中学入試の問題が難しい学校では、塾のテキストやプリントに載っているような典型問題やその数値替えではなく、基本形を組み合わせたものや、その場で考えたり試してみたりするものなど、手を変え品を変えて問題を繰り出してきます。

 

これまで他の学校でも出題されたことがない「初見の問題」を毎年用意する先生は大変だと思います。

 

入試問題を見ると感心させられるところがあります。

 

非常に練られていて、時間をかけて作っていることが想像されます。

 

学校側もそれだけの労力をかけ、優秀な生徒に入ってきて欲しいということなんだと思います。

 

応用力が問われる問題は、典型パターンだけ覚えていても解けない問題と言い換えてもいいかもしれません。

 

具体例がないとイメージしづらいかもしれませんが、例えば、算数の「」!

 

といえば、食塩水の濃度算

 

5%の食塩水300gに▢%の食塩水200gを加えると、9%の食塩水になった(▢に入る数を求める)、というようなもの。

 

よくやりました…。

 

食塩の重さを計算する、面積図を書く、てんびんを使う、などの解法があります。

 

これが応用系になると…

 

次のような問題になってきます。

 

10%の食塩水400gに対し、①5%の食塩水を100g加える、②水を50g加える、③食塩水を半分にする、という3つの操作を、①を1回、②を2回、③を1回組み合わせて実行し、その後さらに②の操作を行うと400gの食塩水が出来たとき、考えられる手順のうちで最も濃くなる操作の順番とそのときの濃度を求めよ。

 

条件を整理しないといけないし、そのため面積図を書く、と言ってもこれだと書きようがない…。

 

操作①から③の組み合わせで考えられる順番は、「場合の数」の問題にみえます。

 

コレ、しらみつぶしに全通り調べる?

 

もちろん時間をかければできるわけですが、それだと他の問題を考える時間が削られてしまいます。

 

こうした問題をサクっと対応できるかどうか。

 

「力技」か「考えて工夫」か。

 

このへんが分かれ目になると思います。

 

この手の問題は、典型問題の説明を受けただけでピンとくることはないと思います。

 

いろいろな塩の問題を数多く解き、実際に手を動かして複数ある解き方を試し、それを繰り返す中で、濃度算のコツのようなものが分かってくる気がします。

 

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