いつもお世話になっている美容師Aさんが、ケガをした。
と言っても、仕事中のケガではなく、自宅に居る時のケガで、しかも骨折だという。
本人から電話があり、聞けば何と、ケガをしたのは利き手!
しばらく仕事を休まざるを得ないので、担当している顧客に順番に連絡を入れているらしい。
次回の予約で、誰にやって貰うかの確認と手配もしてくれた。
よりによって、美容師が利き手の手首を骨折、だなんて…。大変なことだ。
Aさんは、その店のトップスタイリストで店長だ。顧客も多い。
私がトップの人にやってもらいたかったというより、初めて行った時に、たまたま担当してくれたので、それ以後ずっとお世話になっている、という感じ。
もう、かれこれ10年以上になるかな…。
いつも明るく、超~朗らかで、それでいて客のプライバシーに深く立ち入るような話は、決してしないし、客に対しては徹底して謙虚で礼儀正しい。少しも媚びたところがない。
だからほとんどは、自分の事を面白おかしく話している。
長く通ううちに、この人の『プロ意識』に感心するようになった。
私は、だいたい黙って座っていたい方なんだ、本当は。
でも、この人の話は、さりげなくて面白く、いつしか私も突っ込み役になっていたりする。
つまり、この『トップスタイリスト』さんは、顧客に常に『居心地良くしてもらう』。そして、『リラックスできる安らぎの場所を提供』。
この事を意識して、業務に従事しているという事が、はっきりと判ったのである。
事実、それらしい事を以前に話していたように思う。
つまり、言うだけではなく、実際にそれが行動に示されている。
だから、客としての私は、いつも安心して全て任せてイスに座り、気持ち良く帰る事ができる。
もしかして、いつか私が経済的に追い詰められて、ついに髪カット代等も節約しなくてはならない状況になれば別だけれど、できれば長く、この美容師さんにお世話になっていたいものだと思っている。
そのためだけではないけれど、無事に元通りに仕事ができますよう、順調に回復されますよう、お祈りいたしております。