◆ワークマンの発熱ウェアの商品タグにある説明書◆

 

前置きが長くなりましたが、今シーズン電熱ウェアデビューしました。

これ、きっとピンキリ!

いかにも‼️中華製(たぶん)なものはヒーターがたくさん付いているのに安い。

一方、聞いたことのあるブランドだと、ちとお高い。

ヒーターパネルの数や温める能力にきっと差があるのだと思います。

 

◆買う意思を決めるこのページに

「市販のバッテリーを使った場合は能力が約半分になる」

旨の記載は無い◆

 

そこで私は吟味のうえ試しに買ってみました。

袖の無いベストはバイク用品でお世話になっているコミネ(というブランド)。

下のパンツ(長ズボン)はワークマン。前シーズン、寒くなってからワークマンに行ったところ手遅れ、ネットも実店舗もsold out。

だから今年は早目に…のはずが、ワークマンはよく売れてるみたいで、ネットでは10月ですでに売切れ、実店舗のみの取扱い…とのこと。店舗に行ったらLサイズは売切れ、Mか3Lしかない…次回入荷も未定とのことだし、ギリギリMが入る体形なのでそれ(と専用バッテリー)を買いました。

 

購入する際に気を付けたのは次の点

①携帯の充電に使うモバイルバッテリーが使えるか、専用のバッテリーか

 これは大きい要素です。専用バッテリーということは、専用の充電器が必要。すでに我が家はコードだらけなところに、また新しい充電器…大丈夫な人ならいいですけど私は、なるべく種類を増やしたくないと思っています。

②発熱の持続時間

 これも大きい要素です。温まったまでは良くても、すぐ終了してしまうのではいけません。せめて4時間くらいはもってほしいです。

③火傷防止に設定されている自動電源オフ機能が付いているか否か

 火傷するほど熱くなる…こともあろうかと思います。ただ、30分で自動的に切れられても…ドライスーツの中のボタンを押すことは難しいです。

 

買ってから気づいたこと

①洗濯は手洗い、丁寧に洗ってください。干すときは自然乾燥、日陰で平干しですって!電源の接続コードのところは特に水が入らないように気を付けて!

②コミネのほうの話ですが、××時間もちます!と書いてある下に”小さな文字で”…「専用バッテリーでない場合はこの能力が半減します」…ということもあります。

③たいてい、温度の(弱・中・強など)調整ができるようになっていますが、ボタンをどう押したらどうなるか、覚えておかないといけません。陸の上でしっかり試着して使い方を覚えておきましょう。

使ってから分ったこと

①私の場合、発熱ウェアを着た上にドライスーツを着ますが、何かの拍子にボタンが押されてしまうことがあるようで、脱いでみたら電源切れてた…ということがありました。

②高価で取扱いがちょいと面倒な電熱ウェアを使わなくても、使い捨てのカイロで用を成すのではないか?という疑問です。酸化よる熱源なので密封されたドライスーツの中でも使えるものか否か、私は端(はな)から使えないものと決めつけていましたが、興味があるのでこれは後日実験してみようと思います。密封しているとはいえ、酸素は残っているはずでしばらくは発熱するかもしれません。

 

ということで、高価な買い物ほど、はやる気持ちを抑えて広告の「小さい文字」をじっくり読んでから決断しましょう!

https://youtu.be/owqSrIGGbRQ

↑はじめて電熱ウェアを着て海に出た時の動画です!