【意外】硬貨に描かれたデザインの意味
最近はキャッシュレスが浸透してきてますが、やはり馴染みのあるのが現金。
今日は、そんな現金の中でも「硬貨」について紹介します。
現在日本で発行中の硬貨は「1円」「5円」「10円」「50円」「100円」「500円」の6つ。
それぞれのデザインはどんな意味が描かれているのでしょうか。
今回はそんな硬貨に描かれているデザインについて紹介します。
- 5円玉と50円玉は何で穴が開いてるのか。
- そもそもなぜデザインが変更されるのか。
こういったことにも触れていきます!
目次
1円玉
おそらく、みんなからじゃま者扱いされるが、縁の下の力持ちの1円玉から。
表面(左)を見てみると若木(まだ伸びきってない木)が描かれているのが分かるかと思いますが、なんとこれ実在しない若木らしいです。
裏表デザインした人は異なり、全国から2581点もの一般公募された中から、
表面の「若木」は「中村雅美さん」、
裏面の「1」は大阪府在住の「高島登二雄さん」の案が選ばれたみたいです。
なので、受賞者に対して賞金7万5000円のところ、半額の3万5000円をそれぞれ贈呈されたみたいです。
安く聞こえるかも知れませんが、昔のお金を今の額に直すと約35倍らしいので、約26万2500円の賞金だったってことですね。
中村雅美さんは、
「特にモデルとした木はなく、だからこそ逆にどの木にも通じると考えた」と明かしています。
「若木」のデザインは、日本が伸びゆく姿を象徴してるみたいです!
ちなみ、硬貨の裏表の見分け方は造幣局より、「製造年が書かれている方が裏」と定めてます。
詳しく
1円玉は、
明治5年〜明治13年にかけて1円金貨2種類、
(この間は1円紙幣が発行された)
昭和23年〜昭和25年にかけて1円黄銅貨1種類、
昭和30年〜現代までは1円アルミニウム貨の1種類の合計6種類のあった。
6つの内、法定硬貨として有効なのは1円アルミニウム貨だけみたいです。
そrぞれ見ていきましょう!
1円銀貨
旧1円銀貨
明治4年〜明治5年にかけて製造された旧1円銀貨。
表面は竜が、裏面には、菊紋、桐紋、日章、菊枝、桐枝が描かれています。
多くの人の手で触れるのに使用するのは畏(おそ)れ多いという理由で、天皇を象徴する竜を用いることになったみたいです。
新1円銀貨
明治7年〜明治30年にかけて製造された新1円銀貨。
表面は竜、裏面は菊紋、菊枝、桐枝、真ん中には一圓と描かれる。
1円金貨
旧1円金貨
明治5年〜明治13年にかけて発行された旧1円金貨。
表面は、一圓の文字、裏面は、菊紋、桐紋、日章、菊枝、桐枝、錦の御旗、八稜鏡が描かれている。
八稜鏡とは中国唐代の鏡のひとつのことみたいです。
周囲にはギザがあります。
新1円金貨
明治7年〜明治30年にかけて発行された新1円金貨。
特に変わってないように見えるが、旧1円金貨より、小さくなったみたいです。
1円黄銅貨
昭和23年〜昭和25年にかけて発行された1円黄銅貨。
表面には一円の文字と橘(タチバナ)、裏面には真ん中に、1YENと描かれている。
材料価格の値上がりにより、昭和25年には製造終了となった。
1円アルミニウム貨
昭和30年〜現代まで発行されている1円アルミニウム貨。
1円が使えないと不便ということから、昭和30年から製造されたみたいです。
ちなみに、これは有名な話かも知れませんが1円玉を作るのに3円かかるみたいです。
1枚にかかる原価は0.3円程度らしいが、加工などの費用を足すと3円かかっちゃうみたいです。
あとは先ほど紹介した通りです。
ちなみに、キャッシュレス化が進むことで、令和に入ってからの1円玉の製造枚数はほぼ無いので、令和の1円は高値がついてるみたいです。
5円玉
次に、「5円」には「ご縁がある」の語呂合わせが有名な5円玉、道路に落ちてたら拾うか迷う。
先程、「製造年が書かれている方が裏」と言ったとおり、この場合だと画面左側が表になります。
五円のデザインの表面は当時の日本の主な産業の「農業」、「工業」、「水産業」、を表しているみたいです。
それぞれ、「稲穂=農業」、「歯車=工業」、「水=水産業」が割り当てられています。
裏面には発芽した時、最初に出る二枚の葉っぱの双葉が描かれている。
この双葉は林業を表し、
双葉は比喩的に物事の初めを意味するので、「民主主義に向かって伸びていく日本」を表しているみたいです。
詳しく
黄銅で造られた5円玉黄銅貨は、
昭和23年〜昭和24年にかけて発行された無孔の五円黄銅貨、
昭和24年〜昭和33年にかけて発行された有孔・楷書体の五円黄銅貨、
昭和34年〜現在まで発行されている有孔・ゴシック体の五円黄銅貨の3種類存在するみたいです。
いずれも法定硬貨として有効みたいです。
それぞれ見ていきましょう!
無孔の5円黄銅貨
昭和23年〜昭和24年にかけて発行された無孔の五円黄銅貨。
表面は国会議事堂、裏面は鳩と梅花(ばいか)が描かれていて側面にはギザがついている。
当時、物価の上昇から重量を減らすため、無孔から有孔のものに変更されたみたいです。
そして、10円青銅貨と見分けがつきにくいため、有孔のものはギザがなくなったみたいです。
ちなみに、日本で現在法律上有功なものの中だと最古みたいです。
有孔・楷書体の五円黄銅貨
昭和24年〜昭和33年にかけて発行された有孔・楷書体の五円黄銅貨。
筆で書いたように見えることから「フデ五」とも呼ばれる。
デザインは現代の5円と基本は同じだが、文字が毛筆で書かれたような楷書体で、日本国の「国」の部分が「國」になっている。
有孔・ゴシック体の5円黄銅貨
現代で使われている有孔・ゴシック体の五円黄銅貨。
文字の書体がゴシック体の新字体表記に改められ、日本国の国が、「國」から「国」に変わったみたいです。
ちなみに五円硬貨には穴が空いているのは、いくつか理由があるみたいです。
- 材料の節約
- 他の硬貨との区別(特に視覚障がい者の方たちの判別を容易にするため)
- 偽造防止
などが理由ととしてあげられます。
あとは先ほど紹介した通りです。
10円玉
次に10円玉。自販機のおつりで100円ではなく、10円が十枚でてきたら絶望。
駄菓子屋では神様的存在の10円ですが、表面(左)には、京都府宇治市の平等院鳳凰堂 と唐草模様が描かれている。
平等院鳳凰堂が選ばれた理由は発行当時、最高額硬貨だった為、偽造防止の意味も含められ、決められたとか。
平等院のホームページには、
「日本の代表的な文化財で、建物に特徴があるから」と記されています。
裏面のリボンで結ばれた植物の模様は、特定の樹木でなく常盤木(ときわぎ)という常緑樹。
常盤木(ときわぎ)とは松の別名のことです。
詳しく
10円青銅貨にはギザなしの10円(現在)と、ギザありの10円(ギザ10)の2種類が存在している。
どちらも、法定硬貨として有効みたいです。
それぞれ見ていきましょう!
ギザありの10円青銅貨
昭和26年〜昭和33年にかけて製造されたギザ10は名前の通り、側面に「ギザ」がある。
一度は自分のお金にエラーコインや、ギザ10などが入ってないか探したことがあるのではないでしょうか。
私は子供の頃、ギザ10で結構テンション上がってた気がします。
ちなみに、「ギザ」は偽造防止の為もあるが、当時の最高額を象徴しているみたいです!
ギザなし10円玉青銅貨
昭和34年〜現代にかけて発行されている10円玉(ギザなし)。
昭和33年から銅の価値が著しく下がったことや、50円や100円の登場で10円が最高額硬貨が変わることで、ギザなしの10円へとデザインを変えていったみたいです。
あとは先ほど紹介した通りです。
50円玉
結構存在感がうすい50円玉。。
表面(左)には3輪の菊が、裏面にはアラビア数字で50と、描かれている。
アラビア数字とは私たちがよく使う算用数字のことです。
菊の花言葉は「信頼」、「高貴」などがあり、美しさから、「不老・長寿」の象徴でもあるみたいです。
硬貨の側面にはギザギザがついており、その数は120本だという。
詳しく
50円玉は、昭和30年〜昭和41年にかけて発行されたニッケル貨2種類と、昭和42年以降今でも発行されている白銀貨の1種類がある。
いずれも法定硬貨として有効みたいです。
それぞれ見ていきましょう!
50円玉ニッケル(無孔)
昭和30年〜昭和33年にかけて発行された50円玉ニッケル貨(無孔)。
表面には1輪の菊が、裏面には、アラビア数字で50と描かれている。
デザインに関しては、1円硬貨と同じくデザインが一般公募され、表面は「林由男さん」、裏面は「山内孝夫さん」のデザインが採用されたみたいです。
他の50円と比べて、穴がないのが特徴的で、素材は純ニッケルなので磁石に付く特性がある。
現在、一般ではほとんど流通していないみたいですね。
ちなみに、発行当初は日本最高額面の硬貨だったみたいです!
50円玉ニッケル貨(有孔)
昭和34年~昭和41年にかけて発行された50円玉ニッケル貨(有孔)。
50円玉ニッケル貨(無孔)と比べると、表面は同様の菊の花だが、上から見た図柄になっており、裏面は穴が空いたことにより、50の文字が上に描かれている。
デザインが変わったのには理由があり、50円玉ニッケル貨(無孔)は当時の百円銀貨とよく似ていて、紛らわしかったという。
そのため50円玉は、穴をあけて、ギザを除き、新しいデザインが用意された。
その時のデザインは、表面は「小泉二三男さん」、裏面は「大熊喜英さん」が採用されたみたいです。
50円白銀貨
昭和42年から現代でも使われている50円白銀貨。
ニッケル貨から白銀貨に切り替えられたのは銀不足、貨幣系列を整える、ニッケルだと自販機で故障を起こす可能性があるなどの理由があるみたいです。
明治時代以降、日本で穴とギザを有するのはこれだけみたいです。
あとは先ほど紹介した通りです。
100円玉
自販機でよく使う100円玉。優秀。
表面(左)には、桜(八重桜)、裏面はアラビア数字で100とデザインされている。
八重桜というのはたくさんの花びらが重なってるいる桜の総称で、「理知」、「豊かな教養」などの花言葉があります。
硬貨の側面にはギザギザがついており、その数は103本だという。
ちなみに、記念硬貨を除くと、「平成18年」みたいに、製造年の刻印が算用数字なのは、十円白銅貨と百円白銅貨の2種類だけみたいです。
詳しく
百円玉は、昭和32年〜昭和41年にかけて発行された銀貨2種類と、昭和42年以降今でも発行されている白銀貨1種類があります。
いずれも法定硬貨として有効みたいです。
それぞれ見ていきましょう!
百円銀貨(鳳凰)
昭和32年〜昭和33年ににかけて製造された百円銀貨(鳳凰)。
表面には、羽を広げた鳳凰、裏面には旭日を囲む4輪の桜の花が描かれている。
旭日は(きょくじつ)と読み、朝日のことで、
鳳凰(ホウオウ)は中国神話の伝説の鳥のことです。ポケモンやってる人なら分かるでしょう。
百円銀貨(稲穂)
昭和34年〜昭和年41年にかけて発行された百円銀貨(稲穂)。
表面は、稲穂、裏面には算用数字で100と描かれている。
このデザイン変更にあわせて、50円硬貨もデザイン変更され、共に一般公募で選ばれたみたいです。
ちなみに、理由は分かりませんが昭和37年は製造されてないみたいです。
百円白銀貨
昭和42年から現在も使われている100円白銀貨。
経済成長と自動販売機の普及により、100円の需要が増加した一方、銀の工業的使用も増加したことで銀の不足が生じてきた。
よって素材が銀合金から、白銀に改められて発行されたみたいです。
工業は、電子工業、写真工業などが発展していたみたいです。
あとは先ほど紹介した通りです。
500円玉
令和3年にデザインが代わり、お財布に1つあると安心。
だが、現在自販機で利用できないのが悩ましい。
表面(左)には植物の桐(キリ)、裏面には上下には竹の葉、左右に橘(タチバナ)の小枝がデザインされている。
橘(タチバナ)とは、ミカンのことです。
桐、橘、竹のそれぞれに込められた思いを調べたところ、
桐:中国では伝説の鳥・鳳凰(ホウオウ)が止まる木と言われ、神聖な意味を持つ植物。
橘:「文化は散ることはない」ということから、文化勲章のデザインにもなっている。
竹:竹は折れにくく成長が早い事から「生命力・成長」の象徴とされる。
という意味がありました。
なんにせよ、500円玉が縁起のいい硬貨だって分かりますね。
詳しく
偽造問題に悩まされる500円玉。
そんな500円玉は、昭和57年〜平成11年に発行された白銀貨、
平成12年〜令和3年に発行されたニッケル黄銅貨、
令和3年から現代まで発行されているバイカラー・クラッド貨がある。
いずれも、法定硬貨として有効みたいです。
それぞれ、見ていきましょう!
500円白銀貨
昭和57年〜平成11年に発行された白銀貨。
昭和51年4月1日に「岩倉具視さん」の肖像が描かれた500円紙幣に替わり、登場した。
表面の桐(キリ)、裏面には上下には竹の葉、左右に橘(タチバナ)の小枝がデザインは今と大差はない。
縁には、偽造防止のため「NIPPON ◆ 500 ◆」の文字が繰り返し刻印されており、造幣局創業以来初めての技術だったみたいです。
自販機の急速な普及などにより、高額面な硬貨が求められ、世界的に見れば異例の高額面硬貨として発行されたみたいです。
500円ニッケル黄銅貨
平成12年〜令和3年に発行されたニッケル黄銅貨。
平成9年頃から偽造が社会問題となり、早急に対応が必要だった為、材質の変更と偽造防止対策を行う形となったみたいです。
造られて、早急に対応が必要だった為基本デザイン変更しなかったとか。
次に、実際どのような偽造対策が行われているのか紹介します!
行った偽造対策
- 微細線:「日本国」、「5百円」の背景が凸になっており、そこに髪の毛より細い微細線。
- 微細点:表面の桐の葉の中央に微細点加工。
- 潜像:裏面の「500」の文字の部分は、上に傾けると、「縦線」、下に傾けると「500円」の文字が浮かび上がる。
- マイクロ文字:「NIPPON」のマイクロ文字が両面に刻印されている。
- 斜めギザ:側面に斜めのギザが入れられている。
- 電気伝導率変更:機械での偽造検出が容易に。
など、いろいろありますね。
500円バイカラー・クラッド貨
令和3年から現代まで発行されているバイカラー・クラッド貨。
こちらも偽造防止を向上を目的として、デザインと材質を変更されたみたいです。
バイカラー・クラッドとは、異なる種類の金属板をサンドイッチ状に挟み込むクラッド技術からできた3層からなる円盤を、それとは異なる金属でできたリングの円形の中にはめ合わるバイカラー技術で1枚に組み合わせた2色3層構造のことみたいです。
次に、どのような偽造対策がおこなわれてるか見ていきましょう!
行った偽造対策
2色3層構造のバイカラー・クラッド:外周にはニッケル黄銅、内側には白銅で中心の銅を挟んでいる。
異型斜めギザ:縁のギザの形が様々になった。
微細文字:表面の縁の内側の上下に「JAPAN」左右に「500YEN」の微細文字。
微細線:500円ニッケル黄銅貨より、高密度に線が刻まれる。
潜像:裏面の「500」の文字の部分は、上に傾けると、「500YEN」、下に傾けると「JAPAN」の文字が浮かび上がる。
などいろいろ。
お手元に500円があるのなら見てほしいのですが、「500YEN」、「JAPAN」の微細文字がよく見ると、ある。
普段500円玉なんてちゃんと見てなかったので、気づかなかったです。
最後に
普段何気なく使う硬貨のデザインには意味がいろいろあるみたいですね。
500玉の偽造対策には驚かせられました!
今度は紙幣についても調べて、紹介したいと思います。
以上硬貨に描かれたデザインの意味でした!